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上条「…ディアボロ?」 吸血殺し編

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上条「…ディアボロ?」
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653 名前:『吸血殺し編』:第1話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/16(日) 22:02:09.44 ID:a9UVYUWQ0


―――今から150年ほど前の話だ。

ある一つの奇怪な『石仮面』がメキシコで発掘され、
発掘隊を乗せた船と共に行方知れずになった。

それが『全て』の始まりだった。

―――今から100年ほど前の話だ。

一人の青年が、太平洋の船上で死んだ。
青年は、彼の宿敵であった男の生首を抱きながら、
深い深い海の底へと沈んでいった。

それが『因縁』の始まりだった。

―――今から50年ほど前の話だ。

一人の『怪物』が、遥か彼方の宇宙へと放逐された。
文字通り『地上最強の生物』となったその『怪物』も、
無慈悲な極寒の死の空間には為す術を持たなかった。
『怪物』を放逐した青年は、100年前に死んだ青年の孫だった。

それは、一つの『決着』を意味していた。

―――今から20年ほど前の話だ。

一人の『吸血鬼』が死んだ。
『世界』すら支配する力を持っていたその吸血鬼は、
19世紀に置き忘れて来た『因縁』から遂に逃れる事が出来なかった。
一人の怒れる青年の正義の拳に、その邪悪な野望は砕かれた。
青年は、かつて『吸血鬼』が100年前に殺した青年の子孫だった。

それは、一つの『因縁』の終わりと、新たな『因縁』の始まりを意味していた。


―――そして『現代』
―――今、古くて新しい『因縁』が産声を上げた




654 名前:『吸血殺し編』:第1話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/16(日) 22:06:41.37 ID:a9UVYUWQ0


???「やれやれ…船旅は疲れたぜぇ~飛行機ならひとっ飛びな所をよぉ~」
???「墜落してもいいんなら、それでも構わんがのぉ」
???「ヒヒヒ…冗談ですよ。ね、『ジョースター』の大将ッ!」


―――『8月7日』『午前10時』


その日、一人の『老人』が横浜港に降り立った。
―――我々はこの『老人』を知っている!
いや! この眼差しとその左腕の『義手』を知っている!

50年ほど前、一人の『究極生物』を放逐した英雄。
恐らくは、『吸血鬼』と『柱の男達』…その両方との実戦経験を体験した、
この地上最後の『波紋の戦士』、そして、あの『DIO』を斃した『スタンド使い』ッ!

その名は、『ジョセフ=ジョースター』ッ!

ジョセフ「今日の夜には、『学園都市』には入れそうかの?」
???「『先方』には話を通してある」
???「夜どころか…昼には『学園都市』に入れそうだぜ…大将」

そのジョセフの傍らに立ち、
スーツケースを一つ右手に提げた男は、些か奇妙なイデタチの男であった。
砂色の上下に、同色のテンガロンハット、
口に咥えたコーンパイプには紫煙を燻らせるその姿は、まるで西部劇のガンマンだ。

男はかつて『DIO』に仕え、ジョセフ達とは死闘を繰り広げた『スタンド使い』であり、
今は、『スピードワゴン財団』に雇われて、ジョセフの護衛役を務める男だった。

ジョセフ「………」
???「ん?…どったの大将」
ジョセフ「いや…お前さんがワシの味方と言う状況に、どうしても違和感を覚えてしまってな…」
???「オイオイ…今しがた長い船旅を共にしてきた相棒にその言葉は無ぇーんじゃねーの」
???「第一、俺はこれでも『SPW財団』に雇われ始めてから、かれこれ10年近くになるんだぜぇ~」
ジョセフ「そりゃ解っとるんじゃがな…『ホル・ホース』」

男の名は『ホル・ホース』。
タロットカードの『皇帝(エンペラー)』の暗示を持つ『スタンド使い』。
かつての『ジョースター御一行』とは2度も戦った数少ない『強敵(?)』の一人である。

655 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/16(日) 22:08:28.91 ID:9X7MDMbRo
ホルホースだ!最初の予定ならポルポルと入れ替わって仲間になっていたはずのホルホースだ!

656 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/16(日) 22:11:52.27 ID:+BWTzCj7o
ホルホースかよwwwwwwww

657 名前:『吸血殺し編』:第1話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/16(日) 22:11:59.92 ID:a9UVYUWQ0

ホルホル「それより…本当に良かったのかい、大将?」
ジョセフ「ん?」
ホルホル「ん?じゃねーよ、ん?じゃ。解ってんだろ、承太郎の事だよ」
ホルホル「本当に、承太郎のヤツを連れて来なくて良かったかと聞いてんだよ」
ホルホル「今ならまだ間に合うぜぇ~」

『空条承太郎』。
『最強のスタンド使い』の異名をとる、ジョセフの孫。
かつて、『エジプト』への戦いの旅路を共にし、
あの『DIO』にトドメを刺した誇り高き戦士である。

これからジョセフ達が『学園都市』に向かう理由。
それは、『学園都市』に侵入した『ある男』、
正確には、『その男』が持ち込んだ『ある物』を追い、
それを完全に破壊してしまう事だ。

そしてこれは容易ならざる戦いになるのは目に見えている。
ジョセフは知っている。ホル・ホースも知っている。
その『ある物』の引き起こしうる事態が途方も無い『災禍』であり、
誰かがそれを止めに、万が一起こってしまえば、誰かがそれを『始末』に行かねばならぬ事を。

ジョセフ「何度も言った筈じゃぞホル・ホース」
ジョセフ「これはワシの何とかせねばならぬ問題じゃ」
ジョセフ「ワシが…このワシが何とかせねばならぬ問題なのじゃ」
ホルホル「…今、『学園都市』滞在中のアンタの息子…」
ジョセフ「仗助に知らせる事は絶対に許さん」
ジョセフ「ワシは…この一件にはあの子に関わって欲しくは無い…」

ホル・ホースを真っ直ぐ見返すジョセフの瞳には、確固たる信念と闘志が覗える。
誰が信じよう。この老人が、ほんのつい最近まで、ボケかかった隠居老人だった事を…

ホルホル「…アンタ以外にも『波紋の戦士』はいるだろうに」
ジョセフ「ああ…チベット、ヴェネツィア…探せばまだ少なくない数の『波紋使い』はいるじゃろう」
ジョセフ「じゃがな…」

ジョセフ「実際に『ヤツラ』と戦った経験を持った『波紋使い』など…」
ジョセフ「この現代にどれだけいると思っとるんじゃ」
ジョセフ「この片手で…かろうじて数えられる数がいるかどうか…」

今のジョセフの恰好は、つい最近、杜王町を訪れた時の様な、
よれよれだぶだぶの、如何にも老人然とした恰好では無かった。
20年前の『DIO』との戦いの時とも違う。
頭には黒い鍔広の帽子を被ってはいるが、
しいて言うならば…100年前、『ジョナサン=ジョースター』と共に戦った、
チベットの高名な『波紋の戦士』、『トンペティ』の恰好に似ているかもしれない。

片手に杖をついているが、それはいつもの木製の物ではなく、
太くて頑丈そうで、なにより丈の長い金属性の物であり、先端が槍の様に細く尖っている。
もはや『杖(つえ)』と言うより、戦闘用の『杖(じょう)』と言った方が良い代物であった。


659 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/16(日) 22:15:29.51 ID:9X7MDMbRo
まともに動けるのか

660 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/16(日) 22:17:12.42 ID:rTLdJ6j70
波紋呼吸再開したんかな

661 名前:『吸血殺し編』:第1話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/16(日) 22:18:28.35 ID:a9UVYUWQ0

ジョセフ「ワシが…あと10歳若ければ…」
ジョセフ「もし…『人として老いる為』に『波紋の呼吸』を止めていなければ…」
ジョセフ「ワシは『お主ら』すら連れずに…一人で始末を着けていたじゃろう…」
ジョセフ「じゃが…」

いつも明るく、いつも元気なジョセフにして珍しく、
その表情に微かな後悔の陰りが出来た。
それは、誰かを『自分の戦い』に巻き込まねばならぬが故の慙愧の念か。

ジョセフ「ワシは最早一人で戦えるほどの『パワー』は無い」
ジョセフ「『お主ら』の力を借りねばならぬ…」

ジョセフは『お主ら』と言う表現を用いたが、
こんかいのジョセフの『旅』に同行してきたのは、
ホル・ホース一人では無い。もう一人…一人の『護衛官』が、
ジョセフの傍らに静かに付き従っていた。

網目を思わせる特徴的な髪型をした、
立派な顎鬚をもった凛々しい中年と思しき男だ。
何かとかましいホル・ホースとは、対照的な印象の男と言えよう。

ジョセフ「ワシの…この老人の自己満足にお主らを巻き込んで…」
ジョセフ「本当に済まなく思っている…」
???「謝罪は必要ない、ジョセフ老。私は自分の使命の為にここにいる」

ジョセフを見る男の目には、一切の濁りは無い。
自分の『職務』に忠実に生きる、一人の『仕事人』の顔がそこにはある。


662 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/16(日) 22:20:36.99 ID:AWxmAfZU0
地味カッコいい波紋とスタンドの合わせ技がまた見れるわけだな
リサリサのマフラーとか出てこないかなぁ

665 名前:『吸血殺し編』:第1話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/16(日) 22:30:31.01 ID:a9UVYUWQ0
???「私は貴方の孫に窮地を救われて…」
???「その恩に報いる為に、貴方の『護衛』を請け負った」
???「それに…」

『男』は自身の腰元に静かに手をやった。
そこには、『銃』…ではなく、小さな『鉄球』が一つ括りつけられている。
奇妙に見えるが、これが、この『男』の武器なのだ。

???「我々が使うこの『技術』も…」
???「本来は『ヤツラ』ら『ヤツラを生み出した者達』と戦う為にあったと聞く…」
???「しかし我々は…50年前の戦いには加われなかった…」
???「だとすれば…今、私がここにいるのも何かの運命なのでしょう」
ジョセフ「『ウェカピポ』君…」

『男』の名は『ウェカピポ』。
『鉄球』と言う、『波紋』と並ぶもう一つの『立ち向かう為の技術』を操る、
『鉄球使い』の『護衛官』である。

ホルホル「へっ!ウェカピポの旦那の言うとおりよ…」
ホルホル「俺たちゃこれで飯食ってんだ…アンタが気に病む必要なんて欠片もねぇぜ」
ホルホル「それによぉ~」

ホル・ホースは、メギャンと出した『スタンドの拳銃』、
『エンペラー』の拳銃をお手玉にしながら、不敵な顔で言う。

ホルホル「俺とウェカピポの旦那のコンビは無敵のコンビよッ!」
ホルホル「例え『ヤツラ』相手でも遅れを取るつもりは全然無いねッ!」

672 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/16(日) 22:37:42.49 ID:GbjaoiJno
ウェカピポは本編で残念な死に方したからな、楽しみだ

677 名前:『吸血殺し編』:第1話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/16(日) 22:44:54.77 ID:a9UVYUWQ0

ホルホル「さらに言わせてもらなら…」
ホルホル「俺はアンタら『DIO様』をブッ殺した時と聞いた時に確信したのよ」
ホルホル「『一番よりNO.2』…それが俺の人生哲学だが…」
ホルホル「『一番』にすんなら『ジョースター』だと間違い無しだってな!」
ホルホル「戦いの年季の違いってヤツに期待してますぜ、大将!」

バンバンッ!とジョセフの背中をホル・ホースは陽気に叩く。
それを受けてか、ジョセフの顔から陰りが消えた。

ジョセフ「そうか…ならば任せて、大船に乗った気でいる事じゃな!」
ジョセフ「よし、善は急げじゃ!『学園都市』に向かうぞッ!」
ジョセフ「荷物は任せたホルホルくぅ~ん」

ホルホル「誰がホルホルだーーッ!たく、そんだけ元気なら自分で荷物持ちやがれってんだ…」
ホルホル「(しかし…承太郎の野郎め…)」

ホル・ホースの目から見えるジョセフの背中は、
まるで定規でも入れたかのようにピシッと真っ直ぐで、
とても80の老人の物だとは思えない。
顔立ちも、年のまるでそぐわぬ張りと精力が確かにあったし、
それになにより、呼吸が違う。


678 名前:『吸血殺し編』:第1話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/16(日) 22:58:29.74 ID:a9UVYUWQ0

まるで機械か何かの様に、
規則的で、静かで、安定していて、そして力強い呼吸だ。
『波紋の呼吸』。すっかり使っていなかったその呼吸は、
ジョセフの体に、確かな精力を戻しつつあるようだ。

ホルホル「(何が、ボケ老人の相手をしてくれだ…)」
ホルホル「(あれがボケ老人って面かよ…ありゃぁ~)」

ホルホル「(戦歴80年の大ベテランの戦士って面だぜぇ~)」

ジョセフ「(何故出て来たのじゃ…『オマエ』は…)」
ジョセフ「(『オマエ』など、永遠に暗い土の中に埋もれていれば良かったものを…)」

『SPW財団』が手配していたらしいレンタカーへと向かいながら、
ジョセフは、胸元から一枚の写真を取りだした。
彼がその『スタンド』、『隠者の紫(ハーミットパープル)』で『念写』した写真だ。

今から1年ほど前に、『SPW財団』の『考古学調査隊』が、
偶然発掘した、未知の『マヤ文明』の遺跡から、偶然『ソレ』は発見された。
緘口令により、マスコミはおろか、考古学界にすら知らされなかった筈のその遺跡は、
突如正体不明の『敵』の襲撃を受け、発掘隊はおろか、
『スタンド使い』すら含んだ護衛部隊すら全滅、『ソレ』は何処かへと持ち去られた。

その『敵』と、ソイツが奪い取った『ある物』が、その写真には写っている。
そして、ソイツとその『ある物』が、確かにこの『学園都市』にあると、
ジョセフの『念写』が突き止めたのだ。

ジョセフ「(『オマエ』など…今の世には必要ない物なのじゃ…)」
ジョセフ「(『オマエ』との因縁は…今度こそこのワシが、自らの手で永遠に断ち切るッ!)」
ジョセフ「(それが…)」



679 名前:『吸血殺し編』:第1話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/16(日) 23:06:45.76 ID:a9UVYUWQ0

ジョセフ「(『オマエ』など…今の世には必要ない物なのじゃ…)」
ジョセフ「(『オマエ』との因縁は…今度こそこのワシが、自らの手で永遠に断ち切るッ!)」
ジョセフ「(それが…)」

ジョセフ「(ワシの様な時代遅れの『古い戦士』が…)」
ジョセフ「(孫や、息子や…その友達…そんな若い世代の為に…)」
ジョセフ「(残してやれる最後の遺産になるじゃろう…なあ)」

写真に確かに写った『ある物』。
冷たい石の質感、不気味な意匠、そしてッ!
その口元から伸びた2本の『牙』ッ!

ジョセフ「(『石仮面』…『カーズ』の置き土産よッ!)」

それは全ての因縁と、奇妙な冒険の始まりを呼んだもの。
祖父を、先代ツェペリの命を奪い、間接的に父の命を奪い、
花京院、イギー、アヴドゥル…誇るべき戦友達の死の遠因になったもの。

―――その名は『石仮面』
この禍々しき仮面は写真の中、
一人の『錬金術師』の手元で、静かに氷の微笑を浮かべていた。


680 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/16(日) 23:08:21.47 ID:iE1lQ4IZP
ヘタレェ・・・

681 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/16(日) 23:09:19.94 ID:GbjaoiJno
まさに未来への遺産だな

682 名前:『吸血殺し編』:第1話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/16(日) 23:18:11.48 ID:a9UVYUWQ0

―――『8月7日』『深夜3時』

ジョセフ達が横浜港に到達する、7時間前、
もう一人の『追跡者』が、『学園都市』に侵入していた。

この侵入者に、『学園都市』の警備綱が反応しなかったのは、
その侵入の仕方があまりに突拍子もなく、
それ故に、センサーの誤作動だと誤認してしまった為である。
その侵入者は…

???「ふっ。思ったよりもちょろい。」

『学園都市』の周囲を覆う壁を、
『駆け上って』越えて来たのである。
『外』の人間に、そんな芸当をできる人間が居る筈も無い…それが常識。
しかし、この侵入者の『少女』は、常識の外の世界に生きていた。

少女「…本当に。ここにアレがあるのか…。」
少女「まあいい。無ければまた別の…」

???「URYYYYYYYYYYYYYYYY!」

突如、『彼女』の直ぐ側の闇から、
人間の発したものとは到底思えぬ、不気味な雄叫びが聞こえて来る。
見れば…闇の中ら、腐ったドブ川の様な臭いと共に、
一人の『少年』が姿を現した。恰好だけ見れば学生の様だが…


683 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/16(日) 23:21:12.02 ID:cbTT9nLDo
インデックスを救うために石仮面にまで手を出したのか
あるいは別に目的があるのか…

684 名前:『吸血殺し編』:第1話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/16(日) 23:29:53.76 ID:a9UVYUWQ0

???「ケヒャヒャヒャヒャヒャヒャーーー!」
???「女だぁ~めっちゃ良い臭いがするぜぇーーー!」
???「女の肉はいいぜぇ~~ッ!特に軟骨がうめぇーーんだよーーーッ!」

『少年』の顔はまるで死人の様に真っ青で、所々腐って爛れてさえいる。
何よりこの臭いッ!人間が発していい臭いでは無いッ!
こいつは…

少女「『屍生人(ゾンビ)』」
少女「やっぱり来た。私の『ニオイ』に引き寄せられて」
少女「間違いない。『アレ』は確かにここにある」

―――『屍生人』ッ!
『吸血鬼』にエキスを注入されて製造された、吸血鬼の下僕ッ!
精神の全ては『吸血鬼』に支配され、不死になれども再生力を持たず、
その体は生きながら腐りゆくのみッ!しかし…

屍生人「うひゃひゃひゃひゃひゃひゃーーーッ!」
屍生人「マジで良い臭いだなッ!女ぁぁぁぁぁぁッ!」
屍生人「ミンチにして喰ってやるぜぇーーーッ!」

その『残虐性』ッ!『パワー』ッ!
充分に人間を超越しているッ!
元は『学生』だったこの『屍生人』は、
三日ほど前から毎晩そうしている様に、
目の前の『少女』をミンチにして喰らわんと、
飛びかかりながら人外の力を誇る拳を、少女の頭向けて振り下ろしたッ!
―――だがッ!

685 名前:『吸血殺し編』:第1話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/16(日) 23:41:44.79 ID:a9UVYUWQ0

この『屍生人』は知らないッ!
自分がこの『少女』を獲物として見つけ出したのでは無い。
蝿が食虫植物の出す『ニオイ』に引き寄せられる様に、
蛾が、夏の炎に引き寄せられてしまう様に、
『屍生人』たる自分が、この『少女』の体から放たれる特殊な『芳香』によって、
『獲物』として無様で哀れに誘い出されたいう事実をッ!

少女「………」

『少女』はフワリと後ろに後退しつつ、
振り下ろされる『屍生人』の拳の軌道上に、自身の掌を割りこませた。
怪力の拳は、『少女』の掌と重なって…

屍生人「はれ?」

『屍生人』は急につんのめって驚いた。
オカシイ。妙に『抵抗』が無い。今しがた、『少女』の掌を引きちぎった…
あれ、おかしい。自分の拳が…

屍生人「な、なろわ!?」

無いッ!無くなってるッ!これは…自分の拳が『溶けている』ッ!?

686 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/16(日) 23:44:00.48 ID:IFvOCJrAO
■■さんキター!!!!!

688 名前:『吸血殺し編』:第1話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/16(日) 23:52:41.31 ID:a9UVYUWQ0

少女「逃がさない。オマエはここで。確実に。」
屍生人「へ?へ?へ?へ?何で?」
少女「仕留める。」

この時、『屍生人』は初めて『少女』の姿をまともに見た。
三日前に今の自分に『してもらって』から…『獲物』の顔などマトモに見た事は無かったが…

屍生人「お、お前…な、何だぁーーッ!?」

『屍生人』は見た。
『人を止めて』から、初めて恐怖を感じた相手の姿を見た。

長いストレートの黒髪に、表情の乏しくも美しい相貌。
純白の振袖に、深紅の長袴。その装束は、いわゆる『巫女』の姿に似ていた。
唯一違う点があるとすれば…

少女「私。」

真夏にも関わらず、首に巻かれた長いマフラー。

少女「『波紋使い』。」

『少女』が、『屍生人』へとユラリと近づいてくる。
その姿に、『屍生人』は改めて恐怖を感じ、その恐怖を振り払うように…

屍生人「TIEEEEEEEEEEーーーーッ!」

『少女』へと襲いかかったッ!それが自身の寿命を縮める事とも知らずにッ!


689 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/16(日) 23:54:55.88 ID:bWdINWHdo
姫神波紋使いかよ!

690 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/16(日) 23:58:11.92 ID:9KInhumUo
この姫神なら空気になることはない!きた!姫神の時代!

692 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/16(日) 23:58:52.37 ID:hsCBpLC5o
原石どこいったww

697 名前:『吸血殺し編』:第1話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/17(月) 00:04:47.23 ID:RqAR6XM/0

『少女』はユラリと、
奇妙に軽やかな身のこなしで『屍生人』を迎え撃ちッ、

少女「―――コォォォォォォォォッ!」

―――独特の呼吸音。
これは『波紋呼吸法』ッ!
人類が、迫りくる『闇の脅威』に立ち向かう為に編み出した『勇気の賛歌』ッ!
呼吸に合わせて、『少女』の体に輝ける『オーラ』が立ち昇るッ!
しかし、その『オーラ』は常の『波紋使い』の様な『山吹色』では無いッ!

少女「―――コォォォォォォォォッ!!!」

まるで血の様に赤い、『深紅のオーラ』ッ!

少女「『波紋袖斬(スリーヴ・カッター)』ッ!」

恐ろしく長い振袖は、波紋を通せばそのまま『刃』と化すッ!
しかも彼女の纏った振袖は、彼女が独学で探しだした、
波紋伝導率の高い素材で出来ているッ!

屍生人「うぎゃぁぁぁぁぁぁーーーーッ!?」

『屍生人』の体が切り刻まれる。
波紋の通った振袖で『溶断』されているのだッ!

698 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 00:06:58.99 ID:m9pFn/ZXo
一家に一台みたいだなww

699 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 00:07:59.97 ID:hBeEfrVAo
サティポロジァビートルのほんのちょっぴりの腸の筋を三万匹分か

702 名前:『吸血殺し編』:第1話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/17(月) 00:18:19.75 ID:RqAR6XM/0

屍生人「ひぇぇぇぇっ!?おがぁぁぁぁちゃぁぁぁぁぁんッ!?」

『屍生人』は泣き叫びながら、正体も無くその場から逃げだそうとする。
しかし、この『少女』、逃がしてくれる様な相手では無いッ!

少女「逃がさない。『布刃波蹴(ブレード・キック)』ッ!」

波紋で苦痛を抑えながら、足の関節を外し、
それに合わせて、内側に折りたたまれていた袴の裾を展開ッ!
恐ろしく射程の伸びた深紅の『波紋の刃』は、
逃げる『屍生人』に追いついて、

屍生人「ぎゃばぁぁぁぁっ!?」

その胴を輪切りにしたッ!
最早逃げる事は叶わないッ!

屍生人「た、たしゅけ…」
少女「だめ。もう犠牲は出させない」

『少女』は一層強く息を吸い込んで、
『屍生人』の頭を鷲掴みにし、叫んだッ!

少女「『吸血殺し(ディープブラッド)―――」

真夜中の闇を裂いて、深紅の光芒がこぼれ出すッ!

少女「―――波紋疾走(オーバードライブ)』ッ!」
屍生人「ぶぎゃぁぁぁぁぁぁ…あ、あろぁぁぁ…」

『屍生人』はドロドロに溶けて、遂には塵となり、
そして、跡形も無く消えた。

704 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 00:26:41.55 ID:6usVYN+AO
なんだこの圧倒的な存在感は

706 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2011/01/17(月) 00:29:30.76 ID:Gnp1Eea80
え・・・?
空気さん・・・え・・・?

708 名前:『吸血殺し編』:第1話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/17(月) 00:30:20.90 ID:RqAR6XM/0

少女「………」

『屍生人』を塵に返した『少女』は、
相変わらずの無表情のまま、
しかし眼には何か感極まった色を浮かべながら、夜空を仰いだ。

『屍生人』ある所に『吸血鬼』あり。
彼女が、独学で学んだ知識である。
だとすれば、『吸血鬼』ある所に…

少女「『アレ』がある。」

噂が正しいとすれば、今、この『学園都市』にはきっと、
彼女の人生を狂わせた『元凶』…『石仮面』が在る筈ッ!
私は、『石仮面』に、ようやく手が届く所まで来たのだッ!

少女「………」

―――10年間。
10年間、追い続けて来た。
10年前に全てを失ってから、その『元凶』を。
自分から全てを奪っていった『吸血禍』の『元凶』。
悲劇を繰り返さぬ為に、その『元』を断つためにひたすら…。

少女「………」

その為にあらゆる事をしてきた。
世界中を旅し、『吸血鬼』に対抗するべく、
『独学』で『波紋』の技を磨いて来たのだ。

710 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2011/01/17(月) 00:32:03.65 ID:Gnp1Eea80
■■Δ

712 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2011/01/17(月) 00:34:06.60 ID:Gnp1Eea80
■■ < わたし、残酷ですわよ

713 名前:『吸血殺し編』:第1話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/17(月) 00:38:19.58 ID:RqAR6XM/0

少女「………」

彼女はジョセフ・ジョースターがそうであったように、
先天的な『波紋使い』であった。
しかし幾つか彼とは違う点がある。

それは、その『波紋』の『出力』が、
あのジョセフと比較してすら桁違いな物であった事。
そして…

少女「『石仮面』」

その独特の『深紅のオーラ』が、
『吸血鬼』や『屍生人』を引き付ける特殊な『芳香』を、
無意識的に発生させてしまうと言う点である。
この特質を、彼女は自ら『吸血殺し(ディープ・ブラッド)』と名付けた。

少女「ようやく。会える」

彼女の名は『姫神秋沙(ひめがみあいさ)』。
『正しき世界』においては『原石』の少女。
そしてこの『世界』においては…

少女「永遠に。闇に沈めてやる。」

復讐を胸に秘めた、
千年に1人の特異体質を持った『波紋使い』だッ!


  /└────────┬┐
 < To Be Continued...     | |
  \┌────────┴┘



714 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 00:38:30.20 ID:6usVYN+AO
流石に無理があるwwwwwwwwwwww

716 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 00:41:28.44 ID:cnJyAHWAO
良く考えつくなぁ

722 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2011/01/17(月) 00:51:00.99 ID:Gnp1Eea80
>>1乙、ヘイ師父~
ハッ!

吸血鬼ホイホイハタ迷惑空気さん>>>(ケタ違い)>>>>修業後ジョセフ、修業後シーザー>>>>越えられない壁>>>>覚醒ジョナサン>>トンペティ、ツェペリ、ストレイツォ、ダイアー>ジョナサン>ザコ波紋戦士

726 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/17(月) 01:00:49.49 ID:Z/JeTzUAO
>>722
リサリサ先生はどこですか

728 名前:『吸血殺し編』:第1話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/17(月) 01:05:38.64 ID:RqAR6XM/0
>>722
寝る前に追記しておくと、
この姫神は波紋の出力『だけ』はジョセフ以上だけど、
技は完全に独学な為に無駄が多すぎて、現状での総合的実力は修行前シーザー程度です。
ただ、リサリサみたいな良い師に恵まれれば大化けします。

それじゃお休み

787 名前:『吸血殺し編』:第2話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/19(水) 00:38:30.50 ID:6MWGii6j0


―――『8月8日』『正午』

―――『第7学区』『学生寮・上条当麻の部屋』


上条「ただいまぁ~……」
インデックス「おかえり、トウマーー…って、どうしたんだよ、その格好!?」
上条「あは…あはははは…」

帰って来た上条を出迎えたインデックスが見たのは、
何やら、妙にげっそりとした上条当麻である。

頭には白い物が幾つも付き、左の頬には季節外れの赤い紅葉状の腫れ、
右肘には痛々しい擦り傷、カッターシャツの背中と、ズボンの右足には酷い泥のシミが付いていた。

上条「いや~~補習からの帰り道で」
上条「階段から落ちそうな女子高生を助けたら、尻を触っちゃって痴漢呼ばわり」
上条「ブタレタ拍子に、ドブに足突っ込んだ上にこけて、水たまりに背中から落ちた上に、肘をすりむいた…」
上条「さらに、そっからハトとカラスの『空爆』…と言う訳ですよ」

インデックス「……何と言うか…御愁傷様なんだよ…」
上条「ふ、不幸だぁ~」

どこぞの『自殺癖』のある囚人みたいな表情になりながら、
よれよれと部屋に入って来る上条に、インデックスは静かに十字を切った。
ちなみに、インデックスの恰好はようやく白の修道服に戻っている。
と言っても、『歩く教会』とデザインが似ているだけの代物で、魔術的防御力は一切ない。

さて、相変わらずの不幸っぷりの上条当麻だったが、
理不尽な不幸の連鎖を除けば、ここ数日は極めて平穏な日々が続いていた。

―――『8月1日』
『矢の男事件』、『幻想御手事件』を解決し、何とか平穏を取り戻した上条当麻。
しかしそんな上条を待っていたのは『補習地獄』。

『スタンド使い』や『魔術師』との騒動で、戦ったり怪我したり入院したり事情聴取を受けたりで、
本来ならば『7月20日』から受けねばならなかった高校の補習を、
『8月1日』から受けねばならなくなったのである。


789 名前:『吸血殺し編』:第2話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/19(水) 00:44:51.34 ID:6MWGii6j0

全く持って学校側にとっては、
授業日程を乱されまくりで迷惑千万極まりない話なのだが、
彼の担任は幸い面倒見のいい小萌先生である。

小萌『上条ちゃぁぁぁぁぁぁんッ!黄泉川先生から聞きましたよ!』
小萌『また、何か危ない事に首突っ込んで、怪我までしたって言うじゃないですか!』
小萌『ここ数日、ずっと連絡も取れないし…私は本気で心配してたんですよ!』
小萌『それなのに…何かケロっとした顔で登校してきちゃって…』
小萌『私は…私は…本気で上条ちゃんの事を…』
小萌『・゚・(ノД`)・゚・うっうっう…ひどいよお…ふえーん!!』
小萌『上条ちゃんのカバッ!!え~ん・゚・(ノД`)・゚・……泣いてやるぅ・゚・(ノД`)・゚・』

とまあ、涙目でポカポカ殴りながら自分を迎えてくれた。
小萌と上条とは昔から『いろいろあった』間柄で、それ故に、
本気で自分の事を心配してくれていたらしい小萌先生の姿に、正直な話、胸が痛んだ。
――まあ、そんな気持ちも、心配させたお返しとばかりの、
その後の超みっちりな『補習地獄』のお陰でどっかに行ってしまったが。

上条「その補習もようやく今日で最終日だったってのに…」
上条「不幸だぁ~あァァァんまりだァァァ~~」

ようやく補習から解放されたと言う喜びもつかの間、
むしろなまじ幸福感を覚えた後の不幸は、上条の体にどっと疲れとして圧し掛かる。

インデックス「HEYトウマ!それよりお昼ごはんはまだなの?」
上条「……あのねぇインデックスさん。上条さんのこの惨状を見て、飯をたかるとは…」
上条「シスターとしてどうとか云々する前に、人としてどうなんですかねぇ…シャワートキガエグライサセテヨ」
インデックス「何もしてない訳じゃないんだよ!ちゃんと十字切って厄除けしてあげたんだよッ!」
インデックス「だからッ!アギャギャ――――! クレクレ―――ッ!!」

メシーメシー、ビーフオアフィッシュと纏わりついてくるインデックスの口に、
学生鞄の中から出したチョコバーを押し込みながら、ズボンを脱ぎつつ、
右肘の傷口を水道で洗う。…女の子の前でトランクス姿は正直どうなんだ、と言う話だが、
同居人のインデックスが『こんな感じ』なので、上条も大して意識する所が無いのだ。

ディアボロ「…帰ったか上条…って、大丈夫なのか上条?」

そう言って上条を出迎えたのは、もう一人の同居人、ディアボロである。
ベッドの傍に置かれた、丈の低い水槽の中の『亀』の背中から、
上半身だけ出した姿は、『別の世界』での某フランス人の通称『カメナレフ』を連想させる。
いや、フランス人ではなくディアボロなので『カメボロ』と言った所だろうか。

790 名前:『吸血殺し編』:第2話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/19(水) 00:50:15.79 ID:6MWGii6j0

上条「いやーー上条さんは大丈夫なので、ディアボロさん」
上条「上条さんがシャワー浴びて来る間、インデックスさんの相手を頼みますよ…」

そう言うと上条はフラフラと風呂場へと消えていき、
その背後でモグモグと黙って静かにチョコバーを食べていたインデックスは、

インデックス「ちょっとトウマーーーッ!こんなんじゃ誤魔化されないんだよッ!」
ディアボロ「黙ってろ、ごく潰し」
インデックス「わっ!?」

風呂場まで上条を追っかけて行こうとするインデックスを、
『亀』から身を乗り出したディアボロが、『亀』の中に引きずり込んだ。
『亀』の中に入ったインデックスは、ボスンとソファーのクッションの上に背中から落下する。

『亀』…この世界では『木山春生』が飼い主であった、
『スタンド使い』の『亀』、『ココ・ジャンボ』は、
今は『別の世界』と同じくディアボロの所有物となっており、
ディアボロとインデックスの住処となっていた。

その内装は、ディアボロの『元の世界』の物とは随分違っていて、
仕事机が一つあり、その上にはノートパソコンとプリンターがそれぞれ1台、
ソファーが一つにベッドが一つ、そして小型冷蔵庫が一つある。
(某『ディアボロの大○険』の『ヴァネツィア・ホテル』の内装に、ソファーと冷蔵庫を足した感じだ)

ここでは、ディアボロがソファーを、インデックスがベッドを使って寝泊りをしている。
…本来なら、ディアボロと上条が『ココ・ジャンボ』で寝泊まりして、
インデックスが上条の部屋のベッドを使う予定だったのだが、
上条は『右手』が邪魔で『ココ・ジャンボ』の中に入れなかったのだ。
だから、『ココ・ジャンボ』の中がディアボロとインデックスの生活スペースで、
その外が今まで通り、上条の生活スペースと言う事になっている。
『史実』において上条はインデックスにベッドを明け渡して、
自身は『浴槽』で寝起きしていた訳だから、それに比べれば随分と『幸福』な現状だ。

インデックス「フンだッ!良く言うよ…自分だって大概なクセにさッ!」
ディアボロ「……何?」
インデックス「ここ数日、自分が何をしていたか反芻すればいいと思うんだよッ!」
インデックス「その『ぱそこん』とかの前で何かカタカタやってたのと…」
インデックス「新聞や雑誌とニラメッコしてただけなんだよッ!」
インデックス「私もテレビとニラメッコしてただけだし…これでアイコなんだよッ!」

ディアボロ「………」


791 名前:『吸血殺し編』:第2話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/19(水) 00:53:20.19 ID:6MWGii6j0

勝ち誇った表情のインデックスに、仕事机の前の椅子に座っていたディアボロは、
無言で、仕事机の上に置かれたノートの一冊を投げてよこした。
ちなみに、ノートは他にも何冊も有り、さらに、机の前の壁には、
画鋲やセロテープで、プリントアウトされた写真や、何かグラフの様な物、
覚書のメモなどが、夥しい数、所狭しと張られている。

インデックス「わっ!?何なんだよ!?」
ディアボロ「いいから読んでみろ…」

ディアボロに言われて、インデックスがノートに目を通せば、これは…

インデックス「……何か、すごいんだよ」

ノートには隅から隅までボールペンで様々な情報が書き込まれ、
解りやすく纏められている。
最近の政治、経済、文化など…実に様々な情報が並んでいるが、
特に、最近のIT産業や電子機器業界に関する情報、
そして『デイトレード』に関する情報は、執拗に綿密に記載されていた。

ディアボロ「インターネットと新聞が主な情報源だからな…精確さには欠けるが…」
ディアボロ「色々と調べさせてもらっていると言う訳だ…」
ディアボロ「しかしネット業界の進歩と言う奴は凄いな。少し眼を離していた隙に…随分変わった物だ」
インデックス「この『でいとれーど』ってヤツでディアボロは稼ぐつもりなの?」
ディアボロ「いや…まだ解らんな。素人が迂闊に踏み込んでいい世界って奴でもなさそうだしな」
ディアボロ「まあ、昔から『相場師』の世界ってやつはそういう物だ…しかし手段の一つとして考えてはいる」
ディアボロ「いずれにせよ…いい加減上条に『おんぶにだっこ』と言う訳にもいかん」
ディアボロ「自分の食い扶持くらい自分で稼がんとな」

ディアボロは『パッショーネ』のボス時代からパソコンを多用したりと、
電子機器の導入に積極的な男であるし、イタリア全土を支配し、
何百億の利益を生む『麻薬ルート』の運用などを、実質一人で切り盛りしていた男である。
そんな男だから、手っとり早く金を稼ぐ手段として、『IT産業』に眼を着けただろう。

ディアボロ「(もう少し若ければ、『遺跡発掘のバイト』でもするんだが…)」
ディアボロ「(今更、そんな方法で稼ぐのもアホらしいしな…)」

ディアボロ「兎に角だ…俺はお前の様にテレビ見て喰っちゃ寝をしてたと言う訳ではないと言う事だ…」
インデックス「ぐぬぬぬぬぬぬぬ…」

インデックスは、ぐうの音も出ないといった感じで、
ディアボロを悔しそうに睨んでいるが、そんな彼女にディアボロが一言。

792 名前:『吸血殺し編』:第2話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/19(水) 00:59:11.61 ID:6MWGii6j0

ディアボロ「安心しろ。俺が『仕事』を始めたら、お前も使ってやる…」
ディアボロ「そうすれば、『食わせてもらってる』なんて罪悪感からは解放されるぞ」
インデックス「ちょっと待って、私に金儲けの片棒を担がせる気なの!?」
ディアボロ「悪いのか?お前の『完全記憶能力』は役に立つぞ?」
インデックス「『悪いのか?』じゃないんだよッ!」

インデックスは、『ふざけんじゃーねーぞこら』って表情で憤慨している。

インデックス「由緒正しいイギリス清教のシスターに金儲けさせようなんて、罰当たりなんだよッ!」
ディアボロ「安心しろ、稼いだ金の一部を教会に寄付して懺悔すれば許される」
ディアボロ「それに昔から言うだろ。『金貨を箱に入れるチャリンと言う音で、魂は清められ、天国に飛んでいく』と…」
インデックス「ルネッサンス時代の薄汚れたヴァチカンの連中と一緒にしないでよッ!」
インデックス「第一、それは贖宥状の話でしょッ!そんな物、今じゃどこも取り扱ってないんだよッ!」
ディアボロ「そうか…なら稼いだ金の一部で、『聖地巡礼ツアー』に行けば…」
インデックス「だーかーらーッ!そういう問題じゃないんだよッ!私の信条の問題なんだよッ!」
インデックス「それよりだよッ!貴方なんか無駄に『こっち』の事情に詳しいけど、それはどういう訳なんだよッ!?」
ディアボロ「(一応、神父の息子だしな俺は)」

そんなこんなでワーワーギャーギャー話している内に、
上条がシャワーから上がって来たらしく、

上条『インデックスーー…ディアボローー…飯だぞぉ~』
インデックス「はーい」
ディアボロ「ああ」

そう言う訳で昼食になった。


上条「―――はあ~食った食った」
インデックス「……まだ微妙に足りないかも」
上条「おいおい…そんだけ食べれば充分でしょうに…全く、どんだけ底なしなんですかねキミは」
ディアボロ「………」ゴクゴク←紅茶

3人がいるのは、上条宅からほど近い大型スーパーに付属した、
全国チェーンのパン屋である『サン・ジェルマン』の喫茶コーナーである。
この『サン・ジェルマン』と言う店は、焼き立てのパンが売りの店であり、
少し値段が高い半面、拘りの具材を使った種類のサンドイッチなどで、実に人気の高い店である。
今、3人が食後の一服をしている様な喫茶コーナーを備えた店舗もあり、
買って来たパンと一緒にコーヒーや紅茶を楽しむ事も出来る。
いつもは昼時など満席である事が多いのだが、今日は珍しく客が少なく、
ゆったりとする事が出来た。

さて、何故、万年金欠病の上条当麻がそんな所で昼食をしたかと言えば、
何と今の上条当麻に限って言えば、実に懐具合がイイ感じだからに他ならない。
『音石明』の逮捕に協力したと言う事で、『SPW財団』から『承太郎』経由で、
少なくない額の謝礼が渡されたからであった。
どこぞのインデックスの養育費(?)も出さない『最大主教(アークビショップ)』と違って、
『SPW財団』は中々に気前が良いようだ。

793 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/19(水) 01:08:06.19 ID:SXcZl5mBo
ディアボロとインなんとかさん仲良いなww

794 名前:『吸血殺し編』:第2話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/19(水) 01:10:24.03 ID:6MWGii6j0

だから、最近は補習の疲れもあって、

上条『ちょっと贅沢してもいいよな?』

と言う感じで、食事関連は、いつもより1ランク上の物を楽しんでいた。
(そんなこったから金が貯まらないのだが)

しかし…

上条「…んーと」
インデックス「?トウマ…何してるの?」
上条「何って、家計簿だよ」

流石にインデックスの食費が気になって来たのか、
どうやら今日から家計簿を着ける様にした様だ。
家計簿と言っても本格的な物で無く、手帖にボールペンで数字を書いているだけだが。

インデックス「トウマ…そういう細かいことに拘ってるから神の御加護が逃げてくんだよ」
インデックス「ところで私、そろそろアイスクリームが怖くなってきたなかな」
上条「……どこで『まんじゅうこわい』なんて知ったんですかねアナタは」
インデックス「N○Kで見たんだよ。ああ、アイスが怖いなぁ~」
ディアボロ「(……コイツは本当にこれでシスターなのか?)」パクパク

インデックスは上条にアイスをせがみ、
ディアボロはその傍らで、サンドイッチの残りをもしゃもしゃ食べていた。
(ちなみに『トスカーナサラミとオニオンとチーズのサンドイッチ』と言う奴である)

だらだらした昼下がり。
嗚呼素晴らしきかな平穏なる生活。
そんな上条達の様子を見て、声をかけて来た闖入者がいた。


795 名前:『吸血殺し編』:第2話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/19(水) 01:12:01.17 ID:6MWGii6j0

???「アレ、上ヤン?こんな所で何しとるん?」
上条「え?」
上条「(この声は…)」

上条が振り返れば、見知った顔が、
サンドイッチとコーヒーカップを片手に立っている。
どれくらい見知っているかと言えば、
クラスメイトとして毎日顔を見合わせている程度の間柄である。

180センチを超える日本人にしては高身長に、やはり平均より広い肩幅。
趣味悪く青く染めた髪に、眠っている様な細目に軽薄なにやけ面。
その声は野太いバリトンで、そんな声が紡ぎ出すのは、胡散臭い関西弁だ。

上条当麻は、この男を良く見知っている。

???「つーか、その可愛らしい美少女と変なおっさんは誰やねん」
???「ごっつミステリアスで気になるわぁ~」

上条当麻とこの男と、
後、金髪グラサンアロハの土御門と言う男の三人は、
合わせて『3バカ(デルタフォース)』扱いなのだから。
この男は…

上条「青髪ピアス?お前こそ何してんだ?」
青髪ピアス「おっとここに会話の成り立たないアホが登場やで~~」
青髪ピアス「 質問文に対し質問文で答えるとテスト0点なんやで上ヤーーン」

皆からは『青髪ピアス』と呼ばれている男であった。


797 名前:『吸血殺し編』:第2話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/19(水) 01:23:34.30 ID:6MWGii6j0

青髪ピアス「で、マジで誰なん?その人ら?」
青髪ピアス「まったく、ちょっと目を離すと上ヤンはいつもコレやからなぁ~」
青髪ピアス「どっからともなく女の子を連れ込んでくるから油断できんわ~」

そんな事を喋りながら、
青髪ピアスは、上条達の席に歩いてくると、
上条達の座る4人掛けの席に断りもせずドカッと座った。

青髪ピアス「いや~珍しく『サン・ジェルマン』がスイとるから」
青髪ピアス「たまにはお洒落に昼飯、ってな感じで来たんやけど」
青髪ピアス「まさか上ヤンがおるとは思わへんかったなぁ~」
青髪ピアス「で、結局誰なん?その人ら?」

問いつつも、自分の買って来たサンドイッチをモグモグ食べ出した。
そんな厚かましい青髪ピアスの様子に、上条は溜息をつく。

悪い奴ではない。
悪い奴ではないが、デリカシーが無くて、空気の読めない奴なのだ。
それでも何だかんだで憎めない奴で、上条の大切な友人の一人であったりもする。

インデックス「そういう貴方こそ誰なんだよ?」
青髪ピアス「ボクは、そこの上ヤンのクラスメイトやねん」
青髪ピアス「みんなからは青髪ピアスとか青ピとか呼ばれてんねんで」
青髪ピアス「ほなよろしゅーーなーーー」

798 名前:『吸血殺し編』:第2話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/19(水) 01:32:03.77 ID:6MWGii6j0

ディアボロ「(何だか妙なヤツが来たな…)」

目の前のこの妙な男は、どうやら上条の友人だとらしいが、
だとすれば、友人は選べと言いたい。
(元ギャングボスがどの口で言っているのだろう)

ディアボロは注意深く目の前の男を観察するが、
目前で呑気にサンドを頬張るこの男には、何の危険も感じられない。
本当に、単なる上条当麻のクラスメイトの様だ。

インデックス「それで本名は?」
青髪ピアス「んふふ~それは秘密やねんで~」
青髪ピアス「男も女も、秘密が多い方が魅力っちゅーやつが増えるしなぁ~」
青髪ピアス「どや、現にボクもミステリアスで格好エエやろ?」
インデックス「(何かウザいんだよ、この人)」


851 名前:1 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/19(水) 21:01:32.52 ID:6MWGii6j0
上条「つーかお前の下宿先パン屋だろ。何で他のパン屋に昼飯食べに来てんだよ」
青髪ピアス「いやーーウチの下宿先なぁ…制服はめっちゃカワイイねんけど…」
青髪ピアス「ぶっちゃけ味の方はこっちの方がウエやねん」
上条「おい下宿人」
青髪ピアス「あははははは。しゃーない、自分の舌までは騙せへんねん」

そう言って美味しそうにカツサンドを頬張る青髪ピアス。

青髪ピアス「ほれへ、ひんへふっふはんほはみひゃんはひょうひふひゃんへんなん?」
上条「口の中を空にしてから喋れ」
青髪ピアス「それで、インデックスさんと上ヤンはどういう関係なん?」
ディアボロ「俺が上条の父親の友人でな。コレは俺の娘だ」
インデックス「『仮』にも自分の娘に向かって『コレ』は無いんだよ『コレ』は」
ディアボロ「お前など『コレ』で充分だ」

『自分の娘(仮)』を親指で指しながらそんな事を言うディアボロと、
プクーと河豚みたいに頬を膨らませたインデックスを交互に見て、
青髪ピアスの一言。

青髪ピアス「アカン…ないわ。それだけは、ないわ」
青髪ピアス「どれぐらい有り得へんかと言えば…」
青髪ピアス「どこぞの女教皇が実は十代だとか…それと同じくらいありえんへんわ」

―――神裂「へっぶしッ!?誰か私の事を馬鹿にしてた様な…」

上条「お前それ本人に聞かれたら多分殺されるぞ…」
青髪ピアス「安心せえ。こっちに来るようやったら、逆にボクが嫁にもらってやるわい」

―――神裂「ゾクッ!?何か今度はサブいぼが出ましたよ…」

                ____
               /=======ァ^ト┐
               ト=======扣z<ヽ
               人二二二二式 |:.:',   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                 /:/:{/-|/}/}/-ヾ :l|.:.:|  |  いやいやねーだろ
             |イ:i:代ナ 弋ナ Ⅶ .:| <   と『F・F』は
         /}}}    Nリ  __   rjノ :|  |     青髪ピアスの妄言に
       f爪n |jノif}    }ゝ.└─┘イ:i.:|:i.:.|  |       愕然とします
    -={  j.{=|' ノ   /イ:.i:|`r斤ー'>、:|:|八  \__________
      ヽ ノ三 |     jィT∨ヘ/} /\{ \
      -= ヘ王│  _/V,' {」/ / {/ハ
        ',-ヘ! |∠、 V |  |/ 〈†〉 }ノ  '、
        ヽ 乂 } │ {│    │ イ   〉
            \__,xくl /} |     |   |   /
                ∨/ ,'     |  └rー|
              }./      |   l'| │
             /{」=ー   -|=彡〈.| │
             {>,、-==ニ 了   `| │
            /((゚v゚))   |   〈|  |
             〈r┬== 〒===r≧|  |
             /::::|::::::::::: i|::::::::::: |i:::::|  |

木山「いきなり誰に向かって喋っているんだい、君は」
黄泉川「見つけたじゃぁぁぁぁぁん!大人しくお縄につくじゃぁぁぁん!」
F・F「やべ、見つかった」
木山「と、言うか、私はいつまで逃げていればいいんだ?」

インデックス「ねえ、パーパ。この人たち、何の話をしてるんだよ?」
ディアボロ「世の中には…知らなくても良い事があるのだ…オレノショウタイトカ」

852 名前:1 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/19(水) 21:05:25.33 ID:6MWGii6j0

―――閑話休題

青髪ピアス「で、話し戻すけど、マジで親子なん、その2人?」
青髪ピアス「マジィ!? 本物か!?」

上条「マジだって(ウソだけど)」
インデックス「マジなんだよ(ウソなんだよ)」
ディアボロ「マジだな(ウソだがな)」

青髪ピアス「うそぉん。だって全然似とらへんやん」
青髪ピアス「髪の色とか全然違うやないけぇ~」
青髪ピアス「いやいやそんな親子おらへんやろぉ~」

インデックス「母親に似たんだよ。コイツに似るなんて死んでも御免なんだよ」
ディアボロ「…『仮』にも父親をコイツ呼ばわりか」
インデックス「ふんだ。私が『コレ』なら、あなたはコイツで充分なんだよ」
青髪ピアス「…まあ、仲がエエ事は良く解ったわ」

取り敢えずは納得したのか、
青髪はコーヒーを一口すすり、話題を変える。

青髪ピアス「で?お二人さんは何でこの『街』に何しにきたん?観光?」
ディアボロ「まあ、そんな所だ。上条クンには色々と世話になっている」
上条「(なんか『クン』付けでよばれるの違和感あるなぁ…ショーガナイケド)」

青髪ピアス「ふーん…で、上ヤン。そのシスターさんとはどういう関係なん?」
上条「…はぁ?」


854 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/19(水) 21:06:26.39 ID:pp6dHvNAO
>インデックス「ねえ、パーパ。
に若干萌えた

855 名前:1 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/19(水) 21:08:44.54 ID:6MWGii6j0

『何言ってんのコイツ』的な目で見返す上条に、
青髪ピアスは、その何考えているか解りづらい細目に、
キラキラと解りやすい期待を込めながら見つめて来る。
…どうでもいいが顔が近い。

青髪ピアス「いやだって、一緒におるのが他ならぬ上ヤンやん!」
青髪ピアス「何もなかったとは言わせへんでぇ~~」
青髪ピアス「どーせ、この娘との間にも既に何かあったんやろ?ん?」
青髪ピアス「ほーら大人しくゲロせんかい!」
上条「うわ、やめろ青髪!くっつくな!」

席を立って上条の背後に回った青髪ピアスは、
その太い腕を上条の首に回してギュウギュウやってくる。
上条は外そうともがくが、この男、意外と力が強い。

青髪ピアス「いっつも上ヤンばっかズルいやないか!」
青髪ピアス「ボクもベランダ系ヒロインとかとお近づきになりたいッ!」
上条「!何でお前そんな事知って…!?」
青髪ピアス「え?何?今、適当に言うてんけど?」キョトン
上条「あ」
青髪ピアス「語るに落ちとるやないかいッ!」
青髪ピアス「やっぱ何かあったんやないか!ホラ、言わんかいホラッ!」
上条「うわ、やめろ首締めんな…ギブギブギブギブ」

―――ワーワーギャーギャー

どうでもいいが、うるさくて、他の客にはエラく迷惑であった。

857 名前:1 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/19(水) 21:19:59.34 ID:6MWGii6j0

―――『30分後』

青髪ピアス「~~~♪」

今や、『サン・ジェルマン』店内に4人の内で残っているのは青髪ピアスだけだ。
上条、ディアボロ、インデックスは、青髪の高テンションに散々振り回され、
ほんの数分前、精神的疲労でクタクタになって帰って行った所だ。

青髪は、カツサンドの残りを味わいつつ、
コーヒーの方に口をつけるが…

青髪ピアス「アカン。すっかりヌルうなってしまっとるわ…」

喋ったり、上条に絡んだりする方に夢中で、
すっかり放置されていたコーヒーはもう随分とぬるい温度になっている。

青髪ピアス「コーヒーはもっと熱ぅないとアカンねぇ~~」

青髪はそう言うとその何を考えているか解らない細い目で、
マグカップの中のコーヒーをジッと見つめ出した。
ほんの2、3秒の間のことだっただろうか。
青髪ピアスがコーヒーをジッと見つめていたのは。
不意に…

―――ゴポゴポゴポ
青髪ピアス「あ、今度は熱ぅしすぎたみたいや~」
青髪ピアス「しくったなぁ~」

すっかり冷めきっていたコーヒーが『煮立ち始めた』のであるッ!
マグマの様にゴポゴポと音と泡を出し、湯気をシューシュー上げている。

青髪ピアス「ボクの力は調節が難しいかなぁ~」
青髪ピアス「まあ、もう少し待ってから飲めば…」

???「こんな所で、何を油売っている」

青髪ピアスの背中に、氷よりも冷たい声が掛った。


860 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/19(水) 21:27:17.89 ID:qTZZUW66P
どう考えても水を熱湯にするDISCです本当に大冒険でやってください

867 名前:1 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/19(水) 21:37:23.31 ID:6MWGii6j0

青髪ピアスが振り返れば、
黒い三つ揃えにサングラスと言う、
如何にもって感じの厳つい男が一人立っている。
青髪ピアスはいきなり背後に『音も無く』立った男に対し、
特に驚いた様子も無く心底面倒くさそうな視線を向けた。

青髪ピアス「いいやないかい。たまにはゆっくりさせてくれや」
黒服「そうもいかん。緊急の用事だ。直ぐに付いて来い」
青髪ピアス「やれやれ…せめてこのコーヒー飲み終わるまで待ってくれへん?」
黒服「ダメだ。貴様の我がままに付き合うとキリがない」
黒服「『学校』に行かせてやっているだけでも譲歩していると言う事を忘れるな」
黒服「直ぐに支度をすませろ」

黒服は依然、感情を感じさせない声で、剣呑に告げる。
しかし奇妙なのは、こんな明らかにカタギで無い男が、
随分と剣呑な会話をしていると言うのに、店内の他の客は気にしている様子が無いという所だ。
それだけ、男は『気配』が薄かった。そういう『訓練』を受けているのだ。

青髪ピアス「まぁまぁ~そうせかさんといてな」
青髪ピアス「ちょっとコーヒーを飲むだけやさかいに…」
黒服「ダメだと言っている。自分の立場が解っているのか?」

しかし、黒服のそんな言葉を無視して、
青髪は熱いコーヒーをすすり始める。
そんな青髪の様子に、いい加減、黒服もしびれをきらしたのか…

黒服「オイ、いいかげんしろ!『ウォーケ…」

思わず『禁句』を口走りながら青髪の肩を掴もうとして、

青髪「あァン」

空気の変わった青髪に胸倉をつかみ上げられた。



868 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/19(水) 21:41:55.75 ID:/c3iMPFS0
なんかものっそ剣呑な名前が聞こえたんだがww

870 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/19(水) 21:43:26.89 ID:2sOGqd1R0
一体いくつの勢力がせめぎあってるんだこの世界……

871 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/19(水) 21:45:21.70 ID:Wf9WmkMzo
まさかのバオーwwwwwwwwwwww

875 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/19(水) 21:50:42.03 ID:Nf1Yp3jN0
スーパー荒木大戦になってるぞ

876 名前:1 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/19(水) 21:52:02.39 ID:6MWGii6j0

青髪「ナンヤ、オノレ。今、ボクの事、『何て』呼ぼうとした…?」
黒服「あ、お、あ」

身長面でも青髪とそう変わらない大男を、
片手で軽々掴み上げた青髪ピアスの身に纏う空気は、
上条当麻など知る普段の彼とは全く違う物であった。

恐ろしく濃度の濃い殺気を纏い、
細められ瞼の内の双眸が湛えるのは、
冬の湖よりもどす黒い闇であった。

青髪「何かヨウ聞こえんかったなぁ~もう一遍言ってくれるか?」

言いながら、青髪ピアスは空いている左手で、
自身の耳に付けられた『ピアス』に手を伸ばす。

黒服「バっ!馬鹿!何をやってる止めろ!」
黒服「こんな所で、『ピアス』を外す気かっ!?」

黒服は鉄面皮を崩し、真っ青になりながら焦った。
苛立ちのあまり失念していた。
この少年は、自分の『オリジナルである男』の名でよばれる事を酷く嫌っているのだ。

店員「お、お客様!も、もめ事ならば…そ、外で…」

黒服が叫び声を上げたのに、
店内の人間もようやく『異常』に気がついたのか、
店員の一人が、今にも黒服に殴りかかりそうな青髪ピアスに、
勇敢にもそう声をかける。

青髪ピアス「………」

青髪ピアスは、何とも形容しがたい無表情で、
そんな店員の顔を暫時見つめていたが…
急に、

青髪ピアス「いやぁ~すんまへんなぁ~」

いつもの表情にもどって笑うと、
黒服の胸倉から手を離した。

877 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/19(水) 21:53:25.03 ID:V9GhOEbHo
すげーゴッチャな世界観だwwwwwwww

878 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/19(水) 21:56:52.45 ID:qTZZUW66P
ググってきたらとんでもないラスボスが出てきたでござる

879 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/19(水) 21:59:43.60 ID:Wf9WmkMzo
初春の能力が成長するとこうなる気がするんだ

884 名前:1 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/19(水) 22:08:22.99 ID:6MWGii6j0

青髪ピアス「このボンクラがあんまりにも失礼な事を言うさかい」
青髪ピアス「ついカッとなんってしまったんや」
青髪ピアス「これでちょい勘弁な」

そう言いつつも、財布からいそいそと千円札を出して、
店員の手に握らせると、

青髪ピアス「ほな、ボク、先に出とるさかい」
青髪ピアス「外でな」

黒服をほって店の外へ出て行ってしまう。
いきなり胸を離されて、床にへたり込んでいた黒服は、
ここに来てようやく立ち上がると、
自分の着ている服に起こっている異変に気が付いた。

服の丁度掴まれた部分だけが、ズタズタのボロボロに成っているのである。
どうやら、あの少年、怒りのあまり『超能力』を少し暴発させていたらしい。

黒服「(チッ…くだらん『抵抗』をしやがって…)」

黒服は、青髪ピアスが出て行った方を見て、
内心でチッと毒づいた。

黒服「(どうあがいたって逃れられんよ…『運命』ったやつからはな…)」
黒服「(ましてやそれが『遺伝子レベル』で決定されている物ならばなおさらな…)」

黒服は知っていた。
あの少年が、自分の『生まれ』を忌み、
自分の『オリジナル』である男と殊更違う『生き方』をしようとしているのを。

口調、髪の毛の色、性格…
伝え聞いた『オリジナル』の物とは全く違う『自分』になろうとしているのを。
しかし…

黒服「(年を経るほど似てきやがるぜ…『オリジナル』によぉ~)」

筋骨隆々たる体躯、野太い声、
そして、胸に秘めた『闘争本能』。
少年が、どれ程否定し、『軽薄な自分』で塗り潰そうとしても塗り潰せぬ、
『遺伝子レベル』の『呪い』…


885 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/19(水) 22:13:59.31 ID:ImjbIsqko
そういえば青ピって原作だと「野太い声」なんだよな・・・

886 名前:『吸血殺し編』:第2話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/19(水) 22:24:01.44 ID:6MWGii6j0

黒服「(今の『キレた姿』…あれこそヤツの本性よぉ~)」
黒服「(学校じゃどんだけ『良い子』ぶってるか知らないけどなぁ~)」

黒服は嗤う。
人知れず『運命』に抗おうとする少年を嗤う。

黒服「(まぁ…ヤツもじきに気がつくだろぉ…)」
黒服「(自分がどういう人間なのかって事をよぉ~)」

黒服は知っている。
あの少年が今から向かわされる『仕事場』で『仕事』をする時、
少年がどんな表情をしてるのかを。そして、そんな自分の表情に気がついて慄然とするのを。

黒服「(自分を認める事から全ては始まるんだぜぇ~)」
黒服「(やつが自分の運命を受け入れた時…その時こそが…)」

黒服「(行方不明の『第六位』の帰還の時ヨォ~)」

―――青髪ピアス
上条当麻と同じ高校に通う彼の友人。
そして…行方不明とされる『レベル5』の『第六位』の正体であり、
過去に死亡したある『超能力者』を『ベース』とした、
『分子振動(スクークム・ブラッド)』の能力を操る『超能力者』である。

彼が、上条とディアボロの物語に絡むのは、
もう少しだけ先の事である。

891 名前:『吸血殺し編』:第2話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/19(水) 22:41:21.18 ID:6MWGii6j0

一方、青髪ピアスと別れた後の上条達はと言うと…

インデックス「ねぇ…何かトウマの友達のせいでどっと疲れたし…」
インデックス「どっかで甘いものを食べて疲れを癒したいんだよ…グタイテキニハアイス」
上条「……珍しく上条さんもそれに同意見だわ」
ディアボロ「俺も同意だ」

『普段』の青髪ピアスのハイテンションで散々絡まれたのに加え、
夏の暑さが相乗効果となって出てきた『ダルさ』と『疲れ』に、
無性に甘い物が恋しくなっていた。

上条「どうする?ここは奮発してダ○ツでも行きますか?」
インデックス「あ、私、リッチミルクなんだよ」
上条「まだ着いてもねぇよ」
ディアボロ「俺はラムレーズンがいい」
上条「…アンタまで何言ってんだよ」
ディアボロ「すまん。単なるノリだ」

途中で何かカニっぽい髪型をした外国人とすれ違いつつも、
一行は『ハー○ンダ○ツ』目指してまっしぐら!
―――しかし諸君忘れてはならない。我らが主人公、上条当麻の『不幸体質』ッ!
運命は、彼らにこれ以上ののんべんだらりの夏の昼下がりを過ごさせるつもりは無いらしい。


892 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/19(水) 22:44:36.23 ID:xEsokM7go
ディアボロさん可愛すぎww

894 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/19(水) 22:47:17.13 ID:V9GhOEbHo
ってちょっと待ってさりげなくサーレーwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww

900 名前:『吸血殺し編』:第2話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/19(水) 22:53:49.50 ID:6MWGii6j0
彼らがアイス屋へと向かう途上。
最初に上条当麻が『それ』に気が付いた。

上条「なぁ…アレって…」
ディアボロ「ん?」
インデックス「何?」

少し先の路面が、何だか『盛り上がって』いる。
いや、何かが路面に転がっているのだ。
それは、黒と白と赤の色で構成されていて…

上条「って!?オイ!?アンタ大丈夫かッ!?」

それは『人』であった。
長い黒髪に、純白の大振袖と深紅の長袴。
そんな時代錯誤な恰好をした誰かが、
真夏の真っ赤に焼けたアスファルトの上に、うつ伏せにぶっ倒れているのである。

上条が走り寄って、その誰かを助け起こそうとする。
しかし、上条が助け起こすよりも早く、その誰かは、
近づいてきた上条の足にガッシとしがみ付いてきたッ!

上条「アンタ!?意識あったのか!大丈夫なのか!」
???「………た」
上条「え、何?なんつった?」

俯いている為、黒い長髪が前に掛って顔が見えないが、
何やらボソボソ言っているのが聞こえる。
上条が耳を澄ますと…その誰かはこんな事をいっていた。

姫神「行き倒れた」

『正史』とは真逆のセリフである。
これが『この世界』での『姫神秋沙』と『上条当麻』の出会いであった。

902 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/19(水) 22:55:50.38 ID:ewezyVZ/o
波紋使いなのに行き倒れたのかwwwwwwww

903 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/19(水) 22:58:23.65 ID:44RYe3pSO
上条さんは本当によく人を拾うやつだなww

904 名前:『吸血殺し編』:第2話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/19(水) 23:06:55.58 ID:6MWGii6j0

姫神「ごちそうさま。私は生き返った」
上条「…まじで30個食いやがったですよ…この人」
姫神「大丈夫。半額クーポンのお陰で。これだけ食べても千五百円」
上条「いや、そういう問題じゃねぇよ…」
上条「つーか一文無しのくせに何で半額クーポンだけごっそり持ってんだよ!」
姫神「私。そういうの溜めこむタイプ。」
上条「意味ねーじゃん!」

インデックス「…『ダ○ツ』のアイス…『ダ○ツ』のアイス」
インデックス「何でこんなファーストフードのシェイクで我慢しなくちゃ…ブツブツ」
ディアボロ「…不満を垂れるなら、そのニヤけ面を直してからにしろ」
インデックス「う!でも、何だかんだでこれも悪くないかなぁーーなんて」

上条が介抱した『巫女装束の美少女』、
『姫神秋沙』は、目の前に詰まれたハンバーガーの山を残らず平らげて、
表情の乏しい顔に、しかし微かに満足の笑みを浮かべている。

その向かいの席では上条は辟易ろした表情をしており、
インデックスはシェイクを味わい、
ディアボロはストロベリーサンデーにスプーンを運んでいた。

905 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/19(水) 23:08:35.58 ID:aE1p4ku10
100円マックwwwwww

907 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/19(水) 23:11:31.06 ID:7pxyHxH30
とりあえずボスがヒロインってのは分かった

913 名前:『吸血殺し編』:第2話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/19(水) 23:20:21.37 ID:6MWGii6j0

今、四人がいるのは世界的な規模で展開している、
不気味なピエロがマスコットのファーストフード店だ。
ガス欠で憔悴しきった姫神の直ぐ側にあったのがこの店だったのだ。
彼女曰く、

姫神『本当はもう少しは我慢できそうだったけど…』
姫神『揚げたてのポテトの臭いでノックダウン』

だそうで、だからあんな所にぶっ倒れていたらしい。
そんな彼女を上条は見捨てられず、何か御馳走しようとした訳だが、
まさかハンバーガ三〇個も頼んで、しかもそれを完食するとは流石に思っていなかった。

上条「つーかマジで無一文みたいだけど…アンタどうするつもりだったんだ?」
姫神「ハトってオイシイ」
上条「おい!?」
姫神「冗談じゃない。中国では普通に食べる」

表情が乏しく、どこか茫洋としている感じなので、
ネタなのかマジなのか実に判断に苦しむ。
とにかく、上条には目の前の少女が相当な『変人』である事は解った。

上条「えーと…姫神…だったっけ?」
姫神「そう。姫神秋沙。」

目の前の少女は相変わらず茫洋とした調子で名乗る。
如何にも大和撫子然とした美少女であるのだが、
出会いとその後がアレなだけに、上条はイマイチ、ドキドキしない。

914 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/19(水) 23:24:01.30 ID:44RYe3pSO
不気味なピエロっておいwwww

917 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/19(水) 23:34:21.42 ID:4VW+UyTTo
ラリホー

918 名前:『吸血殺し編』:第2話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/19(水) 23:36:33.92 ID:6MWGii6j0

上条「何でああなるまで何も食べなかったんだよ」
姫神「言うまでも無い。無一文。ほら」

そう言うと、彼女は改めて、
今時漫画の中でしか見ない赤の蝦蟇口財布の空けた口を下にして、
上下に振った。
中から出て来たのは埃だけであった。

上条「…最後に何か食べたのいつなんだよ」
姫神「人間らしい食事ならば一週間ほど前が最後。」
姫神「そっからは水と保存食のハーブだけで何とか」
上条「そりゃ…ぶっ倒れるわな」

上条は頭が痛くなってコメカミを押さえる。
一体、この少女はどういう生活を送っているというのだろう。
普段は比較的貧しい上条ですらこれほどではない。

姫神「博多からここまで来るのに思ったよりお金がかかった」
姫神「お陰で予定が色々狂って大変」
上条「…姫神さんは『旅行者』…なのか?」
姫神「そう。私は『外』から来た」
上条「どっから?」
姫神「博多から」
上条「じゃ、福岡が実家なのか?」
姫神「違う。前は上海にいた」
姫神「その前は成都。もっとその前はチベットに」
上条「どっから来てるんですかあなた!?」
姫神「出発点は一応イギリス」


924 名前:『吸血殺し編』:第2話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/20(木) 00:02:24.06 ID:PCXDZ7e90

『イギリス』と言う単語に、インデックスがピクリと反応した。
仮にも彼女は『必要悪の教会』所属のシスターである。

上条「じゃあ、姫神はイギリス人なのか?」
姫神「違う。私は日本人。ただ。理由があってイギリスに住んでいただけ」
姫神「日本に来るのは。だいたい3年ぶり」
上条「ひょっとして…世界中を旅してる…とか言う話しだったり?」
姫神「そういう事」

シレっと答える姫神を見る、
上条らの視線はハッキリと言って『胡散臭い物』を見る目だ。
それもそうだろう。上条と殆ど年齢も変わらないように見える少女が、
ましてやつい先程、行き倒れ寸前だった少女が、そんなに旅慣れているとは到底思えない。

姫神「信じて無い。なら証拠を見せる」

そういって彼女は、足元のナップザックを取り上げる。
彼女の唯一の持ちモノであり、その中からなにやら取り出してきた。

姫神「これはチベットに行った証拠」
上条「マフラー?」

姫神が取り出したのは、一筋のマフラーである。

925 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/20(木) 00:04:41.07 ID:0C9fAihAO
トンペティさん!!

926 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/20(木) 00:07:34.35 ID:OQi/PWk/o
波紋の伝導率がなんたらかんたら!

929 名前:『吸血殺し編』:第2話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/20(木) 00:17:06.69 ID:PCXDZ7e90

姫神「材料が特殊。これはチベットでしか手に入らない」
上条「…?何だこりゃ?羊毛じゃないな?」
ディアボロ「貸して見ろ…ふーむ。何だこれは。普通の素材じゃないな?」

上条とディアボロは交互にマフラーを触ったり、
臭いを嗅いでみたりするが、材料に見当がつかない。

ディアボロ「(本当に何だこれは?俺が解らんとは…?)」

イタリアのギャングの有力な収入源には、ブランド物の偽造品の密売・密輸があり、
(ネアポリスなのでは、ブランド物の工場の目の前で、露天商が偽造品を売ってたりする)
故に、ディアボロはこの手の事にも目端が利く方なのだが、
その彼でもこのマフラーの素材の正体が解らない。

姫神「そのマフラーは」

悩む2人に、姫神の解答タイム。

姫神「サティポロジァビートルって甲虫のほんのちょっぴりの腸の筋」
姫神「それを三万匹分乾かして編んだ物」

上条「気色悪いわーーーッ!何でそんな物持ってんだよ!?」
ディアボロ「?…上条、別に虫を材料にした衣服は珍しくないぞ」
ディアボロ「現に世の中には玉虫の羽を飾りにしたドレスが…」
上条「いやいやいや。いくら何でも虫の腸は無い。虫の腸は」
上条「つーか、マジで何に使うんだよそれ?」

姫神は真顔で答える。

姫神「これは私の商売道具」


930 名前:『吸血殺し編』:第2話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/20(木) 00:32:09.36 ID:PCXDZ7e90

上条「商売…?姫神さんの商売って…」

上条は姫神の恰好をしげしげと見つめる。
白い大振袖に、深紅の袴。やっぱり…

上条「巫女さん?」
インデックス「トウマ。その人巫女さんじゃないよ」

ここで、一人シェイクを飲んでいたインデックスが口を挟んで来た。

インデックス「さしずめ、偽物の巫女だね。とにかく、本職の巫女じゃないんだよ」
上条「…?どういう事だインデックス?」

上条の問いに、インデックスは得意そうな表情で答えた。

インデックス「神道の巫女って言うのは…『蕃神』に仕える神聖な役目だから」
インデックス「その服装とかにも流派ごとに細かい規定があるんだけども」
インデックス「その女の恰好はハッキリ言ってデタラメなんだよ」
インデックス「表だけ似せてるだけで…細かく見ると、全然違うんだよ」

流石にこう言う話になればインデックスは強い。
と、言う事は、姫神は巫女のコスプレをしているのか、
はたまた、怪しげな“自称”巫女さんなのだろうか。
しかし彼女の答えはどちらでもない。

姫神「別に私は巫女でも何でもない」
姫神「確かにこの格好は巫女に似ている。でも巫女では無い」
上条「じゃあ、その格好は何なのさ?レイヤー?」
姫神「違う。これは私の仕事着」
上条「いや、だからその仕事ってのは…」

姫神「私。」

姫神は、誇らしげに名乗った。

姫神「『波紋使い』。」


931 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/20(木) 00:33:48.72 ID:dn1DSeaOo
姫神さんが輝いて見える
誇らしげな姫神さんを想像するだけでご飯三杯いける

932 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/20(木) 00:35:42.00 ID:MTMtLFbbo
※ジョセフが手を出します

934 名前:『吸血殺し編』:第2話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/20(木) 00:41:41.97 ID:PCXDZ7e90

上条「波紋…?」
ディアボロ「使い…?」

上条とディアボロは互いに顔を見合わせ、どちらもが首を傾げた。
『波紋使い』?何なのだそれは?聞いた事の無い言葉である。

キョトンとした上条・ディアボロ。
一方インデックスは、何に驚いたのかしばらく眼が点になっていたが…

インデックス「プププ…」
インデックス「プププププププ…」

上条「インデックス?」

インデックス「フハハッ!」
インデックス「クックックッヒヒヒヒヒケケケケケッ!」
インデックス「ノォホホノォホヘラヘラヘラヘラアヘアヘアヘーーーッ!」
上条「お、おいインデックス!?」

急に可笑しくてたまらないという感じで、
インデックスが膝をバンバン叩きながら笑いだしたのである。
余程笑いのツボに入ったのか、尋常でない爆笑であった。

インデックス「『波紋』?『波紋使い』だとォーッ!」
インデックス「言うに事欠いてそれぇ!?ちょーウケるんだよ!」
インデックス「『波紋使い』ッ!『波紋使い』!ぷぷぷ…」

上条「ちょっと待てインデックス。お前『波紋使い』って何か解るのか?」
インデックス「アハハハハ…あー可笑し。当然なんだよトウマ」

笑いで涙目に成りながら、インデックスは答える。


936 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/20(木) 00:44:36.52 ID:ArSfJHDGo
笑いすぎだwwww

937 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/20(木) 00:45:46.23 ID:OQi/PWk/o
>>インデックス「フハハッ!」
>>インデックス「クックックッヒヒヒヒヒケケケケケッ!」
>>インデックス「ノォホホノォホヘラヘラヘラヘラアヘアヘアヘーーーッ!」

やはりこのイン・・・(ヒロインに)選ばれるべき者ではなかったのだ・・・

942 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/20(木) 00:50:23.55 ID:KH9FY5I1o
でもお前、女の子がアヘアヘ言ってたら興奮しね?




うんごめん、しなかったわ

944 名前:『吸血殺し編』:第2話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/20(木) 00:54:33.46 ID:PCXDZ7e90

インデックス「トウマ、『波紋使い』ってのは東洋魔術…」
インデックス「特に『道教』で言う所の『仙人』の事なんだよ」
上条「『仙人』だぁ~」
インデックス「そう。それを他の地域では『波紋使い』って呼ぶんだよ」
姫神「…それを私が名乗ると何か問題?」
インデックス「問題も何も…『有り得ない』なんだよ」
インデックス「『波紋法』は既に断絶した技術だってのが『オカルト(こっち側)』での定説なんだよ」

インデックスは、不機嫌そうな姫神に、
得意げな顔で解説を始める。

インデックス「確かに『仙道』の方ならひょっとすれば残っているカモだけれど」
インデックス「それにしたってアナタみたいなのが易々会得できる技術じゃないし」
インデックス「欧州の方の『波紋法』は二千年前に『波紋の一族』が全滅して断絶してるんだよ」
インデックス「何れにせよ…アナタが『波紋使い』だなんてとてもとても…」


945 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/20(木) 00:57:44.16 ID:xvmOjyIVo
インアサイレントウェイさん顔真っ赤っすよwwwwwwwwwwww

946 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/20(木) 01:00:44.11 ID:ArSfJHDGo
これだから知識に頼りっきりの人間はwwwwww

947 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/20(木) 01:02:28.65 ID:V5tqzVvVo
インスタントコーヒーさん物知りっすねwwwwwwww

952 名前:『吸血殺し編』:第2話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/20(木) 01:11:13.30 ID:PCXDZ7e90

上条「で…その『波紋法』ってのは何なんだよインデックス」
インデックス「良く解らないんだよ。ある種の身体操作技術らしいんだけど」
インデックス「記録が殆ど残ってないんだよ」
インデックス「古文書によると帝政ローマに仕えたある特殊な部族が保有していた技術で」
インデックス「一時期は『近衛軍団(プラエトリアン)』の軍団員全員が『波紋使い』で構成された~なんて話もあるけど」
インデックス「二千年前に起こったって言われる『魔人達』との抗争で全滅して、それからはさっぱりなんだよ」
上条「『魔人』だぁ?」
インデックス「うん。何でも『海の向こう』からきた連中らしいけど…この人達も結局何者なのか解らないんだよ」
インデックス「まあ、ようするに…」
インデックス「『波紋法』なんてのは殆ど伝承上の存在で…今じゃ実在してる訳ないんだよ」

姫神「それが…」

得意顔のインデックスに、姫神が不気味な無表情で告げた。

姫神「実在しているとしたら?」
インデックス「ありえないよ。だったら証拠に見せてよ」

『どーせ見せれないだろうけど』、と言外にインデックスは鼻で笑うが、

姫神「いいよ」

姫神は静かにそう言った。

963 名前:『吸血殺し編』:第2話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/20(木) 01:20:07.98 ID:PCXDZ7e90

インデックス「え?」
姫神「見せてあげる」

意外そうな顔のインデックスも持ったシェイクの容器に、
姫神がそっと手で触れて、

姫神「―――コォォォォォッ」

奇妙な一呼吸。ただそれだけ。ただそれだけで。

インデックス「ワギャッ!?」

インデックスの持っていたシェイクが『噴火』した。
容器の中のシェイクが、突如、外へ出ようとする迸る奔流となって、
蓋をぶっ飛ばしながら、爆裂したのである。

上条「おわっ!?」
ディアボロ「何だ!?」

予期せぬ事態に、上条とディアボロが驚く隣に、

インデックス「………」
姫神「………ニヤリ」

顔面がシェイクで真っ白になったインデックスがいた。


965 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/20(木) 01:22:25.10 ID:0lBq81m1o
>顔面がシェイクで真っ白になったインデックスがいた。

ふぅ・・・。

967 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/20(木) 01:23:32.65 ID:FnN3uxRio
イン「と、トリックなんだよッ!」

974 名前:『吸血殺し編』:第2話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/20(木) 01:31:57.25 ID:PCXDZ7e90

インデックス「…こ、こんなのだけじゃ認められないんだよ!」

顔のシェイクを紙ナプキンでふき取りながら、
インデックスは若干焦った表情でそう言う。
迂闊に『波紋法』の存在など認めれば、
さっきまで得意げに高説を垂れていた自分は馬鹿丸出しである。

インデックス「で、伝承によると『波紋法』は『太陽の技術』だって言われてるんだよ!」
インデックス「怪我人や、病人を触るだけで癒したって話なんだよ!」
インデックス「そんな事あなたに出来るの!降参するなら今のウチ…」

姫神「出来る」

インデックス「え”!?」
姫神「上条くん。その『右手』を出して」
上条「え、あ、うん」

急に話を振られて戸惑うも、
一応言われて右手をテーブルに乗せる。
その肘には、まだ擦り傷が新しい。

姫神「絆創膏をはがす。いい?」
上条「別にいいけど」

上条の右肘に張られた絆創膏をはがし、
露わになった傷口に、姫神が指を当てた。
そして…

姫神「今から、この怪我を治す」
インデックス「出来るもんならやってみるんだよ」
インデックス「(バーカ!トウマの右手は『幻想殺し』なんだよ!)」
インデックス「(どんなトリックか異能か知らないけど、トウマには通じないんだよ)」
インデックス「(でも教えてやんないよ!馬鹿にしてやる、ザマーミロ!)」

が!


975 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/20(木) 01:33:16.44 ID:q7UlXPh9o
たった! フラグがたった!!

976 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/20(木) 01:33:54.48 ID:3qtAW7zAO

姫神本当に活躍するなァ~

981 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2011/01/20(木) 01:36:39.18 ID:tTtFRYI+0
インデックスがジョジョな感じで哀れだww

12 名前:『吸血殺し編』:第2話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/20(木) 01:50:21.31 ID:PCXDZ7e90

姫神「―――コォォォォォッ」
上条「嘘だろ…痛みが…傷が…!」
ディアボロ「(上条の『右手』だぞ!これはどういう事だ!?)」
インデックス「あ、ありえなんだよ…」

呆然とする三人の目の前で、
上条の右肘の傷が見る見る『再生』していく。
『クレイジーダイヤモン』による『治療』のそれとは違う。
上条の体自身の『治癒能力』が急激に促進され、
それによって怪我が治っているのだ。
数秒後には…

上条「嘘だろ…俺の『右手』だぞ」
姫神「?…『右手』だと問題があるの?」
上条「あ…いや…その…」
ディアボロ「(『スタンド能力』では無い…『魔術』や『能力』とやらとも違う…)」
ディアボロ「(何だ…これは…)」
インデックス「………アングリ」←唖然

ピンク色の新しい肉に覆われて完治した上条の『右肘』があった。
全ての『異能』を『ぶち殺す』、『右手』のである。

22 名前:『吸血殺し編』:第2話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/20(木) 02:02:02.78 ID:PCXDZ7e90

上条「いや…なんつーかさ…俺の『右手』は…」

上条は話す。
自身の『幻想殺し』について。
それを受けて姫神、少し考えて…答える。

姫神「私の『波紋』は異能では無い」
姫神「才能は必要らしいけど訓練すれば誰でも使える『技術』」
姫神「それに…」

姫神「怪我を治したのは私では無い」
姫神「怪我を治したのは私自身」
姫神「私がしたのは…あなた自身の治癒力を促進しただけ」

ディアボロ「『スタンド』とか『魔術』の類では無い…と?」
姫神「魔術は知らないけど少なくとも『スタンド』では無い」
姫神「私の知り合いの『スタンド使い』も別物と言ってた」
姫神「親和性はいいらしいけど」
上条「つーか、あなた、『スタンド使い』を知ってるの!?」
姫神「知ってる」
姫神「昔。フランスで行き倒れた時に助けてもらった」

23 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/20(木) 02:02:30.01 ID:8tlq59rko
ポルポルー!wwwwww

26 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/20(木) 02:04:04.30 ID:MTMtLFbbo
さすがポルナレフ、そこにしびれる、あこがれるゥ!

29 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/20(木) 02:09:34.94 ID:4UeHSKV7o
ディアボロ「やはり、ポルナレフッ!」

32 名前:『吸血殺し編』:第2話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/20(木) 02:17:32.08 ID:PCXDZ7e90

ディアボロ「そいつは、電子柱みたいな髪型をした、軽い男か?」
姫神「…そう。何で知ってるの?」
ディアボロ「一応…『知り合い』だ」
ディアボロ「(『別世界』での『敵同士』だがな…)」

姫神「ジャン=ピエール・ポルナレフ…」
姫神「軽い人だったけど。良い人だった」
姫神「もし会う事があったら。よろしく言っておいてもらえる?」
ディアボロ「…自分で言えばよかろう」
姫神「…せっかく理由も聞かずに家に置いてくれたのに」
姫神「黙って飛び出して来たから…」
姫神「ちょっと気まずい」

姫神秋沙がジャン=ピエール・ポルナレフと同居していたのは、
彼女がまだ『旅』を始めたばかりの頃で、
『歩いて』ドーバー海峡を越えてフランスに来たものの、
道も解らず路銀も尽き、『波紋法』でも空腹が如何ともしがたくぶっ倒れた所を、
たまたま通りかかったポルナレフに助けられたのである。

彼は、まだ一〇を幾つか過ぎたばかりの東洋人の少女が、
何故、こんな過酷な一人旅をしなければならなかったのか…
その理由を最後まで問う事が無かった。
彼は、恐らく感じ取っていたからだろう。
姫神の幼い目から覗く、かつての自分と同じ『色』。
つまり『復讐者』の『色』を。

故に、彼は姫神に問われる事はあっても、
自分から彼女に何か問う事はついぞ無かった。

34 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/20(木) 02:26:56.34 ID:6lRNFw5AO
電子柱…

35 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/20(木) 02:27:52.20 ID:MTMtLFbbo
ポルナレフも柱の男だよな

36 名前:『吸血殺し編』:第2話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/20(木) 02:28:27.76 ID:PCXDZ7e90

ポルナレフは秋沙には『兄』の様に接し、
また『戦士』の『先輩』として、彼女にさりげなくアドバイスを送ったり、
『指導』をつけてやったりした。

十年前にある理由から『故郷』も『家族』も喪失した姫神にとって、
ポルナレフの存在は懐かしい『家族の温かさ』を与えてくれたが、
それ故に、彼女は黙ってポルナレフの元を去った。
このまま、彼の傍にいれば、復讐の意気が萎えて、
そのまま居付いてしまうかもしれない自分を恐れたからであった。

閑話休題。

姫神「所で…」
インデックス「ううう…」

姫神はインデックスの方に顔を向ける。
インデックスは、恥ずかしさとか敗北感で居たたまれずテーブルに顔を突っ伏している。

姫神「ね。だから言った」

姫神は、インデックスに対し、
勝ち誇る様に再び名乗りを上げる。
その顔は、依然茫洋としているが、
口元は僅かに笑みを浮かべていた。

姫神「私。『波紋使い』」


  /└────────┬┐
 < To Be Continued...     | |
  \┌────────┴┘



39 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/20(木) 02:32:53.93 ID:6lRNFw5AO

次から物語が動き始めそうだな

41 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/20(木) 02:36:06.28 ID:FDcJSWoEo

ポルナレフが姫神に亡き妹を重ね合わせてたと思うと泣けてくる

112 名前:『吸血殺し編』:第3話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/21(金) 22:01:20.48 ID:wcyIh8vL0


―――『8月8日』

―――『学園都市』『第7学区』

『第7学区』の南西の端、
『第15学区』との境界近くに、その奇妙な構造のビルはある。

同じ12階建ての方形のビルが4棟、
十字路を中心に据えて『田』の字に状に配置され、
それぞれのビルは空中の渡り廊下で接続されている。

全国シェアナンバーワンの学習塾『三沢塾』。
その『学園都市』支部がここだ。

一見、何の変哲もない唯の学習塾に見えるこのビル群は、
今、ある『存在』の拠点となっていた。

良く見れば、ビルの様子が少しおかしい。
今は真昼間で、塾も営業中なのに、
その全ての窓のブラインドが降ろされており、
一切の光が中に入り込まないようになっている。
時折出入りする生徒も、どこか生気が無く、虚ろな表情をしている。

今、この『三沢塾』は、とある『怪物』の『巣』となっており、
その住人達は、その悉くが、あらゆる形でその『怪物』の眷属になっているのだ。

その『怪物』…
それは『吸血鬼』ッ!
それは『屍生人』ッ!
とある『天才』の『遺産』が生みだした、
おぞましき『闇の怪物達』ッ!

この『吸血鬼』を追って、
一人の『少女』と、『老兵』率いる3人の『狩人達』が、この『学園都市』に足を踏み入れた。

しかし、この『吸血鬼』を追跡しているのは、彼女達だけでは無かった。
『吸血鬼』は最初から『吸血鬼』なのではなく、『石仮面』によって『成った』者。
故に、『彼』には『人間』だった『時代』があり、『因縁』もある。

かつて『彼』が『人間だったころ』の『因縁』が、
別の『追跡者達』を、この『学園都市』に呼び寄せていた…



113 名前:『吸血殺し編』:第3話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/21(金) 22:04:59.04 ID:wcyIh8vL0


『三沢塾・学園都市支部』の直ぐ側に、一台の黒いライトバンが止まっている。
そのライトバンに近づく一人の『シスター』がいた。

『シスター』と言ってもインデックスの様な白の修道服では無く、
『ローマ正教』の黒の修道服であり、ビックリするくらいにスカートの裾が短い。
そして、これまたビックリするぐらいに厚底の、『チョピン』と言うサンダルを履いている。
コイフの下から覗く髪は赤に近い茶髪で、それを一本の太さが鉛筆程の、
何本もの三つ編みにしていた。

そんな彼女の手には、買い物でもしてきたのか、
フランスパンが覗く茶色の大きな紙袋を抱えており、
その袋を落とさないように、おっかなびっくりバンの後部座席のドアを空けた。

シスター「全く、『依頼人』をパシリに使うなんて一体、何を考えてやがりますか」
???「しょーがねーだろ。今回のメンバーの中でジャポネーゼが話せんのが…」
???「オメーとあの『神父』だけなんだからよぉ~」

後部座席に紙袋を下ろし、ボスンと自身も座りながら、
口をとがらせてぶー垂れるシスターの少女に、
運転席に座っている『男』が上の様に返した。

虎柄のズボンにブーツ、
格子文様の入ったタートルネックのヘソ出しセーターに、
何とも形容しがたい、しいて言えば『ヘルメット』みたいな奇妙な帽子を被っている。

ちなみに2人が話しているのはイタリア語だ。

シスター「あの『神父』…まだ帰って来やがらねーんですか?」
シスター「尾行にやらせた『カニ頭』からの連絡は?」
男「生憎まだ『尾行中』だとよ…あの『神父』…真面目に仕事をする気があるんだか無いんだか…」
男「取り巻きのヤローも何か不気味だしなぁ…男前だけどよぉ」
シスター「へん!『ブチャー』に比べればあんなの大したこと無いですよ」
男「お前ホントにブチャラティの事が好きだよなぁ…」
シスター「当然です。あんなに良い男はそうはいねーですよ」
シスター「どっかの『ワキガ』とは大違いです」
男「だから俺はワキガじゃねーって言ってんだろ!」
シスター「クセーもんはクセーもんですよ!もうちっと気ーつけたらどーなんですか!」

何やらギャアギャアとじゃれ合いだす2人。
その様子は、今日昨日の知り合いといった感じではなく、
随分と長い時間を一緒に過ごして来たという感じだが…

しかしどういう組み合わせなのだろうか。
『ローマ正教のシスター』と『ネアポリスのギャング』と言うこの組み合わせは。

『シスター』の名は『アニェーゼ・サンクティス』。
『ギャング』の名は『グイード・ミスタ』。

この『学園都市』に逃げ込んだ『錬金術師』、
『アウレオルス・イザード』を追ったやって来た『刺客』であった。



114 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/21(金) 22:07:45.09 ID:1OpTtqFgo
アニェーゼ登場早いな

115 名前:『吸血殺し編』:第3話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/21(金) 22:08:51.95 ID:wcyIh8vL0


―――『1ケ月前』

―――『イタリア』『ネアポリス』

アニェーゼ「ここですね」

例のキテレツな恰好のまま、
アニューゼが訪れたのはネアポリスの下町の、とある小さな料理屋だ。
ここ今日、ある人物に。彼女にとっては忘れ難い一人の恩人に会う。

アニェーゼ「………」ゴクリ

本当に、本当に久しぶりの事だ。
緊張のあまり、アニェーゼは思わず生唾を飲み込んでしまう。

アニェーゼ「……えい」

覚悟を決めて料理屋のドアを開けると、
中にいた全員の視線を一斉に集めてしまう。

中に居た客は僅かに3人。
全員、彼女の見知った懐かしい顔だった。
変なヘアバンドを頭に付けた、可愛らしい少年。
変な帽子の、ワキガの臭そうな青年。
そして、オカッパ頭の見目麗しい青年…

ネアポリスの裏事情に通じた人間ならば、
その3人が、たった3人で、共も連れずにこんな場末の料理屋に居る事に驚愕したに違いない。
何せその3人は、今やこのネアポリスの裏では知らぬ者も無い3人であり、
特に、3人の内の1人、オカッパ頭の見目麗しい青年は、現在のネアポリスの裏の『顔役』とでも言うべき人物なのだ。

アニェーゼ「ひさしぶりです…ブチャー」
???「ああ…久しぶりだな。アニェーゼ」

青年は、はにかんだ様子のアニェーゼに、優しく微笑みかけた。
青年の名は『ブローノ・ブチャラティ』。
今、この『ネアポリス』の『ギャング組織』を率いる若き『ボス』であった。



116 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2011/01/21(金) 22:08:52.76 ID:WVCIcH/DO
ミスタまで来たか

117 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/21(金) 22:11:48.19 ID:2hNZxLCpo
エンペラーとピストルズの競演か…胸熱

119 名前:『吸血殺し編』:第3話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/21(金) 22:12:44.95 ID:wcyIh8vL0


もう、何年前の事だろうか。
神父だった父、その巻き添えで母を名も知らぬギャングに殺され、
一人ぼっちになってスラムに放りこまれたアニェーゼは、
浮浪児として犬の様に、ゴミを漁って生きていた。

そんなアニェーゼを、拾った一人の『少年』がいた。
彼は、路地裏でゴミ箱を漁る彼女の姿に、かつての自分の姿を見出して、
『とても寂しそうな目をしているな』と思った。
彼には、彼女への憐れみの気持ちは全く無く、ただ深い共感があるだけだった。

『少年』は、アニェーゼを無理矢理レストランに引き入れると、
かつて自分が言われた言葉を、そのまま今の『仲間達』と給仕長に向かって叫んだ。

少年「こいつにスパゲティを喰わしてやりてーんだけど、別にイイよなぁーー!」

そして、少年の『ボス』たる青年は、少年の時と同じように、
黙って少女に自分のスパゲティを差し出したのだ。

行き場が無かった少女は、青年たちと一緒に生活する事になった。
青年達が、両親を殺した男と同じギャングであると言う事に気が付き、
当初は心を開こうとはしなかったが、彼らの温かい心に徐々に凍てついた心を開いて行った。

奇妙な事だが、実に奇妙な事だが。
ギャングによって親を奪われ、心を殺された少女は、
ギャング達によって人間らしい心を取り戻したのである。

アニェーゼは、『青年』…『ブローノ・ブチャラティ』に失った父の面影を見出していた。
彼女は、彼の役に立ちたいと思って、自分もギャングに入れて欲しいと言ったが…

ブチャラティ「甘ったれた事言ってんじゃあねーぞッ! このチンチクリンがッ! 」
ブチャラティ「もう一ペン同じ事をぬかしやがったら、たとえ女でも、てめーをブン殴るッ!」

ブチャラティは、かつて『少年』…『ナランチャ・ギルガ』に言った様に、
アニェーゼにも同じ事をどなった。

アニューゼはナランチャと同じ道を選ばず、
ローマ正教の修道女、つまり父と同じ聖職の道を選んだ。

しかし、教会の門を叩いた彼女の心には、
『正史』と異なり、『神への狂信』など入り込む余地のない、
『ブチャラティへの海より深い敬愛の念』が宿っていたのだ。

『正史』では、彼女はどん底に居た所をローマ正教に拾われ、
両親が死んでぽっかりと空いた穴に、『敬虔なる神への信仰』が入り込んだ。
しかし、ブチャラティ達との出会いが、そんな彼女の運命を変えたのだ。

ローマ正教の修道女になったアニェーゼだが、
彼女は結局真っ当な信仰の道を選ばず、自ら裏の世界へと飛び込んで行った。

いつしか彼女は、憧れる様になっていたからだ。
『敬虔なる神の使徒』になることよりも、
『ブローノ・ブチャラティと肩を並べられる女』に成る事に憧れるようになっていたのだ!

そして月日は流れ…



122 名前:『吸血殺し編』:第3話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/21(金) 22:18:31.71 ID:wcyIh8vL0


―――『1ケ月前』

―――『イタリア』『ネアポリス』


アニェーゼ「本当は、色々と思いで話でもしてーんですが」
アニェーゼ「電話で言った通り、今日はちょっと仕事で来たんですよ」

アニェーゼは、対坐する、今やこのネアポリスを仕切るボスになったブチャラティにそう切り出した。
かく言う彼女も、今やローマ正教の優秀な実働戦力の一員を為しているのだが。

ブチャラティ「ああ言っていたな。しかし一体どういう事だ…?」
ブチャラティ「教会がギャングに仕事を頼むとは…どう考えてもマトモな事じゃないだろう」

ブチャラティの言うとおり、アニェーゼがここに来たのは、
あくまで教会側の交渉人として、ブチャラティとのツテを見込まれての事なのである。

アニェーゼ「実は、こっちの方で少しもめ事がありまして…」
アニェーゼ「ブチャラティの組織に所属する『スタンド使い』を2、3人雇いてーんですよ」
ブチャラティ「『スタンド使い』を、だと?」

ブチャラティの組織は、今やイタリア最大の『スタンド戦力』を保有する組織だ。
今、彼の両隣りに居るミスタやナランチャを始め、腕利きの『スタンド使い』も多い。
しかし…

ブチャラティ「何でわざわざ『スタンド使い』なんだ?」
ブチャラティ「お前達の所には、俺達に頼る必要が無い程の戦力があるだろうに」

アニェーゼの率いる『シスター部隊』や、『ツェペリ一族』率いる『処刑人』達。
『護衛官』に『スイス傭兵軍団』、『聖ヨハネ騎士団』や、『イエズス会実働部隊』など、
ギャングなんぞに頼る必要など全く無い程の『魔術戦力』や『兵力集団』を抱えている筈だ。

アニェーゼ「いやぁ…大抵の相手なら自前の兵隊で相手するんですけねぇ…」
アニェーゼ「今度の敵にはどーも『スタンド使い』がいやがるらしくて…」
アニェーゼ「私らだけじゃどーにも手に負えねーんですよ」

そう言いながら、アニェーゼは一枚の写真を、ブチャラティ達に見せる。
ブチャラティの両隣りから、ミスタとナランチャもその写真を覗きこんだ。
緑色の髪をオールバックにした、一人の青年の顔がそこには写っている。

アニェーゼ「そいつは『アウレオルス=イザード』」
アニェーゼ「3年前に教会を離反しやがった異端者で、今こいつを追ってるんですが」
アニェーゼ「こいつがどーも『スタンド使い』を護衛に雇ってるらしーんですよ」


123 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/21(金) 22:21:21.55 ID:agGGJSxC0
やっぱり鉄球使いもいるのか

124 名前:『吸血殺し編』:第3話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/21(金) 22:24:15.29 ID:wcyIh8vL0

アニェーゼ「『ローマ正教(ウチ)』じゃ『スタンド使い』には『スタンド使い』をぶつけるべし」
アニェーゼ「ってのが『暗黙の了解』ってヤツでしてねぇ」
ブチャラティ「ああ成程…それで俺の所に」
アニェーゼ「いえ、ちょっと違うんですよ」
ナランチャ「…はぁ?」

どうにも要領を得ないアニェーゼの説明に、
ナランチャがアホそうな顔で口を挟む。

ナランチャ「オメェ結局何しに来たんだよ。わけわかんねーぞ」
アニェーゼ「…私とブチャーの話に入ってくんじゃねーですよ、このド低能」
ナランチャ「アァん!?今、なんつったオメェ!」

アニェーゼは虫でも見るかのような視線で、
キレそうなナランチャを見返し、チッとガラ悪く舌打ちしながら言う。

アニェーゼ「『ド低能』ったんですよ、このクサレ脳味噌」
ナランチャ「んだとゴラァ!?このクサレ尼!仮にも恩人に向かってそう言う事いうかぁーーーッ!」
アニェーゼ「うっせーーんですよ、このボケッ!」
アニェーゼ「私にとっちゃ、オメーみたいなのに助けられた事が人生最大の汚点なんですッ!」
アニェーゼ「あそこで、私のブチャーがパンパカパーンと、白馬の王子様みたいに助けに来てくれてりゃ完璧だったのに…」
アニェーゼ「何でよりによってオメーなんですか!おかしーだろ常識で考えてッ!」
ナランチャ「好き勝手言ってんじゃねーよこのバカ女ッ!あーチクショ!何で俺こんなヤツ助けたんだ…」

ミスタ「相変わらず仲がいーなオメーら」
アニェーゼ「どこが!」
ナランチャ「どこが!」

ブチャラティ「…話を戻すぞ」
アニェーゼ「あ、スイませェん」

話を戻した。

アニェーゼ「実は、ウチの所も2、3人『スタンド使い』を飼ってるんでがね」
ミスタ「へーー…教会がねぇ」
ブチャラティ「そいつは初耳だが…何でソイツらに仕事をさせない?」
アニェーゼ「いや、コイツラ…具体的に言うと『神父』とその取り巻きなんですが…」
アニェーゼ「どうにもコイツラ、全面的な信用がおけねーんですよ」



125 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/21(金) 22:31:49.79 ID:Il2U+X1AO
やっぱカッコいいぜ

ブチャラティ

128 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/21(金) 22:33:28.22 ID:M5Rg9QsOo
プッチまで来てるとしたら凄いカオスだな

129 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/21(金) 22:35:14.86 ID:stmjoD2co
ローマ正教滅茶苦茶じゃねぇかwww

131 名前:『吸血殺し編』:第3話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/21(金) 22:38:16.93 ID:wcyIh8vL0

アニェーゼ「腕は立つし、『信仰心』にも何の問題もねーんですが」
アニェーゼ「なーんか裏でコソコソしてるらしーんですよね、コイツラ」
アニェーゼ「別に明確な教会に対する叛逆行為を働いてるって訳じゃねーんですけど」
アニェーゼ「見ず知らずの『スタンド使い』を何人も囲ったり」
アニェーゼ「ヴァチカン図書館を掻きまわしてたり」
アニェーゼ「教会に無断でフラっといなくなったり…」
アニェーゼ「まぁ…兎に角、挙動不審で…」

ブチャラティ「成程、『監視役』が欲しいが」
ブチャラティ「教会の手駒には信用できる『スタンド使い』が居ない」
ブチャラティ「だから第3者たる、俺の所に来た」

アニェーゼはニヤリと笑いながら、続けて話す。

アニェーゼ「流石、ブチャーは話が速くて助かります」
アニェーゼ「やっぱ『スタンド使い』を監視するなら『スタンド使い』ですからねーー」

ミスタ「でもよー」

ここで、静かに話を聞いていたミスタが初めて口を挟む。

ミスタ「そもそもそんな連中を使わねーで、他の連中にやらせればいーんじゃねーの?」
ミスタ「俺は魔術とか全然知らねーけど、『スタンド使い』に対抗できそうな奴とか普通にいるんじゃねーの?」

このミスタの最もな問いに、アニェーゼはちょっと逡巡してから答えた。

アニェーゼ「あんまり外部の人間にこの事話す訳にはいかねーんですけど」
アニェーゼ「ブチャー達だから特別に教えるんですが…」

137 名前:『吸血殺し編』:第3話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/21(金) 22:52:56.05 ID:wcyIh8vL0

アニェーゼ「実は今から20年ほど前…教会も『スタンド使い』を認知してなかった時代です」
アニェーゼ「教会と『DIO』っつー罰当たりな名前の『スタンド使い』が抗争をした事があったんです」

アニェーゼの語った内容を纏めると以下の通りである。

かつて、理由はアニェーゼも良くは知らないが、
『DIO』と一派と、ローマ正教が敵対関係になり、
ローマ正教側は、この『DIO』が拠点としていた『カイロ』に討伐軍を送った。

その戦力は、『ローマ正教十三騎士団』の騎士13人を主戦力に、
バックアップとして『聖ヨハネ騎士団』の騎士を40人の、計53名の精鋭部隊。
負ける筈の無い戦いであったのだが…

アニェーゼ「『DIO』に辿り着く事はおろか、その配下に蹴散らされて壊滅ですよ」

『ローマ正教十三騎士団』の13人は全員が戦死。
『聖ヨハネ騎士団』の騎士は半数の20人が戦死、10人が再起不能の重傷の末死亡、
幸運にも軽傷で済んだ10人が、命からがらローマまで何とか逃げ帰り、
現状を報告するので精いっぱいだったのである。

生き残りの騎士たちは語った。
自分達が遭遇した『人にして人に在らざる魔物達』の事を。

ある騎士は、空間ごと削り取られ、
ある騎士は、生き物の様に蠢く水に切り裂かれ、
ある騎士は、氷の矢に貫かれ、
ある騎士は、鎧の上から、その内側だけを切り裂かれて果てた。

あまりにも一方的な戦いであった。


141 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/21(金) 22:59:20.94 ID:y72kllLDO
>ある騎士は、鎧の上から、その内側だけを切り裂かれて果てた。

これ誰だっけ?

142 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/21(金) 22:59:52.88 ID:W0WdNNm20
アヌビスだろ

146 名前:『吸血殺し編』:第3話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/21(金) 23:06:54.28 ID:wcyIh8vL0

アニェーゼ「驚いたヴァチカンは『十字軍(クルセイド)』の発動さえ検討したそうですが…」
アニェーゼ「準備してる間に、当の『DIO』が同じ『スタンド使い』にぶっ殺されてその一派も壊滅」
アニェーゼ「ヴァチカンにすりゃーもう面子だけ潰されたっつー不祥事ですよ」

しかし『ローマ正教』もこれを教訓に学んだこともあり、
その結果、一つの『ドクトリン』を打ち建てた。
『毒は毒をもって制し』、『夷は夷をもって制す』…
『スタンド使い』には『スタンド使い』をぶつけるべし。

アニェーゼ「この事件以来、ヴァチカンも『スタンド使い』を飼う様になった訳ですが…」
アニェーゼ「その肝心の『スタンド使い』が信用できねーって訳ですよ」
ミスタ「成程なぁ~」

それならば、教会がこんな回りくどい事をする理由も解る。
ヴァチカンは人に在りながらある意味を人を止めた『スタンド使い』にトラウマを持っているのだ。
藪をつついて蛇を出したくないのならば、誰かにつつかせろと言う訳である。

アニェーゼ「と、言う訳で。誰か手の空いてるヤツを何人か貸してくれませんかねぇ~」
ブチャラティ「…解った」

僅かな逡巡の後、ブチャラティは直ぐに了解した。

ブチャラティ「『サーレー』と『ズッケェロ』と言う男達…まずこいつらを手配しよう」
ブチャラティ「そして…」

ブチャラティは隣の男の肩をポンと叩いた。

ブチャラティ「このミスタを連れて行け」


150 名前:『吸血殺し編』:第3話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/21(金) 23:19:30.47 ID:wcyIh8vL0

ミスタにナランチャ、そしてアニェーゼまでも驚いた顔をした。

アニェーゼ「いや、ブチャー…頼んどいて何ですけど、良いですか?マジで?」
アニェーゼ「今のミスタは、昔みてーなチンピラじゃねーんですよ?」

アニェーゼの言うとおり、ブチャラティがボスに成った時、
彼の仲間である『ブチャラティーチーム』のメンバーもかつてとは比較に成らぬほど出世した。

ここには来ていない『レオーネ=アバッキオ』は『若頭』。
『パンナコッタ=フーゴ』は『相談役』。
そしてミスタは『親衛隊』の隊長にして組織の『ゴミ処理係』でもある。
ちなみにナランチャは、ブチャラティの『ボディーガード』と言う事になっている。

ブチャラティ「これはヴァチカンからの正式な『依頼』なんだろう?」
アニェーゼ「あ、そうですけど」
ブチャラティ「だったら、こちらもそれに対し、それなりの誠意ってモンを見せなきゃならねぇ」

この国、イタリアにおけるヴァチカンの影響力は強大だ。
そのヴァチカンが、わざわざギャングに『依頼』を持ち込んで来たのだ。
つまり、ヴァチカンとの『繋がり』が出来ると言う事であり、
ならば、こちらもそれ相応の『人間』を用意せねばならない。

ブチャラティ「さっき言った2人も充分に腕利きだが」
ブチャラティ「俺はこの『任務』をミスタに託すことにする」


151 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/21(金) 23:27:55.28 ID:UjtsgzwDO
なんでだろう
ミスタだと不安しか残らないんだが

てかアバッキオ
ホテルのボーイしてなかったか?

152 名前:『吸血殺し編』:第3話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/21(金) 23:32:39.15 ID:wcyIh8vL0

ミスタ「そういう事ならば…任されたぜ」
アニェーゼ「これは嬉しい誤算ってやつですよ」
アニェーゼ「ミスタが来てくれんなら安心です…ワキガクセーケド」
ミスタ「だからワキガじゃねーって!」

かくして、アニェーゼ、ミスタ、ズッケェロ、サーレー、
そして、件の『神父』とその取り巻き1名は、
『錬金術師』を追って、『学園都市』へとやって来たのであった。


―――そして、件の『神父』の話である。


―――『8月8日』

―――『学園都市』『第7学区』


一人の黒人の『神父』が炎天下のアスファルトの上を歩いている。
その傍らには、彼が最近何処かからか連れて来た『青年』が一人付き従い、
彼らの背後を、2人の『スタンド使い』が尾行している。

神父「…根気強い連中だ。気付かれて無いとでも思っているのか?」

『神父』は傍らの『青年』に小声で話しかけた。
前述した通り、『神父』は黒人で、所々装飾の入った黒のカソックを身に纏い、
小さな十字架をあしらった黒い丸帽子を被っている。
顔立ちはまだ若い感じだ。


154 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/21(金) 23:45:01.83 ID:dDVGmmUAo
神父の攻撃は一撃必殺だからなあ……

155 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/21(金) 23:45:59.08 ID:Dj4VfwR3o
神父キタコレ

156 名前:『吸血殺し編』:第3話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/21(金) 23:46:39.34 ID:wcyIh8vL0

神父「『脅威』ではないが…私の『スタンド』を見られるのは避けたいな」

これから、この『神父』は、
先程『三沢塾』から出て来た一人の『生徒』から、
中の事情を『聞きだす』つもりであった。

無論、普通に聞きだすのでは無い。
彼の『スタンド』を使って、その『生徒』の『記憶』から直接聞き出すのである。
どうしても『スタンド』を使わない訳にはいくまい。

神父「…』君、少しの間だけ、彼らの相手をしてくれないか?」
神父「何、ほんの5、6分でいい」

青年「…解りました神父。貴方の言うとおりに」

『青年』は神父の傍らか去って、
『神父』とは逆の方に、つまり『尾行者』の注意を引き付ける為にそちらの方へ向かって行った。

『青年』は、色気のある美貌の持ち主で、
長いブーツに、白のズボン。
格子文様のタートルネックに、ハンチング帽を被り、
その帽子には、『青年』の愛称のロゴが縫い込まれている。

神父「頼んだよ『ディエゴ』君」

去りゆく背中に、『神父』は再び小さくその声をかけた。

『青年』は、『4人』いる『神父』の親友『DIO』の『息子』の一人であり、
『別世界』においては『石仮面の無い世界でのディオ』とすら称された男であった。

『神父』の名は『エンリコ・プッチ』。
『青年』の名は『ディエゴ・ブランドー』と言う。

160 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/21(金) 23:51:09.61 ID:mFB3WxdI0
ウェカピポさん一応逃げてー

162 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/21(金) 23:53:42.58 ID:VWYeprEDO
だがしかし、そのディエゴの相手は、『絶対等速』を上回るチートポテンシャルを誇る『クラフト・ワーク』!
頑張れサーレー!ムンムンしろ!やれる!

164 名前:『吸血殺し編』:第3話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/22(土) 00:01:31.04 ID:wLnJsurw0

―――『同刻』

―――『学園都市』『第7学区』

アニェーゼ、ミスタの乗ったライトバンとは別の場所で、
やはり『三沢塾』の直ぐ側の地点に、一台の黒いリムジンが止まっていた。
運転席を除けば全てミラーガラスで覆われており、その搭乗者を外から見る事は叶わない。

ジョセフ「で、ホルホル君に、ウェカピポ君。これをどう思う?」

中に乗っているのは『念写』で『三沢塾』まで辿りついた、ジョセフ一行である。
今、彼が同行者2人に見せているのは、彼が今しがた『念写』した、
『三沢塾』の見取り図であるのだが…

ホルホル「うーん…何か変な隠し部屋が多い以外は、いたって普通の間取りだと思うが…」
ホルホル「何だってこんな『画像』が『だぶってん』だ?」

ホル・ホースが見ている『見取り図』は、
まるで二重写しの様に、同じ二つの間取りの図が、僅かにずれてだぶる様に写っているのである。
お陰で見にくくて仕様が無い。

ジョセフ「そうじゃ。普通、ワシの『念写』はこの様にはならん」
ジョセフ「恐らく、この『三沢塾』には何らかの『仕掛け』が為されていて…」
ジョセフ「それがこれに写りこんでいる様じゃ」
ジョセフ「どうじゃ、どんな仕掛けだと思う?」

ジョセフの問いに、ホル・ホースは首を捻って考えるが、

ホルホル「じぇんじぇん解らん」
ジョセフ「役に立たん奴じゃのー」


166 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/22(土) 00:12:25.76 ID:4ukxJzHAO
爪回す方のジョナサンはこの世界にいるのかな、ジョースター家の血筋と外れてるけど

167 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/22(土) 00:14:24.60 ID:RUi61cCbo
もうほんとこれスーパー荒木大戦

168 名前:『吸血殺し編』:第3話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/22(土) 00:14:45.01 ID:wLnJsurw0

肩をすくめておどけるホル・ホースに、
ジョセウががっくしと頭を下ろす。

ホルホル「ウェカピポの旦那、アンタ何か解るかい?」
ウェカピポ「さあな、俺が知っているのは」
ウェカピポ「あの『アウレオルス』が『隠秘記録官(カンセラリウス)』だったと言う事だけだ」

『隠秘記録官』と言うのは『教会』の役職の一つで、
噛み砕いて言えば『魔術の注釈書を書く書記官』とでも言うべき役職である。
ウェカピポはかつてヴァチカン直属の『護衛官』だった男であり、
それ故に、3年前に離反したこの男の事を見覚えていたのだ。

ウェカピポ「ヤツは『錬金術師』であるとも聞いている」
ウェカピポ「恐らくは、その『術』による物だとは思われるが…」
ジョセフ「流石にお主でも解らんか」
ウェカピポ「生憎、俺自身は『魔術師』では無い」
ジョセフ「ふーむ。しかしこれは困ったのー」

ただでさえ、あの『三沢塾』の中にはどんな化け物が潜んでいるかも解らないのだ。
それに加えて正体不明の『何か』が仕掛けられていると解ったら、
いよいよ迂闊に踏み込む訳にもいかなくなった。

ジョセフ「敵の『スタンド』の正体も解らんしのー」

『吸血鬼』に『錬金術師』だけでも得体が知れないのに、
敵が雇っていると言う『スタンド使い』の詳細も解らないのだ。
名前自体は解ってはいるのであるが、『能力』は未だ不明だ。


170 名前:『吸血殺し編』:第3話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/22(土) 00:26:10.19 ID:wLnJsurw0

ジョセフ「『ブンブーン一家』のぉ~」
ホルホル「その道の間じゃ、それなりに知られてる『殺し屋』だぜ」

『ブンブーン一家』。
どの国や勢力にも専属しないフリーの『スタンド使い一家』であり、
そのいずれもが『殺人鬼』の根っからの『殺し屋』集団だ。

その数は3人で、父『ベンジャミン』、
兄『アンドレ』、弟『L.A.』の3人家族。
常に3人1組で行動し、その連携を崩さない、やっかいな連中だ。
相当な数の人間を殺しているらしいが、未だその『能力』は明らかになっていない。

彼らの姿が『アウレオルス』を『念写』した際に写った以上、
ヤツと行動を共にしていると見て、まず間違いあるまい。

ホルホル「しかし、こんな所でウンウン唸ってても、日が暮れちまうだけだぜ」
ジョセフ「んな事は解っとるわい。しかしなぁ、相手が待ちかまえとる所にわざわざ乗り込むバカが…」
ウェカピポ「ジョセフ老」

ウェカピポが、2人に急に注意を促した。

ウェカピポ「あれを」

ウェカピポが指さす先を、2人が見れば…

ホルホル「ありゃ…」
ジョセフ「『巫女さん』ってヤツか…?」


171 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/22(土) 00:27:39.37 ID:maEqlzHh0
ブンブーン一家?!なんかもうwwktk止まんねえwwwwwwwwwwwwwwww

173 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/22(土) 00:32:19.99 ID:fLuGGNeI0
ブンブン一家…出てすぐ死んだ奴か

174 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/22(土) 00:32:20.00 ID:CDtJ2seQo
なんて悪趣味な奴らをwwwwww

180 名前:『吸血殺し編』:第3話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/22(土) 00:41:28.02 ID:wLnJsurw0

ミスタ「…何か変なヤツが来たぞ」
アニェーゼ「シントーの巫女ってヤツ?何でこんな所にそんなのが居るんすか?」

ミスタとアニェーゼが目を向ければ、
『三沢塾』の入り口の前でウロウロしている『巫女』っぽい『少女』が見える。

アニェーゼ「堅気って感じじゃねーですね。空気がエライ尖ってます」
ミスタ「でもプロって感じでもねーな。何か動きと言うかそういうのが素人臭ぇ」

黒く長い髪をした『少女』は、手に持ったコップを見つめ、
その水面に浮かんだ『波紋』を見て、一人頷くと、『三沢塾』の中へと…

アニェーゼ「どうします。追いますか?」
ミスタ「待て。暫く様子を見ようぜ。サーレー達も神父どももまだ帰ってねーんだ」


ジョセフ「チィッ!追うぞ、2人とも!」
ホルホル「おい!?いきなりどうしたんだ大将!?」
ウェカピポ「ジョセフ老。まだ敵の手が解らない以上…迂闊には…」

ジョセフ「馬鹿モン!んな事は言われんでも解っとると言っとる!」
ジョセフ「しかし、あの『少女』…『波紋使い』じゃぞッ!」
ホルホル「!」
ウェカピポ「!」

『コップ』の水面に写った『波紋』を、
遠目に見ただけで喝破するとは、流石はジョセフである。

ジョセフ「(しかし…どこの『波紋使い』じゃ?)」
ジョセフ「(顔に全く見覚えが無い!)」

そんな疑問も会えば解るだろうと、
3人は、『三沢塾』へと消えた『少女』、姫神秋沙を追った。


181 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/22(土) 00:43:11.26 ID:CDtJ2seQo
我流で波紋レーダーまで使えるのか

182 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/22(土) 00:46:23.36 ID:maEqlzHh0
少なくとも修行中ジョナサンくらいは波紋使いこなせてそうだな

183 名前:『吸血殺し編』:第3話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/22(土) 00:50:12.81 ID:wLnJsurw0

さて、一方、我らが主人公、上条当麻とディアボロであるが、一体何をしているかと言うと、
姫神と別れた後の帰り路、意気消沈したインデックスを慰めるべく、
結局『ハー○ンダ○ツ』でアイスを買った帰り…

???「久しぶりですね、上条当麻」
???「そして『スタンド使い』君」
上条「お…お前らは」
ディアボロ「(…また何かが起きたようだな)」

彼らの平穏な日常を乱す使者が2人、路上を塞ぐように立つ。
見覚えのある赤毛の『神父』と、長い刀を下げた『女教皇』。

ステイル「いきなりで悪いがちょっと話がある」
神裂「少し、付き合ってもらえませんか?」


―――かくして舞台は整い、役者は揃う。
―――そして始まる演目は一つ。長らくお待たせ、半世紀ぶりの『戦闘潮流』ッ!



  /└────────┬┐
 < To Be Continued...     | |
  \┌────────┴┘



187 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/22(土) 00:53:41.77 ID:CDtJ2seQo

いやあワクワクするなwwwwww

189 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/22(土) 00:55:24.87 ID:Er7DiIce0
乙~
締め方がたまんねえな


193 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/22(土) 02:54:25.05 ID:0HJVp+gAO
ちょっと人物相関図がほしいなあ…

196 名前:1 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/22(土) 09:29:46.17 ID:wLnJsurw0
>>193
簡単なマトメを作ってみた



『SPW財団』:ジョセフ、ホルホル、ウェカピポ
――『石仮面』を追って、『学園都市』へ
――帰って来た『伝説の老兵』!
――仗助達は、彼らが来ている事を知らないぞ

『波紋使い』:姫神秋沙
――『石仮面』を追って、単独『学園都市』へ
――上条達とは接触済みだぞ
――『波紋使い』だぞ。なるか、空気脱却!

『錬金術師討伐隊A』:プッチ神父、ディエゴ
――『アウレオルス』を追って、『学園都市』へ
――プッチは何らかの目的で『禁書目録』を狙っているぞ
――ディエゴは『DIOの息子』の一人。ただ、神父に何時までも大人しく従ってるヤツでは…

『錬金術師討伐隊B』:アニェーゼ、ミスタ、サーレー、ズッケェロ
――『A』の監視・牽制、とやはり『アウレオルス』を追って、『学園都市』へ
――アニェーゼは原作とは違う過去の持ち主になっているぞ
――僕らのヒーロー、エビカニコンビの活躍に期待だ!

『必要悪の教会』:ステイル、神裂
――現状では目的不明だが、おそらくは…
――上条達に接触して来たぞ
――前回は良い所無しだったぞ!がんばれ2人とも!

『上ボロコンビと食い詰めシスター』:上条、ディアボロ、インデックス
――念願の『ラムレーズン』を手に入れたぞ!
――インデックスさん大敗北。汚名返上なるか?
――何かイギリスの2人組が接触して来たぞ。騒動の予感ッ!

----

『錬金術師』:アウレオルス・イザード
――マヤの遺跡を襲撃し、『石仮面』を手に入れたぞ!
――既に『三沢塾』を占拠しているらしいが、その中は…
――既に『吸血鬼』化しているようだ。(『屍生人』の発生)

『ブンブーン一家』:ベンジャミン、アンドレ、L.A.
――アウレオルスに雇われたらしいぞ
――スタンド使いの殺人鬼一家だ。タチが悪いぜ!
――『三沢塾』の中にいる?

----

『その他の味方勢』:御坂、白井、佐天、初春、仗助、億泰、承太郎、噴上
――今回は特に出番なし。出るとしても日常パートのみ
――肝心の浜面は見つかったんだろうか?

『アメリカ合衆国』:ファニー・ヴァレンタイン大統領など
――今回は一切出番なし。
――でも、出て無いだけで暗躍はしてるよー

『暗部』:ジョルノ、浜面、垣根、絹旗
――今回は一切出番なし。
――何時になったらディアボロと邂逅するのだろうか…?

----

『???』:青髪ピアス
――衝撃の事実ッ!青髪ピアスは『第6位』だったッ!
――それも、『あの超能力者』のクローンらしいぞ!
――現状では立ち位置不明だが、恐らくは…

197 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/22(土) 09:50:46.65 ID:M5G3JiTAO
>>196



200 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/22(土) 10:16:13.21 ID:Wd7QyhRz0
6勢力とかw

263 名前:1 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/23(日) 15:41:45.08 ID:xFWO+pHC0

と、言う訳で、4時から『番外編2』を投下します。
うん、第4話より、こっちの方が筆が進むんだ、ごめんね

266 名前:番外編2:とある異能の日常風景 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/23(日) 16:00:52.25 ID:xFWO+pHC0


佐天「ねぇ~初春知ってた?あの『ピンクダークの少年』の第1部の主人公の名前って…」
佐天「『この店』の名前から来てるって話…」
初春「ふーん。豆知識ってやつですね佐天さん」
仗助「へぇ~ロハンの野郎の漫画のねぇ~…」
佐天「あ、そう言えば知り合いなんだっけ、あの岸辺露伴」
仗助「知り合いっつっても、仲がイイわけじゃねーけどな。コウイチハトモカク」
億泰「それより、料理はまだかよぉ~俺、ハラ減っちまってよぉ~」

―――『8月8日』

―――『第7学区』『ファミレス「ジョセフ」』

上条やディアボロが姫神秋沙に遭遇し、
ジョセフ達一行がアウレオルスを探していた頃、
佐天、初春、仗助、億泰の4人は少し遅い昼食に勤しんでいた。
白井と御坂はそれぞれ用事があるらしく、ここには居ない。

ちなみに彼らが今居る『ジョセフ』と言うファミレスチェーン店、
系列店の『グスト』は兎も角、こちらは杜王町には無かったらしく、
仗助はこの店の名前を最初に見た時、えらい変な表情をしていた。
彼の『父親』と同じ名前だったのがその理由らしい。

佐天「仗助のお父さんって今、ニューヨークに居るんだっけ?」
仗助「ん?ああ、今頃、あの『赤ん坊』あやすのに四苦八苦してるだろうぜ」

仗助が思い返すのは、ジョセフが杜王町で見つけ、
『静・ジョースター』と名付けられて養子になった女の子の赤ん坊の事。
かつてはジョセフにしか懐かなかったが、最近ではその妻『スージーQ』にも懐いて来たとかどうとか、
先日来た手紙か何かに書いてあった。
あの年で赤ん坊を、ましてやそれが『スタンド使い』と来れば育てるのには骨が折れそうだが、
あん娘をおっかなびっくりあやすジョセフは実に生き生きとしていたし、
本人も楽しそうではあったから、まあ、それならそれでいいんじゃないだろうか。


267 名前:番外編2:とある異能の日常風景 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/23(日) 16:05:16.05 ID:xFWO+pHC0

仗助「ま、元気にはやってるだろうよ」

そう言う仗助は、まさかあのヨボヨボのジョセフ・ジョースターが、
まさかの現役復帰を果たし、『波紋の戦士』としてこの『学園都市』を訪れているとは夢にも思っていない。
まあ、ジョセフもスージーQにも承太郎にも伝えずこっそりと来ている訳だから、
仗助が知ろうにも知り様の無い事なのであり、
ジョセフが『戦士』として『学園都市』へと訪れているのを知っているのは『SPW財団』の一部の者と、
ジョースター家に仕える執事のローゼスくらいのものであったのだ。
(スージーQにはローゼスが適当のジョセフの行き先を誤魔化していた)

そうこう言っている内に、
ウェイターが料理を運んでくる。
…何か卵の殻みたいなのを被った変なウェイターだったが、まあどうでもいい事だろう。

億泰「おおッ!キタキタキタ~~!」
仗助「…お前、昼飯によくそんなモン食えるなぁ~ムエヤケシソウダゼ」

仗助はハンバーグランチ、
佐天はパスタ、初春はマカロニグラタンだが、
億泰はホットケーキセットに、チョコレートパフェまで頼んでいる。
女の子以上に女の子みたいなメニューだ。

億泰「いいじゃんかよぉ~午前中はアチー中、あちこち歩きまわったからよぉ~」
億泰「甘いモンでも食って、元気をつけてーんだよ」
佐天「(あんなん食べてて、良くふとらないなぁ~)」ズビズバ
初春「(うらやましいなぁ~)」モグモグハフハフ

美味しそうに、デザートメニューを頬張る億泰を、
佐天と初春羨ましそうに見て、仗助は少し呆れた視線を向けた。

269 名前:番外編2:とある異能の日常風景 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/23(日) 16:09:08.76 ID:xFWO+pHC0

佐天「それはそうとさー。例の、えっと『浜面』だっけ?」
佐天「結局見つかったの?」

パスタをクルクルとフォークに巻きつけながら問う佐天。
仗助と億泰が『学園都市』に滞在しているのは、
観光旅行と言う側面もあるのだが、最大の目的は、
『音石明』が生みだした『スタンド使い』の内、
唯一その実態が明らかになって無い『浜面仕上』の『スタンド能力』を知る事と、
同じ『スタンド使い』として、一つ釘を刺しておく事であった。
それ故の佐天の問いに、仗助と億泰が少し渋い顔をした。

億泰「それがよぉーー。まだなんだよなぁ~」
仗助「厳密に言うと、おとつい、とっ捕まえる寸前まで言ったんだけどよぉ~」
仗助「見失って逃がしちまったんだよなぁ~」
佐天「逃げたって、アンタらから?どうやって…」
仗助「それがよぉ~」

仗助が話すのは、一昨日の夜、
彼らが体験した奇妙な出来事。

『F・F』と『木山春生』を追うのに忙しい黄泉川愛穂から、
とりあえず浜面仕上げが行きそうな所のアテを聞きだした2人は、
あの夜、そのアテの内の一つで浜面仕上を発見、尾行したのだが…

仗助「途中で感づかれたみてーでよ」

やましい所でもあるのか(まあ、現にスキルアウトではあるけども)、
走って逃げ出した浜面を2人は追跡、路地裏の袋小路まで追い詰めた、筈、であった。

270 名前:番外編2:とある異能の日常風景 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/23(日) 16:13:46.80 ID:xFWO+pHC0

佐天「そこでいきなり消えちゃった、と」
億泰「おおよ。逃げ足の速いヤローでな~オレが『削り取る』より先に路地裏に逃げ込みやがって…」
仗助「それでも上手い具合に袋のネズミに出来たと思ったのによーーちょっと目を離したすきに、ドロン、だぜ」
仗助「今度見つけたら、必ず服のハシでも千切り取っとかねーとな」
佐天「アンタの『クレイジー・ダイヤモンド』で追跡出来るもんねぇー」

初春「でも、一体どういう『能力』なんですかね、その浜面って人」
仗助「それが見当もつかねぇーのよ」

初春が、モグモグとグラタンを食べながら、
空いた左手をコメカミに当てながら考える。

初春「『視覚阻害(ダミーチェック)』みたいな能力なんですかね」
初春「以前、その能力を使ってイタズラを繰り返してた人がいましたけど」

佐天「『透明化』能力とか。どこぞの『風の流法』を使う古代の戦士みたいに」
仗助「何でオメーがそんな事知ってんだよ」
佐天「え?『ピンクダークの少年』に出て来た『敵キャラ』の話なんだけど」
仗助「…ロハンのヤロー、ジジイにも取材してやがったのか」
億泰「?…何の話をしてんだオメーら?」

少し話がそれたので、問題無く『戻す』。

仗助「何かよぉ~『透明化』とかそういうのとはちょっと違う感じがするんだよなぁ~」
仗助「何か、ホントにこう…『見失っちまった』って感じでよぉ~」
初春「…?どういう事なんですか、それ?」
仗助「んーー…感覚的な問題でなぁ~上手く説明できねーんだよなぁ~」

佐天「…そんなに梃子摺ってんなら、御坂さんや白井さんに手伝ってもらったら?」

そんな佐天の言葉に、仗助は首を横に振る。

273 名前:番外編2:とある異能の日常風景 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/23(日) 16:26:37.61 ID:xFWO+pHC0

仗助「アイツはアイツで『風紀委員』で忙しーだろーし、迷惑掛けたくねぇんだ」
億泰「御坂は御坂で忙しーみてーだしな」
佐天「ああ、例の『上条さん』の…」

佐天はニヤニヤしながら、適当な理由を付けて、
上条当麻の家に何かと訪れる様になった御坂美琴の事を思い出す。

『上条当麻の補習勉強を手伝う』…
そんな名目で、御坂美琴が上条当麻の家に通う様になってから早一週間。
勉強を手伝ったり、料理を作ってあげたり…何だか『通い妻』みたいになっていると、
白井がハンカチの端を噛みながらキィーッと悔しがっていたのを、
佐天も初春も良く知っている。

佐天「しかし御坂さんも解りやすいよねー」
初春「でも、いつからの事なんでしょう。元々、知らない仲じゃ無かったみたいですし…」
佐天「まあ、本格的にフラグが立ったのは、前の『幻想猛獣』の時なんだろーけど」

『7月26日』の『幻想猛獣』との決戦の際に、
御坂にも何度か危ない場面があったのだが、その度に、
間に割って入って『そげぶ』する上条の雄姿に、御坂は本格的にやられてしまったらしい。

億泰「チクショーー…あんなウニ頭の何処がいいんだよぉ~」
億泰「何か世の中不公平じゃねぇーかぁ?何で俺の所にもカワイイ女の子が来ねーかなぁー」
佐天「あら?だったら私が料理でも作りに行ってあげようか?」

そんな事を悪戯っぽく言う佐天を、仗助がハンッと鼻で笑う。


274 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/23(日) 16:27:59.44 ID:uevbBZFFo
まさかあのスタンドじゃあるまいな…

275 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/23(日) 16:35:59.76 ID:aHgT9yxAO
姿を消す…2つぐらいあるな

278 名前:番外編2:とある異能の日常風景 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/23(日) 16:42:47.21 ID:xFWO+pHC0


仗助「オメーみてーな『ガキ』が来ても嬉しくねーんだよ、チンチクリン」
仗助「何かもっとこう…ボンキュッボンなお姉さんになぁ…なぁ億泰ゥ!」
億泰「ウーン…俺は何かこう、レイミさんみたいなカワイイ人が良いかなぁ…」
佐天「…アンタら、好き勝手言ってくれやがって」
初春「あら、東方さん。佐天さんならちょうど条件通りじゃないですか」

今度は、初春が悪戯っぽく微笑むと、

初春「だって、ほら!見てください、この佐天さんの…」
佐天「わわわわわわわわーーーッ!?な、何すんのよ初春!?」

何といきなり、初春が佐天の服の下に手を入れて、その胸を揉み始めたのであるッ!
ちなみに、今日の佐天の恰好は例のライダースーツ姿では無く、もっと年相応の女の子らしい格好だ。
彼女の中では、例のライダースーツは『スタンド使い』としての『仕事着』といった扱いらしい。

初春「ウシシッ!いつものお返しですよーだ、ホレホレ!良いではないか、良いではないか!」
佐天「ちょちょちょやめやめて…ってキャァーーッ!あ、そこ、ダメ!?」
仗助「オ、オメーら真昼間っから何をしているだーーーッ!」
億泰「いいぜぇーーーッ!もっとやれ!」
仗助「おい億泰ゥーーーッ!」

いつもとはすっかり立場が逆の初春と佐天。
初春の指は、ブラジャーの下の年齢にしては実にグラマラスに育った佐天の胸を弄ぶ。
そんな2人の姿に、仗助、億泰は思わず赤面する。不良っぽい割には、こう言う所は意外と純情なのだ。

わいわいがやがやと、騒がしい4人。
そんな4人の姿を、遠くから見つめる視線がある事に、
彼らは気が付いていない。


281 名前:番外編2:とある異能の日常風景 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/23(日) 17:05:03.16 ID:xFWO+pHC0


???「アイツラで間違いねぇのか、『下っ端』」
???「ああ、間違いねぇな。例の『スタンド使い』だ」

仗助、億泰、初春、佐天の居る『ジョセフ』とは、
道路を挟んだ向こう側、その路肩に、一台の車が止まっている。

三代目の『フィアット500』、4人乗り。
乗っているのは…

???「どうします?『始末』するなりなんなりするんですか?」

パーカーにホットパンツの中学生ぐらいの可愛らしい少女。
しかしその実態は、『レベル4』の『窒素装甲(オフェンスアーマー)』の『能力者』にして、
『正史』においては、『原子崩し』の女王の片腕を務めた少女。
その名は『絹旗最愛』。

???「いえ。その必要は無いでしょう」

澄んだ黄金の髪に、特徴的な髪型を仕立てた、爽やかな風貌の美少年。
しかしその実態は、『DIO』の息子の一人にして、暗闇に爽やかな旋風を巻き起こす『希望の星』であり、
そして『鎮魂歌』への可能性を備えた『スタンド使い』。
その名は『ジョルノ・ジョバーナ』

???「?…何でだ?いや、『始末』とか、どうとか、そういう事に成らねぇこしたことは無いけどよ」

明らかに染めたと解る金髪に、どこか雑魚っぽい冴えない風貌の青年。
しかしその実態は、雑草の如き生命力と、あらゆる逆境を切りぬる強運を備えた、
『正史』における『第3の主人公』にして、この『世界』における『スタンド使い』の一人。
その名は『浜面仕上』。

???「調べて解った事だが…アイツら俺達の『敵』では無いからな」

栗色の髪に、色街の住人を思わせる爛れた美貌の青年。
しかしその実態は、『学園都市』で『2番目に最も強い男』にして、
『7人』しかいない『超能力者』の一人、『正史』とは異なる『運命』を歩む『未元物質(ダークマター)』。
その名は『垣根提督』。

彼らは同じ『チーム』。
『暗部』に所属するこの『チーム』の名は…
―――『カモッラ』と言う。

285 名前:番外編2:とある異能の日常風景 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/23(日) 17:21:16.04 ID:xFWO+pHC0

ジョルノ「彼ら…名前は『東方仗助』と『虹村億泰』と言うそうですが…」
ジョルノ「彼らは当局に正式な許可をもらった『旅行者』ですね」

浜面「何でそんなのが俺を追うんだよ?」
垣根「お前に『能力』を覚醒させた野郎を追ってきたんだとよ、下っ端」
浜面「ああ、例の『矢の男』か!」

双眼鏡で、店内の4人を観察しながら、
車内の4人は会話を交わして行く。

ジョルノ「その『矢の男』…『音石明』と言うそうですが…」
ジョルノ「コイツは既に捕まって、『本土』の方へ移送されてますね」
絹旗「何で『本土』の方なんですか?超疑問です」
ジョルノ「コイツは本土の方の『脱獄囚』の『スタンド使い』だったそうですね」
絹旗「成程、超納得です」

垣根「下っ端、お前は『矢』…とやらに刺されてその『スタンド』っての目覚めたんだろう?」
垣根「連中は、その『矢』に射られた人間を探してんだよ」
浜面「どうするよ…こっちから顔を出して、連中と話をつけんのか?」

ジョルノ「その必要は無いでしょう」

ジョルノはそう断言する。

ジョルノ「彼らは所詮『旅行者』…この街に居られるのにも期限がありますし…」
ジョルノ「それにシアゲ、貴方の『スタンド』ならまず、彼らに見つかる事は無いでしょう」
絹旗「本当…超ボケ面には超分相応な『スタンド』ですよね」
浜面「そう言うなよ…役に立ってるじゃねーかオレの…」

浜面「『メモリー・オブ・ジェット(黒い琥珀の記憶)』はよ」


286 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/23(日) 17:22:56.89 ID:kfIQi4R5o
まさかTHE・BOOKの父親のスタンドを出すとか

291 名前:番外編2:とある異能の日常風景 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/23(日) 17:36:17.89 ID:xFWO+pHC0

―――『メモリー・オブ・ジェット(黒い琥珀の記憶)』

浜面仕上の覚醒した『スタンド能力』。
この『スタンド』の能力をごく簡単に説明するならば、
国民的アニメにして漫画、『ドラえもん』の『秘密の道具』の1つ、
『石ころぼうし』であろう。

『指定した対象』を『誰からも気付かれなくする能力』。
『石ころぼうし』との違いは、『場所』にも使える事で、
『立ち入り禁止区域』にされた場所は、『石ころぼうし』を被った人間と同じように、
誰からも『そこに存在していない様』にしか認識出来なくなるのである。

しかし、完全無欠に『認識不能の存在』に出来る訳では無く、
ジョルノの『ゴールド・エクスペリエンス』による『生物追跡』や、
『能力追跡(AIMストーカー)』の『能力者』には捕捉されてしまうという弱点がある。
たが、その欠点を割り引いても、充分に便利な『能力』だろう。

潜入工作や、逃亡、『ばれないアジト』の作成など、
何かと出来る事が多くて便利な『スタンド』なのだ。

絹旗「役に立ってるからこそ超ムカつくんですよ、下っ端の分際で」
浜面「…ひでぇなあ、もう。何、この扱い?」

294 名前:番外編2:とある異能の日常風景 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/23(日) 17:47:52.84 ID:xFWO+pHC0

垣根「じゃれて無いで、話を進めるぞ」
垣根「連中、ただの『旅行者』じゃない。『スタンド使い』なだけでは無く」
垣根「バックには『SPW財団』がついてるって話だ」

絹旗「ゲッ!?超マジですか?あの超巨大石油財閥の?」
垣根「そうだ。まあ藪をつついて蛇を出す事ねぇ」
ジョルノ「出て行ってくれるまで、放置しとくのが無難ですね」
浜面「まあ…俺の『能力』なら大丈夫だと思うけどよぉ…」

垣根「お!?」
ジョルノ「?…どうしましたテートク」

双眼鏡を覗いていた垣根が、
何かに気が付いたのか声を一つ上げた。

垣根「絹旗、見てみろ、見知った顔がいるぞ」
絹旗「はい?…どれどれ…ってゲェッ!?アイツは…」

双眼鏡から目を離し、絹旗が何とも言えない表情になる。

絹旗「何でアイツがここに居るんですか…」

双眼鏡のレンズの先に見えた者。
それは…栗色の髪をした一人の女―――

295 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/23(日) 18:00:38.81 ID:wm8asH1DO
浜面のスタンドは少し残念だな
スタンドが微妙なことに嘆くべきか浜面らしいことに喜ぶべきか

296 名前:番外編2:とある異能の日常風景 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/23(日) 18:05:28.41 ID:xFWO+pHC0


仗助らが座る席の、斜め向かいの席に、女の4人組が座っている。
ベレー帽を被った、金髪碧眼、異人の女子高生らしい少女が一人。
ピンクのジャージ姿、肩の辺りで切りそろえられた黒髪の下で、眠たそうな顔の少女が一人。
そして、先程絹旗が双眼鏡で目撃した、ワンピースに栗色の長髪、
大人びた、そして何処か野獣的と言うか、猛獣的な棘のある美人が一人。
そしてその隣に、もう一人の少女が静かに座っている。

金髪「…あっちの席の連中、何かうっさいなぁ」
金髪「どっか行って欲しいって訳よ」

金髪がそうジュースを飲みながら、
ワイワイと賑やかな仗助の席を見ながら呟くが、
他の3人は聞いている様子は無い。

ピンクジャージの少女はヌボーっと眠そうだし、
野獣的な美女はレストランにいるのに何故かシャケ弁をパクついている。
そして、最後の一人の少女は…

???「………」カチャカチャ

黙々と『知恵の輪』をいじっている。
恐ろしくギミックの細かく、解くのに酷く時間のかかりそうな代物だが…

―――カチャカチャ…チャリン
???「………できた」
金髪「相変わらず早いわね」

瞬く間に『知恵の輪』は解かれ、
金属音を立ててテーブルに転がる。
しかし、この少女、何が気に喰わなかったのか…

金髪「ちょ…ちょっと!ここで『それ』を使うのは…」

マズいって訳よ…そう言いきる前に、
少女の内側から出て来た『像(ヴィジョン)』の手が、
『知恵の輪』のパーツを掴み…

―――ギチリ

バラバラに『分解』してしまう。

297 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/23(日) 18:13:15.66 ID:aHgT9yxAO
くそうわからん誰だ

300 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/23(日) 18:15:21.41 ID:mXfL140HP
アナスイが再び性転換したんですねわかります

301 名前:番外編2:とある異能の日常風景 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/23(日) 18:18:04.29 ID:xFWO+pHC0

美女「…ゴミはアンタが持って帰りなさいよ」

シャケ弁から目を離した美女が、
隣の少女に静かにそう告げる。
少女は、ニヤリと妖艶に微笑む。

???「解っている、シズリ。フフフ…」

緑色の髪に、2本の角の様な装飾が付いた帽子を被った、やはり異人らしい少女。
彼女はアメリカからの留学生だが、もはや本国に帰るつもりは無い。
彼女は、『学園都市』の『暗部』にどっぷりつかった、
『分解癖』と『殺人癖』、そして『奇妙な倫理観』を備えた『スタンド使い』。
『学園都市』では『レベル4』相当の『原石』との扱いに成っており、

金髪「全く…『アナスイ』には何時もドキっとさせられる訳よ…」

金髪、『フレンダ』や、
ピンクジャージ、『滝壺理后(たきつぼりこう)』と同じく、
野獣的なる美女、『麦野沈利(むぎのしずり)』率いる『暗部』の一部隊、
『アイテム』に所属する戦闘員。

その名は…
―――『ナルシソ・アナスイ』


  /└────────┬┐
 < To Be Continued...     | |
  \┌────────┴┘



303 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/23(日) 18:19:42.02 ID:jdzkzFo10
やっぱり旧アナスイktkrーーーーーーーーーーーー!!


いやね、初登場時にはかなりタイプのキャラだったもんで
ええ、色々と心折られたトラウマでもあるんだが

304 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/23(日) 18:20:08.53 ID:cEGu4CQbo
おい本当にアナスイ再転換かよwwwwww

305 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/23(日) 18:21:26.91 ID:FRtkEGLOo
おいアスナイwwww

306 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/23(日) 18:21:37.90 ID:mXfL140HP
あ、ありのまま今起こった事を話すぜ!ギャグでアナスイだろと言ったら本当に当たっていた

アナスイとか大冒険で初めて会った時に解体祭りされてトラウマになった

307 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/23(日) 18:23:18.18 ID:aHgT9yxAO
こwwれwwはww

314 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/23(日) 18:55:15.92 ID:7bMqFP5fo
まさかの旧アナスイ

342 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/23(日) 23:35:38.88 ID:ADleOaOMo
プッチって双子の兄弟(ドメニコ)がいて、生まれた頃にウェザーとドメニコをすり替えられたんだったろ
もしかしたらすり替えられた方がプッチだったのかもしれん

つまりプッチが本当に黒人の可能性も・・・

343 名前:1 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/23(日) 23:46:58.29 ID:xFWO+pHC0
>>342
それはちょっと違います。

元々、エンリコ・プッチ(後の神父)とドメニコ・プッチ(後のウェザー)が双子の兄弟で、
黒人との間に子供を産んだけど、死産したブルーマリンって姓の女が、
死産した自分の赤ん坊と、ドメニコ(ウェザー)を取り替えた。

つまり、第3話でプッチ神父が黒人と書いてあるのは、この>>1のしょうもない唯のミスです。
つーか、どっからどう見たって黒人だろ、あの肌の色!と>>1は言い訳をしてみたり

344 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/23(日) 23:50:08.95 ID:kfIQi4R5o
プッチは多分日焼けしてたんだよ

349 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/24(月) 10:03:04.65 ID:ylQJ0A5SO
細けえことはいいんだよ

578 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/28(金) 21:42:28.55 ID:auhcRYd40
1981年の映画『類人猿ターザン』の主演女優は?

580 名前:1 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/28(金) 22:01:29.68 ID:wTVyhHQ00
>>578
ボー・デレク

所で、再開とは言ったが…実は『本編』だとは一言も言っていない…
うん、『番外編3』なんだ。当初の予定には無かったけど、ネタが思い付いちゃったので。
第4話には明日の夜にでも

581 名前:番外編3:とある科学の鉄球少女 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/28(金) 22:02:06.66 ID:wTVyhHQ00

―――『8月8日』

―――『第7学区』『常盤台学生寮』


御坂「オホン…」

御坂「ピザ・モッツァレラ♪」
御坂「ピザ・モッツァレラ♪」
御坂「レラレラレラレラ♪レラレラレラレラ♪」
御坂「レラレラレラレラ♪ピザ・モッツァレラ♪」

御坂「ゴルゴン・ゾーラ♪
御坂「ゴルゴン・ゾーラ♪
御坂「ゾラゾラゾラゾラ♪ゾラゾラゾラゾラ♪」
御坂「ゾラゾラゾラゾラ♪ゴルゴン・ゾーラ♪」

白井「……お姉さま…何ですの、その変な歌は?」

御坂「最近、『ある人』から教わったのよ。何かイイ感じじゃない?バンドクメソウ?」
白井「(お姉さまのセンスは相変わらず良く解りませんわ…)

変な歌を口ずさみながら、その右の掌に乗せた、
小さな『ある物』をもてあそびつつ、ベッドの上でゴロゴロしている御坂美琴の姿に、
白井黒子はハァ…と小さく溜息をついた。

最近、僅か暇を見つけては、『アレ』をいじくりまわしている様な気がする。
小さな、掌サイズの『鉄の球』。それが、御坂の掌の上でクルクルと静かに回っている。

ここの所、彼女の愛しのお姉さまである、御坂美琴は何か『変』だ。
無論、『変だ』と言うのは、明らかに『変人』である白井の観点から見た話に過ぎないから、
本当にどこまで『変』だと言っていいかは微妙な所かも知れない。
しかし、ここの所、御坂美琴の生活に『変化』が起こっているのは確かだ。

その『変化』の理由が、2人の『男性』であると言うのが、
白井にとっては頭の痛い所である。

582 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2011/01/28(金) 22:02:46.88 ID:bios19ee0
ジャイロきてのんかw

583 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/28(金) 22:03:50.40 ID:R1cqiPnIo
本当に鉄球使い出しやがった

586 名前:番外編3:とある科学の鉄球少女 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/28(金) 22:07:44.14 ID:wTVyhHQ00

原因の『1人目』は言わずもがなの『上条当麻』。
以前の『幻想御手事件』や『矢の男事件』の時に助けられて以来、
彼の補習の課題を手伝いに行ったり、夕食を作りに行ったりと、
『恩返し』を口実に、隙あらば上条宅に入り浸っている。
これではまるで…

白井「(『お付き合い』って奴じゃありませんの!?ムキー)」

元々御坂には上条が気に成る所があったしく、
それが以前の事件が切っ掛けで顕在化してきた物らしい。
よりにもよって食い詰めシスターやピンク斑髪と同居してるような類人猿などと…
人を見る目が無いにも程がある。彼が悪い人間では無いのは否定しないが、アレは無い。

白井「(今度、あの類人猿に会ったら釘を刺しておかねばなりませんわね)」

そして『2人目』であるが…

白井「(黒子には、お姉さまが一体何処でどんな風にあの方と知り合ったのか…)」
白井「(私には見当もつきませんわ)」

この『第2の男』との御坂の間柄は、
上条当麻とのソレとでは、随分と違う様に思われる。
そもそも、どういう『接点』があったのかすら良く解らない。
気がつけば、御坂は『その男』と随分と『親しく』なっていたようだ。
ただし、『親しい』と言っても、『恋人』同士とか、そういうのでは無い。
何と言うかアレは…

白井「(『先生』と『生徒』…って感じですかね?)」

それにしては些かフランクな関係にも見えるが…
まあ、それが一番近い様な気がする。

白井「(全く…その『鉄球』とやらが…何故、お姉さまをそこまで惹きつけるのか…)」
白井「(黒子には全然解りません事よ)」

御坂美琴の生活に『変化』をもたらした『第2の男』…
その名は『ジャイロ・ツェペリ』。イタリアから留学に来ている『医学生』である。

588 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/28(金) 22:10:32.73 ID:EoyulDfeo
黒子の言う「釘をさす」は物理的かもしれなくて怖いですの

590 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/28(金) 22:13:34.07 ID:lQgD70NB0
あ、2人ってそういう意味か
ジョニィも来てるのかと思った

594 名前:番外編3:とある科学の鉄球少女 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/28(金) 22:19:36.32 ID:wTVyhHQ00

―――『ジャイロ・ツェペリ』
正確には本名『ユリウス・カエサル・ツェペリ』は、
イタリアから『学園都市』に短期留学しに来ている『医者の卵』で、
その目的は『学園都市』の優れた医療技術の一端を学ぶ事である。

何でも実家は450年近く続く実に古い家柄で、
ネアポリスとローマにそれぞれ病院を構えているとの事である。

さて、そんな『医学生』と御坂。
確かに何の接点も浮かび上がっては来そうに無いが、
この2人を結びつけたのは、今、御坂の手の内で静かに回転している『鉄球』である。

時間は少し遡り、ある日、御坂がコンビニで週刊少年ジャンプ、
さらに言えば、『ピンクダークの少年』を立ち読みしていた時の事である。

コンビニの表で引ったくり事件が起こり、
見るに見かねた御坂も表に飛び出して、
自慢の『電撃』で不埒な引ったくり犯を黒コゲにしてやろうとした所、
彼女よりも早く、その引ったくり犯を見事捕まえた男がいた。

それがジャイロだったのである。

この時、ジャイロは腰に付けた『ホルスター』から、
一つの掌サイズの『鉄球』を取り出すと、独特のフォームに構え…

ジャイロ「ニョホッ!」

引ったくり犯へと向けてブン投げる!

602 名前:番外編3:とある科学の鉄球少女 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/28(金) 22:31:29.13 ID:wTVyhHQ00

『鉄球』は、引ったくり犯の背中へと吸い込まれ…

引ったくり犯「ガハッ!?」

見事、引ったくり犯を悶絶させ、さらに、
その特異な『回転』が、引ったくり犯の着たジャケットを『巻き込ん』で、
即席の拘束具として、引ったくり犯の体を締めあげる。

そうして、引ったくり犯が悶えている内に、
見事、不埒な輩は御用となったのだが…

御坂「………」

その一部始終を見ていた御坂は、
目を丸くして、驚きの表情を浮かべていた。

彼女、御坂美琴は『電撃使い』であり、
その中でも最強クラスの『超電磁砲』の能力の持ち主。

彼女は常に周囲に『電磁波の結界』を張っており、
常人には見えない世界を、電磁界を『視る眼』を持っている。
そんな彼女の超感覚は、金属で出来た『鉄球』の動きを、
電磁的に認識し、この『鉄球』が、自然的にはあり得ない、
あまりにも奇妙な『回転』をしている事に気が付いたのだ。

興味引かれた彼女は、
思わず、引ったくり犯をギャラリーに任せて立ち去ろうとするジャイロを追い掛けると…

御坂「あ、アンタ!ちょっと待ってよ!」
ジャイロ「んあ?」

怪訝な顔で自分を見返すジャイロに、

御坂「アンタ、その『鉄球』に何をしたのよ?」

そう問うた。それがこの2人の関係の始まりである。


605 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/28(金) 22:37:26.27 ID:bXXSq5pXo
確かにレールガンより鉄球のほうが予備動作がない文早そうだ

606 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/28(金) 22:39:48.44 ID:bG+ylkhTo
完全な回転を作ることができたら電磁砲より強いだろ

609 名前:番外編3:とある科学の鉄球少女 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/28(金) 22:45:52.79 ID:wTVyhHQ00

ジャイロ「妙な期待をオレにするな」
ジャイロ「俺は『鉄球』を『回した』…ただそれだけだ」
ジャイロ「アンタの興味を惹く様な事はしちゃいねーぜ」

シラを切るジャイロに、
御坂は、ある種の肉食動物を思わせる視線を向けつつ、
そんなシラを斬って捨てる。

御坂「嘘ね。ただ『回した』だけでは、ああはならない…」
御坂「私にはちゃんと『視え』てたのよ…何をしたの?」
御坂「普通じゃない…明らかに普通じゃない…実に奇妙な『回転エネルギー』が…」
御坂「その正体…気になるわね…」

御坂美琴は好奇心が旺盛なタチだ。
目の前で繰り広げられた奇妙な現象をどうしても解明したいらしい。
しかしジャイロには見ず知らずの少女に、
先祖代々伝えて来た『回転』の技術を教えるつもりは無いし、
何より女に絡むと碌な事が無いと言うジンクスがある。
だからここは…

ジャイロ「逃げるぜッ!ニョホホ!」
御坂「あーーーッ!?ちょっと待ちなさいよ!?」

踵を返して走って逃げだしたジャイロの背中を、やはり走って追う御坂。
こんな追いかけっこが、何とこの日から毎日続く。
負けず嫌いの御坂は、こうも露骨に隠されて、しかも目の前で逃げられたと言う事から、
執念でジャイロを見つけ出し、連日の様に追いかけ始めたのだ。

644 名前:番外編3:とある科学の鉄球少女 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/29(土) 14:16:22.02 ID:bjbMi4xv0


それから1週間ほど…御坂はジャイロを追い掛け続け、
ジャイロは御坂から逃げ続けた訳だが、遂にはジャイロの方が根気負けした。

ジャイロ「もう一度言っておく、『妙な期待をオレにするな』」
ジャイロ「それが『Lesson1』だ」

彼は人づきあいが良い方では無い。
彼の父である『グレゴリオ』もそうだった。
彼の『一族』の表向きの仕事は、ヴァチカンに奉職する『医者』であるが、
実は秘められたもう一つの『仕事』がある。
その『仕事』には『感傷』こそが最も不要な要素であり、
そして『感傷』とは人間関係を通して生まれる物だからだ。
だから父は人付き合いを本当に最低限度しか行わない。
友達も殆ど居ないし、結婚式や年中行事にも出席しない。
ジャイロの方もほぼ同様な感じだ。

ジャイロ「期待はずれだったからと言って文句言うなヨォ~」
ジャイロ「この『技術』は単なる『回転』なんだ。それ以上でもそれ以下でも無いんだからよぉ~」

しかしジャイロはまだ若いし、
『本業』の方を継いでいる訳でも無かったので、
父に比べれば人間関係は豊富な方だったし、
一見冷たい奴に見える事があっても、
本質的には気が良く、面倒見のいいオニイチャンなのであある。
だから、ほんのチョッピリならば…
あんまり纏わりつかれるのも面倒だし、ほんのチョッピリなら、
彼の一族が代々伝えて来た誇り高き『回転』の『技術』の『一端』を、
教えてもイイかなぁ~なんて思ったりした訳である。
『全て』では無く、あくまで『一端』、ほんのチョッピリだけだが…

御坂「………」ジィーーッ!
ジャイロ「(まあ、結構カワイイ娘見てぇーだし、少しぐらい『サービス』してやってもいいかなぁ~なんて)」

興味津津と言った様子で、ジャイロの掌に置かれた『鉄球』を凝視している。
時間は昼時、場所は公園のベンチ。2人の傍らにはサンドイッチが置かれている。
まるでデートだが、2人の間にはそんな浮ついた空気は微塵も無い。

646 名前:番外編3:とある科学の鉄球少女 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/29(土) 14:21:39.86 ID:bjbMi4xv0

ジャイロ「『回転』だ…バレエダンサーの様に空中で回る『木の葉』の様な動きだ…」

公園に生えた灌木一本、正確にはそれに付いた一枚の『葉』を盗み見たジャイロは、
一瞬、ほんの一瞬だけ、『鉄球』を握り込んだかと思うと、即座にそれを離す。
刹那の瞬間の手首のスナップ…しかし、それだけで充分。
それで『鉄球』は『回転』を始める。

ジャイロ「これが『回転』よぉ~ニョホホ!」
ジャイロ「回し方が特殊で、ちょっとばかし『回転力』が強いけどヨォ~」
ジャイロ「ホントにそれだけなんだぜぇ~な、なんのオモシロイ事なんて無ェだろ?」

『見せるだけで』、誤魔化すジャイロだが、
しかし『鉄球』の『回転』を見つめる御坂の視線は真剣そのもの。
彼女には『視える』のだ、『電磁的』に、『鉄球』が描く『無限の螺旋』の軌跡が…

御坂「前にも言ったけど…嘘を言って誤魔化さないで」
御坂「私には『視えて』いる。でも解らない…だから聞いている」

そう言いつつ、彼女はジャイロに自身の右の掌を見せる。
そこでは…

御坂「ただ『回す』だけなら私にも出来る…」
御坂「私の『電磁力』を使えば…」

ジャイロの物に比べる少し小さい『鉄球』が回転している。
ジャイロの様に自分で削り出して作った物では無く、
あくまで買って来た物であるが、それが御坂の掌で『回って』いる。

しかし、ただ『回って』いるだけだ。
それはジャイロの見せた『鉄球』の回転軌道とは違うのだ。

647 名前:番外編3:とある科学の鉄球少女 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/29(土) 14:27:12.45 ID:bjbMi4xv0

ジャイロ「……オメー『念動力』…いや、『電撃使い』か?」
ジャイロ「『電磁力』でその『球』を回してんのか?」

御坂「だが違う…これはアンタの『回転』とは違う…」
御坂「何が違うの?何をどうすればそんな『回転』が出来るの?」
御坂「その『回転』は…私の『電磁力』で再現できるの?」

御坂「『風紀委員』の友達に無理を言って調べてもらった」
御坂「アンタは『留学生』だけど…『能力開発』は受けて無い」
御坂「ただ『外科技術』を学びに来ただけ見たいね…だとすれば…」

御坂「アンタのその『回転』は何?『能力』じゃないとすれば…」
御坂「『技術』…って事なの?」
御坂「(それとも『スタンド』なのかしら)」

元々御坂美琴は『努力家』であり、探究心も結構強い方だ。
『ツェペリ一族』の450年の探究の結晶が、
そんな御坂の心に火を付けたらしい。
しかし…

ジャイロ「…さあな、再現できるかどうかは知らねぇが…」
ジャイロ「そうか…『回せる』のか…磁力の力ってヤツか…」

火を付けられたのはジャイロも同じだった。
御坂の起こした『回転』を見せられて、ジャイロが思った事がある。

ジャイロ「(コイツの『回転』…『能力』による物だとすれば…)」
ジャイロ「(どこまで『加速』できるんだ?どこまでパワーを持たせる事が出来るんだ?)」

ジャイロの『回転』の秘密は『黄金の回転』、『黄金の螺旋軌道』。
その『回転力』は正しく『無限の力』であり、何処までも尽きない螺旋の力である。
だと、すれば、この少女の『電磁力』で、何処までも何処までも
『黄金の回転』を加速させる事が出来るとしたら?

648 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/29(土) 14:33:51.41 ID:3IpZjLk6o
とんでもないことになるなwwww

649 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/29(土) 14:40:53.57 ID:Qxnqighyo
御坂の鉄球で次元がヤバイ

650 名前:番外編3:とある科学の鉄球少女 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/29(土) 14:41:09.77 ID:bjbMi4xv0

ジャイロ「(『黄金の回転』は『無限のパワー』…)」
ジャイロ「(しかし、それを扱う人体には『限界』がある…)」

鉄球に完全な『回転』を与えようと思えば、
全身を使った黄金螺旋のパワーの集束が必要になる。
しかし、彼女、御坂美琴ならば、掌の上だけで、それと同じ事を…
いや、それ以上のパワーを生み出す事が出来るのではないか?

ジャイロ「(我が『ツェペリ一族』の歴史は450年…)」
ジャイロ「(だが…その歴史上、『電撃使い』がいたと言う事実は無い)」

この少女ならば…生身の人間では到達出来なかった境地に到達する事も出来るのではないか?
ひょっとすると、その強力無比な『加速力』を用いれば、失われた『あの技術』も…

ジャイロ「(『騎兵の回転』…人馬一体となった上で『黄金の回転』を行える者…)」
ジャイロ「(ただその者のみが用いる事が出来たと言う伝説の『回転』…)」
ジャイロ「(その『馬のパワー』を、電磁力で疑似的に再現できるとすれば…)」

『ツェペリ一族』は『探究者』である。
450年の長い年月をかけて、『黄金の回転』と『人体の神秘』を探究し続けて来た一族である。
その血は当然、ジャイロにも流れており、
御坂美琴と言う、格好の『逸材』を見出し事に気が付いたジャイロの体で、
そんな血の流れに火が付いたのだ。

ジャイロ「…おもしれぇ」ゴクリ

651 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/29(土) 14:44:31.29 ID:3IpZjLk6o
馬一頭分の力どころじゃねーぞwwwwww

654 名前:番外編3:とある科学の鉄球少女 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/29(土) 14:52:10.85 ID:bjbMi4xv0

今のジャイロの心境を例えるならば、
矢吹ジョーを見出した丹下段平の心境だろう。
他人にはみだりに教える事など許されぬ『回転の技術』。
しかしこの少女には、教えても良いのではないか?
そんな心境にジャイロは至った。

ジャイロ「俺の『回転』は何かと聞いたな?」
ジャイロ「俺のは『技術(ワザ)』だ、人間には『未知の部分』がある」
御坂「!」

自分を見返すジャイロの瞳の色が変わった。
御坂は、その瞳に籠った感情を読み取った。これは…

 : : : : : : .ヘヽ! : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :\  V: : : : : : \
 : : : : : : : 人| : : : : : : :ト、 : :.:\、: : : : : : : :.\: : : : ト、 V: : :\: : : :
 : : : i: : : ;イ:.:|: : :i : : ト、! \ : :.:\ト、: : : : :ト、: :\ :.ヘ :\} : :}: : :\ー、
 : : : | /: : : !: : ハ : :|_, ィ――-、 : \\: : | \_:_\:ヘ /: : : : :ヘ
 : :-イ:/⌒ヽ. : : :メ:{   ┃   \:ゝ  \! / \: : ト、:メ:/ :\ 、 : ヘ
 : : : / ノヽ  \ト、ゞゝ ┃     !        , - 、\! ./\二ニ=-\
 |: : :{ (⌒ )  ヾ \  ┃     ,'     /┃  ヽ. V: : : : : \
 |: : : \  (.       \___/       {. ┃   }./: : : : : : : : \
 |: : : : : \__     \\\\       \┃__//.}: : ヘ、 : : : : : \
 |: : : : : : : : :ヘ ij                \\\/ノ: : : :ヘ\ : : : : :
 | i: : : : : : : : :ヘ       l                 |: :.:\: : :ヘ \: : ::
 | |\: :\ : \:i\      `ー― '´\_ノ    /: : : : :\: :ヘ.  \ :
 V   \/\: :.\ \                 /:\ : : : : :.\ヘ


御坂「教えてくれるの!」

嬉しそうな御坂に、その長い髪を掻き上げながら、
ジャイロは宣言する。

ジャイロ「いいか、あくまで俺は『先生』だかんな」
ジャイロ「そうである以上…『敬意を払え』!」
御坂「HEY、師父!」

敬礼する御坂。
こうして、ジャイロと御坂は『師弟』となったのだ。

655 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/29(土) 14:53:11.72 ID:H6idXkKTo
ヘイ師父!

657 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2011/01/29(土) 14:53:41.04 ID:A9/k4k3x0
ヘイ師父使うなwwwwwwww

658 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/29(土) 14:54:55.00 ID:3IpZjLk6o
いきなりLESSON4に跳んだwwwwww

656 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/29(土) 14:53:40.57 ID:p+ITTRhWo
まさか自力で一方さんを倒してしまうんじゃ・・・

660 名前:番外編3:とある科学の鉄球少女 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/29(土) 15:04:30.87 ID:bjbMi4xv0
さて、時間は戻って。

―――『8月8日』

―――『第7学区』『常盤台学生寮』

白井「しかし解りませんわね…」
白井「お姉さまがその『鉄球』に惹かれる理由が」
白井「戦うのならば、素直に『電撃』を使えば、その方が速いですのに」
御坂「まあ、ね」

ベッドの上で、ジャイロに貰った練習用の『鉄球』をクルクルと廻しながら、
白井の意見に御坂も頷いた。確かに、ただ相手を倒すだけならば、
『電撃』を使った方が手っ取り早い。こんな『武器』を使う必要は無いだろう。
だが…

御坂「(重要なのはそこじゃないのよ黒子…)」
御坂「(この『鉄球の回転』…すなわち『黄金の回転』!)」
御坂「(そこから得られる『黄金螺旋のパワー』。それこそが重要なのよ)」

『黄金の回転』は無限の可能性を秘めている。
まだまだジャイロに習っているのは基礎段階に過ぎないが、
それでも、その『神秘』を、御坂は充分に目撃してきた。

御坂「(例えばこんな事とか…ね)」

御坂が、そっと音を立てない様に、
白井の背中へと向けて『鉄球』を投げた。
『鉄球』は白井の背中に回転しながら張り付くが…

白井「あら?まだ髪が湿ってますわね…ドライヤーわっと…」
御坂「(よし!『Lesson2!筋肉には悟られるな』!)」

白井はまるで気が付いていない。

661 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/29(土) 15:10:42.04 ID:hFfYtv7H0
覚えいいな
波紋といい鉄球といい、三沢塾編、というかこの時期は技術編でもあるのか

662 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/29(土) 15:14:49.74 ID:3IpZjLk6o
ボールブレイカーなら一通さんに攻撃できそうな気もするwwwwww

663 名前:番外編3:とある科学の鉄球少女 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/29(土) 15:18:44.94 ID:bjbMi4xv0

御坂「(『スタンド使い』に『鉄球使い』…)」
御坂「(そして『黄金の回転』かぁ…)」

白井の背中から戻って来た『鉄球』をキャッチしながら考える。

ジャイロは言った。
『人間には「未知の部分」がある』と。
成程、全くその通りだ。
この『学園都市』の技術でも、全く知り得なかった『世界』があるとは…
『世界は広い』って奴だろう。

御坂「(そういえば、アイツの『幻想殺し』…)」
御坂「(アイツもある意味、そんな『未知の世界』の住人よね)」

表面的にはうだつの上がらない、
しかし、その内面に途方も無く熱い物を秘めた、彼女の気になるウニ頭。
彼の右手も、『学園都市』の技術で解析出来なかった『未知の部分』の一部なのだろうか。

御坂「(まだまだ世の中解ら無い事だれきよねぇ~)」
御坂「(まあ、だからこそ、オモシロイんだろうけど)」

今、彼女の心は、少年の心の様にドキドキしている。
『世の中がつまらない』なんて事は、生まれてこの方一度も思った事は無いが、
逆に、『世の中がこれほどまでにオモシロイ』とも、今まで考えた事が無かった。
だが、今の御坂の心情は『ワクワクが押し寄せてくる』って奴である。
ここの所、毎日が楽しくて仕方が無い。

御坂「(エヘヘ~もっと上達したらアイツにも見せびらかしてやろうかなぁ~)」

『鉄球』を回しながら、御坂はクスクスと笑う。


665 名前:番外編3:とある科学の鉄球少女 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/29(土) 15:23:51.79 ID:bjbMi4xv0

しかし、彼女は知らない。
そんな楽しい日常を吹き飛ばすような『凶報』が、
それほど遠く無い未来に、彼女の耳に飛び込んで来るのを。

そして、その『凶報』を皮切りに、彼女が巻き込まれた『事件』…
その『事件』の過程で、彼女が対峙する『学園都市最強』の『超能力者』…

今、彼女の掌にある『鉄球』が。
さらに言えば、ジャイロより『受け継いだ』、『黄金の回転』が。
その『超能力者』へと一矢報いる、彼女の新たな『牙(タスク)』となる事を。

今の彼女は知る由も無かった。


  /└────────┬┐
 < To Be Continued...     | |
  \┌────────┴┘



666 名前:番外編3:とある科学の鉄球少女 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/29(土) 15:25:05.50 ID:bjbMi4xv0
はい、番外編3はここまでです。

本編第4話は、本日の夜10時ごろから投下を開始いたします。

667 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2011/01/29(土) 15:25:32.21 ID:A9/k4k3x0
「鉄球」+「電撃」ッ!
この世にこれほど相性の良さ気なものがあるだろうかッ!

669 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/29(土) 15:34:47.74 ID:Qxnqighyo
デラウェア河底から乙

670 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2011/01/29(土) 15:39:01.75 ID:kqeEtW4AO
セロリの反射の膜にベタッと張り付くのか

671 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/29(土) 15:39:08.36 ID:uQP0q0aao
回転で一通をどうにかしだしたらさすがにジョジョ優遇しすぎと言わざるをえないが

672 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/29(土) 15:42:08.15 ID:U5M3PhDLo
一回痛い目に遭えば一通さんは頑張って覚えるから無問題

680 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/29(土) 17:05:50.56 ID:5nV5OSKAO
黄金回転とレクイエムだけは一通でもどうしようもないだろ
ありゃただの重力じゃあない 反射膜だってぶち破るはず

683 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/29(土) 17:34:45.76 ID:Ij0b+D/l0
一通さんは音は反射してないから反射するまで聞こえてたり、オゾンで攻撃されたとき空気も反射してないから少しダメージを受けた描写があったから
普段は重力なんて反射してないだろうし、解析されるまでは黄金回転でなんかしらのダメージを受けるんじゃないだろうか

693 名前:『吸血殺し編』:第4話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/29(土) 22:02:07.96 ID:bjbMi4xv0


―――『8月8日』

―――『学園都市』『第7学区』

ステイル「僕の方からも一応言っておくよ…久しぶりだね」
ステイル「と言っても、丁度『2週間ぶり』程度かな?」
神裂「インデックスも元気そうで何よりです」

平穏な日常と言う奴は、唐突に崩れてしまう物である。
上条、ディアボロ、インデックスの一行の行く手に現れたのは、
身長2メートル近い赤毛の神父に、
中々にハレンチな恰好をしたサムライウェスタンガールである。

『必要悪の教会』に所属する『魔術師』、『ステイル=マグヌス』と『神裂火織』の2人だ。
以前、インデックスを巡る『スタンド使い』との戦いの時に、
一時的に協力関係を結んだ間柄であり、インデックスを上条の元に預けた2人組でもある。

上条「いや…その…何だ。こちらも、久しぶり…」
ディアボロ「(魔術師か…何やらきな臭い)」

上条は、予期せぬ来訪者に思わずオズオズと頭を下げ、
ディアボロは『事件』の予兆を感じて眼を鋭くし、
インデックスはと言うと…

インデックス「………トウマ」
上条「?…どうしたインデックス?」

上条の背後に回ったかと思うと、カッターシャツの裾をギュッと握りしめる。

インデックス「…帰らないよ」
上条「へ?」
インデックス「イギリスには帰らないよって言ったんだよ」

上条の後ろから顔の半分だけ出して、
インデックスはステイル・神裂の2人を睨みつける。
どうやら、2人が自分をイギリスへ連れ帰りに来たと思ったらしい。


697 名前:『吸血殺し編』:第4話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/29(土) 22:12:21.82 ID:bjbMi4xv0

本来ならば『友人』であり、『思い人』であるインデックスに睨まれて、
ステイルも神裂も、何とも言えない複雑な表情になるが、直ぐにそれを消すと、

ステイル「生憎、僕らがここに居るのはその為じゃないんだ。安心していい」
神裂「私達が用があるのは、そのこの2人」
ステイル「上条当麻にディアボロ…君達二人だ」

上条「へ?俺?」
ディアボロ「…お前達が俺達に用だと?」

この2人組がここ来るとすれば、
インデックス絡みの事だと思っていた所が、上条とディアボロに用だと言う。
一体、何の用だと言うのであろうか。

ステイル「これを見て欲しい…ホラ」
上条「お!?おっと!?」

ステイルが懐から出した一枚の紙きれを投げてよこす。
上条はおっかなびっくりそれを受け止めると、
隣のディアボロと並んでそれを覗きこむ。
それは写真であり、細目に緑髪をオールバックにした青年が一人写り込んでいる。

神裂「その男に見覚えはありますか?」
上条「…上条さんの知り合いに、こんな男はいませんなぁ~」
ディアボロ「俺も知らんな。誰だこの男は?」

問うディアボロに、ステイルが煙草を燻らせながら答える。

ステイル「ソイツは『魔術師』…正確には『錬金術師』か」
ステイル「名前は『アウレオルス=イザード』」
ステイル「その男は、今この『学園都市』に潜入している」
神裂「その男を捕獲するのが、我々が今回、この街に来た理由です」

701 名前:『吸血殺し編』:第4話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/29(土) 22:27:51.91 ID:bjbMi4xv0

上条「『錬金術師』…?」
ディアボロ「ニコラス=フラメルだとか、カリオストロ伯爵だとか、その手の類か?」
ステイル「相変わらず物知りだね『スタンド使い』君。その通りだよ」
ステイル「まあ、ニコラス=フラメルとは所属派閥が違うけどね」
ステイル「アウレオスルはパラケルススの末裔たるチューリッヒ派さ」
ステイル「後、補足しておくならカリオストロ伯爵は単なる詐欺師だよ」

聞き慣れぬ単語に上条が首を傾げ、
ディアボロが知識の範囲内で聞けば、ステイルがそれに解答を与える。

―――『錬金術師』
ディアボロの『かつての世界』においては、アラビアにその起源を持ち、
現代における『化学』の基礎となった『錬金術』の専門家を指す言葉であり、
あのアイザック=ニュートンも、この『錬金術師』の系譜に名を連ねている。
中世においては、『科学者』の代名詞でもあった。

この写真の『アウレオルス=イザード』はその『錬金術師』であるそうだが、
『魔術師』なんてファンタジーやメルヘンの世界の住人が実在するこの世界では、
その意味する所は随分と違うのだろう。

ステイル「『錬金術師』と言っても、あくまで通称だ」
ステイル「まあ、僕らと同じ『魔術師』の一種だとでも思ってくれればいい」

702 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/29(土) 22:30:07.83 ID:U5M3PhDLo
ディアボロが解説するからますますインデックスの影が薄くなるな

703 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/29(土) 22:32:49.68 ID:Y96xpuH3o
ディアボロのポジションは理知的な大人って感じだからな
裏ではヒロイン化してるが

712 名前:『吸血殺し編』:第4話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/29(土) 22:41:29.36 ID:bjbMi4xv0
神裂「『錬金術』とは、言わば『魔術』の一部門」
神裂「彼はそれを良く使う術師…だいたいそんな所です」
上条「へぇ~」
ディアボロ「………」

上条が解った様な解って無い様な顔で相槌を打ち、
ディアボロは2人の話を整理しつつ考える。

『魔術師』が一人、『学園都市』に潜入してきた…要はそい言う事らしい。
そしてここで、ディアボロの脳裏に浮かんだ疑問が一つ。

ディアボロ「お前達の事情は解った。しかし疑問がある」
ディアボロ「何故、俺達の所に現れたのだ?」
ディアボロ「俺達には関係の無い話だろう」
上条「オイオイ…ディアボロ」
ディアボロ「上条、少しだけ黙っていてくれ。お前達が…」
ディアボロ「『錬金術師』とやらを追っかけるのならば別にかまわない、好きにしてくれ」
ディアボロ「だがそれは、あくまでお前達『魔術師』の問題だろう?何故、俺達の所に来た?」

明らかに棘のある語気で話すディアボロに、
上条がたしなめる様な視線を向けるが、ディアボロは敢えてそれを無視した。
自分の『友人』たる上条当麻は、愛すべき善人だが、
それ故に背負わなくてもイイ物を背負い込む悪癖がある。
『錬金術師』とやらが出てきて、どうにもキナ臭くなって来た以上、
何とか面倒事を避ける様に、自分が誘導せねば…
自身と、上条の『平穏』の為にも、ディアボロはそう考えていた。

718 名前:『吸血殺し編』:第4話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/29(土) 22:55:53.61 ID:bjbMi4xv0

ステイル「まあ、君達に協力を要請しに来たんだけどね」
ディアボロ「何故俺達だ。自分達の『シマ』の話は、自分達でどうにかしたらどうだ?ん?」
ステイル「相手が『錬金術師』だけならば、言われなくてそうしているよ…ただね」
神裂「少し面倒な事になったんですよ」

ディアボロのあからさまな拒絶に、
ステイルと神裂は苦虫を噛み潰した様な表情になりつつ、
何故、上条とディアボロを巻き込まんとするか、その理由を語る。

ステイル「この『錬金術師』がこの街のある『施設』をまるごと乗っ取ってしまった上に…」
神裂「敵が『スタンド使い』を護衛に雇ったと言う情報があるのですよ」

上条「…なんだって」
ディアボロ「『スタンド使い』だと?」

つい一週間ほど前、『学園都市』に潜入していた『音石明』を、
ようやく追いだしたばかりだと言うのに、もう『おかわり』が来たらしい。
『スタンド使いは惹かれ合う』と言うジンクスはやはり本当の様だ。

ステイル「『スタンド使い』を相手取るのは正直面倒だからね」
ステイル「この国風に言えば、『餅は餅屋』って奴だよ」
神裂「どうか、お二人に協力を願えませんか?無論、報酬は用意いたしますので」
ステイル「(額は少ないけどね。あのシミッタレたクソババアが…)」

―――ローラ「ステイル=マグヌス…帰ってきたらお仕置きでありけるよ…」

ステイル「!」ブル!
神裂「どうしました?」
ステイル「いや、ちょっと悪寒が…」

720 名前:『吸血殺し編』:第4話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/29(土) 23:07:53.80 ID:bjbMi4xv0

上条「…ディアボロ、どうする?」
ディアボロ「…俺は上条に従うが…」
上条「そうか…」

上条が、考え込むような仕草をした。
―――『スタンド使い』
ディアボロや承太郎、杜王町一行の様な、善良な『スタンド使い』がいる一方で、
『音石明』や、それに味方した『西戸』の様な、碌でもない無法者がいる。
(ディアボロが善良だと言うのは、あくまで上条視点でしか無いが)

その『錬金術師』の雇った『スタンド使い』がどういう連中か知らないが、
ボディーガードなんてのをやっている以上、荒事に慣れた連中に違いない。

上条「なあ、その『錬金術師』の目的って何なんだ?」

『スタンド使い』がこの街にとっての脅威となりうるか、
それは雇い主の『錬金術師』の話を聞かねば判断できまい。
しかし、その『錬金術師』は既にこの街のある『施設』を、
まるごと乗っ取った何て話が出ている以上、碌な物では無さそうだが…

ステイル「正直に言うと、良く解らないんだよ」
上条「……はぁ?」

ステイルの予期せぬ解答に、上条は面喰った。
何しに来たかが解らない?では、何でステイルらは『錬金術師』を追っているのだ?

722 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/29(土) 23:11:44.69 ID:6d2cPiRQo
ディアボロが善良ってのはこの世界ならではだな

723 名前:『吸血殺し編』:第4話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/29(土) 23:23:00.95 ID:bjbMi4xv0

神裂「その『錬金術師』…実は三年ほどまえから、いわゆる『指名手配』状態でして」
ステイル「もともと要注意人物ではあったんだよ。それが、何が目的だかこの街に居ついちゃってね」
神裂「この街の上層部も、自分の『領分』で何やらコソコソやられては気分が悪い」
ステイル「だからと言って、魔術側に迂闊に攻撃も仕掛け難い…だから僕らの出番って訳だ」

『学園都市(サイエンス)』と『魔術(オカルト)』。
国際関係の水面下では、この二つの勢力の関係は、実に微妙なバランスで成り立っている。
『学園都市』の人間が『魔術師』を迂闊に倒す訳にはいかない。
それは、ある種のバランス崩壊の切っ掛けになりかねないからだ。
だからこそ、ステイルと神裂がここに居るのだ。

上条「…この街の上層部は…『魔術』の存在を知ってるのか?」
ステイル「御想像にお任せするよ」
上条「マジかよ…」

『知らぬは庶民ばかりなり』
まさか、この科学の牙城の人間で、魔術なんて物と繋がりがある連中がいたとは…
上条の想像の埒外の話だが、ディアボロは納得していた。
この連中が二週間ほど前、この『学園都市』で戦闘をやらかしたのに、
この街側から何のアプローチも無かったのも、ようは『話がついていた』と言う奴なのだろう。

ステイル「だけどね、ここで問題になるのが件の『スタンド使い』って訳さ」

724 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/29(土) 23:25:16.87 ID:QUOZUJK5o
スタンド使いが存在するこの世界ではアレイスターが何を考えているかますます分からんな

725 名前:『吸血殺し編』:第4話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/29(土) 23:35:09.04 ID:bjbMi4xv0

上条「………」

2人の話を聞いて、上条は考える。
『指名手配』…つまりは件の『錬金術師』は『犯罪者』と言う事になるが、
そんなヤツが手下の『スタンド使い』と一緒になにやらコソコソやっている。
仮にも『学園都市』の住人の一人として、見過ごして良いものなのだろうか?

上条「その『錬金術師』って野郎は何をやらかして『指名手配』になったんだ?」

判断の材料とする為に、上条は問う。
ステイルは正直に答えた。

ステイル「三年前に抹殺指令がでた理由は、ヴァチカンからの『背信行為』…」
ステイル「機密を知る立場にありながら、突如逐電した事だけども…」
ステイル「それ以外にも色々ある」

ステイルの説明を神裂が引き継ぐ。

神裂「世界各地の古代遺跡への襲撃、盗掘…」
神裂「特に南米やメキシコが手ひどくやられたそうです」
神裂「場所によっては大量の死傷者が出ています」

上条「…札付きにのワルって訳か?」
ステイル「まあ、だいたいそんな所だね。何が目的だかは知らないけど」

上条「そうか」

今の話を聞いて、上条の腹は決まった。

727 名前:『吸血殺し編』:第4話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/29(土) 23:46:05.26 ID:bjbMi4xv0

上条「いいぜ、協力する」
ディアボロ「…上条、いいのか?俺達には関わりの無い話なんだぞ?」
上条「ああ…」

ディアボロを見返す上条の目に迷いは無い。
こうなっては、梃子でもこの男は動くまい。

上条「その『錬金術師』が何考えてんだか…」
上条「この街で何をやってのかなんて知らねぇ…」
上条「だけどな…」

上条「ちょっとでも碌で無い可能性があるってんなら、見過ごす訳にはいかねーよ」
上条「ましてや『スタンド使い』が絡んでってるって言うんならなおさらなぁ」

ステイルは『錬金術師』がある『施設』を乗った取ったと言った。
ひょっとすると、何らかの犠牲者が既に出ているかも知れない。
やはり、見過ごせない。見過ごす訳にはいかない。

ディアボロ「(難儀な男だな…全く)」

上条当麻がまたイラぬ事まで背負いこもうとしている。
しかし、ディアボロにはそれを止める術は無い。自分に出来るのは…

ディアボロ「良いだろう。俺も協力しよう」

せめてこの男の行く道にポッカリと空いた『落とし穴』をどうにかしてやる事だけだ。
それが、この男に救われた一人として、そして『友人』としての務めであるのだから。


728 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2011/01/29(土) 23:53:26.67 ID:7cvsqNGdo
こんなディアボロならジョルノに黄金の精神を見せたギャングと同一人物だったろうね

729 名前:『吸血殺し編』:第4話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/29(土) 23:59:35.71 ID:bjbMi4xv0

ステイル「そうかい…ならば早速…」
インデックス「ねえ…」

ここで、今まで黙っていたインデックスが話に初めて入って来る。
一同の視線が、インデックスに集中した。

インデックス「私も連れて行って欲しいんだよ」

インデックスは、唐突にそんな事を言い出したのだ。


―――『同日同刻』

―――『第7学区』『窓のないビル』

???「さて、これにて役者が揃ったか」

真っ暗で広大な空間の中央に、淡い光を放つ、
巨大な『ビーカー』が一つある。
直径四メートル、高さ一〇メートル以上の円筒形の『ビーカー』で、
その底部から幾本ものケーブルやチューブが伸び、
『ビーカー』の中は、赤い弱アルカリ性の培養液に満たされている。

そんな液体の中に、その『人間』はいた。
『人間』などと曖昧な言い方をしたのは、
この人物が、奇妙な事に男にも女にも、若人にも老人にも見える、
実に奇妙で奇怪な容貌をしていたからだ。
緑の手術衣を着て、赤い液体の中で、逆さまに漂っている。

『人間』の名は『アレイスター=クロウリー』。
この『学園都市』の影の支配者にして、
最も偉大な『逆しまの魔法使い』であり、『魔術界最大のユダ』でもある。


732 名前:『吸血殺し編』:第4話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/30(日) 00:12:36.30 ID:tQkFKix50

アレイスター「『波紋使い』に『スタンド使い』」
アレイスター「『魔術師』に『聖人』そして…」
アレイスター「『吸血鬼』に『幻想殺し』」

誰もいない空間で、『人間』は静かに一人ごつ。

アレイスター「『錬金術師』も随分と思いきった事をする物だ…」
アレイスター「『石仮面』で『人を超える』とはな」

『石仮面』を軸に、あらゆる要素が集まった。
今回の事件が、『幻想殺し』に与えるであろう影響…
おそらく、かつて無い『地獄絵図』に彼は戦慄するであろう。
『吸血鬼』のある所にあるのは、等しく死と破壊のみなのだから。

アレイスター「それが彼をどう『成長』させるか…実に見ものだ」

『幻想殺し』は彼の『プラン』における重要な『役者』の一人。
彼が、この一件で『成長』するのか、はたまた『折れて』しまうのか…
そのどちらでも、彼の『プラン』には支障は無いが、
それでも上条当麻の行く末には興味は尽きない。

アレイスター「そして『彼』もな」

魔法使いが思い浮かべるのは、あの実に奇妙な『スタンド使い』。
自分ですら認識できない方法で、上条の元に突如現れた正体不明の男。
魔法使いにも読めぬ、あまりに予期せぬイレギュラー。

735 名前:『吸血殺し編』:第4話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/30(日) 00:26:01.91 ID:tQkFKix50

アレイスター「上手く踊ってくれ。そうすれば『役者』に採り立てよう」
アレイスター「もしそうでないないなら…」

彼もプランに邪魔をする様なイレギュラーならば…

アレイスター「その時はその時だ…」
アレイスター「消えて貰おう」

アレイスターは、赤い液体の中で、
逆さまの無機質な笑みを浮かべた。


―――『同日同刻』

―――『第7学区』『三沢塾』


ホルホル「ふぅ~~しかしあの娘っ子、中々ヤル見てぇーじゃねぇーか」

コーンパイプを燻らせながら、『三沢塾』に踏み込んだホル・ホースが、
足元に転がった『ソレ』を足で踏みつける。グニャと潰れたそれが、ブチャリと嫌な音を立てて、
周囲に内包された『体液』の残りを噴き出した。

ホル・ホースが踏みつけた『物』。
それは『屍生人』の『残骸』。脳味噌をドロドロに溶かされた生首だ。
そんなのが、都合四つ程床に転がっている。

明らかに『波紋』による仕事だが、
それをやったのはジョセフでは無く、先に踏み込んだ『少女』であるらしい。


737 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/30(日) 00:34:58.75 ID:k1dqCtWeo
帝王を役者にすることなどできん
アレイスターはいつか完全復活したディアボロに驚愕することになるだろう

739 名前:『吸血殺し編』:第4話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/30(日) 00:41:15.28 ID:tQkFKix50

ウェカピポ「ここに至るまでに、相当数の『屍生人』の残骸が転がっていました…」
ウェカピポ「あの少女…かなりの実力の『波紋使い』の様ですね」

ジョセフ「そのようじゃが…だとすれば尚の事気になるのぉ~」
ウェカピポ「あの『少女』の素性ですか?」
ジョセフ「うむ。これ程の『波紋使い』なら、ワシが知らない筈は無いんじゃが…」

ジョセフ今でも、チベットやヴェネツィアの『波紋使い』達との交信を欠かしていない。
チベットではストレイツォの弟子の末裔達が、
ヴェネツィアではメッシーナ師範代の子孫やその弟子達が、今でも細々と『波紋法』の伝承を続けているが、
これ程の実力を持った『波紋使い』、それもそれが『女』と来れば、噂にならない筈も無いのだが。

ホルホル「何者でも構わしねーよぉ~こっちの仕事減らしてくれんだから…」
ホルホル「この建物の妙な仕掛けのせいで、こちとら唯でさえ疲れてんだから…」

ホル・ホースが言う『仕掛け』とは、
この建物に施されている『魔術的な仕掛け』の事で、
この建物の内部は今、『魔術的』に『表と裏』の『二層構造』になっており、
ジョセフらがいるのは今、その『裏側』である。


741 名前:『吸血殺し編』:第4話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/30(日) 00:56:13.08 ID:tQkFKix50

『表側』には『裏側』からは一切干渉できず、
逆に『表側』からの『裏側』への物理的干渉は可能なため、
歩く際の床からの衝撃は倍化し、動くものに触ると一方的に引きずられてしまうのだ。
事前に『ハーミット・パープル』でこの『三沢塾』内部のスキャンを行っていなければ、
迂闊に『生徒』などに触れてしまって危なかったに違いない。

ホルホル「あの娘はこれに気付いてるんだかね?」
ジョセフ「恐らくはな。そうでなければ、これ程先には進んではおれまい」

先程から『裏側』に落ちているのは『屍生人』の死体ばかりで、
(“屍”生人に死体などと言う表現を使うのも変な話だが)
それも相当な数の量が転がっている。
もとは、この『塾の生徒』か『講師』だったらしいが、
今となっては単なる不気味な残骸と化している。

ウェカピポ「どうやら…彼女も幾らか仕留め損なったようだ…」
ジョセフ「うむ。こっちにもようやく来たか…」
ホルホル「げぇーーもう来たのかよ」

三人のいる場所に、都合一〇人余りの屍生人が走って来る。
以前、ストレイツォの瞬殺された『血管針』の四人組の様に、
最早かつて人であった事すら解ら無い程に外見が変化した、
正に『怪物』の群れだ。それが…

屍生人's「WRYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYーーーーッ!!!」

生き物の発した物とは思われぬ奇声を上げながら迫って来る。
ホル・ホースとウェカピポが前へ出ようとするが…

ウェカピポ「!ジョセフ老人!?」
ジョセフ「ここはワシに任せい。肩慣らしじゃ」


742 名前:『吸血殺し編』:第4話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/30(日) 01:08:45.36 ID:tQkFKix50

ジョセフは『杖(ステッキ)』をサーベルの様に構えながら、
ユラユラと揺れながら、ゆっくりと前へと歩み出る。

屍生人「GUOOOOOOOOOOーーッ!何だ、その眠っちまいそうなスローな動きはぁ!?」
屍生人「このボケジジイがぁ~~喰ってやるぜぇーーーッ!」

ジョセフに一人の屍生人が勢い良く飛びかかるが…

ジョセフ「―――コォォォォォォッ!」

ジョセフの呼吸は乱れないッ!
波紋のパワーは隈なく全身へと広がって行き、
それは指先を通して金属製の『杖(ステッキ)』へと流れ、

ジョセフ「『銀色の波紋疾走(メタルシルバー・オーバードライブ)』ッ!」

波紋剣と化した『杖(ステッキ)』はまるで紫電の如く突如その尖った切っ先が跳ね上がり、

屍生人「ホギャッ!?」

先頭の屍生人の首と両腕を見事に溶断し、生首は溶けながら地面へと転がった。
続く屍生人達も次々と…

ジョセフ「ほりゃほりゃほりゃーーーッ!」
屍生人「チンッ!?」
屍生人「ゲンッ!?」
屍生人「サイッ!?」

あるいは真っ二つに、あるいは胴を輪切りに、あるいは頭部を串刺しにして、
死にきらなかったヤツには『ハーミットパープル』を伸ばしてトドメの波紋を流し込む!
一〇人ほどいた屍生人は、ものの一分もたたないうち、ジョセフ一人の手によって全滅していた。


743 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/30(日) 01:10:37.31 ID:zhGgr04so
さすが波紋使い、相性が違う

744 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/30(日) 01:10:48.48 ID:EizYizaTo
青梗菜wwwwwwww

ジョセフかっけぇ・・・

745 名前:『吸血殺し編』:第4話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/30(日) 01:22:31.01 ID:tQkFKix50

ホルホル「ヒューーッ!流石だねぇ~戦いの年季の違いってヤツぅ~~っ!」
ジョセフ「いや、まだまだ来るみたいじゃぞ」

ジョセフの言うとおり、増援の屍生人が次々とやって来る。
ジョセフはこれも自身で迎え撃とうとするが…

ホルホル「大将、休んでな。ここからは俺らの仕事だぜ」
ウェカピポ「『護衛官』としての任務は果たさせて貰おう」

今度はホル・ホース、ウェカピポの2人が前に出る。
2人の職務は『ジョセフの護衛と援護』。
ジョセフばかりに戦わせていれば、何のために雇われたのかが解らない。

ホルホル「頼んだぜぇ~ウェカピポの旦那ッ!」
ウェカピポ「…よし」

最初に仕掛けたのウェカピポ。
彼は腰の『ホルスター』に納まった得物を取り出すと、
それを向かって来る屍生人へと右手を擬す。

『ホルスター』から取り出したのは、『拳銃』では無い。
それは…

ウェカピポ「ーーーハッ!」

一つの『鉄球』である。
美しいフォームから投げられたそれは、
屍生人の群れの頭上に飛来した瞬間ッ!

屍生人's「うぎょがぁぁぁ!?」

『鉄球』に付属している14個の『衛星』が『鉄球』飛び出し、
空爆の様に屍生人達へと襲い掛ったッ!


746 名前:『吸血殺し編』:第4話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/30(日) 01:35:31.93 ID:tQkFKix50

ジョセフに事前に横隔膜を刺激され、
弱い物とは言え、一時的に『波紋』を練れているウェカピオの『鉄球』は、
僅かに『波紋』のエネルギーを内包しており、
14個の『衛星』は、屍生人肌を溶かしたり、貫いたりしながら、
屍生人達の体を傷つける。
―――だがッ!

屍生人's「KIAAAAAAAAAAーーーーッ!」

屍生人とは頑丈さと怪力が取り柄ッ!
この程度では、ダメージが入ったとは言えない。
構わずウェカピポの方へと突っ込んで来るーーーッ!

屍生人「な、なんだぁ!?」
屍生人「お、おれの体の半分が…」
屍生人「オーノーだズラ!無くなってるズラ!」

しかし『左半身失調』ッ!
これがウェカピポの『壊れゆく鉄球(レッキング・ボール)』の真の威力ッ!
『護衛官』の『鉄球』を食らった者は、十数秒間、自身の『左側』を認識出来ないッ!
『肉体操作』に長けた『吸血鬼』ならば兎も角、屍生人風情にコレを防ぐ術無しッ!

ホルホル「オーケー、ウェカピポの旦那ッ!次は俺の番だな」
ホルホル「――――『皇帝(エンペラー)』ッ!」

――― メ ギ ャ ン ッ!
ホル・ホースの右手から飛び出してきた『像(ビジョン)』ッ!
それは奇妙な意匠の黄金のリボルバー。
ホル・ホースのスタンド、タロットの暗示を受けた剣よりも強い『皇帝』の登場だッ!


747 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/30(日) 01:37:05.21 ID:PLtZ1klvo
ホルホースの説明の段階だけ説明文が妙にテンション高くてワロタ

748 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2011/01/30(日) 01:39:39.63 ID:56RI3yK/0
エンペラーはなんだかんだ相当強い
パワー型のスタンドじゃないとエンペラーを止めるのはつらいと思う
チャリオッツですらアレだったし

749 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/30(日) 01:41:34.09 ID:XVD/cEQ8o
ミスタやジョンガリAみたいに実弾や実銃を使わなくていいのもポイントが高いよな

753 名前:『吸血殺し編』:第4話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/30(日) 01:46:48.29 ID:tQkFKix50

ウェカピポ「外すなよ、ホル・ホース」
ホルホル「アイアイサーッ!」

―――ズダダダダンッ!
ホル・ホースの『エンペラー』から飛び出したのは、
都合十発程の『スタンドの弾丸』。
『エンペラー』はリボルバーの形状だが、
『スタンド』の拳銃故に込められた弾丸は、
本人の精神がモつ限り無尽蔵なのだッ!

弾丸は、無防備になった屍生人の左側から襲いかかり、

屍生人「いげごがぁッ!?」

執拗に屍生人の『脳』をクチャクチャにかき乱しながら、
脳漿をぶちまけつつ、体外へと飛び出して消えていく。
屍生人の弱点は『脳』。ここを狙えば、度胸とパワーさえあればハンマーでも殺せるのだ。
それが『強力な弾丸』ならば『波紋使い』で無くても確実に仕留められると言う訳だ。

ホル・ホース、ウェカピポのコンビの連携の前に、
第二波の屍生人軍団もあっさりと全滅してしまう。

かつての『タルカス』や『ブラフォード』の様に、
生前から卓越した能力の人間をベースにしたなら兎も角、
ただ一般人がベースの屍生人如きでは、この三人に打ち勝つなど到底不可能ッ!


755 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/30(日) 01:47:10.82 ID:z7NWwBSV0
非スタンド使いには感知不能で軌道自在、弾数無限の魔弾の射手。
実弾より短射程という微妙な短所こそあれクロス作品でのエンペラーは基本的にかなりヤバい

756 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/30(日) 01:47:33.17 ID:GFvP8c/ao
スタンド使いで無いと銃も弾もみえないってのも強い

760 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/30(日) 01:56:32.66 ID:QdFfcCVDO
だが残念ながらギャグキャラなんで軽い戦闘では負けやすいという

762 名前:『吸血殺し編』:第4話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/30(日) 02:02:29.07 ID:tQkFKix50

そう、『ただの』屍生人ならば…

ホルホル「うわちゃッ!?アチャチャチャチャ!?」
ウェカピポ「!」
ジョセフ「!」

ホル・ホースの顔の直ぐ側を、
飛んできた『火球』がよぎり、耳たぶを僅かに焦がした。
『スタンド使い』かッ!?いや、違う!

屍生人(能力者)「うひゃひゃひゃひゃひゃーーーッ!」
屍生人(能力者)「イイ感じに焼いてヨォーーーッ!」
屍生人(能力者)「バーベキューにして喰ってやんよぉーーーッ!」

両手に松明の様に火柱を立たせた屍生人が、新手として此方に向かって来る。
これは…『能力者』の屍生人だッ!
恐らくは『レベル3』相当の『発火能力(パイロキネシス)』ッ!

屍生人(能力者)「うへへへへへ~~…『念力』でミンチにしてヤンヨォ~」
屍生人(能力者)「オレっちの『空気に刃』で斬り刻んでやるぜぇ~」
屍生人(能力者)「アハハハハ!読めるぞぉぉぉ!オマエラの恐怖がよぉぉぉぉ!」

続けてやって来たのも、やはり『能力者』の屍生人らしい。

ホルホル「ちーーっ…厄介なのがお出ましだぜ!」
ウェカピオ「関係は無い。立ち塞がるなら、ただ斃すのみッ!」
ジョセフ「その通りじゃな…行くぞッ!」


『ジョセフ』『ウェカピポ』『ホル・ホース』―――『能力者』の屍生人軍団と交戦開始ッ!



763 名前:『吸血殺し編』:第4話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/30(日) 02:17:59.17 ID:tQkFKix50

一方、その頃。

プッチ「君…そこの君」
???「………」

『三沢塾』から出て来たらしい『学生』を追って来ていたプッチは、
いよいよその『学生』に接触を取らんとしていた。
無論、出し抜けに『記憶のDISC』を抜き取る為である。
『記憶のDISC』は嘘をつかない。
これから、あの『三沢塾』に籠る『錬金術師』の情報や、
あの塾に掛けられているらしい『術式』を考えるヒントを聞きだすつもり…だったのだが…

???「………」

追跡していた『学生(?)』が急に振り向いた。
まるで天然痘にでもかかったみたいな、顔中に発疹の浮かんだ不気味な顔だ。
日本人…少なくとも東洋人では無い。

???「ひょぁぁぁぁぁぁーーーッ!」
プッチ「!?」

不意に、不気味な面の少年がプッチの方へとタックルを仕掛けて来る。
とっさに避けたプッチだったが、少年の指先に付いた『血液』に、
ナイフか何かが原因らしい切り傷から出ている『血液』に触れられてしまった。
そう、『触れて』しまったのだ。

???「うひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃーーーッ!」
???「はい、ターッチ!はい、ターッチ!」
???「『触れた』なぁ!触れちまったなぁ!だとすれば…」

???「てめえはもうおしまいだぁあ―――ッ!」


764 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/30(日) 02:21:38.33 ID:zhGgr04so
アwwwwンwwwwwwドwwwwwwレwwwwwwww

766 名前:『吸血殺し編』:第4話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/30(日) 02:33:34.94 ID:tQkFKix50

プッチ「(何だ…このガキは…!?ま、まさか…!?)」

プッチは一つの『可能性』に気がついた。
この『小僧』…ひょっとすると、いや間違いなく…

プッチ「キサマッ!雇われの…」
???「アンドレェ!上手くやった様だなぁ!」
???「アハハ…流石兄さんだよッ!」

プッチが背後に眼を遣れば、
何時の間にか自分に接近していたらしい『新手』の姿が見える。

一人は顎にみょうちきりんなプロテクターみたいなのを付けた中年のオヤジ、
もう一人は、女みたいな顔をした、白い肌に真っ赤な唇の少年。
どうやら、目の前の『アバタ面の少年』とは仲間の様だ。
これで計3人。

プッチ「成程…オマエ達が…」
???「そう言うこった!テメェはここでおっ死になぁ!」

3人が一斉に、外見の良く似た黒い『スタンド』を顕現させる。
外見だけでなく、『能力』もまたこの3人は類似している。
何せ、『親子』なのだから。
この3人こそが『ブンブーン一家』。
砂漠の国からやってきたタチの悪いならず者達…
殺人一家の殺し屋集団だッ!

プッチ「(厄介な事になったな…ディエゴを呼び出さなくては…)」

腕時計付けれた、『緊急信号』の発生機を作動させようとして、ふと気がつく。
腕時計の調子がおかしい。それだけでない、周囲の『金属』が、自分の方へ集まっているような…

プッチ「(成程…既に『攻撃』されていたと言う訳か…)」


767 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/30(日) 02:41:56.08 ID:IEmva8KAO
負ける気がしねぇww

768 名前:『吸血殺し編』:第4話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/30(日) 02:43:19.32 ID:tQkFKix50

『ブンブーン一家』の『能力』は、皆殆ど同じ。
すなわち『磁力を操るスタンド』。

プッチ「(生憎、良く似た『能力』の『スタンド使い』を知っているのでな…)」
プッチ「素数を数えて落ち着くまでも無い…私一人で『始末』させて貰おう…」

プッチも又、自身の『スタンド』を顕現させる。
全身に塩基配列のロゴが入った、奇妙な冠を頂く、紫と白の人型の『スタンド』。
その名は『ホワイト・スネイク』。

プッチ「キサマら如きの雑魚に…かかずらわっている時間は無いッ!」
アンドレ「よぉ~~~随分余裕じゃん神父さんよぉ~~」
ベンジャミン「俺ぁ神父は嫌いだぜぇ~~無駄に偉そうだからヨォ~~」
L.A.「アハハハ…今度は腸が何メートル飛ぶかなぁ!楽しみーーーッ!」

『プッチ神父』―――『ブンブーン一家』と交戦開始ッ!

789 名前:『吸血殺し編』:第4話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/30(日) 15:01:18.70 ID:tQkFKix50


ディエゴ「ム…?」

ディエゴ=ブランドーは、その鋭敏な『感覚』で、
半ば直感的に、『神父』に訪れた『危機』を察知した。
彼に流れる『血』の流れが、それを引き起こしたのかもしれない。

ディエゴ「(今回の『目標』の『スタンド使い』か?)」
ディエゴ「(あの神父一人でもどうにかなるとは思うが…)」

万が一、神父に死なれる様な事があっても『今は』困る。
少なくとも現段階では、他の2人の兄弟…『リキエル』や『ヴェルサス』と同じく、
神父の『目的』に協力する立場にあるのだから。

ディエゴ「(まだ、今回の『学園都市』行きの本来の目的も果たせてはいない訳だしな…)」

『錬金術師』が『学園都市』に逃げ込んでくれたのは、実に幸運だった。
2週間前に『ジョンガリ・A』が果たせなかった任務を、今度は神父自らが行う好機が訪れたのだ。

ディエゴ「(『禁書目録』の中から、『例の情報』を抜きだすには、神父の『スタンド』が不可欠だ)」

『禁書目録』の脳内に収められた10万3000冊の書物の中の、ただ一冊の『ノート』。
世界を滅ぼす力を持った魔導書も、この世の理の裏側を網羅した奥儀書も、神父やディエゴの関心を呼びはしない。
彼らの興味があるのは、ただ一冊の『ノート』、ただそれだけ。それ以外に一切興味は無い。

ディエゴ「(必要な事は全て…そこに記されている)」

20年ほど前、『DIO』を打ち破った『空条承太郎』が発見し、暖炉にくべて焼却した『DIOのノート』。
そして『空条承太郎』らが去った後、『DIOの館』を探索した『聖ヨハネ騎士団』に騎士団員が、
その僅かに燃え残りを回収し、魔術的に復元された『DIOのノート』。
そしてその内容の危険性故に、『禁書目録』の記憶させた後、再び廃棄された『DIOのノート』。
それが彼らの狙いだ。

790 名前:『吸血殺し編』:第4話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/30(日) 15:03:10.68 ID:tQkFKix50

―――『DIOのノート』
これはあくまで通称であり、その内容からヴァチカンはこの『ノート』に以下の様な名を付けた。
すなわち『天国への階段(Stairway to HEAVEN)』と…

ディエゴ「(まあ、最後に『ソレ』を手にするのは…)」
ディエゴ「(この『Dio』だがな…)」

ディエゴ=ブランドーがプッチ神父に付き従っているのは、
あくまでその『最終目標』を最後の最後の土壇場で掠め取る為だ。
あの神父は『DIOの息子』は須らくその『遺志』を継ぐために、
自分に協力して当然と思っているようだが…

ディエゴ「(生憎、このDioは『リキエル』の様に貴様の犬ッコロでも…)」
ディエゴ「(『ヴェルサス』の様にマヌケでも無い)」

ディエゴ=ブランドーはあの『DIO』の遺した、『4人の息子』の一人である。
しかし、他の兄弟達の様に、父に対して、少なくとも『敬意』なんて物は抱いていない。
(ジョルノが『DIO』にどのような思いを抱いているかはいまいちハッキリしないが)

ディエゴ「(あのクサレ坊主は言ったな…『偉大な父の遺志に従え』と…)」
ディエゴ「(ふざけるんじゃあ無いぞ!あの教会の犬野郎めッ!)」
ディエゴ「(あの『糞野郎』が偉大だとぉ~~あんなクズが偉大などである物かッ!)」

ディエゴが父たる『DIO』に抱いている感情は、ただただ『憎悪』!
一体どういう過去がこれ程の憎しみを生んだのかは知れないが、
ディエゴの胸中に宿っているのは、バリバリ裂けるドス黒いクレバスの様な、
限りにない『憎悪』と『飢え』だけだ。『敬意』だとか『愛情』だとか、そんな心は微塵も残ってはいないッ!

ディエゴ「(いいだろうさ糞神父…今は貴様にイヌの様に従ってやる…)」
ディエゴ「(しかし、最後には貴様も、貴様の大事な『DIO』の遺産も…)」
ディエゴ「(余すことなく食いつぶして、俺が『栄光の世界』へと昇る踏み台にしてやるッ!)」

ディエゴは『神父』の援護に向かう為に、その場を去った。
その場に残されたのは、街の景観にそぐわない、恐竜の様な形の『ランプ』…
いや、ランプの様な形の『恐竜』だッ!
その正体は…もはや言うまでもあるまい。


『ディエゴ=ブランドー』―――『プッチ神父』の援護に向かう
『サーレー』『ズッケェロ』―――『ディエゴ』に『恐竜ランプ』に変えられる。『再起可能』


791 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/30(日) 15:05:25.52 ID:xuckQKp3o
つめ甘いよ承太郎ww
そしてインさんの重要さが一気に増した

795 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/30(日) 15:08:27.00 ID:EizYizaTo
サwwwwーwwwwレwwwwーwwとwwwwズwwwwッwwwwケwwwwェwwwwwwロwwwwwwwwww

速いっつうか迅ぇwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww

796 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/30(日) 15:09:02.80 ID:rnaGKYoKo
セリフすら言わせてもらえなかったwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww

800 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/30(日) 15:11:58.71 ID:PLtZ1klvo
     /;;;;\;;;;;;/;;;;\
  /\|   \  /  |/\
//\|  (●) (●) |/\\
//\|     ↓    |/\\ ………あれ?
/   /\  ー-   /\  \

802 名前:『吸血殺し編』:第4話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/30(日) 15:18:07.78 ID:tQkFKix50

ミスタ「いい加減、遅すぎんだろアイツら。どうする…ちょっと行って見て来るか?」
アニェーゼ「迂闊に持ち場を離れるのもどーかと思いますけどね」

何時まで経っても帰ってこない、
神父、ディエゴ、サーレー、ズッケェロの4人に、
『三沢塾』を監視していたミスタとアニェーゼはいい加減にしびれを切らしていた。

ミスタ「さっき踏み込んでいった連中も気になるしよぉ~~」
アニェーゼ「携帯電話も繋がりませんね。一体どーなってんすかねぇ、これは」

所属不明の『少女』に続いて、
これまた『所属不明』 の『3人の男』が『三沢塾』に踏み込んでいる。
しかも今度は、明らかに『堅気で無い』連中だ。

アニェーゼ「兎に角、もう少しだけこの場で待機しましょう」
アニェーゼ「それでも連中から連絡も何も無いようなら…ミスタ、アンタにお願いしますよ」
ミスタ「ちっ…何だかキナ臭くなってきやがったなぁ~」
ミスタ「だから今日、仕事すんのは止めとこうっつたのによぉ~」
アニェーゼ「だから、アンタの言うのは単なる迷信ですって何度も言ってるじゃねーですか!」

グイード・ミスタは奇妙なジンクス観を持ち、兎に角『4』と言う数字を嫌う。
今日も、ホテルの朝食で出されたプレートの上にハムが4キレだった為に、
えらく今日の出動を渋ったのだ。


804 名前:『吸血殺し編』:第4話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/30(日) 15:32:06.94 ID:tQkFKix50

ミスタ「チィッ!これで何か予期せぬアクシデントでも起こったなら…俺は危険手当請求すんかんな!」
アニェーゼ「この仕事に危険手当もクソもあるわけねーですよ!」
アニェーゼ「つーか細かい事にギャーすかウルセーんですよッ!それでもアンタ、ギャングですか!」
アニェーゼ「そんなんだからワキガもクセーんですよ!」

―――ギャースカギャースカ
転じて、こっちは随分元気そうである。

ミスタ「とにかくだ。もうちょっとしたら俺はあの2人を追うかんな!」
アニェーゼ「解りましたよ。こっちはココで監視を続けます」
アニェーゼ「何かあったら、電話で知らせてください」
ミスタ「へいへい」

ミスタは腰から愛用のリボルバーを抜くと、
その蓮根型弾倉を横に開いて弾丸の装填を確認する。
そんな彼の周囲に、コーンヘッドの小さな妖精の様な連中が浮かび出す。
その頭部には番号が割り振られ、1~7まであるが、『No.4』が無い6体構成なのは、
恐らくはミスタの価値観を反映したが故だろう。

ミスタ「オメーら仕事だぞ」
ピストルズ「アギャギャギャギャーーーーッ!」

『セックス・ピストルズ』
グイード・ミスタの『スタンド』であり、
彼の価値観と、拳銃を操る異常な才能が、具現化した『スタンド』であった。

『ミスタ』『アニェーゼ』―――現状では待機を選択。数分後に行動開始。


805 名前:『吸血殺し編』:第4話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/30(日) 15:44:17.58 ID:tQkFKix50

姫神「―――『波紋疾走』ッ!」
屍生人「UGYAAAAAAAAAAAーーーッ!?」

姫神の手刀に、向かって来る屍生人の頭部が切り裂かれ、
溶けながら、その大きな体が崩れ落ちる。
これでもう何体の屍生人を塵に還してやっただろうか…

彼女の背後には、夥しい量の『残骸』がゴロゴロと転がっている。

姫神「ハァ…ハァ…ハァ…」

『波紋使い』としては未熟な姫神は、その呼吸の徹底が為されておらず、
それ故に、連戦の疲労により息が上がり始めている。
しかし、彼女に歩みを止めるつもりは無い。

姫神「(ようやく…ようやく…私はここまでたどり着いた)」


―――10年前。
姫神秋沙は『癒しの巫女』であった。

京都府には属していても京都とは山を一つ隔てた、
駐在所も無い様な小さな田舎の村に生まれた姫神は、
生まれつき不思議な『力』を宿していた。

冬眠に失敗した凶暴なツキノワグマを触っただけで大人しくさせた上で眠らせたり、
触るだけで出血を止めたり、怪我を治したり、酷い内臓疾患の老人を健康にしたり…
数々の『奇跡』を引き起こした。

村人たちは姫神を『神の遣い』として大層ありがたがったが、
同時に内気で引っ込み思案だった姫神を『人間らしく』温かく見守ってもいた。

姫神は幸せだった。
『温かい家族』『温かい故郷』に囲まれた、幸せな時代だった。

―――ああされど10年前。
そんな『幸せな時代』は唐突に終わりを告げ、
姫神は知った。
自分が『癒しの巫女』などでは無くて、実は『死神』であったと言う事を。

―――10年前。
遥か遠い西の果てから、一人の『怪物』が姫神の『故郷』へやって来た。
ソイツは、かつて『DIO』が戯れに創った『眷属』の一人だった。
『怪物』は引き寄せられて来たのだ、姫神の放つ『死の芳香』にッ!

―――10年前。
姫神の『故郷』は忽然とこの世から姿を消したッ!
ただ一人の姫神を無人の廃墟に残してッ!
ドロドロに溶解した不気味な死骸の群れと、夥しい量の塵芥を残してッ!

―――10年前
そう、全ての始まりは10年前。
10年前、かつての『DIO』の配下であった名も無き『吸血鬼』に『故郷』を滅ばされたその時から。
その『吸血鬼』と、コイツによって『屍生人』にされた村人たちを姫神自らが討滅したその時から。
『吸血殺し』、『姫神秋沙』の奇妙な冒険は始まったのだ。


807 名前:『吸血殺し編』:第4話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/30(日) 16:01:59.99 ID:tQkFKix50

姫神「(ようやくここまで来た。だから止まれない)」

姫神と吸血鬼との闘争で生じた膨大な『エネルギー』の奔流を感じ取り、
偵察に訪れていたイギリス清教所属の『先槍騎士団(1stLancer)』に助けられた彼女は、
彼らに保護され、紆余曲折の果てにイギリスへと渡った。

姫神を伝説の『吸血殺し(ディープ・ブラッド)』と勘違いしたが故だが、
彼女は自身の『体質』を『呪われた力』だと思い込んで心を閉ざし、
イギリス清教の人間達の前では決して『波紋の力』を見せる事は無かった。
自分の『呪われた力』が、『吸血鬼』を呼びこみ、生まれ故郷を滅ぼしたのだと思い込んでいたのだ。

『力』を見せ無い姫神に、何時しかイギリス清教側の関心も薄れ、
彼女は捨て扶持同然の金で、かろうじて飼い殺しにされていたが、
ある時偶然、ロンドンからずっと南に下った所にある、一つの田舎町を訪れた時、
故郷での惨劇以来、静止していた心と、彼女の運命は再び動き出したのだ。

―――『ウィンドナイツ・ロット(風の騎士たちの町)』
それが彼女が訪れた小さな町の名前だった。

かつては刑務所と炭鉱で小さいながらも、
それなりに栄えていたこの町も、炭鉱が閉鎖され、刑務所が移設され、
残されたのは朽ちた中世の遺跡のみだが、
場所が悪いのか観光地化も失敗し、今緩やかに消えていくだけの過疎の町だ。

808 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/30(日) 16:06:26.13 ID:E6kX8yGa0
この姫神さんはヒロインの器じゃあない……
ヒロイン『なんか』ではなく『主人公』の器だぜ!

809 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/30(日) 16:12:00.93 ID:QdFfcCVDO
>姫神を伝説の『吸血殺し(ディープ・ブラッド)』と勘違いした


一応吸血殺しでないの?

810 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/30(日) 16:14:59.16 ID:lolLwTBzo
>>809
禁書の世界の吸血殺しはいるだけで
吸血鬼がふらふらーと寄ってきて
勝手にチュッチュして勝手に死んでいくという物騒極まりないもの

811 名前:『吸血殺し編』:第4話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/30(日) 16:16:52.32 ID:tQkFKix50

そこで姫神は、畑の側で足を挫いて泣いている9歳くらいの小さな子供を見つけた。
その泣き様があんまりにもひどかった物だから、思わず、封じていた波紋の力を使って、
少年の怪我を治療した。少年は、光り輝く姫神の手が触れただけで治ってしまった、
自身の足の怪我を眼を丸くしてしばらく見つめていたが、不意に、宙へと飛びあがると、

少年「スゲェーーーーッ!うちの御先祖様の話は…やっぱり本当だったんだッ!」
少年「なあお姉ちゃん、アンタ『波紋使い』なんだろッ!」
少年「ひゃっほう!まさか、まさかだろぉ~ホントに居るなんて、オイラも思っても見なかった!?」

と大はしゃぎで姫神の両手を握って喜んだ。
今度は姫神が驚いた顔をした後、真剣な表情で少年の肩を掴み、
やはり真剣な口調で聞いた。

姫神「君。私のこの『体質』の事を知ってるの?」

少年に案内された姫神は、
少年の祖父に当たる人物から、一つの『伝説』を聞かされた。

それは、少年やその祖父の100年以上前の先祖にあたる、
『ポコ』と呼ばれる人物が、密かに語り継いだ『闇』に挑んだ一人の『勇者』の伝説を。
―――『波紋の戦士・ジョナサンの伝説』を…


812 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/30(日) 16:18:50.85 ID:FLKqk0EE0
まさかのポコ

814 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/30(日) 16:32:15.77 ID:E6kX8yGa0
こいつぁ壮大な話になってきたな

815 名前:『吸血殺し編』:第4話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/30(日) 16:33:16.90 ID:tQkFKix50

―――『伝説』は以下の様な物である。

今から100年以上前、この『ウィンドナイツ・ロット』を
『ディオ』と言う名の『吸血鬼の王』が突如襲い、町は一度滅びの縁に立たされた。
しかし、その『ディオ』を追って、『勇者』と『その仲間達』が、この町を訪れ、
『ディオ』をその『奇妙な魔法』…『波紋法』と彼らが呼ぶ『魔法』で討ち滅ぼし、町を滅びから救ったのだと言う。
勇者の名は『ジョナサン』。『仲間』の名はイタリアから来た『ツェペリ』と、『チベット』から来たと言う、3人の『波紋の戦士』。
彼らは一様に、『波紋法』と呼ばれる奇妙な『光の技』を使い、『吸血鬼』とその『眷属』を触れるだけで滅ぼし、
逆に生ける人間は、触れるだけでその傷を自在に治した、と伝えられていた。

そして勇者たちは、邪悪な『ディオ』を滅ぼした後、
『ディオ』が所持していた『吸血鬼』を生み出す邪悪な『石仮面』を砕き、
何処かへと去って行ったのだと言う。

この『伝説』を聞き終えた時、姫神は一つの事実を悟っていた。

―――『同じ』だッ!
その『勇者達』が使ったと言う『波紋法』と、
自分の生まれ持ったこの『体質』は『同じもの』だったのだ、とッ!
そして、この『体質』の『意味』、本来の『目的』はッ!
この『ウィンドナイツ・ロット』を、自分の故郷を襲った『吸血鬼』を、葬り去る為ことなのだと言う事をッ!

姫神は、ここで初めて、自分の『生まれ持った物』の意味と、
自身に課せられた避け得ぬ『宿命』を自覚したのだッ!

816 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/30(日) 16:39:53.49 ID:Q9Mnkr7P0
………映画版に続いて、伝承でも姿を消したおせっかい焼きに全俺が泣いた。

817 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/30(日) 16:40:11.30 ID:VS19aoFD0
>>勇者の名は『ジョナサン』。『仲間』の名はイタリアから来た『ツェペリ』と、『チベット』から来たと言う、3人の『波紋の戦士』。

スピードワゴンはクールに去るぜ。

818 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2011/01/30(日) 16:40:29.73 ID:c+Z/if+40
スピードワゴンさんの名前が…

821 名前:『吸血殺し編』:第4話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/30(日) 16:50:03.53 ID:tQkFKix50
>>816>>817>>818
スピードワゴンの名前を伝承から削ったのはわざとです。
この名前が入ってると、『スピードワゴン』→『アメリカ』→『ジョセフ』てな感じで、
ジョセフに辿り着いちゃいそうなんで

819 名前:『吸血殺し編』:第4話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/30(日) 16:47:46.69 ID:tQkFKix50

『ウィンドナイツ・ロット』から『ロンドン』へと帰った姫神は、
大英博物館へと籠りきり、『波紋法』と『吸血鬼』、そして、
『吸血鬼』を生み出すと言う『石仮面』に関する情報を求め、
あらゆる文献を探った。まだ幼い少女には余りに過酷な作業だったが、
彼女は遂に一つの文献に行きあたった。

『イロイコ=A=ラーキー』とか言う考古学者が書いた、『石仮面の伝説』と題された文献。
そこには、粒子が荒くおまけに白黒であったが、『石仮面』の現物の写真も掲載されていた。
『イロイコ=A=ラーキー』は『吸血鬼』や『波紋法』の存在には懐疑的であったらしいが、
それにまつわる数々の『伝説』や『伝承』を纏め、この本に記載していた。

これは随分と姫神の手助けになった。
彼女は、自身の体験と手に入れた知識から、一つの結論に至っていた。
『石仮面』は今なお現存し、『吸血鬼』どもも何処かの闇の中で跳梁跋扈していると。
それを討ち滅ぼす事が、自身に課せられた使命なのだと。

それは『復讐』でもあった。
彼女の故郷を滅ぼし、彼女の運命を狂わせた『石仮面』。
あの様な悲劇は、もう繰り返させてはいけない。
『復讐』と『使命』の為に、『石仮面』は永遠に闇の底に葬るッ!

―――姫神秋沙の長い旅の始まりだった。


823 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/30(日) 17:02:32.32 ID:u9TP2AMao
荒木先生wwwwww本当はあなたが石仮面作り出しただろwwwwww

825 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/30(日) 17:08:50.91 ID:8CvYGObDO
それ文献やない、荒木の書いた石仮面の説明書や

824 名前:『吸血殺し編』:第4話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/30(日) 17:05:13.47 ID:tQkFKix50

ロンドンを飛び出し、ドーバー海峡を『波紋法』で無理矢理歩いて横断し、
フランスを彷徨って、行き倒れ、電信柱頭のお人好しに助けられ、
彼の元を飛び出してイタリアに向かい、ドイツへ渡り、
そして遂にはチベットや中国へと世界を巡り、『石仮面』を探し続けた。

未熟とは言え桁外れのパワーを持つ『波紋法』を備える姫神である。
常人ではまず餓死し、疲労で倒れてしまうような無茶苦茶な旅路を、
殆ど歩いて無理矢理踏破し、世界を渡り続け、
イタリアやドイツでは土地の古老から『石仮面』や、
それを生み出したと言う『古代種族』についての『伝承』を、独自に集め、
来るべき戦いに備えて、独自に『波紋戦闘法』を磨き続けて来た。

運悪く、チベットでもヴェネツィアでも、
『波紋の戦士』達の末裔と邂逅する事が果たせなかった物の…
彼女の実力は、独学だけで、並みの『波紋戦士』では勝てない段階に達している。

そして…

???「WRYYYYYYYYYYYーーーーッ!」
姫神「…遂に。遂に会えた」

屍生人の群れを掻きわけて、一体の『怪物』が姿を現す。
外見こそ『黒いお下げ髪の少女』だが、姫神には解る。
『少女』から発せられる闇の瘴気…コイツはッ!コイツがッ!コイツこそがッ!

???「私は『あのお方』に『吸血鬼』にしてもらったぁーーーッ!」
???「よってオマエを始末するぅぅぅぅぅぅぅッ!」

『石仮面』の産物ッ!
おぞましき『闇の種族』ッ!
すなわちッ!

姫神「来い。『吸血鬼』ッ!」

10年の時を経て、姫神秋沙は、
ようやく『吸血鬼』と再会を果たす…

『姫神秋沙』―――『アウレオルス』が造った『吸血鬼』と交戦開始ッ!



827 名前:『吸血殺し編』:第4話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/30(日) 17:13:39.91 ID:tQkFKix50

かくして『三沢塾』はオゾマシキ闇と光の戦場と化し、
その外では、神父と『殺人一家』が血戦を繰り広げる。

そんな所へと、

上条「ここが…」
ステイル「その『三沢塾』だね」

―――社長出勤。遅れてようやく主役の登場である。


  /└────────┬┐
 < To Be Continued...     | |
  \┌────────┴┘



834 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/30(日) 17:18:02.48 ID:E6kX8yGa0
乙っしたー

837 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/30(日) 17:36:14.37 ID:XmnBPoNPo
乙するなら、1さんのような人がいいと思います

845 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/30(日) 18:55:32.82 ID:Ee1ZYt+7P

あっさり蟹が片付けられて気付いたけどディエゴの能力スケアリーモンスターズなんだな
フェルディナンド博士と遺体どうなったんだ

851 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/30(日) 20:54:35.00 ID:Q1qQmj+8o
ウンガロはどこにいったの?
ボヘミアンラプソディでてこないの?

852 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/30(日) 21:00:47.50 ID:IEmva8KAO
扱いにくすぎて無理だろうな。あれ暴走するスタンドだし

853 名前:1 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/30(日) 21:01:06.91 ID:tQkFKix50
>>845
ディエゴは設定を大幅に弄ってあります。
この世界だとDIOの息子の一人ですし。
彼の過去話はいずれやるので、真相はその時に

>>851
この世界にウンガロはいません。
ボヘミアンラプソディーは元ネタの曲も含めて大好きなスタンドですが、
ぶっちゃけコレ、出すと収拾がつかなくなるので、D4Cでディエゴと入れ替えました

854 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/30(日) 21:05:34.97 ID:NorrZ0Tao
ウンガロェ…

855 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/30(日) 21:09:25.63 ID:XmnBPoNPo
D4Cwwwwwwwwウンガロ哀れwwwwwwwwwwww

931 名前:『吸血殺し編』:第5話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/31(月) 20:30:36.39 ID:kNHmO2dA0


上条「…一目だけ見た感じ、妙な感じは無いなぁ」
ステイル「確かにね。まぁ中がどうなってるかは、解らないけどさ」

上条当麻は、十字路を真ん中に『田』の字状に配置された4棟の三沢塾ビルを、
体をグルリと廻しながら見渡した。何の変哲もない、方形の12階建の同形のビルが、
それぞれ空中の渡り廊下で連結されている。
『学習塾』と言うには些か大仰な建物だが、この『学園都市』は『学生の街』だし、
『三沢塾』は全国シェアNo.1の『学習塾』だから、生徒の数もそれに応じて多いのだろうし、
それ故のこの建物なのだろう。この中を探索するのは些か面倒そうだ。

ディアボロ「……どうでもいいが、その『刀』は邪魔じゃないのか?」
ディアボロ「屋内ではかさばると思うのだが…」
神裂「問題ありません。これだけが私の武器ではありませんので」
神裂「まっ! この『七天七刀』は気にしないでください」

上条、ステイルにはディアボロ、神裂も同行している。
神裂は腰に愛刀たる『七天七刀』の大野太刀を下げ、
対照的にディアボロはいつも通りの恰好に無手無腰である。

さて、荒事に慣れた4人組が三沢塾前に集まった訳だが、
(一般人の学生の上条当麻が荒事に慣れているのもどうかと思うが)
今日はこの4人に加えて、もう一人小さな白い影が一行に加わっている。
言うまでも無く、

インデックス「…妙に『魔力』を感じないね。かえって怪しいんだよ」
インデックス「何か、『魔力』を『隠す』ための術式が張られていると見て間違いないんだよ」

シスター『禁書目録(インデックス)』。
正式名称は『Index-Librorum-Prohibitorum』。
『献身的な子羊は強者の知識を守る(dedicatus545)』の魔法名を持つ、
魔力を持たない奇妙な魔術師であり、上条宅の居候の一人であった。



933 名前:『吸血殺し編』:第5話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/31(月) 20:34:03.54 ID:kNHmO2dA0

インデックス「私も連れて行って欲しいんだよ」

インデックスは、『三沢塾』行きを決めた上条とディアボロを見て、そうハッキリと言った。
これには、上条は眼を丸くし、神裂とステイルはちょっと驚いた表情をして、
ディアボロは何か得心がいったような静かな表情をしている。

インデックス「今度の『敵』は『魔術師』なんだよね?」
インデックス「だったら私が役に立つんだよ」

上条の顔を真っ直ぐに、真剣な表情で見るインデックスに上条は、

上条「(そう言えばコイツ…こんな真剣な表情も出て来たんだよな…)」

などと呑気な事を考えつつも、何時に無い引き締まった表情で自分を見つめるインデックスに、
思わず背筋をピンと伸ばしつつ、ちょっと気圧された表情で彼女を見返す。

インデックス「前の時は、『スタンド使い』や『超能力者』が相手だったから…」
インデックス「私はトウマ達の役に立たなかったけど」
インデックス「今度は『魔術師』相手なんだよ!私でもトウマの役に立てるんだよ!」

ぐっと両の拳を握りしめながら、インデックスはそう力説する。
もう一人の同居人であるディアボロが上条の傍らで、上条に降りかかる危機に『立ち向かって』いると言うのに、
自分はと言うと、殆どお留守番しかしていない。そこにどうも引け目の様な物を感じていたらしい。
……そこに引け目を感じるなら、まず食費をどうにかする方が先だと思うが、言わないでおこう。

ステイル「…『前の時』?この2週間の間に何かあったのかい?」
ディアボロ「外からアホの『スタンド使い』が一人、この街に入り込んで来たんだがな…」
ディアボロ「そいつを追い出すのに、上条が一役買ったと言う訳だ」
神裂「また『スタンド使い』ですか…この街の治安機関は何をやっているんですか?」
ディアボロ「仕方があるまい。『スタンド使い』を認識出来るのは、『スタンド使い』だけなのだから」

インデックスの言葉尻を捉えて、ジト目でディアボロを見るステイルに、
ディアボロは素直に前の『音石明』の一件を話し、神裂がそれを聞いて溜息を一つつく。
『スタンド使い』に対する防諜や防犯は非常に難しい。
同じ『スタンド使い』にしか『スタンド犯罪』は見えないし、わからない。
それでもある程度対策は出来るし、ましてやここは『学園都市』な訳であるから、
『能力者』を上手く運用すれば、対抗も出来るのであろうが、どうしても後手に回らざるを得ない現状がある。

閑話休題


934 名前:『吸血殺し編』:第5話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/31(月) 20:37:57.79 ID:kNHmO2dA0

上条「…って言ってもなぁ、インデックス…」
インデックス「私の10万3000冊を舐めないで欲しいんだよ!」
インデックス「直接戦う事は出来なくても、エンジン音だけ聞いてブルドーザーだと認識できるように…」
インデックス「相手の使う魔術の正体をたちどころに理解することが出来るんだよ!」

頭をポリポリ掻きながら、視線を泳がす上条に、
インデックスは、

             ,. ' ´  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ `ヽ、
           /    /          \    
          /     /             \
         /     /―――――――――イノ  
         /     /: : : : : : : : : : : :| |
        ,'    ,∠ __________/ |
        |   <__:.:.イ:.`メ、/|:/ |:./\レ:.:.〈 |
        ノ!     |/リレ',ィrそド"´ レ ィチxV:.!:.V}
       /|    /!:.:.! 〈. トzリ     トzリ }:!::Nリ
     /     /ソ:.:.i xx`¨´    , `¨x{:从 }
    /      //|:.:.込、         /:.|.ハ∧    
    /     /厶|:.:.|\ ヽ、  r つ ,. く:.:.:! ∧ ヽ
   /    /    |:.:.|::::::> ミ  、 <}  |::.:|   ヽ. }
  /i   〃     レ‐‐く\   ̄´ /::!  !:.:<フ二ヽリ
./   //     / /⌒く:\  イ:::::|  |:. 厶--、 }
   / /     (   /,. ┤:::::ヽ /::::::|  |:.厶--、 /

インデックス「ただのごく潰しじゃないって所を見せるんだよ!」

↑の様な表情で上条へと迫って来る。
どう返していいか解らず、ディアボロやステイル、神裂の方を上条は見るが、

ステイル「…君がインデックスの事をどう考えているかは知らないけど」
ステイル「君が思うほど…インデックスは無力では無いよ」

紫煙を棚引かせるステイルの返事は意外な物であった。
神裂がそんなステイルの言葉を引き継ぐ。

神裂「彼女は私達の追跡から1年近く逃げのびたんですよ」
神裂「少なくとも危機と魔力、魔術を察知する能力ならば、天才的な物があります」

935 名前:『吸血殺し編』:第5話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/31(月) 20:42:36.20 ID:kNHmO2dA0

上条「ハァ……(この暴食シスターがねぇ…)」
ディアボロ「(このごく潰しがか?まあ、意外と荒事慣れはしているようだが…)」

エラくインデックスの事を褒める2人に、
上条とディアボロは訝しげな視線をインデックスに向けるが、

インデックス「………」フンス
上条「………」
ディアボロ「………」

腰に両手をあてて、ドヤッて顔で鼻息を鳴らすインデックス。
…久々に誰かに褒めてもらってウレシイらしい。

ディアボロ「………『波紋法』は知らなかったがな」ボソ
インデックス「うっさい!誰にでも間違いはあるんだよ!」

ディアボロとインデックスがギャースカ言ってる間に、
上条がステイルの側によって、そっと耳打ちする。

上条「…で、本当の所はどうなんだよ?」
ステイル「…今、僕らが言った事は本当だよ」
神裂「『歩く教会』が無い為、身の安全に関しては不安が残りますが…」
ステイル「『色んな意味で』あの『錬金術師』と戦う上での力になってくれると思うよ」

936 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/31(月) 20:44:19.21 ID:bNPbH9cvo
大人げないぞディアボロwwwwww

937 名前:『吸血殺し編』:第5話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/31(月) 20:47:54.26 ID:kNHmO2dA0

上条「…お前らはいいのか?」

インデックスは、彼らにとっても大事な存在の筈である。
上条の問いに、ステイルがちょっと顔を顰めたが、直ぐに鉄面皮に戻る。

ステイル「本音を言えば…彼女には安全な場所にいて欲しいが…」
ステイル「僕は彼女の意志を尊重するよ、『君』を手助けしたいと言う、ね」

ステイル=マグヌスに取って『インデックス』は『思い人』である。
その彼女が、嘗ての様な『記憶の消滅』に悩まされる事無く、
誰かの隣で元気に笑っていてくれるのは、実に嬉しい事だが、
その『誰か』が自分では無く、この『上条当麻』で、
彼女の笑顔も、『手助けしたい』なんて思いも、全て上条に向けられているのは…
何とも複雑な気持ちだ。

上条「………そうか」

上条は少し宙に目線を巡らして、考える様な仕草をした後、

上条「それじゃインデックス…悪いけど」

―――かくして、『禁書目録』たる少女は戦列に加わった。



938 名前:『吸血殺し編』:第5話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/31(月) 20:55:21.08 ID:kNHmO2dA0


上条「……しかし、まさか正面から乗り込むしか手が無いとはなぁ」
ステイル「仕方が無いだろう…それしか手が無い」
神裂「これだけの戦力です…慎重に進めば、問題は無いでしょう」
インデックス「魔術的トラップなら、私に任せるんだよ」
ディアボロ「『スタンド使い』の相手は任せてもらおう」

三沢塾の4棟のビルの内の『南棟』。
その正面入り口から、上条ら5人は中へと踏み込んだ。

外からは一切の『魔力』が感知できなかったが、
一転、内部は『錬金術師』『アウレオルス・イザード』の『魔力』に満ちている。
これでは如何なる魔術を使おうとも、侵入者はたちどころに察知されてしまう。
小細工は通じない。それ故に、一行は正面から中へと入ったのだ。

『三沢塾』の見取り図は、ステイルらが既に『学園都市』側から受け取っているため、
一応、建物の内部の間取りや構造を知ってはいるが、ここは既に『錬金術師』の『領域(テリトリー)』。
まさにこの中での戦いは危険がいっぱいッ!

上条「…如何にも普通のロビーだよな、『科学宗教』って感じはしないけど…」
ディアボロ「上条、カルトと言う奴は、外面は何かと装っている場合が多い」
ディアボロ「この先、何が出て来るかは解らんぞ」
上条「……怖い事を言わないでくださいよ、ディアボロさん」

今、この『三沢塾』は、何やら複雑な経緯の果てに、
『科学宗教』なる面妖な物信奉するカルト団体になり果てているらしいが、
少なくとも、この一階ロビーからは、そういった不気味な印象は受けない。
しかし油断は禁物。建物の間取りには、幾つもの『隠し部屋』の存在が記されていた。
そこでどんな事をしているのか、知れたものではない。


939 名前:『吸血殺し編』:第5話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/31(月) 21:06:54.80 ID:kNHmO2dA0

人気が無いロビーを抜けて奥へと踏み込む一行。
今の所異常は無い。さらに奥へ…

上条「…なあ」

何かに気がついた上条が一行を呼びとめる。
ロビーの奥にあった非常階段の入り口から中へと首を突っ込んだ上条が、
『何か』を発見したらしい。少しだけ、声が震えていた。

ステイル「何だい…何か見つけ…!」
神裂「…これは」
ディアボロ「………」
インデックス「な、なんなだよ、コレ?」

やってきた一行が見た物。
それは、非常階段の踊り場にデンと、鎮座していた物。
それは、人、いや、『人に似た何か』の『生首』…

上条「…に、人間…なのか?それともそうじゃないのか?」
ディアボロ「牙の生えた人間など、少なくとも俺は知らん」
インデックス「魔力は感じないんだよ…『使い魔』の類じゃないみたい」
ステイル「酷い臭いだな…腐っているのか?」
神裂「それにしては、腐敗している様には見えませんが」

鮫の様な牙が生え、青暗い色の肌に、
幾つもの隆起や突起を備えた異形の生首。
泥水の様な腐敗臭を放つそれは、悪鬼の形相で天を睨みながら、
その頭蓋を半分ほど溶かした状態で、階段の踊り場に転がっていた。

940 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/31(月) 21:12:07.81 ID:BTzMXJqio
俺だったらこの時点で帰る自信がある

941 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/31(月) 21:13:45.31 ID:grECZQzLo
こんな塾ホラーすぎる

943 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/31(月) 21:16:18.91 ID:bNPbH9cvo
そういや吸血鬼の知識ってボス一行に足りてない?
目からビームとか色々初見殺し満載だけど大丈夫か?

945 名前:『吸血殺し編』:第5話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/31(月) 21:21:09.91 ID:kNHmO2dA0

ステイル「………」
上条「お、おい!」

近づいたステイルが靴の爪先でその『生首』を小突くと、
驚くほどの脆さで『生首』は崩れ、ドロドロと溶けて、
内包された体液やら何やらを床に広げていく。
その様子と臭いに、流石のステイルも顔を顰める。
ルーンを記したカードを一枚取り出すと、

ステイル「『塵は塵に、灰は灰に』だ」

ステイルの掌に生じた炎が振り下ろされ、
床の生首の残骸を焼いてしまう。
生首の残骸は瞬く間に炭化したが、床には炎によるダメージが、
一切無いのが奇妙ではあった。

ステイル「あの腐れ『錬金術師』め…何を企んでるか知らないが…」
ステイル「どうやら、予想以上にキナ臭い感じになって来たよ」

上条「なあ、インデックス…今のアレ、何だか解るか?」

上条の問いに、インデックスは申し訳なさそうに首を振った。

インデックス「知らないんだよ…最初は『使い魔』か…」
インデックス「魔術的に『改造』された生き物なのかと思ったけど、一切魔力を感じないんだ…」

神裂「私の知識にも該当する物はありませんね…貴方はどうですか」
ディアボロ「すまないな。俺もこんな不気味な代物は見た事は無い…」
ディアボロ「(ただな…嫌な予感がする)」


948 名前:『吸血殺し編』:第5話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/31(月) 21:35:33.55 ID:kNHmO2dA0


『何となく』である。
完全な印象論に過ぎないが、ディアボロは、
あの奇怪な生首から受けたある見知った感触を得ていた。
何だろうと考えて解った事だが、あれは『ボス時代』の『親衛隊』の一員、
『カルネ』の『スタンド』、『ノートリアスBIG』の持っていた、何とも形容しがたい『死の気配』…
あれに似ているのである。

ステイル「考えるのは後だ…兎に角先に進もう」
ステイル「多分だが、この先に進めばアレが何だったのかの答えは出る」
ステイル「それと…あの生首を燃やしたお陰で、この建物に掛けられた魔術にも察しがついたしね」

ステイルに促されて、一行は非常階段を昇って、2階へと向かって行く。

その過程で、この建物に掛けられているであろう魔術、
『二層構造』の魔術にすいてステイルの推論が話され、
インデックスがそれに注釈をいれたりしていたのだが、
そうこう言っている内に、一行は二階に到達した。
そこでは…

上条「……何なんだよ…これは…」
ディアボロ「(…流石の上条もこれは辛いか…)」
ステイル「これは…既に何者かの襲撃を受けているのかい?」
神裂「その様ですね…それにしてもこれは…」
インデックス「普通じゃないんだよ…」

先程の『生首』と良く似た『残骸』が、
今度は幾つも、夥しい数で転がっている。
その何れもが、頭を『溶かされ』、
あるいはバラバラに粉砕され、あるいはその殆どが灰状になっている。

人間離れした容姿の個体もあれば、
逆に人間と殆ど変らない個体もある。
しかし、その全てが、青白い顔をして、腐臭を放っているのだ。

951 名前:『吸血殺し編』:第5話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/31(月) 21:49:43.62 ID:kNHmO2dA0


上条「チクショウ…まるでホラー映画か何かじゃねーか…」
ディアボロ「上条…大丈夫か?」
上条「一応な…これ以上にヤバイのに来られたら…流石に吐くかもしれねーけど」

荒事に慣れているとは言え、
この様な地獄絵図を直接見るのは上条も流石に初めての経験である。
顔がすっかり蒼褪めているが…それでもなお、それなりの凛々しさを失っていないのは流石だ。

ステイル「本当に何なんだ、コイツラは…服装から察するに…」
神裂「ここの生徒か、あるいは講師達か…」

2人の言葉に、上条が改めて見れば、
確かに転がっている『何か』の『死骸』はどれも、
学生服か、そうでなければ背広姿だ…だとすれば…コイツらは…

上条「…嘘だろ…クソったれ…」
ステイル「そう言いたいのも解らなくもないけど、たぶん神裂の言うとおりだね」
ステイル「一体何をどうすればこうなるのか知れないけど…」
ステイル「コイツらベースは恐らく人間だ」

上条「チクショウ……」
インデックス「トウマ…」

上条は顔を蒼褪めさせながらも、
下唇を噛み、両の拳を血が出るほど固く握りしめた。



952 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/31(月) 21:51:49.20 ID:0nbMuAmIo
史実を遥かに超える魔窟だな

954 名前:『吸血殺し編』:第5話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/31(月) 22:01:32.67 ID:kNHmO2dA0

『科学宗教』だか何だか知らないが、
それを踏まえても、ここに居たのは唯の学生や、塾の講師ばかりの筈だ…
それをこんな目に…

ディアボロ「………」

ディアボロは、こんな上条を見るたびに、
何とも言えない胸の痛みを覚える。
大勢の人間を踏みにじり、娘すら殺そうとし、
ブチャラティ達との戦いでは、あのチョコラータを、
ヤツの本性を知りながら解き放ち、ローマでの夥しいカビの犠牲者を出した。

いずれ、その事を上条が知る時も来るだろう。
人は何かを捨てて前へと進む、しかし、
『過去』だけは捨てられないし、『過去』から決して逃れられない。
バラバラにしても、ミミズの様に地面からはい出て来て、自分に追いついて俺を締め殺す。
だとすれば俺は…

ステイル「しかしだ…」

何度も繰り返した『その時』まで答えの出ない、ディアボロの問答は、
ステイルの言葉で中断され、ディアボロも上条もステイルの方を見た。

ステイル「気になるのは…『誰』がコレをやったかだ…」
ステイル「この『死骸達』は、間違いなく『錬金術師』側だろうし…」
神裂「私達より先に侵入者が…誰でしょうか?」
ステイル「ヴァチカンの連中かも知れないが…」

そんな事を話している時だった。

???「助けて…助けてッ!」
上条「!?」
ディアボロ「!?」
インデックス「!?」
ステイル「!?」
神裂「!?」

初めて、初めて、人の発したと思われる叫び声が、一行の耳に届いた。

956 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/31(月) 22:03:26.27 ID:c2uxB1ePo
だれだ!?

959 名前:『吸血殺し編』:第5話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/31(月) 22:14:50.35 ID:kNHmO2dA0

見れば、こちらに向かって奥の方から走って来る人影がある。
少女だ…黒いお下げ髪のセーラー服姿の少女が…
足を引きずっている…怪我をしているようだ!

上条「オイ!大丈夫か…って、うわ!?」
ディアボロ「落ちつけ上条」

ようやく出てきてくれたマトモな人間の姿に、
上条がとっさに駆けよろうとするのを、ディアボロが押し止めた。
神裂、ステイルも警戒している様子だし、インデックスは上条の背後に隠れている。

???「ひぃぃぃぃぃっ…助けて…助けて…!」
???「助けてくださいぃぃぃぃぃッ!何でもするから命だけはぁぁぁぁぁ!」

しかし、少女の表情は涙と鼻水でグシャグシャで、
どっからどう見ても巻き込まれた一般人にしか見えない。
どうやら、怪我をしながら、誰かから逃げて来たと言った様子だ。

上条「おいアンタ!落ちつけよ!何があったか知らないけど…」
上条「俺達は味方だぜ!」
ディアボロ「ああ…そうだな…『味方』だな」

泣き叫ぶ少女を落ち着かせようとする上条の傍らから、
無表情のディアボロがすっと少女の方へと近づいた。
その声色は、あくまで静かで穏やかな物である。


960 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/31(月) 22:16:05.01 ID:YUcQP4zbo
まさか…

961 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/31(月) 22:17:45.50 ID:dyZN6stro
こwwwwwwのwwwwwwなwwwwwwがwwwwれwwwwwwwwはwwwwwwwwwwww

962 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/31(月) 22:18:19.73 ID:LZI8C2Nfo
あいつか

963 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2011/01/31(月) 22:19:24.37 ID:1WLB7y9+0
こいつも石仮面かぶったのかな

964 名前:『吸血殺し編』:第5話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/31(月) 22:25:07.97 ID:kNHmO2dA0

???「本当に…?本当に味方なの?私を殺したり、傷つけたりしない?」
ディアボロ「ああ…味方さ…」

何と言う事か、ようやく出てきてくれた『味方』の存在に、
涙と鼻水でグシャグシャの顔を、ようやく安堵の顔に変えようとする少女を…

―――メッシャァッ!

ディアボロはッ!『キング・クリムゾン』でッ!
その顔面をッ!殴り抜いたッ!

ディアボロ「ただし…上条当麻の…味方だがな」
上条「何をしているだーーーーッ!?」

ディアボロのあまりに予想外の行動に、
絶叫する上条だったが、それに対してステイル・神裂は、

ステイル「いや、いまのでGOOD。ベストな対応だね」
神裂「あれだけ殺気が丸出しですからね。ああするのが正しいです」

少女「ちくしょぉぉぉぉぉぉッ!バレちまったのかよぉぉぉぉぉぉッ!」
少女「WRYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYーーーーーッ!!」

ステイル、神裂も言葉を証明するように、
殴られた少女が、人の物とは思われぬ叫び声を上げながら、
仰向けの体勢のままいきなり立ち上がるッ!

965 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/31(月) 22:26:21.29 ID:46AISjqSO
さすがに正義の味方とは言わなかったかwwwwww

966 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/31(月) 22:27:43.14 ID:c2uxB1ePo
このヌケサクがあ~~~~ッ!

970 名前:『吸血殺し編』:第5話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/31(月) 22:37:43.01 ID:kNHmO2dA0
残念!ヌケサクじゃぁないんだなぁ~~
ミスリードさせてしまったらしい。ゴメンね



少女「kUAAAAAAAAーーーーッ!テメェらの血を吸ってよォォォォッ!」
少女「あの雌豚に付けられたこの足の傷を癒そうと思ったのによぉぉぉぉぉッ!」
少女「ウシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャーーーーッ!」

上条「な、何だよコイツ!?」
インデックス「き、傷が!?顔の傷が!?」

ディアボロの『キング・クリムゾン』に殴りぬかれた顔の傷が、
まるでフィルムの逆再生の様に、見る見るうちに治って行くのである。
それにこの殺気ッ!この鬼気ッ!
目の前の少女の放つ想定外の人外の威圧感に、
ディアボロも、ステイルも、神裂も、額に僅かに汗を浮かべる。

少女「吸ってやるよォォォ!温かい血をよぉぉぉぉぉベロベロとぉぉぉぉぉッ!」
上条「ーーーッ!」
上条「(今のは…牙か!?)」

歯をむき出しにして叫ぶ少女の歯…
特にその犬歯…八重歯にしては鋭すぎるッ!大きすぎるッ!

少女「WRYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYーーーーーッ!!」

少女が跳躍したッ!
それは普通の人間が到底為し得ないスピードと高さッ!
狙いはディアボロッ!ディアボロは『キング・クリムゾン』の拳を構えて迎撃せんとするが…

???「させない。逃がさない」

そんな声と共に、少女の足に絡まるナニカッ!
あれはッ!

少女「コ、これはぁぁぁぁぁぁッ!?」
上条「マフラー!?」


976 名前:『吸血殺し編』:第5話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/31(月) 22:49:27.60 ID:kNHmO2dA0

少女の足に巻き付いた物…意外!?それは『マフラー』ッ!
空中を恐るべきスピードで駆け、まるで蛇の如くうねりながら、
少女の足に巻き付いたそれは…突如『深紅の光』を帯び始め…

???「『蛇尾追帯(スネーク・テイル)』ッ!」
少女「GIYAAAAAAAAAAAAAーーーーーッ!」

少女の足を『溶断』したのだッ!
少女は空中で一回転すると、床へと落下し、
『マフラー』は、先程少女が来た方向へと戻って行って…

???「何故。貴方達がここにいる?」
上条「お前は!?」
インデックス「あーーーーーッ!?」
ディアボロ「何だと!?」

その持主たる人物が今度は現れる。
その人物は、上条・ディアボロ・インデックスの見知った人物。
何せ、つい先程、行き倒れた所を拾い、飯を食べさせてあげたばかりの人物。
まるで巫女みたいな装束に身を纏った、『波紋使い』の少女…

姫神「まあいい。下がってて」
上条「姫神!?」
インデックス「『波紋使い』ッ!?」
ディアボロ「何と…!?」
ステイル「誰だ!?」
神裂「何者です!?」

―――『姫神秋沙』見参ッ!


979 名前:『吸血殺し編』:第5話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/31(月) 23:03:21.40 ID:kNHmO2dA0

少女「ちくしょぉぉぉぉぉぉぉぉッ!」

姫神の『波紋マフラー』で片足を斬り落とされた、
『吸血鬼』の少女は、それでも何と片足で立ち上がり、
その驚異的な身体能力でその場を逃れようとするが…

姫神「逃しは。しないッ!」

姫神秋沙は見逃さないッ!
再び『マフラー』に『波紋』を流し、操作すると、
逃げようとする『吸血鬼』の少女の胴に巻きつけて、

姫神「もういっぱぁぁぁぁぁぁぁつッ!」
少女「GIEEEEEEEEEEEーーーーッ!」

『吸血鬼』の胴を輪切りにするッ!
上半身よ下半身が泣き別れになった『吸血鬼』は、
真っ二つになりながら地面に転がるが、
姫神の攻撃は已然、終わりはしないッ!

姫神「ーーーーコォォォォォォォッ!」

その場でノーモーションで跳躍ッ!
ジャンプで二つに別れた『吸血鬼』に追いすがり…

上条「や、やめろ姫神ッ!」
姫神「ーーーーコォォォォォォォッ!」

カカトに『波紋エネルギー』を集中ッ!
姫神が何をしようとしているか解った上条は制止しようとするが、
姫神の勢いは止まらず…

姫神「『西瓜粉砕(ヘッド・クラッシュ)』ッ!」
少女「ぷべらッ!?」

『吸血鬼』の頭部を踏み砕いたッ!


980 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/31(月) 23:04:29.00 ID:LZI8C2Nfo
ヌケサクなら3部で死んでいるはずだもんな

981 名前:『吸血殺し編』:第5話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/31(月) 23:18:34.39 ID:kNHmO2dA0

上条「ひ……姫神……」

つい先程知りあったばかりの少女の、
あまりにも意外で残酷な有様に、上条も絶句してしまう。

目の前にいる少女は…本当に先程出会った少女を同じ人物なのだろうか。
あの何処か茫洋としてトボケタ様子は微塵も無く、
髪の先から、爪先まで、全身隈なく殺気に満ち、
今しがた『怪物』の少女を葬った猛然たるパワー!
しかも残酷性充分ッ!

姫神「帰って」
上条「な、何が!?」

混乱する上条に、姫神は冷たく言い放つ。

姫神「見ての通り。ここは既に魔窟。」
姫神「あなたみたいなイイ人がいるべき場所では無い」
姫神「ここは私に任せて。貴方達は皆帰るべき」

ステイル「一ついいかな」

話しに割って入ったのはステイルだ。

ステイル「君のその技…『魔術』じゃないね」
ステイル「それにその様子…コイツラが何か知ってるって感じだけど」
神裂「私も一つ聞きたい。貴方は上条当麻の知り合いなのですか?」
姫神「………」

流石に『必要悪の教会』の一員だけあって、ステイルと神裂は落ちついている。
そんな2人を、姫神は値踏みする様な視線で見つめていたが…


982 名前:『吸血殺し編』:第5話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/01/31(月) 23:24:47.19 ID:kNHmO2dA0
姫神「上条くん達とは。ついさっき知りあったばかり」
姫神「そして…」

姫神は憎悪を込めながら、足元の『吸血鬼』の死骸を爪先で小突く。

姫神「私は『波紋使い』で」
姫神「こいつ等は『吸血鬼』と『屍生人』
姫神「私の敵。私の仇」

姫神秋沙は静かにそう告げた。

983 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/31(月) 23:26:07.36 ID:tM4O0lyqo
ジョジョ立ちする■■が再生されたwwwwww

69 名前:1 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/01(火) 22:01:03.58 ID:T78MvNgP0

ステイル「ちょっと待ってくれ…今、君は…」
ステイル「『吸血鬼』…確かにそう言った様に聞こえたが…」
姫神「…確かにそう言ったけど…?」
ステイル「馬鹿な…有り得な…いや、有り得るけど有り得ない!」

姫神の言葉に、ステイルがかぶりを振った。

―――『吸血鬼』
その言葉は『魔術師側(オカルト)』の世界に置いては特別な意味を持つ言葉だ。
『カインの末裔』たる『吸血鬼』が実在するとすれば、
『無限の魔力』を持つと伝承で伝えられるその『怪物』が実在するとすれば…
―――この世は既に何度も終わっていなければならぬ。

『無尽蔵の魔力』を持つと言う事は、
『魔術師』の世界では『無敵』であると言うに等しい。
『限りある命(モータル)』では『不死の命(イモータル)』には決して勝てない筈だ。

しかし、現に『吸血殺し』なんて代物が実在している以上、
逆説的に『吸血鬼』の存在を認めない訳にはいかない訳だが…
しかし今しがたこの少女に始末された存在が『吸血鬼』だとは…

ステイル「とても信じられない…今、君が殺した存在が『吸血鬼』だって!?」
姫神「信じたくないなら構わない。神父さん。でも。事実は事実」
上条「な…なぁ…」

ステイルと姫神の問答に、上条が割って入った。
上条の表情は真っ青で、どこか挙動不審なのは、
突然目の前で展開された『顔見知り』による残酷絵巻に、
どうやら上手く思考が追いついていないためらしい。

71 名前:1 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/01(火) 22:05:44.54 ID:T78MvNgP0

上条「今、姫神さんは…『吸血鬼』って言ったのか?」
上条「『吸血鬼』ってアレか?ニンニクが嫌いで…十字架がダメで…」

そのせいか、その発する問いもどこかズレた内容だ。
しかし姫神は、上条の問いにも律儀に答えた。

姫神「ちょっと違う。伝承の『吸血鬼』とは殆ど違う」
姫神「ニンニクも十字架も聖書もサンザシの杭も効かない」
姫神「流水だって越えられるし。鏡にだってちゃんと写る」

『吸血鬼』について語る姫神の表情も語調も静かな物だが、
その体からは『深紅のオーラ』が少しずつ立ち昇っている。
内心、激昂している証しだった。

姫神「別に牙から血を吸う必要も無い。指先からでも吸える」
姫神「心臓は弱点じゃない。銀の銃弾も通用しない…」
姫神「倒す方法は3つ!」

姫神が、足元の『吸血鬼』の死骸に『波紋』を送り込み、
塵へと帰しながら、一転強い語調で声を張り上げる。

姫神「圧倒的破壊力による急所たる頭部の粉砕ッ!」
姫神「太陽光。すなわち紫外線の照射ッ!」
姫神「そして…ッ!」

姫神「太陽と同じ波長を持つエネルギー…即ち『波紋』による攻撃ッ!」
上条「『波紋』…」

姫神は『波紋使い』と言っていたが、
自分の傷を治した技術が、その『吸血鬼』とやらを倒す『技』だと言う事なんだろうか。


72 名前:1 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/01(火) 22:11:30.58 ID:T78MvNgP0

神裂「…その様子だと、ひょっとして『吸血鬼』と何度も対峙した事が…?」
姫神「そう。一番古くは10年前。一番最近だと…」

姫神が通路の奥を見やった。
そこから…

???「TIEEEEEEEEEEEEEEーーーーッ!」
???「GUOOOOOOOOOOOOOOーーーーッ!」
???「KUAAAAAAAAAAAAAAーーーーッ!」

姫神「この『三沢塾』…」
ステイル「…HOLY SHIT…バケモノの群れか…」
神裂「…これは…何と…」

上条「…何なんだよ…コレ」
インデックス「…トウマ」ギュ

ディアボロ「…ッ!?」
ディアボロ「(俺は…これまで様々な『スタンド使い』と戦い…)」
ディアボロ「(数多くの『超常』の世界を見て来た…しかし…)」

やって来たのは亡者の群れ。
生きながらにその体は腐り、変質し、
きた連中の半数ほどは、もはや人間とは思えぬ容姿になり果てている。
口からもれるのは、もはや生き物の発した物とすら思えぬ不気味な雄叫びだ。

ステイル「…コイツら『吸血鬼』なのかい?」
姫神「違う。こいつらは唯の『屍生人(ゾンビ)』」
姫神「『吸血鬼』にエキスを注入された人間のナレの果て。ただの下僕」

屍生人A「イイ臭いがするなぁ~めっちゃウマそうな臭いがよぉ~」
屍生人B「ウヒャヒャヒャヒャヒャ…エサだ…エサだぁぁぁぁよぉぉぉぉ」
屍生人C「女がいるぜぇ~しかも3人!柔らかい肉は好みなんだなぁぁぁぁ」

ディアボロ「(こんな化け物を見るのは流石に初めてか…)」

屍生人達の放つ、異様な雰囲気に、
さらに蒼くなった上条の背中に、インデックスがギュッとしがみ付き、
荒事慣れしている筈のステイル、神裂、ディアボロも額に汗し、
ただ姫神だけが、虫を見る様な冷たい目で、屍生人達を睨んだ。


73 名前:1 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/01(火) 22:15:40.19 ID:T78MvNgP0

姫神「…任せて」
上条「ま、待ってくれ姫神!」

前に出て屍生人達を迎撃せんとする姫神を、上条が引き止めた。

姫神「なに?」
上条「……『殺す』のか?さっきの女の子みたいに…」

先程、姫神は言っていた。目の前のコイツらは、
『「吸血鬼」にエキスを注入された人間のナレの果て』だと…
だとすれば…

姫神「最初に言っておく。こうなったら元に戻す術は無い」
姫神「それに生かしておくことも出来ない。こいつらは…」
姫神「生きている限り、誰かの血と肉を喰わずにはいられない」
上条「……畜生!ふざけんなよ!何か…何か手が…」
姫神「無い」

上条にそう答える姫神の声は冷徹無比であるが、
その実、内心はマグマの様に煮立っているッ!

姫神「私は10年前にそれを知った。そして…」
姫神「これ以上…こんな事を繰り返さない為に…」

姫神の体躯から再び血の様に紅い『オーラ』が立ち昇る。
『吸血鬼』とその『眷属』を引き寄せる『誘蛾灯』にして、
奴らに残酷な死を与える真っ赤に焼けた『太陽』の炎…
―――その深紅は復讐の血の色

姫神「ーーーコォォォォォォッ!!!」

姫神秋沙は『波紋の戦士』。来る『屍生人』を迎撃するッ!
そして―――ッ!

76 名前:1 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/01(火) 22:21:59.92 ID:T78MvNgP0
ステイル「『石仮面』?」
姫神「そう」

唯の屍生人ごときでは、いくら数を揃えようとも、姫神の相手にはならない。
全盛期のジョセフ・シーザーや、リサリサには及ばないとしても、
修行中のジョナサンや、ヴェネツィアでの修行前のシーザーと同等の実力は備えているのだ。
そして、単なる『波紋』の『出力“だけ”』に限っては、あのジョセフすら凌駕している。
惜しむらくは、師を持たなかった故に、技が無駄だらけの我流である点だろうか…

上条「………」
ディアボロ「上条…本当に大丈夫か?」
インデックス「…トウマ」
上条「…大丈夫ですよ、カミジョーさんは…ちょっと…ちょっとだけ目眩がするだけだ」

姫神は数分も経てずに先程の屍生人達を殲滅し、
上条一行に合流し、今は奥へと向かいつつの情報の交換をしていた。
姫神による屍生人達への『一方的虐殺』を見て以来、上条には元気が無い。

確かに、『ああ』なってしまった連中を、治す術は無いんであろう事は、
何と言うか直感的に解った。それほどまでに、連中は『変わってしまって』いた。
それでも…それでもだ…何か手は無かったのか…?

殺してやる事が一番の救い方だとしても、彼らだって元は只の『人間』だった筈なのだ。
彼らにだって父や母はいたろうし、帰るべき故郷だってあった筈なのだ。
その事実が、上条当麻の心を苦しめる。
あっさり『割り切れて』しまうには、彼には経験も、冷徹さも足りなかったし、
『割り切れない』が故の『上条当麻』でもある。

82 名前:1 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/01(火) 22:34:32.32 ID:T78MvNgP0

姫神「…『吸血鬼』は『石仮面』によって生まれる」
姫神「遥か昔…大西洋を超えて北米から来た『魔人』達が造ったものらしい」
ステイル「どうやら…僕達『魔術師』の常識における『吸血鬼』と」
神裂「随分と違うようですね。ここの『吸血鬼』は…」

上条とは対照的に、姫神は随分と落ちついている様に見えたが、
『屍生人』達にトドメを刺す姫神の瞳に、
僅かだが哀しみの色があったのを、上条当麻は見逃さなかった。

一方、姫神も、

姫神「(…この人はイイ人。間違い無い)」
姫神「(こんな状況でも。自分の事より。他人の…)」
姫神「(ましてや『屍生人』の心配をしている)」

姫神が思い返すのは、短い間とは言え、
自分にとっては兄の様な存在だった、
感情豊かなフランス人、『ジャン=ピエール=ポルナレフ』。
彼もストレートに怒り、泣き、悪に対し怒る事の出来る人間だったが、
上条当麻にも、それと同質の『精神』を姫神は感じている。
ポルナレフほど軽い人間では無いのだろうが。

ディアボロ「所でだ…」

ここで、上条の隣にいて、話しに加わらなかったディアボロが、
ステイル・神裂・姫神の話しに割って入った。

87 名前:1 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/01(火) 22:46:46.32 ID:T78MvNgP0
ディアボロ「話を要約するとこんな感じか?」
ディアボロ「ここは『吸血鬼』と『屍生人』の巣で」
ディアボロ「『屍生人』は『吸血鬼』によって…」
ディアボロ「『吸血鬼』は『石仮面』によって生まれる」
ディアボロ「そしてその『石仮面』をこの『三沢塾』に持ち込んだのは、恐らく…」

神裂「『錬金術師』『アウレオルス・イザード』」
ステイル「まったく…いくら魔道に生きる者とは言え…堕ちる所まで堕ちたもんだね」

上条「…『アウレオルス・イザード』」

その名を呼ぶ、上条の身に纏った空気が変わる。
今までの、気落ちした物から、熱い熱い怒りのオーラへと…

上条「よーく解ったぜ…その『錬金術師』…何を企んでるか知らねぇが…」
上条「絶対にこのまま野放しにしていい野郎じゃないって事はな…」
ディアボロ「………」

上条当麻は普段から『不幸』に曝されて生きている人間に為か、
滅多なことで怒る様な事は無い、温厚な人間だ。
その上条が本気でキレている。
余程、この『三沢塾』の惨状が腹に据えかねた物らしい。

88 名前:1 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/01(火) 22:57:45.19 ID:T78MvNgP0
ステイル「義憤に燃えるのは勝手だけど…激昂して足を引っ張るのだけは止めてくれよ」
神裂「そういう貴方も、若干苛立っているようですが?」
ステイル「それは君だろう?柄を握る手の甲に筋が張ってるよ」
神裂「貴方の方も、先程煙草を何度も何度も念入りに踏み消していましたが」

『外道』に生きるとは言え、ステイルや神裂にも思う所があるらしい。
インデックスも静かに十字を切って祈りをささげていたし、姫神は言わずもがなだ。
恐らく、この現状に気の毒さは感じても、怒りを覚えていないのは…

ディアボロ「(俺だけだろうな…)」

ディアボロはかつて冷酷非情のギャングボスであったのだ。
子供にも麻薬を売ったし、実の娘だって口封じに殺そうとしたし、
ゲス野郎と知りつつも、チョコラータとセッコを飼っていた様な男だ。
上条との出会いで、少しずつ変化しつつはあるとはいえ、
それでも彼の精神は本質的には『闇の側』に属している。
――自分のそういう在り方を自覚し見直す様になっただけでも、大きな変化かもしれないが。

姫神「…おしゃべりは後。誰か来る」

姫神が、鋭敏な感覚で、何者かの接近を感じ取る。
『誰か』と言う表現を使った所、相手は『人間』らしいが…

89 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/01(火) 23:01:17.17 ID:PHiMKXzAO
これでこそディアボロ

90 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/01(火) 23:03:29.63 ID:hq5tAq/T0
ボス…

91 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/01(火) 23:09:25.14 ID:6YqJzGL+o
いいコンビだなやっぱ
こういうとき冷静なボスがいるのは心強い

92 名前:1 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/01(火) 23:10:23.82 ID:T78MvNgP0
???「ヒュゥーーッ!ようやく『人間』に会えたぜ」
???「しかも見目麗しいお嬢さんが3人もいらっしゃるとは…」
???「『地獄に仏』ならぬ『地獄に華』ってヤツかね、ヒヒッ!」

出て来たのは、テンガロンハットを被った西部劇風の男に、

???「ようやく見つけたぞ…先程のお嬢さんだな」
???「ワシの知らない『波紋使い』とは…何者か教えてもらわんとの~」

黒くツバの広い丸帽子を被った、身長の高くスラッとした、目付きの鋭い老紳士、

???「………」

一行で唯一無言で登場し、老紳士の傍らに立つ、網目状の奇妙な髪型をした男、
―――以上の3人である。

神裂「(…何者です?)」
ステイル「(『敵』の『スタンド使い』かい?)」
上条「(護衛の『スタンド使い』は『3人』ってたな…)」
ディアボロ「(だとすれば…コイツらが…)」
インデックス「(でも…敵意を感じないんだよ…)」
姫神「(あの老人。ひょっとして…)」

一応、腰の『七天七刀』を居合腰に構える神裂だが、
それに対し、テンガロンハットの男が一言。

???「やめときなお嬢さん」
???「貴方の得物じゃ、俺には勝てない」
神裂「…何ですって?」


93 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2011/02/01(火) 23:14:38.46 ID:UCFgdlnq0
ホwwwwwwルwwwwwwホwwwwww-wwwwwwスwwwwww

94 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/01(火) 23:15:42.25 ID:OTy4vCAAO
「剣は銃よりも強し」キリッ

wwwwww

95 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2011/02/01(火) 23:17:39.82 ID:UCFgdlnq0
「なに?おハジキだあ~~~?」

wwwwwwww

96 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/01(火) 23:19:58.62 ID:W92M4zGdo
セリフはかっこいいんだけどなー

97 名前:1 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/01(火) 23:24:25.44 ID:T78MvNgP0

???「俺の武器は『銃(ハジキ)』だ」
???「いくら立派な代物でも、刀じゃ俺には勝てない」
???「『銃は剣よりも強し』ンッン~やっぱり名言だな、これは」

そう言うと、西部劇風の男は、
右の掌で、『ピストル』みたいな形を作る。
指鉄砲って奴であり、神裂には単なる『指鉄砲』にしか見えないが…

―――メ ギ ャ ン ッ !
上条「コイツ!?やっぱり!」
ディアボロ「キサマ『スタンド使い』ッ!」
神裂「何とッ!?」

西部劇風の男の右手に、実際に黄金の『リボルバー』が出現したのだッ!
この男…やはり『スタンド使い』ッ!

上条「お前…『錬金術師』の護衛のッ!?」
ステイル「いや…それは違うようだね上条当麻」

ステイルがファイティングポーズを取る上条を制止する。
ステイルが見ているのは、西部劇風の男では無く、
その後方の網目髪の男である。

ステイル「上手く隠してるみたいだけど…」
ステイル「君がその右手に握り込んだ物…それに体の置き方…間の取り方…」
ステイル「君はヴァチカンの『護衛官(リクトル)』だね」

???「流石はステイル=マグヌス。一目で見破るとは」


98 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/01(火) 23:25:41.78 ID:6UDBhGvgo
名言キターーーーーーーーー

100 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/01(火) 23:27:17.26 ID:WV0CUOvN0
ホルホル君まじイケメン

101 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/01(火) 23:27:57.17 ID:YAxrHTfuo
でもなぜだろう、ホルホルが勝てる絵が見えない

106 名前:1 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/01(火) 23:39:44.37 ID:T78MvNgP0

ステイル「僕の事を?」
???「何じゃウェカピポ、お主の知り合いか?」

ステイルと、老紳士に問われ、
『ウェカピポ』と呼ばれた網目髪の男は、静かに答える。

ウェカピポ「…ヴァチカンにいたころ、資料の上だけでは」
ウェカピポ「『ステイル=マグヌス』…『必要悪の教会』きっての手練の魔術師…」
ウェカピポ「そこの『神裂火織』と並んで、要注意人物と目されていた男だ…」

ステイル「良くご存じで。流石はヴァチカンの『護衛官』だ」
上条「なぁ…」

何だか勝手に納得してしまったステイルに、今度は上条が問うた。

上条「どういう事なんだ?…何でコイツらは敵じゃないんだ?」
ステイル「そこのウェカピポって男は『護衛官(リクトル)』…」
ステイル「ヴァチカンの軍事警察機関で、『枢機卿(カーディナル)』や『大司教(アークビショップ)』…」
ステイル「要するにヴァチカンの中枢に位置する重要人物の護衛を担当する武官なんだよ」

『護衛官(リクトル)』と『法務官(プラエトル)』
共に『鉄球』の技術をもってヴァチカンに奉職する武装集団であり、
『護衛官』は『盾』の役割を、『法務官』は『剣』の役割を担い、
特に『法務官』はその任務の性質上、『処刑人』と呼称される事が多い。
この二つの機関は、謂わばヴァチカンの法王の2本の『牙(タスク)』なのである。

ステイル「アウレオルスはローマ正教からの離反者」
ステイル「そんなヤツの護衛に、あの『護衛官』がつく訳がない、って事さ」


109 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/01(火) 23:47:17.93 ID:QX4z2eMI0
SBRのイタリア裏社会集団の設定って、色々と使い勝手いいな
禁書だけじゃなく型月やらヘルシングやら、「物騒なキリスト教」と相性が実にベネ

110 名前:『吸血殺し編』:第5話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/01(火) 23:55:35.12 ID:T78MvNgP0

ウェカピポ「『元』護衛官だ…もう止めたのでな」
ウェカピポ「今はこのジョセフ老の護衛を務めている」

???「ヒヒッ!どうやら俺達ャ、同じ標的を狙っているみたいだなぁ…」
???「それなら名乗って置くが、俺の名は『ホル・ホース』」
???「タロットの『皇帝(エンペラー)』を暗示する『スタンド使い』よぉ~」

???「ふーむ。ホルホル君の言うとおり、確かに同じ『敵』を目指しておる様じゃの」
???「ワシの名は『ジョセフ=ジョースター』じゃ」

ディアボロ「何だと!?」
姫神「あ。貴方が『ジョセフ=ジョースター』!」

老紳士の名乗りに、今度はディアボロと姫神が驚いた。
2人の驚いた理由は、それぞれ違った物であったが。

ディアボロ「あの『空条承太郎』の祖父たる『ジョセフ=ジョースター』か!?」
姫神「50年以上前に『石仮面』を創った『魔人』達を滅ぼしたと言う。伝説の波紋戦士の!?」



112 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/02(水) 00:04:01.89 ID:H+KfgpBo0
正直ジョジョ主人公ズの中でジョセフが一番凄いよな。究極生命体に人間が単身勝利とかマジ化物。

115 名前:『吸血殺し編』:第5話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/02(水) 00:10:37.94 ID:Jlv6fSqL0

ジョセフ「…ム!君達はワシの事を…?」
ディアボロ「『空条承太郎』から名前だけは聞いていた」
姫神「ドイツに行った時…陸軍の『シュトロハイム少佐』から…」
ジョセフ「何だと!?」

姫神の言葉に、逆にジョセフが驚かされた。
『シュトロハイム』だと!随分と懐かしい名前を聞いたッ!

ジョセフ「あのナチ野郎…死んだのでは無かったのか!?」
姫神「…恐らく。私の知る『シュトロハイム』は貴方の知る『シュトロハイム』では無い」
姫神「私が知っているのは。貴方と共に戦ったと言う『シュトロハイム大佐』の孫」
姫神「『フリッツ=フォン=シュトロハイム』。ドイツ陸軍少佐」
姫神「貴方の冒険譚は。この人を経由して聞いた」

ジョセフ「…あのスットコドッコイ、妻がおったとは…」

上条「(なあ…ひょっとしてこのお爺さんって…)」
ディアボロ「(ウム。あの東方仗助の『父親』だな)」
インデックス「(何か、聞いてたイメージと違うんだよ)」

仗助経由で聞いていた『ジョセフ=ジョースター』のイメージとは、
すっかり老けこんだ隠居老人、といった感じであったのに、
とてもでは無いが、今、姫神と何やら話しこんでいる老紳士が、
その『ジョセフ=ジョースター』だとは…


120 名前:『吸血殺し編』:第5話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/02(水) 00:23:28.73 ID:Jlv6fSqL0
ステイル「何やら聞き知った相手だった様だけど…」
ステイル「関係を深めるのは後にしてくれ」
ステイル「どうやら、またお客さんの様だ…」

ステイルの言葉に、一同が彼の見る方を向けば、

???「何だぁ…こんなに人がいるなんて聞いてねぇぞ」
???「…何でこんな所に『必要悪の教会』の連中がいやがるんですかね」
???「ホントに聞いてねーですよ。どうなってるんですか」
???「ふむ…新手の『スタンド使い』…では無い様だが…」

赤毛のシスターと色黒の神父を先頭に、今度は5人連れの男女が出現する。
その内の一人に、ディアボロは酷く見覚えがあった…何せ…

ディアボロ「(何故だ…ッ!?)」
ディアボロ「(何故コイツがココにッ!?)」

忘れる筈も無い。
自分をあの『無限地獄』へ叩きこんだ張本人の仲間。
『スタンド使い』にして、ブチャラティーチームのヒットマンの『拳銃使い』ッ!
その名も…

ディアボロ「(『グイード=ミスタ』ッ!?」


―――『アウレオルスを追う者達』…一同合流ッ!


  /└────────┬┐
 < To Be Continued...     | |
  \┌────────┴┘


123 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/02(水) 00:25:42.10 ID:ooig2rN5o
ミスタと邂逅きたァァァァァァァ
ボス頑張れ超頑張れ

126 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/02(水) 00:28:42.82 ID:GtdBPyZN0
乙~

ボスのトラウマ大丈夫か?

129 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/02(水) 00:36:42.49 ID:YA3o1l+SO
やはり合流シーンはいい…。wktkする

130 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/02(水) 00:40:45.57 ID:CoyoNyxBo
あれ?ブンブーン一家瞬殺ですか?

132 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/02(水) 00:41:45.00 ID:GouTdtZAO
>>130
相手にしてるの神父だろ?

141 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/02(水) 09:25:49.87 ID:AxuymbMj0
恐怖とはまさしく過去からやって来る
いきなりコロネじゃなくてよかったかもね
がんばれボス

226 名前:『吸血殺し編』:第6話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/03(木) 22:01:59.75 ID:gH/aQaNR0


―――『合流』の少し前


ミスタ「もう限界だッ!行くねッ!」
アニェーゼ「せいぜい気を付けて行きやがってください」
アニェーゼ「ミイラ取りがミイラになったら始末に置けねーので…」
ミスタ「何かあったら必ず連絡する…それじゃあな」

何時まで経っても帰ってこない神父他3名に、
遂にしびれを切らしたミスタが、彼らを探す為に、
腰の拳銃に触れつつ、黒のライトバンより飛び出し行こうとするが…

ミスタ「って…ああん!?」
アニェーゼ「?…どうしましたか?」
ミスタ「いや、なによぉ…タイミングの悪い連中だぜ…」

ミスタの見る方をアニェーゼもまた見れば、
噂をすれば影、件の4人がこちらへと向かって来ている所であった。


―――さらに少し前


プッチ「これで片付いたか?」
ディエゴ「そうですね。これで『3人』…情報通りでしょう」

プッチとディエゴの直ぐ目の前には、『サーレー』や『ズッケェロ』と同じく、
『ランプ型恐竜』に変えられた『ブンブーン一家だったモノ』が3匹並んで立っている。
『サーレー』や『ズッケェロ』との違いは、ディエゴが『恐竜化』を解除したとしても、
前者の2人は元に戻れても、後者の一家は『抜け殻』にしかならないと言う事である。
一家の人間はいずれも、神父によって『記憶』と『スタンド』の『DISC』を抜き取られているのだから…

『エンリコ=プッチ神父』の『スタンド』…その名は『ホワイトスネイク』。
その『能力』は、大雑把に言って対象から『記憶』や『スタンド』を『DISC』状にして抜きとる事。
これ以外にも『幻覚』を見せたり『擬態』したり、『DISC』を使って誰かを操ったり…応用性の非常に高い『スタンド』である。
射程距離も『近接パワー型』にしては長い『半径20メートル』であり、その攻撃は殆ど『一撃必殺』。
奇襲・不意打ちに徹するならば、まず負けの無い隙の少ない強力な『スタンド』である。

227 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 22:05:12.22 ID:7572Ptnu0
ひでぇwwww

228 名前:『吸血殺し編』:第6話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/03(木) 22:07:52.05 ID:gH/aQaNR0

この『ホワイトスネイク』で、プッチは襲撃してきた『ブンブーン一家』の内の一人で、
彼から最も近い距離にいた『アンドレ』を一撃で『屠り』、
あまりの呆気なさに、驚いて『一手』遅れた一家の家長たる『ベンジャミン』へと遅いかかり、あっさりと片付けた。

『プッチ神父』の配下には、かつて『DIO』の部下として働き、
そして、この『ブンブーン一家』と良く似た能力を持った『スタンド使い』、
『バステト女神』の『マライア』がおり、それ故に、一家の『スタンド』にも一見でおおよそ見当がついた。
だからこそプッチ神父は一切の迷いも逡巡も無く、初手を取った一家の心の隙を突く様に攻撃を繰り出す事が出来たのだ。

一家で最後に残された『L.A.』は速くも家族2人を斃され、
激昂した彼は懐から砂鉄の入ったビンを取り出して叩き割り、
それを操作して神父に襲いかかろうとするも…

ディエゴ「WRYYYYYYYYYYYYYYYYYYYーーーッ!」
L.A.「ぎょえあぁぁぁぁーーーッ!?」

背後より迫り、『人間を超越した』スピードと跳躍力で、
L.A.の頭上より襲いかかった『ディエゴ=ブランドー』により、
無理矢理『恐竜化』させられ、敢え無く一巻の終わりと言う奴である。

『ディエゴ=ブランドー』の『スタンド』…その名は『スケアリー・モンスターズ』
自分自身、そしてその『爪』で触れた対象である『動物』を『恐竜化』させるのがその『能力』。
何体でも配下の『恐竜』を作る事が出来る上に、その操作や感覚のある程度の共有も可能と、
『ホワイトスネイク』に匹敵する応用性と利便性の高い『スタンド』である。

『スタンド』の『像(ヴィジョン)』は無く、本体であるディエゴとある意味一体化しており、
本体であるディエゴを『恐竜化』させた場合、その反射神経・身体能力は正に『人を超えたモノ』となり、
『スタンド』にも攻撃可能となるため、生半可な『近距離パワー型スタンド』であれば、
近接戦闘でも充分に圧倒できる『威力』を秘めている。

229 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 22:09:05.91 ID:6/XOUGvHo
ブンブーン一家が予想通りすぎてwwwwwwwwwwww

230 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2011/02/03(木) 22:14:32.30 ID:31CEiUfd0
まあ、役者が違うからなwww

231 名前:『吸血殺し編』:第6話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/03(木) 22:15:31.70 ID:gH/aQaNR0

ディエゴはこの『スタンド』の片鱗を幼少時から備えており、
地中の化石の探り当てたり、人よりも嗅覚が異様に良かったり、
動物のクセや生態を直感的に見抜き、それを利用して支配下に置く特殊な『才能』として発現していた。
そんな彼の『スタンド』が完全に覚醒したのは、『ジョルノ=ジョバーナ』を除く他の『2人の兄弟』と同様に、
その奇妙な因縁に引き寄せられて来た、プッチ神父と出会ってからの事である。

ディエゴ「(だからと言って…このクソ神父に感謝するような気持ちは…)」
ディエゴ「(一片たりともありはしないがな…)」

ディエゴ「…必要な記憶は『読み』終わりましたか?」

ディエゴは、抜き取ったベンジャミン=ブンブーンの『記憶のDISC』を自身の頭に入れ、
その記憶を読み取っているプッチに声をかけた。

プッチは『記憶のディスク』を自身の頭から抜き取りながら、
相変わらずの何を考えているか解らない鉄面皮でディエゴの問いに答えた。

プッチ「…必要な情報は得た。が、しかし…」
ディエゴ「しかし?」
プッチ「思ったより厄介な事になっているらしい」
プッチ「これは…我々だけでは少し戦力的に厳しいかもしれない」

珍しくプッチ神父が焦って考え込むような表情になっている。
この鉄面皮の『狂信者』を動揺させるとは、あの『錬金術師』め、何をやらかしたと言うのだ?

ディエゴ「こちらは4人の『スタンド使い』に、魔術師の『シスター』が1人…」
ディエゴ「それでもどうにもならない相手なのですか?」
プッチ「…どうにもならない…とは言い切れないが…想定以上の『反撃』がありうると言う事だ」
ディエゴ「(相変わらず回りくどい言い方をする坊主だ…無駄に説教臭いしな…へどが出るぜ…)」


233 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 22:17:34.67 ID:6/XOUGvHo
ボロクソww

235 名前:『吸血殺し編』:第6話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/03(木) 22:27:34.92 ID:gH/aQaNR0

ディエゴ=ブランドーはエンリコ=プッチの事が嫌いだ。
表向きでは敬語で接し、尊敬し、忠誠を誓った様な『フリ』をしているが、
その実、毛虫の様に毛嫌いし、ゴキブリの様に憎悪をしていると言っていい。

その無意味に上から目線の性格や説教臭さが気に食わないと言うのもあるが、
何よりも許し難いのはあの『DIO』の『親友』であり、その遺志を盲信していると言う事だ。

ディエゴ=ブランドーがこの世で何よりも嫌い、憎んでいるのは、
顔も見た事の無い筈の父、『DIO』こと『ディオ=ブランドー』である。
もしも墓があったなら、その墓石を粉々に破壊した上で唾を吐きかけ、
その棺を暴いて死骸を取り出し、バラバラに切り刻んだ上で犬の餌にしてやりたいくらいに憎んでいる。

何故、ディエゴがかくも『DIO』を憎むのか…
その理由は彼が人に語る事の無い彼の過去に由来するのだが…
それを語るのは別の機会に譲りたい。

そんな彼がプッチ神父に従容と従っているかと言えば、
ただ只管に『DIOの遺産』と、神父が実現を目指す『DIOの遺志』の『産物』を、
土壇場で神父の手からかっさらう為である。

ディエゴ「(あの糞親父の遺産も遺志も…俺が俺だけの為に利用し、喰い潰し、踏みにじり…)」
ディエゴ「(『DIO』の鼻を散々あかして嘲笑った上で、俺がのし上がる踏み台にしてやるぜ…)」


236 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 22:33:16.47 ID:VJ8ZXvRAO
良いねえ良いねえ~

ディエゴの屑っぷりがたまらないッ!

237 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 22:33:31.47 ID:w6rdjLbAO
ブランドー家の魅力は野心

238 名前:『吸血殺し編』:第6話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/03(木) 22:42:21.57 ID:gH/aQaNR0

そんなディエゴの心を知ってか知らずか、
プッチ神父はディエゴの『上っ面だけの敬意と忠誠』に満ちた顔を見つめ、

プッチ「お前の『スタンド』が役に立つ所だ…頼んだぞ、『DIOの息子』よ…」
プッチ「お前の父の遺志の為に、その力を私に捧げてくれ」

そんな事をいけしゃあしゃあと言って来る。
ディエゴは相変わらずの追従顔でそれに応える。

ディエゴ「貧しく、どん底にいた僕の為に、『チャンス』と『生きる意味』を与えてくれた事…」
ディエゴ「その事には、心から感謝しております」
ディエゴ「そんな貴方と、父の遺志の為に、僕は一層励みたいと思っております」

そう、ディエゴもプッチと変わらぬいけしゃあしゃあとした顔でそう言った。


プッチ「(…相変わらず追従の上手い男だ…胸の内で何を考えているかは知らんが…)」
プッチ「(他の息子達と同じく、お前にも深遠なる目的のわたしとDIOの砦の礎になってもらう…)」
プッチ「(お前が何を考えていようとな…)」

『リキエル』、『ドナテロ=ヴェルサス』、そして『ディエゴ=ブランドー』。
彼ら『DIOの息子達』はそのいずれもが実に優れた『スタンド能力』の持ち主であるが、
中でも、その『頭脳』や『機転』、『意志力』と言う意味において最も優れているのは、
間違い無くこの『ディエゴ=ブランドー』である。

『リキエル』は優れた『意志力』を持つが、『愚直』に過ぎ、
『ドナテロ=ヴェルサス』は『頭脳』と『機転』はあっても、『意志力』は他の2人に遠く及ばない。


239 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 22:44:44.58 ID:6/XOUGvHo
前にも一回言ったけどウンガロェ・・・

240 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 22:46:28.48 ID:bXAVkUeho
ヴェルサスは若干上条さんと似たような感じの過去があったな
カタツムリ祭りの時は徐倫と共闘してたしどうなるのか楽しみ

243 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 22:47:02.51 ID:FFBQQg7fo
リキエルは間違いなく主人公の素質があるからな
早いうちに会えれば仲間に出来るかもしれん

247 名前:『吸血殺し編』:第6話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/03(木) 22:56:18.91 ID:gH/aQaNR0

しかし、『ディエゴ=ブランドー』はその忠誠心と言う点において、最も問題を抱えている。
『忠誠心』ならば『ヴェルサス』も些か怪しい所があるが、少なくとも現段階では自分にしぶしぶ従っている。
だが、ディエゴは違う。表向きの『忠誠』は、最も神父に忠実な『リキエル』に並ぶが、
その実、その腹の内で何を考えているか解らない。その『スタンド』らしく、爬虫類の様に無機質で心が読めない。
『ヴェルサス』はまだ何を考えているのかが解りやすい分良いが、ディエゴには本当に油断が出来ない。

プッチ「(一番、あの『DIO』に似ているにも関わらずだ)」

容姿と言う点では、ディエゴが一番『DIO』に似ている。
いや、『生き写し』と言ってもいい。それぐらいにディエゴは『DIO』に似ている。

プッチ「(その深遠なる性格は全く類似していない様だがな…)」
プッチ「(生まれが賤しいだけはある。取り繕っても、時々、地金が見え隠れするからな…)」

そうプッチは鼻で笑うが、プッチは知らない。
ディエゴのその性格…それが少青年時代の『ディオ』に実にソックリで、
その『父』を憎む所、生まれの賤しい所まで、まるで『生き写し』の様に似ている事を。

―――最も『父』を憎む者が、最も『父』と似た運命を辿る…
―――嗚呼、何と言う運命の皮肉であろう。


253 名前:『吸血殺し編』:第6話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/03(木) 23:12:59.25 ID:gH/aQaNR0

プッチ「兎に角、あの『シスター』と合流する事だ…」
プッチ「『ランプ』に変えた『あの2人』を元に戻しておくのを忘れるな」
ディエゴ「心得ております、神父」

かくして、2人は『サーレー』、『ズッケェロ』と合流を果たし、
訳も解らずディエゴに『ランプ』に変えられ、全く現状を把握していない2人を適当に誤魔化し、
『三沢塾』の前で待つアニェーゼ、ミスタの元へと向かったと言う訳であった。


―――そして時間は…
―――『アウレオルスを追う者達』が一同合流した時点へと吹き飛ぶ


アニェーゼ「…そこのアナタ…やっぱり『ステイル=マグヌス』ですか?」
ステイル「そういう君達は…ローマ正教の人間かい?」
ステイル「装束から判断すればそうなるが」
アニェーゼ「質問に質問で返すんじゃねーですよッ!」
アニェーゼ「これだから異端の連中は人倫を知らないから困る」
ステイル「異端審問を連発し、腐敗腐敗を重ねて贖宥状を売る様な連中に言われたくないね」
アニェーゼ「あら?魔女狩りが多いのはむしろそちらですのにね?」
アニェーゼ「ホワイトタワーで非業の死を遂げた人間の何と多いこってしょうねぇ!」
ステイル「サンタンジェロも似たようなモノじゃないのかい!」
ステイル「『ボルジア家の毒薬』の例もあるしねッ!」

アニェーゼ「むむむ!」
ステイル「ぬぬぬ!」


256 名前:『吸血殺し編』:第6話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/03(木) 23:28:04.83 ID:gH/aQaNR0
ミスタ「おい!宗派争いも程ほどにしとけ!」
サーレー「(畜生…何か頭がイテぇ~…やっぱりあの糞神父何かしやがったのか?)」
神裂「(この場合、私はどちらの味方をすべきなのか…)」←天草式十字凄教の人
上条「(何かいきなり口喧嘩が始まったでござるの巻)」
インデックス「(頑張るんだよ!バーコード赤毛ッ!)」
姫神「(割とどうでもいい)」

ローマ正教とイギリス清教の仲は言うまでも無く悪い。
アニェーゼとステイルは会うや否や、挨拶代わりの舌戦とあいなり、
上の6人はそっちに気を取られていたが…
(ズッケェロは一人表に残って留守番兼見張り)

ジョセフ「(何じゃあの青年はッ!?)」
ホルホル「(オイオイ…似すぎだろ常識で考えてッ!)」
ジョセフ「(『DIO』のクソッタレに!)」
ホルホル「(『DIO』のヤロウによぉーーーッ!)」

ウェカピポ「(ヴァチカンの連中か…俺はどうすべきかな?)」

プッチ「(まさか…ジョセフ=ジョースターか!?)」
プッチ「(何故、こんな所に…どうする!?)」

ディエゴ「(…あれがジョセフ=ジョースターか…情報と少し違うな…)」
ディエゴ「(しかし…『糞親父』を殺した男か…一応、感謝をしておいてやる…)」

ジョセフ、ホル・ホースはディエゴの容姿に、
ウェカピポは、故あって抜けたヴァチカンの人間達に、
プッチ、ディエゴは『DIO』を斃した男達の一人たるジョセフに、

そして…

ディアボロ「(おおおおおおお落ちつけけけけけけけけけ…!?)」
ディアボロ「(たかがワキガじゃないか!落ちつけ落ちつ…)」
ディアボロ「(くぁwせdrftgyふじこlp;@:「」……)」

我らがディアボロは、『グイード=ミスタ』に、
その注意を奪われていた。

257 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 23:30:39.01 ID:FFBQQg7fo
ボスぅー!

258 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 23:30:41.62 ID:6/XOUGvHo
ズッケェロ影薄い・・・蟹でもやっとまともにセリフがあったというのに・・・



・・・ってwwwwwwwwボwwwwwwwwwwスwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww

259 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 23:30:41.71 ID:jmWdxqlto
ボスwwwwwwww

261 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 23:32:51.86 ID:63HNO8lg0
とりあえず素数を数えよう、ボス

268 名前:『吸血殺し編』:第6話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/03(木) 23:41:19.11 ID:gH/aQaNR0

特に動揺が酷いのはディアボロである。
何せ、『前の世界』では彼を『無限地獄』へと叩きこんだ、
あの憎っくき『ジョルノ=ジョバーナ』の仲間であり、
あのコロッセオでの最終決戦に最後まで生き残っていた男、
『拳銃使い』のミスタがいきなり目の前に現れたのだから。

イタリアだとか、何時遭遇してもおかしくない場所でなら兎も角、
まさかこの『学園都市』で、しかもこんな所で『再会』を果たす事になるとは…
心の準備も何もあったものではないッ!

ディアボロ「(だから落ちつけと言うにッ!)」
ディアボロ「(コイツはミスタだ!たかがミスタだ!下っ端のカスだッ!)」
ディアボロ「(ワキガだッ!帽子のセンスは最悪だッ!『スタンド能力』も、ものいっそ微妙だッ!)」
ディアボロ「(恐れるな!その必要は無いッ!ゲ、ゲロ吐きそうな気持になる事なんてないのだ!俺ッ!)」

そもそも『この世界』では、ミスタと自分の間には何の面識も無い筈だ。
あのジョルノとコイツら『ブチャラティーチーム』が出会っているのすら怪しい筈だ。
だとすれば…問題は無いッ!何の問題も無いッ!

上条「オイ!ディアボロ…顔が真っ青だぞ!大丈夫か!
――ガシッ!←肩に触る音
ディアボロ「アヒッ!?」
上条「あ、『アヒィ』!?

ディアボロの口から、
あまりにらしくない悲鳴が零れたものだから、
思わず上条当麻も面喰ってしまう。


269 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 23:42:25.44 ID:ZHKW+SlGo
アヒwwwwwwwwww

273 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 23:44:36.49 ID:J0NBQzdn0
ボスがかわいすぎて生きてるのが辛い…
アヒィって…アヒッって…俺を[ピーーー]気か

274 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 23:45:40.35 ID:LUvAlSsAo
落ち着けボスwwwwwwwwww

279 名前:『吸血殺し編』:第6話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/03(木) 23:56:47.32 ID:gH/aQaNR0

ディアボロ「な、何でも無いぞ、上条!」
上条「いや、でも今…『アヒッ』って…」
ディアボロ「何でも無いのだ上条当麻ッ!何でもありはしない!」
上条「いや、だから…『アヒッ』って…」
ディアボロ「くそやかましいぞ!!この『そげぶ』ッ!」
ディアボロ「いくら我が友でも、いくら私の恩人でも!」
ディアボロ「触れてはいけないモノがあるのだーーーッ!」
上条「いや、うん、ごめん」
上条「(てか『そげぶ』って何だよ…)」

ディアボロ「(畜生!俺はいつから『こう』なったんだ!?)」
ディアボロ「(だからこういう役は俺の役では無いと言うのにッ!)」
ディアボロ「(こういう役は、どこぞの電信柱頭とか、ド低能にやらせときゃいいんだッ!)」

しかし上条のお陰でちょっとは心を落ちつかせる事が出来た。
―――後で思わず暴言を吐いた事について、ちゃんと謝っておかねば…

ステイル「いきなり漫才を始めて…どうしたんだい君達?」
アニェーゼ「…何か、気が殺がれちまったです…」

気がつくと、一同の視線が、いきなり叫び出した自分に集中している。
これは恥ずかしい。これは実に恥ずかしい。これでは『元帝王(笑)』ではないか…

ディアボロ「(いかんいかん…兎に角落ちつくのだ…)」
ディアボロ「(怖いのはジョルノのクソ野郎だけだ…それ以外は…)」
ディアボロ「(『それほど』恐ろしくは無い…ハズ)」


280 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 23:57:45.80 ID:6/XOUGvHo
そげぶ言うなよボスwwwwww

281 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 23:58:37.57 ID:LUvAlSsAo
そwwwwwwwwげwwwwwwwwwwwwwwwwwwぶwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww

282 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 23:59:03.01 ID:jmWdxqlto
本格的にヒロイン兼ギャグキャラww

289 名前:『吸血殺し編』:第6話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/04(金) 00:13:24.16 ID:5ptAv6lX0

ディアボロ「オホンオホンオホン!」
ディアボロ「と、とかくだ…ここに集まった一同は…」
ディアボロ「あの『錬金術師』を共通の標的としている…と言うのでいいのか?」

照れ隠しの咳払いを入れ、強引に話題を転換する。
しかし、それが上手く行ったのか、一同、本来の目的を思い出して、
キリッと表情を各々引き締めた。

ステイル「…そう言えばあの『錬金術師』…君達の所から離反したんだったね…」
ステイル「それで、はるばるこんな所まで追って来たと言う訳かい?」
アニェーゼ「そーいう事ですよ。何が目的でアウレオルスを追ってるか知りませんけど」
アニェーゼ「アンタら異端は大人しく道を譲ってりゃぁイイんですよ」

やはり目標は同じ!
『錬金術師』を巡って…再び400年以上続く因縁の宗派争いが…

ステイル「どうぞどうぞ。譲らせて貰うよ」
アニェーゼ「へ!?」

起きなかった。
意外にも、あっさり譲歩したのはイギリス清教側。

アニェーゼ「いや?あの?いいんスかねぇ?」
ステイル「僕達の側は『錬金術師』の始末さえつけば満足だからね…」
ステイル「ま、精々、元身内の君達が頑張ってくれよ」

アニェーゼ「(こ、これは…)」
ミスタ「(アチャ~体よく鉄砲玉にされたか?)」
アニェーゼ「(今更、やっぱり任せたとは言えねーですね、面子的に)」
サーレー「(イヒヒ…でも俺の出番って訳か…)」
サーレー「(重要な任務だ!生き残りゃ報酬も…ヤル気がムンムン湧いてくるぜ!)」
アニェーゼ「(……下っ端は気楽なこって)」


290 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/04(金) 00:14:59.49 ID:gMNtthH4o
ムンムンキターーーーーーーーーーーーーーーーー

291 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/04(金) 00:17:21.88 ID:WgMJozSlo
バラエティに富んだ愉快な連中だなぁww

292 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/04(金) 00:17:49.14 ID:2t5bymoeo
サーレーェ・・・wwww

297 名前:『吸血殺し編』:第6話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/04(金) 00:28:04.90 ID:5ptAv6lX0

ステイルら『必要悪の教会』は、
アレイスターから『錬金術師』の始末を頼まれた訳だが、
別に『錬金術師』が死ぬなり逮捕されるなりの『事実』さえあれば、
そこからどうとでも取り繕う準備はあるし、問題は無い。

一方、ヴァチカン側は、身内からの離反者が相手である以上、
直接、率先的に手を下さない事には面子が立たない。
故に否応無く、これからの戦闘の前面に出ざるを得ない。
その立場の違いを利用されて、体よく、ステイルらに当て馬にされる形になる。

ジョセフ「ワシらは…別にお主らに宗派争いに興味は無いが…」
ジョセフ「『錬金術師』と闘うと言うのなら…協力は惜しまんぞ」

ジョセフらの目的はあくまで『石仮面の破壊』と『吸血鬼の討滅』。
どの勢力であれ、それへの協力者がいるならば、それに越した事は無い。
以前、ナチスとすら共同戦線を組んだジョセフだ。
教会と組むのにためらう男では無い。

アニェーゼ「…何か『破門』された筈の『護衛官』がいるのは気になりますが…」
アニェーゼ「まあ、今は特に言う事はねーですよ」

ウェカピポは『さる不祥事』から『護衛官』の職を追われ、
おまけに教皇に破門までされてしまった男であり、路頭に迷っていた所を、
怪我をしていた妹ともども、空条承太郎に拾われた男である。
現職シスターとしては、そんな男がこんな所にいるのは気にかかったらしいが、
すでに『破門』された男である。目的もあるし、今は何の関わりも無い、で済ますべきであった。

姫神「………」

姫神はそもそもどの勢力にも属していないが、
彼らの思惑など何の興味も無い。
ただ仇を討つ事だけが、彼女の関心の対象である。

プッチ「………」

そして先程からアニェーゼに代表を任せて、黙りこくっている神父の視線は…

インデックス「な、何なんだよ…」
プッチ「いや失礼、シスター。その白い修道服が興味深かったのだ。許してほしい」

298 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/04(金) 00:30:37.91 ID:NkzYZHB3o
やろう観察してやがる

299 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/04(金) 00:30:59.89 ID:WgMJozSlo
射程距離内…

300 名前:『吸血殺し編』:第6話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/04(金) 00:39:30.89 ID:5ptAv6lX0
神裂「(この男…インデックスに気がついた様ですね…)」
プッチ「(女…私の視線の意味に気がついたか…)」
プッチ「(神裂火織…『聖人』のはしくれか…厄介なお守がついているな…)」

神裂がプッチの視線を警戒して、腰の『七天七刀』の柄に手をやり、
それに気がついたプッチはインデックスから視線を外した。
流石のエンリコ=プッチも聖人と真っ正面からやり合うのは御免こうむりたい。

プッチ「(いざと言う時は頼むぞ…)」
ディエゴ「(心得ています)」

しかしディエゴなら。
今や滅んだ『恐るべき竜』の末裔ならば、
『古代世界における地上最強の生物の肉体』と、
『父親譲りの怜悧な頭脳』を兼ね備えたこの男ならば…
『聖人』とでも渡り合える可能性は高い。

ホルホル「(…見れば見るほど似てやがる…)」
ホルホル「(あのヤローの『食料』の産んだガキなのか…?)」
ホルホル「(流石に無関係って訳じゃねーだろうし…)」

『禁書目録』に狙いを定める神父とディエゴを見つめるのは、
過去に『DIO』に仕えた男、ホル・ホース。

見れば見るほど、目の前の青年は『DIO』に似ているし、
心なしか、神父の顔にも見覚えがあるようなないような…
とにかく、気味が悪くてしようがない。


301 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/04(金) 00:42:42.47 ID:tLgFQe1j0
2重3重に思惑が絡み合ってるな……
予告編どおりならこれに○○が更に絡むわけで全く予想がつかねえ。

302 名前:『吸血殺し編』:第6話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/04(金) 00:55:08.46 ID:5ptAv6lX0

ホルホル「(さりげなく探ってみた方がいいな…)」
ホルホル「(大将の方も色々と頼むぜ)」
ジョセフ「(解っとる。脳を覗くか…それとも『念写』か…)」
ジョセフ「(少しでも可能性があるなら…調べておかねばな)」

もし『DIO』の関係者、もしくは血縁者だと言うのならば…
ジョースターの一員として何らかの対策を練らねばなるまい。
…ただでさえ面倒な『吸血鬼』がいると言うのに、面倒は面倒に重なる物らしい。

ウェカピポ「(何故かは知らんが…)」
ウェカピポ「(あの男を警戒しろ…おれの勘がそう言っている…)」

そして、『DIO』とは何の繋がりも無い筈のウェカピポも、
不気味なディエゴ青年から何かを感じ取ったらしい。
果たしてそれは『別世界の自分』との共感作用であろうか…

上条「(なーんか…空気がギスギスしてんなぁ…)」
インデックス「(あの神父…視線が蛇みたいで怖いんだよ…)」
インデックス「(隣の人は何となく蜥蜴っぽいし…)」
ミスタ「(何か見覚えある様な無い様な…誰だっけ?あのピンク斑野郎?)」
ディアボロ「(ワキガがこっちを見ているな…まさか知る筈もあるまいに…)」
ディアボロ「(…しかし…知っていたらどうする…?)」

―――種々の思惑を交えて、奇しくも集ったこの一行
―――彼らを待つは『人を超えた獣』、恐るべき『黄金の男(エル・ドラード)』
―――果たして彼らを待つのは、待ちかまえる敵か
―――それとも内側の敵か…

―――闇だけがぽっかりと口を空けて、彼らを待ちかまえる


310 名前:『吸血殺し編』:第6話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/04(金) 01:00:11.41 ID:5ptAv6lX0

  /└────────┬┐
 < To Be Continued...     | |
  \┌────────┴┘



313 名前:1 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/04(金) 01:05:01.25 ID:5ptAv6lX0
最後に、立場早見表


上条当麻:『幻想殺し』。ステイル達の依頼により『三沢塾』に
ディアボロ:『スタンド使い』。上条を助ける為に『三沢塾』に
インデックス:『禁書目録』。上条を助ける為に『三沢塾』に
姫神秋沙:『波紋使い』。『石仮面』を追って『三沢塾』に
ステイル=マグヌス:『魔術師』。『錬金術師』を追って『三沢塾』に
神裂火織:『女教皇』。『錬金術師』を追って『三沢塾』に
ジョセフ=ジョースター:『波紋戦士』。『石仮面』を追って『三沢塾』に
ホル・ホース:『スタンド使い』。『ジョセフ』の『護衛』の為に『三沢塾』に
ウェカピポ:『護衛鉄球使い』。『ジョセフ』の『護衛』の為に『三沢塾』に
エンリコ=プッチ:『スタンド使い』。『錬金術師』を追って『三沢塾』に(インデックスを狙う)
ディエゴ=ブランドー:『スタンド使い』。『錬金術師』を追って『三沢塾』に(インデックスを狙う)
アニェーゼ=サンクティス:『シスター』。『錬金術師』を追って『三沢塾』に
グイード=ミスタ:『スタンド使い』。『錬金術師』を追って『三沢塾』に
サーレー:『スタンド使い』。『ムンムン出世』の為に『三沢塾』に

番外:ズッケェロ

314 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/04(金) 01:06:49.80 ID:exvah2qAO
最後の二人wwwwwwwwwwwwww

316 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/04(金) 01:08:01.82 ID:j4gFRfO1o
最後の二人は死にそうだけど死なないでほしいな

317 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/04(金) 01:09:18.75 ID:2t5bymoeo
さwwwwwwwwいwwwwwwごwwwwwwのwwwwwwww2wwwwww人wwwwww

321 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/04(金) 01:52:22.29 ID:G+3FMI9mo
サーレーズッケェロはヤムチャ的なアレだな
死ぬ時はあっさり死にそうだが何だかんだで生き残りそうな空気がムンムンする

347 名前:『吸血殺し編』:第7話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/04(金) 21:01:11.91 ID:5ptAv6lX0

上条「…ッッッ!」
ディアボロ「大丈夫か上条?」
姫神「貸して。私がやる」

左手に何やら怪我を、具体的には切り傷を拵えたしたらしい上条を、
ディアボロが気遣い、それを見た姫神が『波紋』で止血をする。
そんな3人の傍らに居るのは、

ジョセフ「やれやれ…こうも攪乱されるとはのう…」
ジョセフ「(しかしこの青年や、『波紋使い』の少女からじっくり話をきけそうじゃ)」
ジョセフ「(いや…それほど悠長にしとる場合でも無いかな?)」
ジョセフ「(しかし、この青年を見ておると…首の痣がうずく様な気がするわい)」
ジョセフ「(あの『DIO』のよーにな)」

ディエゴ「(面倒なことになった…)」
ディエゴ「(よりにもよって…ジョセフ=ジョースターと一緒になってしまうとは)」
ディエゴ「(ちっ…ヴァチカン側の人間は無し。ウニ頭とピンク斑に巫女にジョースターか…)」
ディエゴ「(神父め…肝心な時に役に立たないヤツだ…)」
ディエゴ「(しかし、首筋に感じるこの違和感は何だ?まるで、腹違い共との間に感じる様な…)」

ジョセフとディエゴの2人だけ。
つまり、この場にいるのはこの『5人』だけなのだ。
総勢14人(+おまけ1人)もいた『アウレオルス追跡隊』は、
一体全体どうなってしまったというのか?

実は、今から本の少し前、
『アウレオルス追跡隊』は『3つ』に、
それも所属勢力も思惑もごちゃ混ぜの『3つ』へと分断されてしまったのである。


―――少し前の時間軸



349 名前:『吸血殺し編』:第7話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/04(金) 21:06:25.56 ID:5ptAv6lX0


ディエゴ「………」クンクン
プッチ「!…どうかしたか、ディエゴ?」

不意に、ディエゴ=ブランドーが周囲の『臭い』を犬みたいに嗅ぎ始めたのだ。
その余りに『動物的な仕草』に、プッチ以外の一行は思わずギョッとする。
それほどまでに、今のディエゴの様子が『非人間的』に見えたのである。

ディエゴ「…数は『6』…こっちに高速で接近中…」
プッチ「成程…来たか」

この場においてディエゴの言葉の意味する所は、
そこにいた全ての人間が聞くや否や理解できた。
つまり―――『敵』だッ!

ミスタ「マジか?つーか何で解る?」
プッチ「彼は先天的に鼻が利いてね…」
プッチ「猟犬の様に、敵の存在を『臭い』で感知できるのだよ」

姫神「その人の言っている事は。たぶん本当」

姫神は懐から小さなビンを一つ取り出して、
蓋を外しつつ呼吸を整えれば、ビンの中の水に小さな波紋が起こる。
地面から体を、そしてビンの中の水へと伝わってくる『生命の振動』の感知…
かつてジョナサン=ジョースターがワインとグラスで行ったのと同じ『波紋探知機』である。

姫神「数までは解らないけど…『何か』が近づいているのは確か…」
ジョセフ「(『波紋探知機』まで使うとは…この少女、本当に何者じゃ?)」

ステイル「神裂…どうだい?」
神裂「確かに…敵意を持って近づく何者かの存在は感じられますね…」
神裂「剥き出しの殺気…それもかなり強烈な代物です」

一方、神裂もその『聖人』としての優れた感覚で、
やはり接近して来る『何か』の存在を感知したらしい。


350 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/04(金) 21:11:07.85 ID:8VKWxcGAO
噴上思い出したぜ
ヤツもなかなか良いキャラだよな

351 名前:『吸血殺し編』:第7話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/04(金) 21:12:41.21 ID:5ptAv6lX0

ミスタ「チッ…何が来やがるんだ…」
ミスタ「『スタンド使い』は斃したってのに…今度は化け物祭りかよ…」
ミスタ「勘弁してくれって奴だ…」
アニェーゼ「うっさいです、ド低能」
アニェーゼ「ギャングなんだからこの程度の事で音を上げねーでください」

ミスタやアニェーゼらヴァチカン組は、
姫神やジョセフらが『三沢塾』内部に満ちていた『屍生人』を大かた倒してくれていたお陰で、
殆ど障害らしい障害も無くここまで到達していたが、
それでも残された死骸や残骸、それに生き残りの『屍生人』との交戦も一応経験している。

ミスタも歴戦の『スタンド使い』だが、『屍生人』を相手に戦うのは流石に初めてであり、
自分の『スタンド』が『効きにくい』相手との戦いに、内心辟易していた。
ただの拳銃弾では、『屍生人』の頭部以外には限り無く効果が薄いからだ。
なお、彼らヴァチカン組は既に『ブンブーン一家』を始末した事を一同へと告げている。

所で一方、アニェーゼは、相手が『人外の化け物』であると言う事で、

アニェーゼ「(まるで『エクソシスト』みてーじゃねーですかウシシ!)」

と、ミスタとは逆にテンションを上げている。
彼女の得物である『蓮の杖(ロータスワンド)』ならば、
屍生人の脳に直接打撃を叩きこめる為、ミスタに比べれば屍生人を相手取るのが楽、
と言うのも理由にあるが、

アニェーゼ「(ケチな捕物の筈が、化け物と異端の討伐になるとは…)」
アニェーゼ「(ひょっとするとこれはチャンスなんじゃねーですか!?)」
アニェーゼ「(出世のチャンスって奴なんじゃねーですか!?)」

この事態が、彼女の『立身出世欲』を実によく刺激されたのもある。
ローマ正教では女性への叙階を認めていないから、
司教や枢機卿になる事は不可能にしても…

アニェーゼ「(女子修道会の1つや2つ任されるかも…)」
アニェーゼ「(だとすれば…だとすれば…ウヒヒ)」


352 名前:『吸血殺し編』:第7話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/04(金) 21:18:21.76 ID:5ptAv6lX0

取らぬ狸の皮算用で、ニヒヒと顔をだらしなく緩ませるアニェーゼ。
『正史』における彼女は曇りの無い『狂信者』であったが、
この世界の彼女には『狂信』では無く、代わりに彼女の胸中にあるのは『夢』。
『愛しのブローノ=ブチャラティと肩を並べられる女になる』と言う『夢』。

ブチャラティは若くしてギャングボスとなったのだ…
だとすれば、自分も負けてはいられない。
匹敵は出来ずとも、せめてそれに次ぐぐらいには出世せねば…
今回の事は予期せぬチャンスやも知れぬ。

そんな実にシスターらしくない俗物根性を丸出しにしているアニェーゼの隣では、
やはり俗物根性丸出しの愉快な髪型のギャングが一人…

サーレー「(来たぜ来たぜ来たぜ!敵が来やがった!)」
サーレー「(さっきから良いとこ無しだったからよぉ~)」
サーレー「(ここらで活躍しとかねーと、ミスタの心証が悪くなるばっかだぜ!)」

ブチャラティの組織に所属する下っ端『スタンド使い』の1人、
『クラフトワーク』の『サーレー』である。
その『スタンド』は中々に強力な『能力』を備えてはいるのだが、
今までイマイチ出世のチャンスが無く、下っ端構成員として燻っている男である。

しかし、このたび、
『ヴァチカンからの正式な依頼』に基づくミッションへの参加を許可されたのだ!
ブチャラティは俺の能力を買ってくれてるって事だ!
こりゃあヤル気とか元気がムンムン湧いてくるじゃねーか、オイッ!

サーレー「(これに生き残れば、きっと俺だって『幹部』昇格だっ!)」
サーレー「(希望とやる気がムンムンわいてくるじゃあねーかッ!おいッ!)」

イマイチやる気の無いミスタとは対照的に、
シスターとチンピラは実にヤル気満々である。
え、ズッケェロ君?宇宙の果てを知らねー様に、そんな事知らねー…


353 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/04(金) 21:19:43.11 ID:KMxLZ1JIo
カニwwwwwwww

そしてエビwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww

355 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/04(金) 21:24:46.99 ID:2t5bymoeo
最後の一行wwwwwwwwwwwwwwwwww

そして蟹wwwwwwwwwwwwww

356 名前:『吸血殺し編』:第7話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/04(金) 21:25:50.53 ID:5ptAv6lX0

閑話休題

ディエゴ「近づいているぞ…気をつけろ…」

ディエゴの警告に従って、
『スタンド使い』は皆『スタンド』を顕現させ、
『女教皇』は『野太刀』と『鋼線』を、
『魔術師』は『ルーン』を、
『鉄球使い』は『壊れゆく鉄球』を、
『シスター』はその『象徴武器』を、
『拳銃使い』はその『リボルバー』をそれぞれ構え、
『波紋使い』は『呼吸』を整え、
『禁書目録』は上条当麻の陰に隠れた。

そして、来るべき敵に備えるが…

上条「(何も来ない?)」
ディアボロ「(これは…一応『エピタフ』で『視て』おくか、な?)」
神裂「(気配は直ぐ近くまで来ているのですが…)」

何時まで経っても姿が見えて来ない。
これは…

姫神「(…何か。何か危ない。何か予感がする)」

姫神は、嫌な予感を感じて、
自然と中国拳法で言う所の『猫足立ち』の構えを取った。
中国へ渡った際、山奥でケンゾーとか言う日本出身のジジイに出会ったが、
そいつの足の怪我を治してやった代わりに、そのケンゾーの極めていた、
さる流派の中国拳法の秘奥の一部を学んだが、
この構えは、あらゆる方向からの攻撃にもスピードとリズムを失わない、
ある種、理想的な防御体勢の一つであったのだ。

ディエゴ「(オカシイ…臭いの感じから…もうすぐ傍まで…)」

ディエゴの嗅覚は、現代のどんな猟犬よりも鋭い。
その嗅覚が、敵の接近を察知したのだ…間違いがあるはずが…


357 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/04(金) 21:28:01.66 ID:BGAmKuxc0
ケンゾー、出所できたのかww

361 名前:『吸血殺し編』:第7話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/04(金) 21:33:49.28 ID:5ptAv6lX0
ディアボロ「(『視えた』!だが…これは…!?)」

ディアボロが『視た光景』。
それは自身や上条への危機では無かった。
ディアボロが『視た』のは…

ディエゴ「WRYYYYYYYYYYYーーーーッ!」
上条「へ!?」
ディアボロ「(この光景だ!)」

ディエゴ=ブランドーが突如『跳躍』したッ!
しかしそのノーモーションの跳躍は、
余りに素早く、余りに人間離れしているッ!
ディアボロが『視た』のは、これに驚く自分と上条当麻の姿。
しかし…重要なのはその意味ッ!

ジョセフ「な!?ノーモーションであれほどの跳躍を!何者ッ!?」
ディアボロ「(何故、跳躍したのだ、この男はッ!?)」

跳躍したディエゴは、空中で反回転し、
天上に足を着くと、天井を蹴って、

ディエゴ「WRYYYYYYYYYYYーーーーッ!」

やはり空中の『何も無い空間』へ、
『近距離パワー型スタンド』もビックリの、
恐るべき素早さの貫手の連打を繰り出したッ!
―――がッ!?

ディエゴ「チイッ!外した!」
ディエゴ「カニ頭!そっちに行ったぞッ!」
サーレー「へ!?」


362 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/04(金) 21:38:23.06 ID:2t5bymoeo
サーレー・・・あぁ・・・フラグ・・・

363 名前:『吸血殺し編』:第7話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/04(金) 21:43:40.72 ID:5ptAv6lX0

突然のディエゴの意味不明の動きに、
面喰っていたサーレーへの、突然の警告。
一瞬、ボケた面を曝したサーレーだったが、
それでも彼も『スタンド使い』の『ギャング』。
とっさに『クラフト・ワーク』を身に纏わせて防御しようとするが、
それよりも早く…

―――ズバアァァァーーッ!
サーレー「ぐぎゃぁぁぁぁ!?」

サーレーの左腕が、突然『斬りおとされた』ッ!
彼の周囲の空間には影一つ視えはしないのにッ!

サーレー「『クラフトワァァァァァァァク』!」

しかしサーレーも唯のチンピラでは無かった!
自分の腕を『斬りおとされた』時の感触から、
『敵』の存在と正体をおおよそ感知、その場所目掛けて、

サーレー「クソがァァァッ!『固定』するぅぅぅぅーーーッ!」
???「!?」

『クラフト・ワーク』の拳を殴り込ませる。
至近距離の拳銃弾を防御できるスピードを備える『クラフト・ワーク』である。
見事、何も無い筈の『空間』にいる『何者か』をその場に『固定』するッ!


365 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/04(金) 21:44:15.49 ID:dNkH7KmAO
ムンムン…がんばれ…!

366 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/04(金) 21:45:44.35 ID:UTtN5tkKo
がんばれサーレー!

375 名前:『吸血殺し編』:第7話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/04(金) 21:59:18.63 ID:5ptAv6lX0

サーレー「ちくしょぉぉぉ…めちゃくちゃ痛ぇぇぇぇ…血が…血が出てるぜぇーーッ!」
サーレー「 だ が ッ ! 」
サーレー「『コイツ』は『固定』してやったぜクソ垂れがッ!」

ジョセフ「『ハーミット・パープル』ッ!」
ミスタ「『セックス・ピストルズ』ッ!」

サーレーの見せた根性プレーを受けて、ミスタとジョセフがそれに応えた。
ジョセフの『ハーミット・パープル』が『何も無い空間』へと伸びて『何か』に絡まり、
ミスタがその愛用のリボルバー拳銃を構えたッ!

ジョセフ「『深紫の波紋疾走(ディープパープル・オーバードライブ)』ッ!」
―――ドッヒャァァァッ!

ミスタ「根性見せたなサーレー!ブチャラティには良く言っといてやるぜッ!」
―――ズガガンッ!
No.1&No.2『クライヤガレーーーーッ!』

『ハーミット・パープル』のイバラに波紋が伝導し、
『セックスピストルズ』によって加速され、威力を増した銃弾が『何者か』に突き刺さるッ!

???「OGAAAAAAAAAAAAAAAAAーーーーーッ!?」

『波紋』に身を焼かれ、脳天に銃弾を喰らい、
そのダメージで、身に纏っていた『風のプロテクター』が解ける。
ようやく姿を現した『敵』は…

姫神「コイツ!『吸血鬼』ッ!?」
上条「それも『能力者』のかよッ!?」


377 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/04(金) 22:00:27.58 ID:2t5bymoeo
風のプロテクターとかあの強敵しか思い浮かばんww

380 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/04(金) 22:02:36.97 ID:IhiW6Ttr0
普通に風力使いなんだろうけど……
ジョジョクロスだからアレしか思いつかねぇwwwwwwwwwwwwww

384 名前:『吸血殺し編』:第7話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/04(金) 22:16:22.26 ID:5ptAv6lX0

その姿は明らかに『学生』。
つまり、この『学園都市』の住人であり、『能力者』である。
しかし、その醜く歪んだ口元から覗くのは、恐ろしく大きく鋭い『犬歯』ッ!
『能力者』の『吸血鬼』ッ!こいつは厄介なのが現れたッ!

コイツは恐らくは『空力使い(エアロハンド)』の『能力者』。
気流を操作して、自身の周囲に『水蒸気のプロテクター』を作りだし、
光の屈折現象を利用して自分の姿を消していたのであろうッ!

吸血鬼(空力使い)『GOAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAーーーーッ!』

この世のものとは思われぬ断末魔を上げて、吸血鬼は灰に帰って行く…
しかし、一番手がこれだと言う事は…

吸血鬼(発火能力)「汚物は消毒だぁぁぁぁーーーーーッ!」
神裂「危ないッ!」

『空力使い』の来た方向と同じ方向から、
飛んできたのは恐ろしく巨大な『炎の奔流』ッ!
それに向かって飛び出し、真っ正面から立ち向かうのは、
『女教皇』、神裂火織ッ!

神裂「ハァァァァァァッ!」
―――シャキキキキキキーーーーンッ!!

『聖人』の身体能力をフル活用した目にも止まらぬ連続抜刀ッ!
その刀さばきは自在に炎をすら切断し、空気に裂き、空と空に溝を作り、
恐るべき炎を奔流を、その腰間の段平一つで無効化するッ!


385 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/04(金) 22:22:16.16 ID:UTtN5tkKo
モヒカンwwwwwwwwww

386 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/04(金) 22:22:17.86 ID:dNkH7KmAO
チャリオッツ並みか
さすがだ

394 名前:『吸血殺し編』:第7話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/04(金) 22:34:11.14 ID:5ptAv6lX0
吸血鬼(発火能力)「ヌウッ!」
吸血鬼(電撃使い)「へっ、情けねぇ!ここはこの『頁』に任せなッ!」
吸血鬼(念動力)「いいやこの『徐恩図』の出番だ!」
吸血鬼(水流操作)「違うねオレッち、『草木』が連中の相手をするぜ」
吸血鬼(光学操作)「いいや『骨南無』こそが奴らと闘う権利があるぜッ!」

『発火能力』に続いて、残り4人の『吸血鬼』も姿を現す。
見た所、その何れもが『学生』…つまりは『能力者』ッ!

ホルホル「オイオイ…さっきやり合った『能力者』の『屍生人』でさえあんだけ面倒だったのに…」
ホルホル「今度は『吸血鬼』の『能力者』かよ!かーーーッ!泣けて来るぜ!」
ウェカピポ「ぼやくなホル=ホース…来るぞッ!」

吸血鬼(能力者)s「「「「「WRYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYーーーーーッ!」」」」」

かくして、『能力者吸血鬼』と『一行』との戦闘が始まった訳だが、
5人の『吸血鬼』の内、『骨南無』とか名乗った、
『光学操作』の『能力者』の作った『幻覚』に翻弄され、
一行は『3つ』に分断されてしまったのであった。


395 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/04(金) 22:34:48.31 ID:njIN9Ppmo
おいお前ら血管針攻撃しろよ

397 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/04(金) 22:39:08.07 ID:KMxLZ1JIo
ついに欠陥針四兄弟がゾンビから吸血鬼へグレードうpしたか

398 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/04(金) 22:45:32.92 ID:j9hJ3XHi0
これほどまともに働いた血管針四兄弟が未だかつていただろうか…

403 名前:『吸血殺し編』:第7話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/04(金) 22:52:14.04 ID:5ptAv6lX0
上条、ディアボロ、姫神、ジョセフ、ディエゴの5人の組、
プッチ、ステイル、ホル=ホース、ミスタ、インデックスの5人の組、
そして神裂、サーレー、ウェカピポ、アニェーゼの4人の組である。
取り敢えず、上から順に『Aグループ』、『Bグループ』、『Cグループ』とする。

しかし、これ程の戦力を誇る一行が、こうも分断されてしまったのは、
『能力者』の吸血鬼の備える『パワー』が、彼らの想定を超える凶悪さであった事と、
同じ目的故に合流していたとは言え、現地での急造チーム故に、連携が上手く取れず、
それ故にバラバラにされてしまったのであろう。

この『3グループ』は各々別々の場所へと誘導されてしまい、
それ故にこれからは、この『グループ』単位に話を追って行く事にしよう。
―――かくして…

―――話しは戻って『Aグループ』へ

上条「しかし…俺たちゃ、随分と上の方へと追い詰められたもんだなぁ~」
ディアボロ「うむ……の様だな」

上条ら5人が居るのは、ディアボロが言った通り、
全部で『4棟』ある『三沢塾ビル』の内の、『北棟』の『11階』である。

上条「…インデックスのヤツ…大丈夫かな?」
ディアボロ「ちらっとだが…ステイルがアイツの側にいたのが見えた」
ディアボロ「ヤツは腕が立つ様だし…心配はいるまい…」

404 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/04(金) 22:57:23.30 ID:j9hJ3XHi0
これはインコさん大ピンチの予感

406 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/04(金) 22:58:58.83 ID:BGAmKuxc0
うわ、イカデックス、プッチと一緒か

408 名前:『吸血殺し編』:第7話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/04(金) 23:05:32.28 ID:5ptAv6lX0

彼らを最後まで追って来ていた、
『発火能力』の『吸血鬼』…本名『アッカ=ダッカ(Acca Dacca)』とか言う留学生だったが、
姫神の『波紋疾走』の連打によって既に、見事撃退されていた。

取り敢えず、彼らの周りに敵がいる気配は無い。

ディエゴ「…神父が倒した『スタンド使い』から得た情報だが…」
ディエゴ「例の『錬金術師』とやらは、この上の『12階』…」
ディエゴ「ここが『科学宗教』の本部だった時代の、『教祖の部屋』にいるって話だぜ」

ジョセフ「例の『ブンブーン一家』か…」
姫神「この上に…『石仮面』が?」
ディエゴ「さあな。そこまでは俺は知らん」

上条「なあ…」

ふと、疑問に思った上条がディエゴへと質問を投げかけた。

上条「そういう情報を…ホイホイ俺達に教えてもいいのか、アンタ?」
上条「アンタら面子の問題で、あの『錬金術』を、是が非でも倒さなくちゃならなんいだろう?」

そんな上条を見返すディエゴの顔は、爬虫類の様に無機質で、
一体、何を考えているのか、まるで覗わせない無表情だ。

ディエゴ「俺は故あって『神父』に従ってるが…別に十字教徒じゃないんでな…」
ディエゴ「宗派の獲物争いに興味は無い…アンタら『錬金術師』を捕まえるなり、殺すなりしたいのなら…」
ディエゴ「好きにすればいい」


412 名前:『吸血殺し編』:第7話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/04(金) 23:17:17.90 ID:5ptAv6lX0

上条「(なんつーか…不気味なヤツだなぁ…)」
上条「(あんまり初対面の人を悪くは言いたくないけど…)」
上条「(身体能力も普通じゃないし…どういうヤツなんだ、コイツ?)」

ディアボロ「(…油断ならんなこの男…)」
ディアボロ「(例の人間離れした身体能力もそうだが…)」
ディアボロ「(何よりもその目付きが気にかかる…『昔の俺』の様な目をしてやがる…)」

上条は何となくディエゴに対し取っ付きにくさを覚え、
ディアボロはディエゴの目から感じ取れる『漆黒の意志』の片鱗に、
彼に対する警戒感を強める。

姫神「(この人。『波紋使い』では無い)」
姫神「(かといって『吸血鬼』でも無い)」
姫神「(何者?『スタンド使い』なの?)」
姫神「(とにかく。普通じゃない)」

ジョセフ「(…こうして落ちついて見れば見るほど…)」
ジョセフ「(『DIO』に似ている…しかもこの『首の痣』の疼き…)」
ジョセフ「(やはりあの『DIO』の関係者なのか?)」

姫神はディエゴを珍獣を見る様な目で見つめ、
ジョセフはその年に似合わぬ鷹の様に鋭い眼光で、ディエゴの顔をジッと見つめる。
もしも『DIO』の血統だとすれば…自分は如何様に動くべきなのか…


415 名前:『吸血殺し編』:第7話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/04(金) 23:32:08.82 ID:5ptAv6lX0

ディエゴ「(チッ…老いぼれジョセフめ…何か感づいたって目をしてやがる…)」
ディエゴ「(さて…どうする?俺は何かコイツに話すべきなのか?それとも…?)」

ディエゴ=ブランドーは『DIO』の息子だが、
父を殺した3人の『スタンド使い』…『空条承太郎』、『ジャン=ピエール=ポルナレフ』、
そして目の前の『ジョセフ=ジョースター』に対して、何の憎しみも含む所も持っていない。
むしろ、よくぞ『殺って』くれたと感謝しているぐらいである。
まあ、自分の手で憎っくき『DIO』を殺せなかった事は心残りではあるが、
その程度の事は水に流してやっていいと思っている。

ディエゴ「(神父はどうだか知らんが…俺にはこの男と敵対する理由が無い)」
ディエゴ「(いや、むしろ神父と後々袂を分かつ事を考えれば…)」
ディエゴ「(今の内に、神父の目が無い内に、この老いぼれと友好を築いておくのもアリかも知れんぞ)」

『ジョースターの血統』と『神父』はいずれ必ずぶつかり合う事になる。
いや、この二つを上手くぶつかり合わせて、その間を上手く飛び交い、
最後の最後でオイシイ所を持って行く…それが最良なのではないか?

ディエゴ「(ジョセフ=ジョースター…昔は『不動産王』とも呼ばれた男)」
ディエゴ「(その財産はいかほどかな?コイツに取りいって、上手くソイツを掠め取るのも…)」
ディエゴ「(それはそれでアリだな…考えておこう)」


416 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/04(金) 23:34:05.48 ID:njIN9Ppmo
そのジジイはジョースター卿のようにお人好しではないぞwwwwww

417 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/04(金) 23:34:12.03 ID:BGAmKuxc0
ホンットにDIOの息子だなコイツ

425 名前:『吸血殺し編』:第7話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/05(土) 00:01:29.68 ID:QsJUxlp60

姫神「…ここにいる全員に聞いておきたい事がある」

そんな算盤勘定を胸の内で行うディエゴを余所に、
黙りこくっていた一同の内で最初に声を発したのは、姫神秋沙であった。

姫神「私はこれから上の階に『石仮面』を探しに行く」
姫神「そして『吸血鬼』がいるならば。ソイツを斃す」
姫神「貴方達はどうする?」

上条「…どうするよ、ディアボロ」
ディアボロ「お前が決めた事に、俺は従うが…」
ディアボロ「先の合流を目指すべきだとは思うがな」

これまでの『三沢塾』の人外魔境な様子を考えれば、
『錬金術師』が籠ると言う『12階』がどの様な伏魔殿になっているのか、
まるで見当がつかない。踏み込むなら、万全を期したい。

はぐれた連中が『吸血鬼』に敗れているとは考え難いが、
それでもインデックスの事は心配であるし、
インデックスを妙な視線で見つめていた『神父』の事も気にかかる。
だとすれば…

上条「なあ…姫神。先にはぐれた人達を…」
姫神「それはできない」

姫神は断固たる口調で言った。


427 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/05(土) 00:03:50.43 ID:Fn5lHbQVo
いや合流するべきだろお~~~

428 名前:『吸血殺し編』:第7話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/05(土) 00:12:36.27 ID:QsJUxlp60

姫神「貴方達が…他の人達を探すのならばそれでいい」
姫神「しかし私はそれに同行は出来ない」

上条「何でだよ…」
姫神「…さっきの『吸血鬼』…これまでの敵とは唯一レベルが違った」
姫神「恐らく。防衛側の最大戦力」
姫神「つまり。今なら12階は手薄の可能性が高い」
姫神「行くならば今」

姫神「そして…」

上条当麻は見る。
姫神秋沙の双眸に燃える『真黒い炎』…『漆黒の意志』。
その余りの深い暗さに、上条は思わず生唾を飲み込んだ。

姫神「『吸血鬼』であろう『錬金術師』も…」
姫神「ヤツが持っているであろう『石仮面』も…」

姫神「『私』が『私自身』の手で葬らねばならないッ!」

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

上条「(『凄味』だ…今の姫神には…ビックリするような『凄味』があるッ!)」


429 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/05(土) 00:14:19.46 ID:TW2PYmFm0
スゴ味があれば何でもできる!

430 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/05(土) 00:20:38.80 ID:tDwOuBmb0
※ただし二巻に限る

431 名前:『吸血殺し編』:第7話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/05(土) 00:22:59.48 ID:QsJUxlp60
思わず黙ってしまった上条に代わって、
姫神に問うのは『波紋の戦士』、ジョセフである。

ジョセフ「『復讐』か?」
姫神「そう。私は『石仮面』に全てを奪われた」
姫神「私は。私の運命に決着を着ける為にも。『石仮面』を潰さなくてはいけないッ!」

姫神秋沙の目に、
ジョセフはかつての半世紀以上前の戦いで死んだ、
1人の『親友』と同じ輝きを見た。
彼との最後の別れの時…彼はちょうど、こんな瞳をしていた物だ。

姫神「貴方達は他の人達を探してくればいい…」
姫神「私は…」

姫神は1人その場を去り、向かう先は…

姫神「1人で行く」

拒絶をその瞳に乗せて、少女は独り戦場へ向かった。


ジョセフ「やれやれじゃわい…」

帽子をキュキュっと正すと、
ジョセフは『波紋』の呼吸を整え、

ジョセフ「ワシはあの少女を追う」
ジョセフ「君達は、他の連中との合流を目指してくれ」


432 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/05(土) 00:25:53.91 ID:uQxg+w8AO
シィィィィィザァァァァアアアアア!!!!!

433 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/05(土) 00:35:13.03 ID:rNaTZyDD0
今も我が心に……

434 名前:『吸血殺し編』:第7話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/05(土) 00:35:17.74 ID:QsJUxlp60

ジョセフ「(ワシはあの時…『友』の背中を追えなかった…)」
ジョセフ「(あんな思いをするのは御免じゃわい)」

志半ばで逝った『親友』と良く似た目をした、それも『波紋使い』の少女。
二度過ちを同じ過ちを繰り返さぬ為にも、先輩の『波紋の戦士』としても、
そして一人の『男』としても、あの姫神秋沙を、あんな寂しい目をした少女を見過ごす訳にはいくまい。

姫神を追って階上へ行かんとするジョセフの傍らに、意外な男が並び歩く。

ジョセフ「…何故、君が共に来る?」
ディエゴ「俺にとっては何の縁も無い『錬金術師』だが…」
ディエゴ「ヤツを討つのは『神父』の使命でね」
ディエゴ「『神父』の配下としては、ヤツを斃して、その首を『神父』に捧げるのも悪くないからな」
ディエゴ「(ジョースターに恩を売る絶好のチャンスだ…逃しはしない)」

さらに、後ろから…

上条「…インデックスにはホントに悪いけど…」
上条「俺にはあんな姫神を見過ごす訳にはいかない…」
ディアボロ「何…ステイルや神裂も居る」
ディアボロ「それにあの食い詰めシスターは、そう簡単にくたばるタマでも無い」

上条当麻、ディアボロも続いた。

上条「(この世の不幸を全部背負ったみたいな目をしやがって…)」
上条「(いいぜ姫神…お前が一人で何でも背負いこんで…独りで戦えばいいと思ってんなら…)」
上条「(俺はその幻想をブチ殺すッ!)」


435 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/05(土) 00:37:44.11 ID:OlrmAy7eo
出たそげぶ
これでかつる

436 名前:『吸血殺し編』:第7話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/05(土) 00:39:20.85 ID:QsJUxlp60
ジョセフ「やれやれ…ならば諸君…」
ジョセフ「向かうとするか…」

―――鬼が出るか蛇が出るか
―――階段を昇れば、そこは『化け物』の巣食う魔城の中枢
―――何が飛び出してもおかしくは無いッ!

―――『Aグループ』、『アウレオルス』が待つであろう『北棟12階』へ
―――そしてッ!



―――話しは翻って『Bグループ』へ


441 名前:『吸血殺し編』:第7話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/05(土) 00:49:39.64 ID:QsJUxlp60
一応追記

『Aチーム』
上条、ディアボロ、姫神、ジョセフ、ディエゴ

『Bチーム』
プッチ、ステイル、ホル=ホース、ミスタ、インデックス

『Cチーム』
神裂、サーレー、ウェカピポ、アニェーゼ

449 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/05(土) 01:50:30.48 ID:rgFw5GuSO
ディエゴの性格いいなぁ。六部で止まってたけどSBR読みたくなってきた

489 名前:『吸血殺し編』:第7話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/05(土) 15:31:26.63 ID:QsJUxlp60

ホルホル「『エンペラー』ッ!」
『頁』「ベボォォォォォッ!?」

ステイル「真っ赤に燃えろォォォッ!」
『徐恩図』「ボベェェェッ!?」

『頁』を名乗った『吸血鬼』は、
ホル=ホースの『エンペラー』の弾丸に頭蓋を粉微塵に吹き飛ばされて、
『徐恩図』を名乗った『吸血鬼』は、
ステイルの『ルーンの炎』に爪先から頭頂部まで隈なく燃やしつくされて、
それぞれようやく始末されていた。

彼らの後方では、

ミスタ「オイ!テメェ、俺の足にひっつくんじゃねぇ!」
インデックス「しょ、しょうがないんだよ!」
インデックス「今の私は『歩く教会』が無いから、防御力が無いに等しいんだよ!」
ミスタ「んな事俺が知るかぁ!邪魔なんだよ、とっとと離れろ!」

何故かミスタの足に纏わりついているインデックスがいて、

プッチ「(チッ!ディエゴとはぐれてしまったか…)」
プッチ「(あの『必要悪の教会』の赤毛が邪魔だな)
プッチ「(ようやく…『禁書目録』の直ぐ傍まで近づけたと言うのに…)」

ようやく『禁書目録』を『射程圏内』に捉えた神父が、
蛙を呑みこまんと紅い舌をチロチロさせる蛇みたいな視線で、
インデックスの背中を見つめている。

プッチ「(魔術師が一人に)」
プッチ「(ギャングのスタンド使いが一人)」
プッチ「(そして…)」


490 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/05(土) 15:33:42.27 ID:c4sgGwIZo
神父がいたいけな少女を舐めまわすように見つめる・・・・
犯罪だな

491 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/05(土) 15:38:11.30 ID:3WDhDQrAO
実はインパクトさん美少女だからな…

492 名前:『吸血殺し編』:第7話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/05(土) 15:38:23.86 ID:QsJUxlp60

プッチの視線が、インデックスからホル=ホースへと転じる。

プッチ「(かつて『DIO』に仕えた筈の男…)」
プッチ「(『ホル=ホース』とか言う男だな…)」
プッチ「(よりにもよって『ジョースターの血統』に付いていたとはな…)」

プッチの配下の『スタンド使い』には、
『ディエゴ』『リキエル』『ヴェルサス』と言った『DIOの息子達』を除けば、
その殆どがかつて『DIO』に仕え、心酔していた『スタンド使い』であり、
『ジョンガリ=A』や『マライア』がその実例の一つであろう。
彼らの様な『DIOの僕』以外にも、一人その『罪悪感』故に、
『天国』の為に命を掛ける事で贖罪されると信じている一人の『スタンド使い』のシスターや、
『元』イタリア最大のギャング組織『パッショーネ』の配下で、
同組織の崩壊後路頭に迷い、たまたま彼が拾った『スタンド使い』なんかも居るが、
おおよそ、神父の配下は何らかの形での『DIO』の関係者で占められている。
しかし…

プッチ「(所詮は雇われ者か…)」
プッチ「(彼の深遠なる『夢』を理解できなかったと見える)」

全ての『DIO』の配下が、プッチの下へと集っている訳ではない。
『ジョースター達』との戦いに生き残った『スタンド使い』の幾らかは、
その後は『フリー』の『傭兵』になったり、
あの『ファニー=ヴァレンタイン大統領』の配下になったっりしているらしい。

少なくとも『アレッシー』『ミドラー』『カメオ』『ラバーソール』の4人が、
あの『シークレットサービス』に所属している事を、ジョンガリ=Aが確認している。

プッチ「(『裏切り者』どもめ…まあいい)」
プッチ「(今はお前ごときにかまっている場合では無いからなホル=ホース)」
プッチ「(お前への『処刑』は先延ばしにしてやる)」

そんな事を考えつつ再び視線を向ける先は『禁書目録』である。

プッチ「(ようやく辿り着いたぞ…『DIO』よ)」
プッチ「(君の遺してくれた『天国』へと…ようやく手を掛ける時が来たようだ…)」


494 名前:『吸血殺し編』:第7話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/05(土) 15:43:25.98 ID:QsJUxlp60

―――『天国への階段(Stairway to HEAVEN)』
『DIO』が書き残し、承太郎が破棄し、『禁書目録』の脳内に納められた禁断の書。

プッチ「(これと…オルソラ=アクィナスが今解読を進めている…)」
プッチ「(暗号化された『アリマタヤのヨセフの地図』…)」
プッチ「(この2つが揃った時…『天国の時』が始まるのだ)」

そんな神父の野望を後押しする様に、
インデックスから他の人間達の注意を逸らしてくれる『新手』が、
こちらへと都合よく来てくれた様だ…

???「憤然。随分と私の城を荒らしてくれた様だな…」

ホルホル「オイオイ…いきなり本命の登場かい!?」
ミスタ「へッ!ケッタいな仕事だったが…それもこれでフィナーレか!?」
ステイル「いや…残念ながら…『ちょっと』違うようだね」
インデックス「これは…『テレズマ』の塊?」

???「?…貴様ら何を言っている?この私が自ら出て来たと言うのに」
???「この『アウレオルス=イザード』がッ!」

―――『錬金術師』『アウレオルス=イザード』
『では無く』、それを模して造られた『魔法人形』。
言うなれば『アウレオルス=ダミー』。

しかし、その戦闘力は、単なる『模造品』の段階を超えているッ!

ダミー「『瞬間錬金(リメン=マグナ)』ッ!」


495 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/05(土) 15:44:23.41 ID:PKEgbWO30
ほんっとにいろんなキャラがでるなw

496 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/05(土) 15:44:42.77 ID:RpVbql8ko
ここでオルソラの名が出てくるとは

498 名前:『吸血殺し編』:第7話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/05(土) 15:48:48.76 ID:QsJUxlp60

『アウレオルス=ダミー』の両の袖口から、
二条の『黄金の鎖』が飛び出してくる。
その鎖の先には、やはり黄金の『鏃』が取り付けられている。
この術の名は『瞬間錬金』。
その術効は、鏃の先で僅かでも傷つけたありとあらゆるモノを、
瞬時に灼熱の黄金に変換する、まさに『錬金術』の名を冠するにふさわしい恐るべき咒法であるッ!

その『必殺』の威力を秘めた『鏃』が、一行へ襲いかかろうとして…

ホルホル「『エンペラー』ッ!」
ミスタ「『セックスピストルズ』ッ!」

―――ドドッゴォォォォォォォォォォォン!
―――ダンダンダンダンダァーーーーーン!
ダミー「はぎょあろーーーーッ!?」

二条の『黄金の鎖』は『エンペラー』の銃弾によって軌道を無理矢理ずらされ地面へと落下し、
その隙に、ミスタが抜き撃ちで五発の銃弾を『アウレオルス=ダミー』の脳天に三発、
心臓部へと二発、『ピストルズ』の『パワー』で加速した『.357マグナム』の弾丸を撃ち込んだッ!

『S&W M36“チーフス スペシャル”』を自分用に改造した代物がミスタの愛用拳銃であり、
小さくて取り回しが利いて、それでいて必殺の威力を秘めた頼れる相棒だ!

ホルホル「おたくヤルねぇ…今の抜き撃ち、かなりやるじゃなぁい」
ホルホル「シブイねェ…まったくおたくシブイよ」

ミスタ「へ!アンタも随分便利な『スタンド』を持ってるじゃねーか」
ミスタ「『暗殺』に回れば軽く『無敵』なんじゃーねーの」

共に『その道のプロ』である。
いくら『瞬間錬金』が高い殺傷力を持つ咒法であっても、
戦場で重要なのは『確かな経験』と『確かな技術』、そして『素早さ』だ。

ホル=ホースはあの『DIO』にもその実力を認められた『ベテラン』であり、
グイード=ミスタは『正史』において『暗殺の専門家』をも下した『拳銃使い』、
いくら強力な魔術を使うとは言え、所詮は『デスクワーク』の魔術師の、
しかもその『ダミー』に過ぎない存在。『本物のプロ』の敵では無い。


499 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/05(土) 15:50:04.94 ID:Eq5L1MV8o
あっけねえwwwwwwwwww

500 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/05(土) 15:51:03.06 ID:rgFw5GuSO
まさかエンペラーとセックス・ピストルズの共演を見ることになるとは。熱いぜ!

503 名前:『吸血殺し編』:第7話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/05(土) 15:57:15.71 ID:QsJUxlp60

ステイル「随分と手際がいいね君達…」
ステイル「その腕は認めるけど…」
ステイル「『まだ終わって無い』よ」

ミスタ「オイオイ…頭に三発、胸に二発…これで死なない訳が…」

ダミー「リメン=マグナァァァァァァァッ!」
ミスタ「何だとォッ!?」

脳天をブッ飛ばされて、地面に倒れ伏した『アウレオルス=ダミー』の袖口から、
何と再び二条の『黄金の鎖』が飛び出して来るッ!狙いはミスタだッ!

ミスタ「(マズッ!?残弾が一発しか無ぇ!?)」
ミスタ「(『ピストルズ』を使って上手く弾くしかーーッ!?)」

しかしミスタが自身で防御するより早く、
傍らのホル=ホースの『エンペラー』が火を吹いて、

―――ガガキィィィン!
再び『黄金の鏃』は『スタンド』の弾丸によって弾き落とされた。

ミスタ「なあ?ひょっとしてその銃の弾無限?」
ホルホル「ヒヒヒ…御名答。その通りだぜ」
ミスタ「何だよそれ。何かズルくねぇか!?」


504 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [えwr] 投稿日:2011/02/05(土) 16:06:09.60 ID:GaTezM550
>>503
だってミスタさんの能力使いにくいし・・・・・

505 名前:『吸血殺し編』:第7話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/05(土) 16:10:21.51 ID:QsJUxlp60

ステイル「喧嘩してないで…ホラ来るよ」
ミスタ「うげぇ!?」
ホルホル「オイオイ…コイツも『吸血鬼』か何かか?」
ミスタ「いや、でも頭をブッ飛ばしてやったんだぞ!?」

ダミー「オベベェェェェェッ!」
ダミー「ベロベロベロベロォォォォォォォッ!」

まるでスプラッター映画の一場面か何かの様に、
脳天を吹っ飛ばされ、眉より上の頭をスイカみたいに爆ぜ飛ばされたまま、
『アウレオルス=ダミー』が名状しがたい雄叫びを上げながら立ち上がってきたのであるッ!

ステイル「コイツは魔術的に造られた『ダミー人形』なのさ」
ステイル「頑丈さだけなら、あの『吸血鬼』や『屍生人』よりも上なんじゃないかな?」

ミスタ「げぇ~~面倒クセぇ!銃弾だってタダじゃねぇんだぞ!」
ホルホル「俺の場合はタダだが…コイツを完全に殺しきるのは手が掛りそうだぜ…」

ステイル「うん。だから僕に任せて置くといい」

今度はステイルが戦線の正面へと打って出る。

ステイル「君みたいな人形風情に時間を使ってる場合じゃあないんだ」
ステイル「だから…」

ダミー「ベロベロベロベロォォォォォォォッ!」
ダミー「リメン=マグゥゥゥ…」

ステイル「とっととオッ死ね木偶人形」

『アウレオルス=ダミー』が鎖を繰り出すよりも圧倒的に速いスピードで、
ステイルの右手によって『ルーン』の刻まれた『カード』が振り抜かれ、

―――ドジュゥゥゥゥッ!
ダミー「ごっぱぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

それより発した灼熱の炎が哀れな『ダミー』の全身を一瞬で紅蓮に包み、
瞬き一つする僅かな間に、『ダミー』は完全に炭化し、そして崩れ落ちた。


506 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [えwr] 投稿日:2011/02/05(土) 16:20:17.36 ID:GaTezM550
実はそこそこ強いスティルくん
周りがインフレし過ぎだけなんだ・・・・・・

507 名前:『吸血殺し編』:第7話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/05(土) 16:21:43.42 ID:QsJUxlp60
ミスタ「ヒューーーッ!アンタもヤルじゃねぇか」
ホルホル「ヒヒヒ…あのアヴドゥルとも渡り合えそうだな…」
ホルホル「見た感じまだ若そうなのに…実に素早く必殺だぜ!」

ステイル=マグヌスも『必要悪の教会』に席を置く、歴戦の実戦派の『魔術師』。
その実力は、彼ら『ガンマン』2人にも決して引けを取ってはいない。

ステイル「全く人形風情が僕に立ち向かおうなんて…十年は早いんじゃあないかな」
ステイル「所で…」

ステイルは、自分の背後に居る筈で、
今の戦闘において何もしていないヴァチカンの神父に皮肉の一つでも言おうとして、

ステイル「……なに!?」
ホルホル「ありゃ?」
ミスタ「オイオイ…あの神父また居なくなったのかよ…」

居る筈の神父の姿が見えない。
いや、神父だけじゃない。インデックスの姿も…

ステイル「あの神父ゥッ!」
ホルホル「オイオイ…何処へ」
ミスタ「独りで突っ走ると危ないぞ…ってオイ!」

現状を理解したステイルが走り出した。
『禁書目録』の存在を、ヴァチカンの『裏』の神父が知らぬ筈も無い。
それを狙って来る事は考えられるが、しかしまさかこのタイミングでッ!

ステイル「あの糞神父めッ!その肌をもっと真黒になるまで焼いてやるッ!」

ステイルは神父と、彼に連れ去られたであろうインデックスを追って、独り駆けだしたのだ。


508 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/05(土) 16:23:08.19 ID:OlrmAy7eo
やっぱりこうなった・・・

509 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [えwr] 投稿日:2011/02/05(土) 16:24:24.66 ID:GaTezM550
さようなら・・・スティル・・・・
君の事は忘れないよ・・・・・

510 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/05(土) 16:24:42.83 ID:49ICoDhA0
ステイルくん14歳だからな
まだまだ成長してくれそうだぜ
ところでアウレオルスって18歳だったんだな

512 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/05(土) 16:26:27.64 ID:3WDhDQrAO
>>510
えっ?

517 名前:『吸血殺し編』:第7話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/05(土) 16:33:49.12 ID:QsJUxlp60

ホルホル「チッ!オタクの所の神父が何かやらかしたらしいぞ!」
ミスタ「みたいだな!一応追うか!?」
ホルホル「ほっとく訳にもいかねーだろ。全く、こっちもジョセフの大将を探さにゃならんつーのに」

ホル=ホースとミスタもステイルの後を追った。
果たしてインデックスの運命や如何に…


―――ここで、話しは一旦『Cグループ』へ


サーレー「畜生痛ぇ…マジで痛ェ…」
アニェーゼ「ギャングなんですから」
アニェーゼ「手の一本や二本でギャーギャー言わねーで下さいよ」
サーレー「無茶言うな…って…痛ェ!もっと痛ェ!」
ウェカピポ「動くな。手元が狂うともっと痛くなるぞ」

『草木』と『骨南無』を始末した『Cグループ』は一旦態勢を整えていた。
サーレーの斬りおとされた左腕は、彼の『クラフトワーク』で固定した上で、
ウェカピポが何か『糸』の様な物で傷口を縫い合わせている。

―――『ゾンビ馬』
『護衛官』や『法務官』が使う『治療技術』で、
その特殊『糸』で傷口を縫合する事で、
その傷の治りをビックリするほど早くし、
裂傷や切断を治療する事が出来るのである。


518 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/05(土) 16:38:26.17 ID:Eq5L1MV8o
そうきたか

519 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2011/02/05(土) 16:45:03.79 ID:QU3o7EXw0
ステイルも本当は凄い強いんだよな
でもって才能もあるし努力もしてるし
14歳で聖人の神裂の相棒を任せられるレベルだし
てか禁書目録レベルの存在の周りに護衛で居ることを許されるわけだからな
今は得意分野だけを伸ばしてるけど
将来的に色々な方向も頑張れば神の右席級にはなるだろうな

520 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/05(土) 16:47:32.90 ID:PKE6dfAZo
>>519
ステイル乙

521 名前:『吸血殺し編』:第7話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/05(土) 16:48:43.26 ID:QsJUxlp60

神裂「…魔術では無い様ですが…どういう原理なのですか?」
ウェカピポ「知らん」
神裂「いや、知らないとは…」
ウェカピポ「俺は医術の専門家ではないからな」
ウェカピポ「ツェペリ一族の連中ならば、何か知ってるかもしれんがな」

それにしても…
神裂火織、アニェーゼ=サンクティス、ウェカピポ、サーレーとは、
これまた随分と繋がりの薄いメンバーで集まってしまった物である。

サーレーとアニェーゼは一応味方同士と言え、
顔を合わせるのは今回の任務が初めてで、全く交流が無いし、
ウェカピポは元ヴァチカンの『護衛官』とは言え、
今は『破門』された身の上であるし、そもそもアニェーゼとは面識も無い。

神裂は『必要悪の教会』切ってのやり手の一人だから、
一方的にアニェーゼもウェカピポもその存在を知っているが、
それもあくまで紙面か噂の上での話であり、互いの繋がりは無いに等しい。

神裂「しかし状況が状況です。互いに協力をし合わねばなりません」
アニェーゼ「異端者や背信者と組むのはしょーじきどうかと思いますが…」
アニェーゼ「ま、そんな事を言ってる場合でもねーですね」
ウェカピポ「意外だな、もっとゴネるものかと思ったが」

意外そうな顔のウェカピポに対し、
アニェーゼは肩をすくめながら言う。

アニェーゼ「こちとらギャングとでもつるむ生臭シスターなんでね」
アニェーゼ「その程度の事でぎゃーすか言うほどタマ小さくねーんですよ」


523 名前:『吸血殺し編』:第7話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/05(土) 17:04:11.01 ID:QsJUxlp60

『育ち』が『育ち』だけあって、
アニェーゼ=サンクティスは純なる信仰に生きる『神の使徒』では無い。
その程度の清濁は併せ飲むだけの懐の広さは持っているのだ。
……『正史』の彼女の姿からはとても想像出来ない事ではあるが。

ウェカピポ「俺も協力しよう。一刻も早く、ジョセフ老との合流も果たさねばならん」
サーレー「イツツ…俺は雇い主の意向に従うだけだぜぇ…」
サーレー「(それにしても…)」

怪我の痛みに顔を歪めながらも、サーレーは考える。

サーレー「(それにしても…こりゃぁーチャンス到来なんじゃぁねぇの?)」

クライアントであるシスター・アニェーゼの側にいる『味方』は自分だけ。
彼女の実力は見せてもらったが、接近戦に難があるようであるし、

サーレー「(俺の『スタンド』は『近距離パワー型』の上に、守りに向いてる)」
サーレー「(つまりだぜぇ…このシスターがピンチになった時によぉ~)」
サーレー「(アメリカンコミック・ヒーローのようにジャジャーンと登場してよぉ)」
サーレー「(『待ってました!』とばかりに間一髪助けられたなら…)」

―――モワンモワンモワン
↓以下サーレー君の妄想

アニェーゼ「きゃぁーーっ!助けてありがとう!」
アニェーゼ「ブチャラティにもこの事はちゃんと報告しとくわよ!」

功績UP!心証UP!

アニェーゼ「それにしてもサーレーさんマジイケメン」
アニェーゼ「私…恋に お ち る か も」

サーレー「フッ!」←ここでカッコよくポージング

アニェーゼ「きゃーカッコいいサーレーさん!抱いて!」

彼女GET!
一石二鳥ッ!

―――モワンモワンモワン


524 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/05(土) 17:05:30.16 ID:Eq5L1MV8o
カwwwwwwwwニwwwwwwwwwwwwwwww

525 名前:sage[] 投稿日:2011/02/05(土) 17:05:50.97 ID:x/eWry2e0
蟹wwwwwwww

526 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/05(土) 17:06:10.10 ID:9qpnz7hco
カニッてこんなキャラだっけ?

529 名前:『吸血殺し編』:第7話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/05(土) 17:07:35.16 ID:QsJUxlp60
>>526
そもそも原作で出番少なくてキャラ付けも糞も(クラフトワーク!

533 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/05(土) 17:09:36.54 ID:OmOky4XDo
旧パッショーネより組織が丸くなったから蟹も丸くなったんだよww

537 名前:『吸血殺し編』:第7話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/05(土) 17:16:25.61 ID:QsJUxlp60

サーレー「(完璧だッ!俺のプランッ!)」
サーレー「(ヤベーヤベー痛みが引く位にヤル気ムンムンだぜッ!)」

アニェーゼ「(あー…ブチャーに会いたいです)」
アニェーゼ「(この仕事が終わったら…久しぶりに食事でも…ウヒヒ)」

無論、アニェーゼはブチャーにゾッコンであり、
カニ頭のチンピラの事なんか最初からOUT OF 眼中である。
知らぬは本人ばかりなり。

神裂「…どうやらまたお客のようです」
アニェーゼ「!」
サーレー「!」

神裂の警告に、アニェーゼもサーレーも一瞬で表情を引き締める。
この切り替えの早さは、流石はどちらも伊達に荒事慣れしていない。

そうして現れたのは…

???「テメーら侵入者ズラか」
???「しかも女が2人もいるズラ!」
???「ギューッと抱きしめたいズラ!」

腫れぼったい厚い唇をした、身長2メートル近い大男である。
しかし…その体から放たれる『鬼気』は…

ウェカピポ「お前…『吸血鬼』か」
???「フフフ…その通りだズラ」
???「俺の名は『鋼線の(ワイヤード)別宮(べっく)』ッ!」


545 名前:『吸血殺し編』:第7話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/05(土) 17:30:06.24 ID:QsJUxlp60

別宮「アウレオルスさんに吸血鬼にしてもらったズラ」
別宮「恩義を感じてるズラ。だからオメーらを始末するズラ!」

アニェーゼ「何かまた…雑魚っぽいのが出てきやがりましたね…」
別宮「ああん!?」

アニェーゼの言葉を耳ざとく聞いたのか、
別宮の目がキュッと細まると、

―――シャッキィィィィーーーーーンッ!
別宮「何かガキの癖に生意気ズラ。そういう女は…」

サーレー「ぜ、全身の体毛がまるで鋼線の様に!」
神裂「まるでアイアンメイデンですね。あれに刺されれば、命は無いでしょう」

別宮を名乗った『吸血鬼』の全身の体毛が一斉に鋼線状の棘に変化し、
まるでサボテンの様な外見に変化する。この状態でもしベアハッグでも喰らえば、
伝承上の拷問具『鋼鉄の処女(アイアンメイデン)』に入れられた犠牲者の様に、
全身を穴だらけにされて絶命するだろう。
無論…

別宮「ぎゅうううううっ~~とだきしめるゥ~~だきしめのお仕置きズラ!!

触れられれば、の話だが。

――― ド ン ッ !
アニェーゼ「フンッ!」
ベック「あぎょっ!?」


546 名前:『吸血殺し編』:第7話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/05(土) 17:44:11.89 ID:QsJUxlp60

アニェーゼが、その手に握った大きな『杖』…
『蓮の杖(ロータスワンド)』と呼ばれる彼女の『武器』の石突の部分で、
地面を思いっきり叩いたのである。するとどうであろうッ!

まるで鉄アレイか何かでブン殴られた様に、
別宮の頭部に不可視の『衝撃波』が上から叩きつけられ、
『吸血鬼』の彼も思わずつんのめる。

『類感魔術』の理論の応用…
様は『呪いの藁人形』に釘を打つと、
呪いの対象者が傷つく様に、『蓮の杖』に刺激を与える事で、
特定の空間に『蓮の杖』に与えられた刺激と同じ刺激を引き起こせるのである。

例えば、『蓮の杖』をナイフなどで切り刻めば、
空間にそれと同じ様な『斬撃』を引き起こす事が出来るし、
『蓮の杖』で何かを殴れば、それと同じ様な衝撃を空間に引き起こせるのである。

ただし、あくまで『同じ様な刺激』であり、実際には…

――― ド ン ッ !
アニェーゼ「フンッ!」
別宮「ぶぎらっ!?」

その衝撃は倍化されて空間へと伝導するッ!

アニェーゼ「今!」
ウェカピポ「ハッ!」

しかし彼女の攻撃だけでは『吸血鬼』を斃すには弱い。
故に、彼女の攻撃をウェカピポが引き継ぐッ!


547 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/05(土) 17:48:19.46 ID:v2q8mhW70
ウェカピポさんガンバレ。超頑張れ。

548 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/05(土) 17:52:29.69 ID:F5M0UiMDO
こっちの世界のウェカピポさんは妹さんと幸せに暮らしていると思いたい

550 名前:『吸血殺し編』:第7話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/05(土) 17:56:44.12 ID:QsJUxlp60

ウェカピポ「ヴァチカン護衛鉄球ッ!そして…」
別宮「ななな何なんだズラぁ~~!?」

ウェカピポの『壊れゆく鉄球』は見事、
別宮の脳天に直撃し、

ウェカピポ「『左半身失調』ッ!」
別宮「左側が…左側が見えね~ズラ!?」

『左半身失調』を引き起こすッ!
隙だらけだぜッ!そして今度は…

神裂「行きますッ!」

神裂火織が仕掛けるッ!
当然、仕掛けるのは『失調』してる左側ッ!

神裂「ハァァァァッ!」

彼女の腰の『七天七刀』へと手が伸びたかと思えば、
――――シャキキキキキキキキーーーーーーーーーンッ!
目にもとまらぬ神速の抜刀八連ッ!

最早何が起こったのかすら解らぬ内に…

別宮「 ひ で ぶ ぅ !? 」
―――バラバラバラバラバラバラバラバラバラッ!

刺身の様に九つに下ろされてしまった別宮。
見事なまでの連携だが、この三人、今日初めてあったばかりと誰が思おう。
その道に通じた者だからこそできる、実に見事な動きであった。


551 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/05(土) 17:57:41.06 ID:9qpnz7hco
サーレーwwwwwwww

552 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/05(土) 17:58:05.30 ID:n4rEd1M7o
サーレー「……」

556 名前:『吸血殺し編』:第7話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/05(土) 18:02:53.17 ID:QsJUxlp60

アニェーゼ「へ!やっぱり雑魚じゃねーですか」
ウェカピポ「こんなヤツにかかずらわっている時間は無い。行くぞ」
神裂「そうですね…行きましょう」

他のメンバーを探すべく、別宮の死骸を乗り越えて、
『三沢塾』の奥へと向かって行く『Cグループ』の面々。

サーレー「………」

          /;;;;\;;;;;;/;;;;\ 
      /\|  \  /   |/\    
    //\| (●) (●)  |/\\   
    //\|   ↓      |/\\    
    /   /\  ー-   /\   \      
          |      |

サーレー「……俺の出番は?」
―――知るかボケ

『鋼線の別宮』―――神裂に9枚に下ろされる。『死亡』



―――話しは再び『Aグループ』へ


557 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/05(土) 18:03:16.15 ID:Eq5L1MV8o
近距離パワー型だから……近距離パワー型だから!

559 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/05(土) 18:03:39.93 ID:HkMe9TGz0
あ、あれだよ・・・・・・カニは単独任務に優れてるんだよ!

564 名前:『吸血殺し編』:第7話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/05(土) 18:15:40.69 ID:QsJUxlp60

姫神「………」

姫神秋沙は『三沢塾北棟12階』へと踏み込んでいた。
手には『波紋探知機』のビンを持って、
針の落ちる音すら聞き漏らさぬ程の集中力で周囲を警戒しながら、
ゆっくりと足を進める。

姫神「!」

手もとの『波紋探知機』が反応する。
目の前の扉の向こうに『ナニカ』いる。
ここまで来れば…その先にいる『ナニカ』におおよその見当はつく。

姫神「………」
姫神「すぅーーーはぁーーー」
姫神「すぅーーーはぁーーー」
姫神「コォォォォォォォッ……」

姫神は改めて呼吸を整えると、
その全身から『深紅のオーラ』を放出させる。

この扉の先に10年間追い続けた因縁の『石仮面』がある。
そう思うと、思わず『呼吸』が乱れてしまいそうに成程、
胸が黒い期待に高鳴り始める。

姫神「………」

逸る気持ちを抑え込みながら、
ゆっくりと部屋の扉を空ける。

―――ギギィッーーー…
蝶番の軋む音が響き、広大な空間が明らかになる。
かつて『三沢塾』がカルト宗教の本部だった時代に、
教祖である『塾長』の部屋として使われていた部屋。
煌びやかだが品の無いケバケバしい装飾で覆われたその部屋の真ん中に、
『ソイツ』は居た。

???「必然。来たか『波紋使い』」

『ソイツ』が口をきいた。
ただそれだけなのに、姫神の背骨が、
ドライアイスでも突っ込まれたかのように冷たくなる。
コイツは…今までの連中とは段違いだ。


565 名前:『吸血殺し編』:第7話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/05(土) 18:23:16.59 ID:QsJUxlp60

姫神「オマエが―――」
???「―――如何にも」

???「アウレオルス=イザードである」

緑に染められたオールバック。
品のいい仕立ての純白のスーツに身を包んだ長身。
そして、その口元から覗く大きな犬歯。
―――『吸血鬼』

その手元にあるのは…

姫神「『石仮面』」

10年!
余りに長い時を経て、少女はようやく怨敵と出会った!
『吸血鬼』が立ち上がる。

アウレオルス「来い。我が目的の邪魔をするならば」
アウレオルス「この場にて惨殺処刑するのみ」

ただ立っているだけなのにこの威圧感ッ!
姫神は思わず『猫足立ち』の構えを取った。

今、彼女の目の前に居るのはただの『吸血鬼』では無い。

姫神「 よ う や く 出 会 っ た !」

『世界』を知りつくし、一つの『世界』を支配した、
偉大にして恐るべき『黄金の男(エル・ドラード)』。

少女はただ一人、その『怪物』に対峙するッ!


  /└────────┬┐
 < To Be Continued...     | |
  \┌────────┴┘


567 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/05(土) 18:25:40.06 ID:Eq5L1MV8o
おおおおおおおwwktkがとまらねえええええええええええええええええええ!

568 名前:『吸血殺し編』:第7話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/05(土) 18:25:43.17 ID:QsJUxlp60
所で、また番外編が一つ書き上がってしまっているのですが、
これから投下してもいいですか?

569 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/05(土) 18:26:37.02 ID:jd0rIkwE0
投下したなら使ってもいいッ!

574 名前:番外編4:とある暴竜の誕生秘録 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/05(土) 18:29:24.46 ID:QsJUxlp60


―――今から20年以上前

―――空条承太郎が『スタープラチナ』に目覚める前の何時か


一世紀近い深海での『眠り』から目覚めた『DIO』は、世界を巡っていた。
自分の生きた時の一〇〇年後の世界を詳しく知る為の旅であり、
また、自分の配下となる『スタンド使い』やその素質を持つ者を探す為の旅でもあった。

『DIO』はこの旅の過程で、後に『親友』になる『エンリコ=プッチ』と出会った訳だが、
ある時、彼は生まれ故郷『イギリス』の『スコットランド』『ハイランド地方』を訪れた。
深い理由は無く、ただ行きずりの気まぐれに過ぎない。

そして、一〇〇年前から時の歩みを止めてしまった様な、
カトリックの根強い田舎の寒村に迷い込んだ『DIO』は、その村をその日の仮の宿とした。

誰もが寝静まった夜の寒村を独り歩く『DIO』は、ふと、一つの古びた邸に目が止まった。
こんな田舎の寒村にしては、中々に立派な作りの邸であったが、その邸の表札を見た時、

DIO「ホウ…」

と『DIO』は一つの感嘆を洩らした。
表札にはこうある。
―――『ブランドー邸』と

DIO「これはこれは…」

奇妙な偶然もあった物だ。
たまたま訪れたこんなド田舎で、
まさか自分と同じ名を持つ家を、これまた偶然発見するとは…

DIO「面白い…」

『DIO』は、静かに音も立てずに邸の閉じられた門を『跳び越えて』、中へと入って行った。
ああ、何と言う不幸かこの『ブランドー邸』の住人達は、
偶然、この『吸血鬼』と同じ名を持っていたばかりに、今宵、この地上から永遠に消え去る破目になった。
ただ『1人』を除いて…



575 名前:番外編4:とある暴竜の誕生秘録 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/05(土) 18:30:00.44 ID:QsJUxlp60


DIO「やあ、お嬢さん」

『DIO』は、今やこの邸の中で唯一の生存者となった、
このブランドー家の一人娘と思しき少女のベッドの側に立った。

彼女を除く全ての人間は、彼女の父も母も、
使用人も執事も、住み込みの庭師でさえ、
一人残らず殺され、『DIO』によって血を吸い尽くされていた。

DIO「喜びたまえ…君にはこの『DIO』の…」
DIO「今宵の相手を務めさせてやろう…」

『DIO』は恐怖に震える少女のベッドに腰かけながら言った。
なんとも傲慢で自分勝手な物言いだが、『DIO』とっては当たり前のことでしか無い。
『DIO』にとっての女とは、自分の『匂い』に引き寄せられてわざわざ喰われにやってくる、
食虫花に食われる虫の様に愚かな、便利な『食料品』に過ぎない。
『DIO』が服を脱げと言えば喜んで淫売と化す…そういう生き物である、と言うのが『DIO』の認識。

―――しかし、その夜は違った

―――バチンッ!
少女「恥を知りなさい!この化け物ッ!」
少女「永遠に呪われなさいッ!」
DIO「………ホウ」

生き残りの『少女』は、『DIO』の頬を打ち、
ハッキリと、強い意思を込めて『DIO』を拒絶したのだッ!

その体は恐怖に震えているし、
こんな事を仕出かせば、この『怪物』に、
自分の家族と同様に殺される事も解っている。

それでも少女は、一人の誇り高き『人間』として、この『怪物』を拒絶したのだ!

―――『人間の偉大さは、恐怖に耐える誇り高き姿にある』

『英雄伝』で名高い、ギリシャのプルタルコスの言葉だが、
まさにこの少女は、この言葉を体現していた。
人は、その姿に感動や感嘆を覚えずにはいられないだろう。

しかし…


577 名前:番外編4:とある暴竜の誕生秘録 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/05(土) 18:31:08.46 ID:QsJUxlp60

DIO「………」ニヤリ

彼女の今、目の間に居るのは、
『人間』とは違う『価値観』の世界に生きる『怪物』であり、
その『怪物』に取っては『人間』の見せる『気高き誇り』など、
不遜にも『家畜』が畜主へ牙を剥いてきた…その程度の印象でしか無い。
普段の『DIO』であれば、ここで少女の血を吸って喰らうだけの所だが…

DIO「………」

目の前のちっぽけな少女の事が何故か微かに気にかかる。
その理由を少しばかり考えたが、『DIO』には直ぐにその理由が解った。
少女の『目』だ。
生意気にも自分を拒絶する少女の『目』には見覚えがある。
そう、丁度、こんな『目』をして、この『DIO』を拒絶した女が過去にもいた。

今や、我が『肉体』と化した『ジョナサン=ジョースター』の妻、
旧姓『エリナ=ペンドルトン』…あの女の目に、この少女の目は酷く似ているのである。

その事実が―――

DIO「服を脱げ女」

『DIO』に何時にない行動を取らせた。
それは、自分を百年近くも海の底に閉じ込めた男への、
見当外れの意趣返しのつもりだったのかもしれない。
あるいは、少年期の屈辱の記憶が珍しく刺激されたせいかもしれない。

―――その夜、『DIO』はその少女を『犯した』。


578 名前:番外編4:とある暴竜の誕生秘録 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/05(土) 18:32:00.19 ID:QsJUxlp60


その後の少女の運命は悲惨を極めた。

『ハイランド地方』は今なお『イギリス清教』よりも、『ローマ正教』が圧倒的に強く、
特に彼女の生まれ育ったこの村は、『ローマ正教』が伝統として村の根っこにまで染みつき、
イングランド王室主導の『イギリス清教化』に最も強く抵抗し、
今なお『ローマ正教』の信仰を守り続けている土地であった。

―――汝、姦淫するなかれ
『婚前交渉』は『不浄』の極みである。
例えそれが『強姦』によるモノであってもだ。
『淫売』へ投げかけられるべきは、『同情』では無く『石』だ。

少女を守ってくれる家族は、皆、殺し尽くされてこの世に既に居ない。
『ブランドー家』が、この村では2つある名士の家の1つであり、
もう1つの名士と代々仲が良く無かった事も、少女への村人の『仕打ち』を加速させた。

それでも少女は必死に生きた。
財産を奪い取られ、下女へと身をおとされながらも、必死に生きた。
ここで悲観して自死を選べば、あの男に敗北した事になると思ったからであり、
そして、自分のお腹の中で育つ、もう1つの新しい命に気がついたからだった。

例え一度限りの、それも望まない契で生まれた子供とは言え、
確かに自分の中でその生命の鼓動を感じられる、確かな我が子なのだ。
この子の為にも、自分は生きぬかねばなるまいッ!

『流星群』が夜空を駆け抜けたその晩、
少女は『男の子』を出産し、自分とは違い、『祝福』された人生を歩むよう、
『聖人』から名前を戴いて『ディエゴ』と名付けた。

―――『ディエゴ=ブランドー』の誕生であった



579 名前:番外編4:とある暴竜の誕生秘録 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/05(土) 18:33:05.16 ID:QsJUxlp60

『ディエゴ』は蔑まれながら、悲惨な幼少期を送った。
『貧困』はまだ我慢できたが、周囲からの『蔑み』には我慢がならなかった

村人たちは、大人も子供も、こう言って彼を蔑んだ。

曰く『父無し子』
曰く『淫売の子』
曰く『望まれない子』
曰く『犯されて生まれた子』

曰く『鬼子』

少年は、こうした蔑みを通じて、
自分がどういう風にして生まれたのかを知った。

普通であれば、こんな幼少期を送った人間は、
恐ろしく卑屈で、いじけた人格に育つに違いない。
しかしッ!『ディエゴ』は違ったッ!

彼の『母』は、あの『DIO』に抗った『気高き魂』の持主ッ!
彼女の息子への無償の愛が、どん底に落ちても決して砕けぬ気高さが、
『ディエゴ』を誇り高い人間に育てたのだッ!

ある時、ディエゴが、あまりに草臥れきった母の様子に、
ポツリと『自分など生まれてこなければ…』と漏らした事があった。

それを聞いた母は、ディエゴをぶって言った。

母「二度とそんな事を言うのは許しませんよ!ディエゴ!」
母「お前は『祝福』されて生まれた子供なのだからッ!」
母「誇りを持ちなさいディエゴ!あなたはこの母に『祝福』された子供なのだから!」
母「強くなるのですディエゴ!この理不尽な世界に負けないくらいに強く!」

この母がいたからこそ、
ディエゴが『気高い誇り』を胸に秘めた聡明な少年に成長することが出来たのだ。

『人間世界の悲惨』のどん底にいながらも…『気高さ』を失わなかった母子。
しかし、母は、ディエゴが8歳になった時、生まれ故郷の村を出ていく事を決意した。


580 名前:番外編4:とある暴竜の誕生秘録 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/05(土) 18:34:02.37 ID:QsJUxlp60

母「自分はいい…自分一人ならば、ここで生きるのにも耐えられる」
母「しかし…『ディエゴ』を…この『祝福された子』をここに止めておくのは」
母「それは…あまりにしのびない」

母は、ディエゴの見せる利発さと、
どんな暴れ馬をも鎮める動物への異様な支配力、
粗食にも関わらずすくすく育った肉体と、その優れた身体能力から、
この少年が将来きっと唯者でない人間に成長すると思ったのだ。

しかし、この村に居る限り、
この子の運命も永遠に閉ざされしまう…

母「ディエゴの未来を閉ざす事だけは!絶対に避けねばならないッ!」

母子は、本当に僅かな貯金だけを携えて、
生まれ故郷を飛び出し、一路『ロンドン』へ向かった。

2人が行き着いたのは、貧民街の『イーストエンド』。
百年ほど前には『食屍鬼街(オウガーストリート)』と呼ばれていた場所だ。
―――暮らしの貧しさはまるで変わらなかったが、ある時転機が訪れた。

一人の『貴族』の男が、偶然、ディエゴの母親を見初めたのである。
ディエゴの母は、長い貧困生活で手もガサガサになっていたが、
その『気高さ』から来る、何とも言えない美しさの持ち主であったのだ。

ディエゴの母は男の申し出を了承した。
『貴族』ならば…ディエゴに豊かな教育を受けさせられる…
全ては息子の幸福の為に…

しかし、この選択が『母』を『殺す』ことになったとは、
果たして誰が予測出来ただろう。

この『貴族』の男は、根っからのサディストの変態のクズ野郎だったのだ。


581 名前:番外編4:とある暴竜の誕生秘録 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/05(土) 18:34:40.82 ID:QsJUxlp60

見受けされてから、日に日に増える母の体の痣に、
ディエゴは何度も母に懇願した。

ディエゴ「もういいんだ母さん!こんな所を飛び出して、イーストエンドに戻ろうッ!」

しかし母は黙って夫の暴力に耐え続けた。
『気高い誇り』が汚される時もあった。しかし…

母「ディエゴの未来を閉ざす事だけは!絶対に避けねばならないッ!」

ここで男を拒絶すれば、またあの貧民街へ逆戻りなのだ。
そうすれば、ディエゴの未来が閉ざされる…それだけは避けねばならないッ!

―――そして、母は26歳の若さでこの世を去った。
―――明らかに『殺人』であったが、全ては事故として処理された

葬儀の席で、貴族の男は、
義理の息子であるディエゴに、歪んだ顔でそっと耳打ちした。

貴族「おまえの母親はなあ…ディエゴ」
貴族「殴りながらヤリまくるのがいい女だったんだぜ」

それを聞いた時、ディエゴの体の中で、何かが切れる音が響いた…

貴族の男が、腸から口腔までが、
トカゲでびっしりと埋め尽くされるという、
世にも奇妙な死に方をしたのは翌日の夜の事であった。

男の邸からは…ディエゴの姿が消えていた。


583 名前:番外編4:とある暴竜の誕生秘録 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/05(土) 18:35:33.46 ID:QsJUxlp60


ディエゴは貧民街に戻り、
あらゆる犯罪に手を染めながら、
ひたすら荒んだ青春を送っていた。
しかし一方で、のし上がる為の準備も、決して忘れてはいなかった。
金を貯め、こっそりと法律やマナーを学び、社会の仕組みを理解していく…
全ては、『のし上がって支配する』為に!

ディエゴ「決して許さないッ!『父』も、母を迫害した村の連中も…」
ディエゴ「そんな母の悲惨を見て見ぬふりをした連中も全員ッ!そして…」

ディエゴ「時代遅れの戒律で母を『淫売』に貶めた『十字教』ッ!」
ディエゴ「それを創りだした『イエス=キリスト』ッ!」
ディエゴ「どいつもこいつも!有罪だ!」

ディエゴ「くそ田舎者どもッ!オレは必ず社会の頂点に立ってみせる!」
ディエゴ「そしてオレを邪魔するヤツらは俺の母が被った屈辱よりも」
ディエゴ「もっと絶望的な『人間世界の悲惨』を味あわせて、地面の上をはいつくばらしてやるぜッ!」

自分が『栄光の世界』へと足を踏み入れる事…
ただそれだけが死んだ母の望みだったのなら、自分は何としてもそれを成し遂げねばなるまい。
母の為に、そして自分の為にッ!

そんな彼の元に『星の導き』に従って、一人の神父が姿を現した。
そして少年は、自分の生まれと、自分の血統の宿命、
そして、自分が真に『奪う』べきモノを見出し…
その『スタンド』を覚醒させた。

―――かくして『神』の血を引く一匹の『暴竜』が生まれたのだ


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 < To Be Continued...     | |
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584 名前:番外編4:とある暴竜の誕生秘録 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/05(土) 18:37:11.14 ID:QsJUxlp60
以上です。

この世界におけるディエゴの過去編でした。

585 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/05(土) 18:40:06.68 ID:WDJLydk/0

いやもう凄すぎるわ……

586 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/05(土) 18:44:53.91 ID:v2q8mhW70
ジョジョの世界において血統が深い意味を持つと言うのならこの気高い母親から生まれたディエゴにはコロネと同じ様な漆黒でありながらも黄金に輝く意思が芽生える可能性も……!

ってか変態貴族さんディエゴのお母さん娶ったんならウェカピポの妹は無事なのか

591 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/05(土) 18:57:17.13 ID:FMuxwN23o
ディエゴには神父を乗り越えて欲しいな

592 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/05(土) 19:13:11.12 ID:HkMe9TGz0
正史でもディエゴの母親は気高い黄金の精神持ってるよ
まぁ、ディエゴはやっぱディエゴだけど

593 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/05(土) 20:37:35.84 ID:bOrq+F35o
なるほど。
誇りある母の名なのね。それが父の姓とダブるという皮肉

605 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 01:58:47.75 ID:2SLt5ux20
ママンが早死にしてなければDIOもゲロ以下のにお以下略にならずにすんだかも、と一瞬思ったが
ジョージさんの馬車が事故った現場にいたあの女じゃ、このディエゴの母ほど気高くはなかったかもな
まぁどんな母親でも、いてくれるだけで天と地だけど

606 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2011/02/06(日) 02:26:13.04 ID:JlX4b//80
DIOは結局あの母親のことが好きだったからね
きっとDIOには優しかったんだろう
母親がいればクールに去り彦が「生まれつきのゲロ」と評した彼でもあんなゲス野郎にはならなかったはず

607 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 03:19:47.05 ID:yoAG/zlEo
クールに去り彦で妙に笑った

645 名前:『吸血殺し編』:第8話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/06(日) 20:01:03.73 ID:Vrgxkkpr0


姫神「ハァァァァァァァァッ!」

最初に仕掛けたのは姫神秋沙ッ!
その首に巻かれたマフラーを解きつつ、その中に『波紋』を流し込むッ!
東南アジアに生息する昆虫サティポロジア・ビートルのほんのちょっぴりの腸の筋を、
何と3万匹分集め、乾燥させて編ん代物であり、その波紋伝導率は何と100%ッ
!あの『リサリサ』や『ストレイツォ』も武器、そして防具として、
チベット系波紋戦士の伝家の宝刀ッ!

姫神「『蛇尾追帯(スネーク・テイル)』ッ!」

波紋を流された『マフラー』は、
まるで命が通っているかの如く宙をうねりながら駆け抜け、
アウレオルスの右手に巻き付いたッ!

姫神「(ちょろい。このまま流し込むッ!)」
姫神「――――――コォォォォォォォォォッ!」

喰らえ!100%伝導の『波紋』の味をッ!
がッ!しかしッ!?

アウレオルス「無駄」
姫神「!?」

効いていないッ!?何故ッ!?

アウレオルス「憮然。その程度の技前で私に挑むか」

アウレオルスは右腕に巻き付いたマフラーをグイと、
その『吸血鬼』の怪力で引っ張った。

姫神「チッ!」

このままでは無理矢理引き寄せられる。
姫神は仕方なくマフラーを手放すが、
アウレオルスの手元に渡ったマフラーはその場で引き裂かれてしまう。


647 名前:『吸血殺し編』:第8話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/06(日) 20:05:00.80 ID:Vrgxkkpr0

アウレオルス「まあいい。私の肉体で何が出来るのか」
アウレオルス「その探究の実践台として付き合ってもらうぞ。娘」

アウレオルスは一切表情を動かす事無く、
冷たい双眸のまま、コツコツと姫神へと向けて静かに歩いて来る。
だだ歩いてるだけだ。重心の取り方も、歩調も、足の運びも、
何の技も経験も無い、素人そのもの、隙だらけの歩み…にも関わらず…

姫神「―――ッ」ゴクリ

この威圧感ッ!この鬼気ッ!この殺気ッ!
何と言う怪物であろう。姫神秋沙の体は今ッ!

姫神「(馬鹿な。震えるなんて)」

確かに恐怖を感じているッ!

姫神「舐めるなッ!」

その恐怖を復讐心で燃え上がらせ、
姫神は近づいてくるアウレオルスに再度仕掛けたッ!

姫神「(その右腕に何を仕込んでいるか知らないけど)」
姫神「(ならば。直接拳で『波紋』を流し込むッ!)」

姫神は『波紋法』で身体能力を一時的にブーストッ!
バネの如く足の筋肉をたわませ跳躍ッ!
狙いはアウレオルスの剥き出しの頭部ッ!上方から仕掛けるッ!

アウレオルス「………」
―――スッ

アウレオルスが迎撃の為に繰り出してきたのは右の掌。
ただの掌だ。手袋も何も着けてはいない、剥き出しのただの掌だッ!

姫神「(怪力で受け止めるつもりならば…甘いッ!)」
姫神「――――――コォォォォォォォォォッ!」

姫神の全身からわき上がるのは深紅のオーラッ!
甘い芳香に確かな死を秘めた、恐るべき灼熱の太陽ッ!
その名もッ!

姫神「『吸血殺しの波紋疾走(ディープブラッドオーバードライブ)』ッ!」


648 名前:『吸血殺し編』:第8話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/06(日) 20:09:09.94 ID:Vrgxkkpr0

砂漠の太陽はあらゆる生命を灼熱の内に焼き殺すッ!
姫神秋沙の全身から発せられる『波紋』のエネルギーは、
その拳に集束し、アウレオルスを、闇の怪物を『焼き殺す』べく、
姫神の拳を受け止めらる右の掌から流れて…

姫神「―――嘘」
―――カッチーーーーーンッ!
アウレオルス「当然。その程度の技が私に通じる筈無し」

姫神の拳を握るアウレオルスの掌が、
突如、『波紋』を流すよりも早く凍りだし、そしてッ!

姫神「―――ァッガ!?」

姫神の手をも、その手に通う『血管』をも凍らせるッ!
『波紋』は血液のエネルギー。血が通わなければ効力を発揮しないッ!

―――『気化冷凍法』ッ!
1世紀以上前の戦いで『ディオ=ブランドー』が編み出した、
『吸血鬼』側の対『波紋使い』戦法の一つだッ!

アウレオルス「この体になってから、随分と時間があった」
アウレオルス「『吸血鬼』の肉体の特性を探究するに、充分な時間が」
アウレオルス「歴然。私は自分の肉体の操作法に熟知している」

無論、アウレオルスと『ディオ』こと『DIO』の間には面識など無いが、
アウレオルスは『魔術師』…すなわち『探究者』。
独力で『気化冷凍法』を既に編み出していたのだッ!

アウレオルス「『波紋戦士』…噂程でも無い」
アウレオルス「小娘。貴様の実力は既に判然。故にもはや用は無し」
姫神「―――ッッ!」

腕が凍傷の様になってまるで動かない。
このままではまずい…やられるッ!


650 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 20:10:07.51 ID:5mT/IJd7o
こいつ…まだ、黄金錬成使ってないんだぜ…?

651 名前:『吸血殺し編』:第8話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/06(日) 20:13:01.32 ID:Vrgxkkpr0

姫神「…ふざけるな」

姫神は立ち上がる。
この『吸血鬼』は強い。
これまでの相手してきた連中の様な、
自分の身体能力に頼りきりの雑魚とは違う。
自分の肉体の特性を知りつくし、その弱点を認識したうえで、
それへの対策を既に確立している。頭が段違いに良くて、尚且つ冷静だ的確な判断力の持ち主だ。
だがそれでもだッ!

姫神「(私は。膝を折る訳にはいかないッ!)」

自分は10年前に誓ったのだ!
死に絶えた生まれ故郷の住人達の魂に誓ったのだッ!
生き残った者の務めとして、元凶の務めとしてッ!
『吸血鬼』をッ!『石仮面』を永遠に闇に葬るとッ!

アウレオルス「愕然。まだ私に立ち向かうか」
アウレオルス「良かろう。お前はその血を吸って殺すと約束せん」
姫神「おおおおおおおおおおおーーーーーーッ!」

姫神は『波紋』の流れない右腕をだらりと垂らしつつも、
左拳に長い振袖を纏わりつかせ、そこに『波紋』を伝導させるッ!
振袖はそのまま白い『波紋刃』となったッ!

姫神「『波紋袖斬(スリーヴ・カッター)』ッ!」

間に『物』を挟めば『気化冷凍法』は通じまいッ!
そう判断しての姫神の攻撃であったがッ!

アウレオルス「無駄」

それはアウレオルスも同じ事ッ!
アウレオルスの手には、何時の間にか、
先程奪い取られた『マフラー』の切れ端が巻き付いているッ!

姫神「なッ!?」
アウレオルス「何で出来ているか私は知らぬ…が」
アウレオルス「貴様の使い方からおおよそ見当はつく」

雷のアースの様に、姫神の『波紋』は散らされ、その威力を失う。
そして、技をことごとく防がれたが故に生じた姫神の隙を、
アウレオルスは見逃しはしなかった。

アウレオルス「フン」
姫神「ガハッ!?」


653 名前:『吸血殺し編』:第8話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/06(日) 20:19:14.40 ID:Vrgxkkpr0

何の技も無い、軸も定まらぬ、ただの素人の蹴り…
しかし怪力故にその威力は絶大ッ!
姫神はとっさに腹筋に『波紋』を流して硬質化するも、
その威力を殺し切れずに血へどを吐きながら吹き飛んだッ!

アウレオルス「取るに足りんな『波紋使い』」
アウレオルス「今の我が『肉体』の天敵と伝え聞いていたが」
アウレオルス「我が『真の力』を使うまでもなし」
姫神「―――ガハッ!?」

ヤツが近づいてくる。
立ち上がらなくてはッ!立ち上がって戦わなくてはッ!
だが、体が動かないッ!

アウレオルス「これで『詰み(チェック)』だ」
姫神「(嘘。こんな。こんな所で私はッ!)」

死ぬわけにはいかないのだ!復讐を果たすまではッ!
でも…体が動かないッ!

アウレオルス「血肉となって我が『肉体』の一部となれ」
姫神「(もう…だめだ)」

アウレオルスが手を振り上げた。
これが振り下ろされた時、自分は死ぬだろう。

姫神秋沙の脳裏をよぎるのは、
今まで出会って来た人々との出会いと別れの記憶、
僅かな間とは言え、自分の『兄』であった『ポルナレフ』との生活の記憶、
そして…

姫神「(おとうさん…おかあさん…)」

10年前、吸血鬼に血を吸われて死んだ、自分の父と母の…

姫神「(ごめんなさい)」

だが、姫神へは死神の鎌は振り下ろされなかった。
なぜならば―――

―――ヒュンッ!
アウレオルス「ムッ」
???「チッ!外したわい」
姫神「――え?」

アウレオルスが突如その場を飛びのき、
彼が一瞬前までいた空間を、何かが通り過ぎて、
壁に激突、そのままめり込んだ。
これは…『アメリカンクラッカー』?
しかも、見た所『鋼鉄製』。誰がこんあ酔狂な物を…


654 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 20:20:57.86 ID:ijd67IV1o
なつかしの技きたwwwwww

655 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 20:22:04.45 ID:gCERAOCBo
企画倒れのクラッカーヴォレイktkrwwwwww

656 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 20:22:48.76 ID:8MgZxyBgo
クラッカーヴォレイキタアアアアアアアアアアアア

657 名前:『吸血殺し編』:第8話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/06(日) 20:24:35.36 ID:Vrgxkkpr0

???「ウーム。こいつを使うのは久しぶりじゃからのぉ…」
???「コントロールが上手く出来んわい。外しちまったわ…」
アウレオルス「貴様…新手の『波紋使い』か」
???「いかにも」

姫神が、新たな声のする方向を見た。
そこには―――ッ!

ジョセフ「『ジョセフ=ジョースター』見参ッ!てヤツじゃな!」

『伝説の老兵』、ジョセフ=ジョースター!
乙女のピンチに、アメリカンコミックスのヒーローの如く、
ジャンジャジャーンと、ただ今参上ッ!

いや、彼だけでは無いッ!

ディエゴ「成程…コイツが親玉って訳か」
上条「『錬金術師』…ッ!今回の騒動の元凶ッ!」
ディアボロ「キサマには縁も所縁も無いが…倒させてもらうぞッ!」

姫神「あ。貴方達は…」

『ディエゴ=ブランドー』ッ!
『上条当麻』ッ!『ディアボロ』ッ!
ジョセフに続いて、彼らもやって来たッ!

姫神「…どうして?」

何故ここに来たのか。
何故、仲間では無く自分を優先して…
言外にそう問うた姫神に、4人は各々答えた。

ジョセフ「生憎、女子一人に戦わせておくほど、ボケちゃおらんのでなッ!」
―――ジョセフは帽子のツバに指をやり、ステッキを剣の如く構えながら不敵に笑う。

ディエゴ「勘違いするな女。お前の為ではない…その『錬金術師』を始末しに来ただけだ」
―――ディエゴはあくまで冷たい口調で、猫背になりながら、戦いに備え、その体に力を溜める。

上条「お前に一言、言わなきゃなんねーことがあるから来たんだよッ!姫神ッ!」
―――上条はその右の拳をギュッと固く握りしめながら、少女を救うべく怒りを浮かべる。

ディアボロ「隣のお人好しの手助けをするためにな…文句なら上条に言ってくれ」
―――ディアボロは戦いに備え、静かな目線を姫神では無く『錬金術師』に注ぎ、観察する。



658 名前:『吸血殺し編』:第8話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/06(日) 20:29:03.40 ID:Vrgxkkpr0


ジョセフ「まずはワシに任せてもらおう…『吸血鬼』の相手ならばな」
アウレオルス「よかろう『波紋使い』。憮然とさせてくれるな」
ディエゴ「生憎だが…俺も相手だぜ」

ジョセフとディエゴが前に出て、アウレオルスと対峙する。
一方、上条とディアボロは…

上条「大丈夫か!姫神ッ!」
ディアボロ「!…随分と酷い怪我をしたようだな…」

怪我をし、倒れこんでいた姫神へと駆け寄った。

―――第2ラウンドのゴングが鳴る。


上条「ひ…ひでぇ怪我だ…本当に大丈夫かよ、姫神ッ!?」
姫神「見ての通り。大丈夫では無い」

上条とディアボロは姫神に駆け寄ったが、
姫神の右手に負っている傷は、余りに酷く、
思わず上条は絶句してしまいそうになる程であった。
にも関わらず…

姫神「立たなきゃ…」
上条「おい!姫神!じっとしてろ!酷い怪我なんだから…」

上条の制止を無視して、姫神は立ち上がろうとする、
その余りに無茶な様子に、

上条「 ふ ざ け ん な よ テ メ ェ ! !」
上条「何、何でも自分一人でやろうとしてんだよ!」
上条「こんな酷い怪我をして…まだ一人でやろうってのかよ!」
上条「何で人の事を頼らなねーんだよ!アあンッ!」

思わず姫神に怒鳴ってしまう。
『不幸』を背負い込む役など、自分だけで充分なのだと、姫神へと叫ぶが…

姫神「違う。上条君。そういう事じゃない…」

それに対する姫神の答えは意外な物。


659 名前:『吸血殺し編』:第8話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/06(日) 20:31:15.53 ID:Vrgxkkpr0

姫神「あの『吸血鬼』は危険。これまでの連中とはレベルが違う」
姫神「あの人達だけでは危うい。だから『波紋使い』の私が加わらないと…」
ディアボロ「…その傷でか?」

姫神の手に負った傷は、もはや凍傷を通り越して、
腕が凍りついて、腕の彼方此方に亀裂が走り、そこからは血すら漏れない。

姫神「血さえ通えば…氷を溶かせば…腕の氷を溶かせば…」
姫神「血が通って、『波紋』エネルギーで傷は自分で癒せる」
姫神「そうすれば…私はまだ戦える」
上条「………」

確かに『吸血鬼』と相対するには『波紋使い』の力が不可欠だ。
だとすれば…

上条「なあ姫神」

上条「極寒地に住むエスキモーはな、凍傷にかかった時… 」
上条「アザラシの肉の体内に入って、その体の熱で凍傷を治すんだぜ」

言いつつ、上条は上に着たシャツを脱ぎ、上半身裸になる。

上条「ならよぉ……」
上条「これならどうだ――っ!!」

姫神「か、上条君!?何を!?」
ディアボロ「何をしているんだ上条当麻ーーーーーッ!?」

――――ボジュュゥゥゥゥゥゥゥゥッ!
上条「おぎあぎごぎぼぎくぁwせdrftgyふじこlpーーーーーッ!?」

何と上条当麻はッ!
自分の剥き出しの腹に、姫神の凍りついた腕を押し当てたのだッ!

上条「チクショーーーーッ!滅茶苦茶痛ぇ!?予想は出来たけど滅茶苦茶痛ぇ!?」


660 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 20:33:35.91 ID:8MgZxyBgo
スピードワゴンさあーーーーーーーーーん!

661 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 20:33:38.13 ID:dntJIMmVo
上条さんwwwwwwあんたもっとやることあるんじゃwwwwwwww

662 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 20:34:00.19 ID:r1tN4onAO
さすが上条さん

663 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 20:34:09.67 ID:ljK4qaC00
妙に博識だな、上条さんww

667 名前:『吸血殺し編』:第8話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/06(日) 20:36:59.09 ID:Vrgxkkpr0

姫神の腕の氷を溶かすのと引き換えに、
上条の腹が氷の火傷で覆われ、聞くだけで耳を閉ざしたくなる音が、
肉の焼ける音が周囲に響く…

姫神「何で?どうして?何で君はそこまで?」

姫神には理解できない。
自分が苦痛に耐えられるのは、この胸に強い復讐の誓いがあるからだ。
死んでいった故郷の人達の魂に報いるという信念があるからだッ!

だがこの少年は違う。
ただ偶然この場に居合わせただけの筈だ。
何故?何故、縁も所縁も無い人の為にここまで出来るッ!?

上条当麻がイイ人なのは知っている。
理不尽に怒る事が、誰かの不幸に怒る事の出来る人間だと知っている。
でも、それでも―――

上条「人を助けんのにいちいち理由なんているかよ…」
上条「もし必要だってんなら『ほっとけねー』…理由なんてそれだけで充分だろうが…」
姫神「!?」
ディアボロ「………」

これが『上条当麻』という人間だ。
『偽善使い(フォックスワード)』を名乗る、
底抜けにお人好しで、人の不幸を見過ごせない男だ。

―――姫神秋沙の胸中で、赤い実が弾ける音が響いた


668 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 20:38:45.64 ID:8MgZxyBgo
惚れたか……

669 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 20:39:29.51 ID:GWJJ9exxP
上条当麻は既にフラグを立てている

671 名前:『吸血殺し編』:第8話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/06(日) 20:42:26.91 ID:Vrgxkkpr0


ジョセフ「『錬金術師』君ッ!君の相手はこのワシじゃッ!」

ジョセフが金属製のステッキを剣の如く構えながら、
アウレオルスへと年に似合わぬ素早い身のこなしで肉迫するッ!
明らかに体術の素人と解るアウレオルスとは対照的に、
重心に一切の揺れの無い、凍った水面を滑るかの如き、実に優雅な歩法ッ!

ディエゴ「………」

一方、ディエゴは、猫背の体勢まま、
ジョセフの横から、アウレオルスの背後へと回り込むように疾駆する。
その走法はどこか非人間的だが、気のせいであろうか?
ディエゴの顔の肌がひび割れて、何処か鱗っぽい感じになり、
口角が、耳の方へと裂け始めている様な…

ジョセフ「――――――コォォォォォォォォォッ!」

最初に仕掛けるのはジョセフ。
『波紋呼吸法』は、年老いたジョセフの体に強烈無比な生命エネルギーを送り込み、
筋肉、血流、反射神経、肉体のあらゆる機構を活性化ッ!
その肌から溢れ出るのは、太陽の如き『山吹色(サンライトイエロー)』のオーラッ!

ジョセフ「震えるぜハートッ!ぶった切る程にシャープッ!」
ジョセフ「鋼を伝わる『波紋疾走』ッ!」

手にサーベルグリップで握られた鋼製のステッキに、
強烈な『波紋』エネルギーが伝導されていくッ!

ジョセフ「『銀色の波紋疾走(メタルシルバー・オーバードライブ)』ッ!」

迫りくる『波紋剣』ッ!
しかしアウレオルスは余裕の鉄面皮ッ!


672 名前:『吸血殺し編』:第8話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/06(日) 20:45:10.18 ID:Vrgxkkpr0

アウレオルス「(唖然。所詮こいつも敵ではないか)」

『波紋剣』がなんだッ!
気化熱による冷却を、鋼を通して伝導ッ!
そのチャチな剣ごと、その手を氷つかせてやるッ!

ジョセフ「次に、貴様は『当然。老いぼれの剣など敵では無い』と言う」
アウレオルス「当然。老いぼれの剣など敵では無い…ハッ!?」

瞬間、ジョセフの『波紋剣』が『燃えだした』のだッ!

ジョセフ「あの娘の傷を見て、貴様が『気化冷凍法』を使える事など予測済みよぉーーッ!」
ジョセフ「独学でそれを編み出したのは感心するが…」

ジョセフ「そんな技はワシら『ジョースター家』が、百年前にとっくに攻略した技じゃーーーッ!」

ジョセフのステッキは内部にギミックを備えているのだッ!
波紋伝導率を上げる為に、表面に内部から『油』が染み出るギミックであり、
それはスイッチ一つで引火ッ!『波紋剣』ならぬ『火炎剣』に早変わりするのだッ!

ジョセフ「貴様の気化熱は腕は凍らせられも、真っ赤に燃える炎までは消せぬッ!」
アウレオルス「ぬおッ!?」

アウレオルスの右腕に深々と、
ジョセフの『火炎剣』が突き刺さるッ!

ジョセフ「切っ先が燃えているための―――」
ジョセフ「紅蓮に燃える『緋色の波紋疾走(スカーレット・オーバードライブ)』ッ!」

アウレオルス「ヌグゥゥゥゥゥゥゥゥッ!?」


673 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 20:46:12.85 ID:gCERAOCBo
>>ぶった切る程にシャープッ!
超かっこいいんですが

674 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 20:46:30.20 ID:5mT/IJd7o
やったか!?

675 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 20:47:07.12 ID:8MgZxyBgo
ジョセフかっけえwwwwwwww相手の口癖まで言い当てたwwwwwwwwwwwwwwwwwwww

677 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 20:50:06.41 ID:ijd67IV1o
読心術きたあああかっけええええ

678 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 20:50:13.93 ID:mqQjjSIAO
十八番キタ

679 名前:『吸血殺し編』:第8話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/06(日) 20:50:56.66 ID:Vrgxkkpr0

決まったッ!アウレオルスの右腕が溶け落ちるッ!
アウレオルスは、とっさに右腕を自ら切り落とし、
地面を蹴ってその場を逃れるが…

ディエゴ「 隙 だ ら け だ ぜ 」
ディエゴ「WRYYYYYYYYYYYYYYYYYYYーーーーーーッ!」
アウレオルス「 ガ ッ ! ? 」

背後に迫っていたディエゴが、
人間の力とは思えぬ蹴りを放ち、
アウレオルスの背中は蹴り飛ばされノーバウンドでフッ飛んだッ!

それでもアウレオルスは、
猫の様にしなやかに空中で体勢を立て直しクルリと綺麗に着地するが、

ディエゴ「WRYYYYYYYYYYYYYYYYYYYーーーーーーッ!」
―――シュバババババババババーーーーーーッ!

ディエゴの追撃速度が余りに異常ッ!
立膝を着いたアウレオルスに恐るべき速度の貫手の連打を放つッ!

アウレオルス「ぬおおおおおおおおおおおお!?」

しかしアウレオルスも『吸血鬼』ッ!
片手で何とか迫りくる恐ろしく鋭い貫手の連打を捌くッ!
波紋を籠らぬ攻撃でも、脳へのダメージは避けねばならないッ!

ディエゴ「チィッ!脳を抉ってやるつもりがなッ!」
アウレオルス「駭然ッ!貴様!ただの人間では無いなッ!?」

何とか脳への攻撃は全て防いだが、
このスピード…パワー…全てが『人間を超越』しているッ!

ディエゴ「そうだ!人間をブッち切っててるのが『吸血鬼』だけだと思うなよッ!」

ディエゴの外見が変化している。
口は耳まで裂け、その中に覗くのはまるでワニの様な牙ッ!
表皮は鱗の様に硬質化し、その指先を包むのは、
研ぎ澄まされた剣の如き鋭さを備えた鉤爪だッ!

ディエゴ「『スケアリー・モンスターズ』ッ!」
ディエゴ「俺の体は『古代最強の生物』だぜッ!」

アウレオルス「貴様!『スタンド使い』かッ!」
ディエゴ「見ての通りだッ!身体能力でも互角だがなッ!」


681 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 20:52:41.37 ID:r1tN4onAO
やべぇ
熱すぎる

686 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 21:03:54.75 ID:r1tN4onAO
こっからだな

688 名前:『吸血殺し編』:第8話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/06(日) 21:04:39.94 ID:Vrgxkkpr0

『恐竜化』ッ!
それがディエゴの『スケアリー・モンスターズ』の能力ッ!
自身を『恐竜化』した時、その身体能力は、
文字通り『人間を超越』し、ディエゴはあらゆる敵その爪で引き裂き、
餌食として喰い殺す『暴竜』と化すのだッ!

アウレオルス「…そうか。ならば」

そんなディエゴを見るアウレオルスの瞳が、文字通り『変わる』。
瞳に籠った感情が変化したのではない。
文字通り、その形状が変化しているッ!
これは―――ッ!

アウレオルス「―――喰らえ」

眼球から発射されるのは、超高圧で放出される体液の奔流ッ!
かつて『ジョナサン=ジョースター』を斃した文字通りの『必殺技』ッ!
―――その名も『空裂眼刺驚(スペースリパー・スティンギーアイズ)』ッ!

アウレオルス「――――殺(シャ)ッ!」

これを急所に喰らえば、
流石のディエゴの鱗もバターみたいに貫通されて絶命するッ!
しかもそのスピードは銃弾の様に速いッ!

だがしかしッ!

姫神「――――ハッ!」

アウレオルスが『空裂眼刺驚』を発射する直前ッ!
怪我より回復した姫神がディエゴの前に滑り込みッ!
手にした何かを空中へと放り投げたッ!

ジョセフ「ム!?この技は!?」
姫神「『飛髪波壁(シールドヘアー)』ッ!」



697 名前:『吸血殺し編』:第8話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/06(日) 21:19:01.25 ID:Vrgxkkpr0

意外ッ!それは『髪の毛』ッ!
しかしそれはただの『髪の毛』では無いッ!
『波紋』を伝導された『髪の毛』は空中へと広がって…

―――カカキーーーーンッ!

『シールド』となって『空裂眼刺驚』の軌道を逸らし、
標的を失った『空裂眼刺驚』は壁へと突き刺さったッ!
かつてジョセフが『波紋ヘア・アタック』と命名し、
『サンタナ』の放った銃弾を防いだ技だッ!

アウレオルス「――――小娘」
姫神「オマエにつけられた傷は…『癒して』もらった」
姫神「これで『1対3』」

ディアボロ「いや…」
ディアボロ「『1対5』だ」

ジョセフ、ディエゴの後方から、
『スタンド』を顕現させたディアボロと、
火傷した腹をさすっている上条が現れる。
実は上条は『対吸血鬼』の手立てが無い為、
戦力的には『1対4』なのだが…物は言い様だ。

ディエゴ「『波紋使い』2人に…」
ディエゴ「『スタンド使い』が2人か…」
ディエゴ「『詰み(チェック)』だな。みじめに殺される前に自害でもしたらどうだ?」

明らかに見下げた視線で見て来るディエゴに、
アウレオルスは相変わらずの鉄面皮であり…

アウレオルス「ふむ…必然…」
アウレオルス「『実験』の時間は終わりだ」

その身に纏った『鬼気』は一向に衰える気配は見えない。
いや、むしろ…

ジョセフ「(何故じゃ…この明らかすぎる『劣勢』で…)」
ジョセフ「(なんでそうも余裕でいられる?何か秘策でもあるというのか?)」


699 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 21:25:13.46 ID:oVTGZOaAO
この波紋編のノリ大好きだわ…

700 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 21:27:43.16 ID:q4Kc/C+Ao
>>699
ちょうど、1部と2部の空気だなww

704 名前:『吸血殺し編』:第8話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/06(日) 21:34:10.23 ID:Vrgxkkpr0

ディエゴ「…『実験』だと?」
アウレオルス「そうだ。そう言った」

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨―――

アウレオルス「我が『目的』の為には…『吸血鬼』という種の持つ能力の…」
アウレオルス「厳密かつ精確な『把握』が不可欠」
アウレオルス「人体実験を含め…『他者』での実験は充分だが」
アウレオルス「最後には私自らを『実験台』とすることで」
アウレオルス「『吸血鬼』の能力は全て把握した」

アウレオルス「当然。諸君らには感謝しよう」

上条「(何なんだ…コイツ…)」
ディアボロ「(この余裕…この落ち着き…)」
ジョセフ「(何か手があるにしても余りに不自然ッ!)」
姫神「(魔術師としての何か『技』が?)」
ディエゴ「(チッ!余裕ブッこきやがって…『錬金術師』だか何だか知らんが…)」

ディエゴ「こうも追い詰められ…腕だってもげてる癖に…大した強気だな」
ディエゴ「随分と余裕だが…この距離なら瞬きする間にお前の首を斬り落とせるぜ…」

アウレオルス「ふむ。腕か」

ディエゴの口撃に、アウレオスルは何か考える様な仕草をして、

アウレオルス「『 我 が 腕 よ 直 れ 』」

そう言った。そう、ただそう『言った』だけなのだ。
なのに…

上条「え?」
ディアボロ「何ーーーーーッ!?」
ジョセフ「なんじゃと!?」
姫神「有り得ない!?」
ディエゴ「馬鹿なッ!?」

失われた『右腕』が、
まるで『斬りおとされた』という『事実』が無かったかの如く、
スーツにも一切、傷一つ無く『元通り』になっているッ!
―――『吸血鬼』の『能力』による『再生』では断じてないッ!
―――もはやこれは『復元』だッ!


708 名前:『吸血殺し編』:第8話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/06(日) 21:50:44.33 ID:Vrgxkkpr0

上条「(『スタンド』かッ!?そうでもなきゃ説明できねぇ!?)」
ディアボロ「(俺は一瞬たりとも目は離して無かったぞ!)」
ジョセフ「(タイムラグは一切無かった…『クレイジーダイヤモンド』でもあり得ぬ現象ッ!?)」
姫神「(『再生』じゃない。それでは説明できない)」
ディエゴ「(トカゲかコイツはッ!?いや…しかし『再生』では…)」

アウレオルス「フム…」

驚く一同を余所に、アウレオスルは暫し手を握ったり開いたりしていたが…

アウレオルス「しかし随分と暴れてくれた。我が城で」

アウレオルスが一同を見る。
各々、己の拳や武器、『スタンド』を構えるが、

アウレオルス「まず『 跪 け 』」

その一言。その一言が口から放たれた瞬間。

上条「へあ!?」
ディアボロ「な、何故!俺は『跪いて』いるんだ!?」
ジョセフ「のご!?」
姫神「きゃっ!?」
ディエゴ「馬鹿なッ!?このオレが誰かに『跪く』だと!?」

一行は全員、気がつけば『跪いていた』ッ!
これは何だ!?何が起こっている!?

ディアボロ「(チッ!だがまだ我が『スタンド』)」
ディアボロ「(『キング・クリムゾン』は健在ッ!)」
ディアボロ「(何だか解らんが喰らえッ!)」

ディアボロは自由の利く『スタンド』で、
アウレオルスへと取り敢えずの攻撃をせんとするものの

アウレオルス「その『スタンド』も目障りだ」
ディアボロ「(コイツ!?『スタンド』が視えて!?)」
ディアボロ「『キング・クリムゾン』ッ!時は―――」

アウレオルス「『 解 除 せ よ 』」
アウレオルス「『 そ し て こ れ 以 降 出 す 事 を 禁 ず 』」


709 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 21:51:47.26 ID:GWJJ9exxP
オワタwwww

710 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 21:51:54.72 ID:pOiucTxg0
ボスおわたwwwwwwww

713 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 21:56:33.27 ID:q4Kc/C+Ao
さすがは禁書界1,2を争うチート・・・

714 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 21:56:37.59 ID:c2uLZIKqo
こいつが「[ピーーー]」って言わない理由はなんかあるの?

716 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 21:57:59.36 ID:7A89TLlIo
>>714
普通に言う

717 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 21:58:00.65 ID:izpqeX/DO
>>714
余裕ぶっこいてるだけ
原作では普通に使う

725 名前:『吸血殺し編』:第8話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/06(日) 22:05:51.95 ID:Vrgxkkpr0
ディアボロ「ーーーーッ!?!?!?!?」
ディアボロ「(何だ!?本当に『強制解除』されたぞ!?)」
ディアボロ「(しかも『出せない』ッ!?我が『キング・クリムゾン』をッ!?)」

ディアボロ「(出す事が出来ないだとぉーーーーーッ!?)」

何が起こっていると言うのかッ!?
このアウレオルスの『言った事』が次々と、
『言った通り』に実現していくではないかッ!

ディアボロ「(『言った事』が『実現』する………?)」
ディアボロ「(まさか…そんなバカな…そんな事が…)」

ディアボロも歴戦の『スタンド使い』。
世界を巡り、数々の『スタンド』を目撃してきたが…
これ程…これ程までに出鱈目な『能力』は…

ディアボロ「(あ…ありえんッ!いくら何でもそれは…)」

アウレオルス「私の『術』に貴様らもおおよそ察しがついたと思うが…」
アウレオルス「今、この空間は我が『黄金錬成(アルス=マグナ)』の支配する世界だ」
アウレオルス「今の貴様らは釈尊の掌で飛びまわる孫悟空にも満たない」


731 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 22:08:25.92 ID:GWJJ9exxP
エピタフも無理か…っていうか見ても意味無いか…

747 名前:『吸血殺し編』:第8話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/06(日) 22:27:48.73 ID:Vrgxkkpr0

???「『黄金錬成』!?」
???「あ、有り得ないんだよそんなの!?」

アウレオルス「!」

上条「!この声は!?」
ディアボロ「!?何だと!?」
ジョセフ「誰じゃ!?」
姫神「誰!?」
ディエゴ「糞!誰でもいい!俺を助けろ!」

いきなりの闖入者の声。
アウレオルスを含む一同が声のした方を見れば…

上条「インデックス!」
ディアボロ「何故だ!?何故ここにいる!?」
インデックス「トウマ!?ディアボロ!?どうしたんだよ!?」

ここに来る前にはぐれたインデックスだ。
インデックスを見たアウレオルスは目を丸くして、

アウレオルス「『久しいな』…インデックス」
アウレオルス「何たる僥倖か…こうして巡りあえるとは」
アウレオルス「君は覚えていないだろうが…私は君の元気な姿が実に嬉しい」

インデックス「だ…誰なんだよ…」

コツコツと足音を立てながら、もはや倒れ伏し、
跪いた上条らには何の関心も無くなったのか、
インデックスの方へと、両手を広げながら、親しげに近づいて行く。
その姿に、奇妙な事だが、一切の敵意は感じられない。

アウレオルス「覚えている筈も無い」
アウレオルス「我が『アウレオルス=イザード』と言う名にも一切の聞き覚えはあるまい」
アウレオルス「だが、何の心配もいらない」

アウレオルス「私は君の『味方』だからな」


750 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 22:29:47.44 ID:r1tN4onAO
へた錬…

751 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 22:31:00.04 ID:ljK4qaC00
プッチから逃げれたのか?
それとも既に情報奪取済み?

752 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 22:31:58.79 ID:8MgZxyBgo
「思い出せ」っていえば思い出させられるんじゃないか?

755 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 22:35:51.04 ID:r1tN4onAO
>>752
それができたら苦労しない…
インポライズさんの記憶まで想像できないだろ?

759 名前:『吸血殺し編』:第8話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/06(日) 22:39:59.28 ID:Vrgxkkpr0

――――「『色んな意味で』あの『錬金術師』と戦う上での力になってくれると思うよ」

上条当麻が思い返すのは、
この『三沢塾』にインデックスを連れて来ると決めた時のステイルの言葉。
あの言葉、こういう意味だったのか。

上条「(インデックスはかつて…『1年間』しか記憶が持たない『呪い』を掛けられていた…)」
上条「(恐らくは…その失われた『それ以前』のインデックスの知り合いだった…)」
上条「(て、事なのか…この『錬金術師』はッ!)」

恐れと警戒を顔に浮かべ後ずさるインデックスに、
アウレオルスは微笑みを崩し、すこし寂しそうな顔をしたが…

アウレオルス「まあいい…インデックス…」
アウレオルス「君を縛る『鎖』から…哀しい君の『宿命』から…」
アウレオルス「君は、今日この日より…永遠に解放される」
アウレオルス「『思い出』は…それから創っていくのでも遅くは無い」
アウレオルス「だから…」

アウレオルス「『 お 休 み イ ン デ ッ ク ス 』」
アウレオスル「『 静 か に 優 し く 眠 れ 』」

アウレオルスの『言葉』に従って、
インデックスはゆっくりとその場で床に身を横たえると、
そのまま1秒も経たぬ内に静かな眠りついてしまう。

恐らくは夢さえ見ない、完璧な熟睡だ。

アウレオルスはそんなインデックスを抱きかかえると、
大部屋の中にあった適当な大机の上に彼女を寝かせると…

アウレオルス「『血は命なり』…」

姫神「あ。あれは!?」
ジョセフ「ヌウ!ついに出て来おったか!」

一枚の『石仮面』を、その懐から取り出した。


761 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 22:41:55.06 ID:8MgZxyBgo
オイオイオイオイまさかだろお~~~~~っ!?

762 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 22:44:30.83 ID:r1tN4onAO
マジか
やっちゃうか

764 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 22:47:39.87 ID:u9vhtEa60
インダクタンスさん逃げてー!

765 名前:『吸血殺し編』:第8話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/06(日) 22:52:02.90 ID:Vrgxkkpr0

上条「…オイ…テメェ…」
アウレオルス「何だ少年。今更、私に何を問う?」

上条の声に、アウレオルスは振り返った。
上条は『跪き』ながらも、一切屈せぬ不羈の瞳で、
アウレオルスを睨みつけた。

上条「その『石仮面』…それが『吸血鬼』を創るんだったよな…」
アウレオルス「当然。そうだ」
上条「それを取り出したって事は…まさかテメェ…これから…」
アウレオルス「必然。少年。貴様の想像通りだ」

アウレオルス「私はこれよりインデックスに『石仮面』を被せ…」
アウレオルス「彼女を私と同じ『夜の国』の住人と為す」

アウレオルス「この『学園都市』に来たのも…」
アウレオルス「一年前に『石仮面』を奪い取ったのも、全てはその為!」

上条「なんだと!?」
ディアボロ「………」
ジョセフ「………」
姫神「………」
ディエゴ「(何だ…どういう話の流れだ…?)」

何と言う事であろう。
ステイル達にも、ヴァチカンにも不明であった『錬金術師』の『目的』が、
まさか『インデックス』であり、しかもインデックスを『吸血鬼』にすることであったとはッ!

アウレオルス「少年。貴様、先程の会話から察するに彼女の顔見知りか」
アウレオルス「だとすれば我が目的も判然としよう。全ては…彼女を救う為だ」
アウレオルス「『一年間』しか持たぬ…『死と記憶』の『呪い』からな」


766 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 22:54:49.27 ID:izpqeX/DO
会話に持ち込むあたりさすが説教サイド

767 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 22:57:16.02 ID:r1tN4onAO
話術サイドともいうネ

769 名前:『吸血殺し編』:第8話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/06(日) 23:07:08.27 ID:Vrgxkkpr0

???「成程…ようやく納得がいったよ…」
???「君がこんな事をしでかしたのは…全ては愛しの彼女の為だった訳か」

アウレオルス「キサマは…」
上条「ステイル!」

再びの闖入者。
身長2メートル近い長身を、黒いカソックに包んだ『ルーンの魔術師』
今度はインデックスを探していたステイル=マグヌスだ。

ステイル「全く…あの神父に追われていると思って必死に追いかけてれば…」
ステイル「まさかこんな所に来ていたとはね。まあ、お陰でそこの『錬金術師』の目的も解ったけど」

アウレオルスは、無粋にも乱入してきたステイルを睨みつける。
その、上条らに向けるのと違う『色』を宿した視線。
2人は『顔見知り』らしい。

アウレオルス「キサマ…何しにここに来た。まさか私の邪魔をするつもりか?」

ステイル「そりゃ、邪魔するさ。インデックスを『化け物』に変えるなんて…」
ステイル「そんな世迷言を黙って聞く僕だと思うのかい?」

アウレオルス「黙って見ていろ『ルーンの魔術師』」
アウレオルス「キサマでは彼女を救えぬが、私ならば可能だ」

ステイル「いいや無理だね。絶対にお前に彼女を救う事は出来ない」
アウレオルス「可能だ。私自身が『身を以て』知ったからな」
アウレオルス「『吸血鬼』の生命力を以てすれば…」
アウレオルス「彼女に『1年ごとの死』に耐える事など容易い!」


770 名前:『吸血殺し編』:第8話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/06(日) 23:22:32.14 ID:Vrgxkkpr0

上条「………」

2人の会話から『錬金術師』の『目的』の真相が、上条にも読めて来た。

――『完全記憶能力に因る膨大な脳への情報の過剰蓄積に、インデックスの体は耐えられない』

上条当麻とディアボロの手でインデックスが『救われる』まで、ステイルも神裂も信じて来た『嘘』。
それを、この『錬金術師』は今でも信じ込んでいるのだ。
いや『知らない』と言った方が適当だろう。脳科学に通じぬ『魔術師』にとっては、
あの『嘘』は確かな『真実』以外の何物でもない筈なのだから。

上条「(だから…『吸血鬼』か)」

『吸血鬼』の『生命力』は、『人間を超越』している。
確かにあの『生命力』ならば…インデックスに課せられた『死の運命』にも耐えられるだろう。
つまり、1年ごとの『記憶消去』を、もう行う必要は無くなると言う訳だ。

―――2人の問答は続く

ステイル「ひょっとして、この『三沢塾』の人間を、殆ど根こそぎ『吸血鬼』や『屍生人』にしたのも…」
アウレオルス「当然。『実験』と『探究』の為だ。『吸血鬼』の『肉体』の神秘を知りつくす為のな」
アウレオルス「無論。キサマの様な無粋な『追手』への防御策の意味もあるがな」

アウレオルス「ステイル=マグヌス…我が『同輩』にして『後輩』よ」
アウレオルス「『吸血鬼』は素晴らしいぞ。『紫外線』と『波紋』を除けば…」
アウレオルス「この世に数多ひしめく数々の『恐怖』を殆ど克服しているに等しい」

アウレオルスの講釈は…徐々に狂的な調子を帯びて来る。

アウレオルス「『永遠に限り無く近い命』ッ!『怪力』ッ!『身体操作能力』ッ!」
アウレオルス「この『石仮面』が与えるのは『真の力』よッ!」
アウレオルス「これでインデックスは救われるッ!いや、彼女の持つ『魔神への知識』を併せれば…」

アウレオルス「彼女は並び立つ者さえ無い『真の最強』となるだろう」
アウレオルス「『魔術結社』『ヴァチカン』…あらゆる『追跡者』からも解放されるのだ…」


771 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 23:24:07.65 ID:smHsRKk5o
はい

773 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 23:26:48.16 ID:8MgZxyBgo
情報弱者には世知辛い世の中になったもんだよなm

775 名前:『吸血殺し編』:第8話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/06(日) 23:34:56.10 ID:Vrgxkkpr0

インデックスと二人きりの『死霊の王国(VOODOOO KINGDOM)』を想起した故か、
アウレオルスの演説はいよいよ高揚し、彼は役者の様に大げさな仕草を伴いながら、
声高々に、『描かれた想像図』を謳い上げた。

彼はステイルに言った。
―――我が『同輩』にして『後輩』
と。この文脈においてその言葉の意味する所は…

上条「(コイツも…かつてのインデックスの…)」

ステイルと同じく、インデックスの『忘れ去ったパートーナー』の1人。
嗚呼、何と言う妄執であろうかッ!自分の事を『覚えてもいない少女』を、
『人ならざる身』に堕ちるまでに思い続けるとはッ!

―――だが、それ故に。その『愛』故に

ステイル「成程…随分と君はその『石仮面』を買っているみたいだけど…」
ステイル「それでも…お前の好きにさせる訳にはいかないな」

アウレオルス「嫉妬か?ステイル=マグヌス?自身には彼女を救う術の無きが故の」
ステイル「いいや。違うね。ただ…お前が致命的な『思い違い』をしているからさ…」
アウレオルス「『思い違い』…?」

ステイル「彼女は…インデックスは―――」

―――この男の物語の結末は『哀しき喜劇』以外あり得ない

ステイル「すでに『救われて』いるんだから。そこの『上条当麻』にね」



776 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 23:36:23.75 ID:pOiucTxg0
ここは原作読んでてもキツかったなぁ・・・

780 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 23:41:22.25 ID:QesrQSPl0
このシーンはマジで事実を知ったヘタ錬に同情してしまう

784 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 23:42:31.04 ID:xfb+hAyjo
インデックスさんが呪いから解放されてから一月も経ってないんだよな
知らなくても当然だよな

786 名前:『吸血殺し編』:第8話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/06(日) 23:50:29.56 ID:Vrgxkkpr0

アウレオルス「――――ナ…ニ…?」
ステイル「言葉の通りだよ。彼女は既に『1年ごとの死の呪い』から解放されているのさ」
ステイル「彼女にはもう『記憶の消去』は必要ない」
ステイル「ついでに言わせてもらうと…今の彼女のパートーナーは…」

ステイル「そこの『上条当麻』なのさ」
ステイル「お前が何をやったって…もう彼女がお前に振り向く事は無い」
ステイル「『3年間』もの地下に潜っての逃亡生活だ…君が知る筈も無いけどね」
ステイル「まあ…無駄な努力だったね…同情するよ」
ステイル「『人間を止める』事までした結末がこれじゃあね

アウレオルス「な―――ナ―――何―――奈―――」
アウレオスル「そんな…馬鹿な…有り得る筈が無い…」
アウレオルス「キサマ…私に嘘を…」

インデックス「――――トウマぁ…エヘヘ…」

愕然とし、周囲を忙しなく見回しながら、挙動不審に意味の為さない言葉と、
現実を拒絶する言葉を繰り返すアウレオルスの耳に、飛び込んで来たモノ。

インデックスの寝言。
彼女は夢を見ているのか、寝顔を静かな笑みにしながら…

インデックス「―――トウマ…大好き…」

そう呟いた。
『錬金術師』の心の中で、決定的な何かがプツリと切れた。

アウレオルス「フフフ…ヒヒヒ…」
アウレオルス「ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ」
アウレオルス「アーーーーーッハッハッハッハッハッーーーーッ!」

狂った様な哄笑を上げ続ける『錬金術師』。
その姿は『鬼気』と『狂気』に満ち、
誰一人その姿に声を掛けられる者はいない。

そんな彼の哄笑が…

アウレオルス「………」

―――不意にピタリと止んだ。


787 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 23:52:14.67 ID:r1tN4onAO
酷い…

788 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 23:53:23.80 ID:ge2lPDfCo
しかしただでさえロリいインさんに、それも三年前に掘れてるとかヘタ錬って筋金入りだよね

792 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/06(日) 23:54:32.08 ID:7A89TLlIo
哀れ以外に表す言葉が無いよな

799 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 00:05:31.12 ID:9FJ2wMwE0
天使のように可愛くて常に慕ってくれている妹がいたとして
彼女が病に冒されてそれを直す薬を探しに法律に背いてまで旅に出た
しかし、次に会った時には彼女は知りもしない男に病を治療され、自分のことは完全に忘れてその男にぞっこん惚れ込んでた

これは狂えるな

800 名前:『吸血殺し編』:第8話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/07(月) 00:06:03.34 ID:QnDQSnhL0

そして『錬金術師』は…
血走り、焦点の定まらぬその瞳で、上条当麻を『見た』。

――― ゾ ク リ ッ !
上条「―――――――ッ!?」

『人を殺せる視線』と呼ばれる物があるが、
今、上条へと『錬金術師』が向けている『視線』が正にソレだった。

『錬金術師』は『言った』。

アウレオルス「『 立 て 小 僧 』ッ!」
上条「――――ガッ!?」

上条当麻は立ち上がった。
否、無理矢理『立ち上がらせられた』のだッ!

自身の脳内に『世界の写し取り世界』を描き出し、
『類感の法』を用いて、『脳内の世界』で起こった事を、
逆に『この世界』へと強制的に引き起こす『術』。

『錬金術』と称される『魔術』の目指す、究極の『到達点』。
その名は『黄金練成(アルス=マグナ)』。
正に、『世界を支配する能力』ッ!

―――旧約聖書に曰く
―――始めに『言葉』があった

だとすれば、今、この『空間』において、
『アウレオルス=イザード』の言葉は、
何人とて逆らう事の許されぬ『神の言葉』だッ!

アウレオルス「『 吹 き 飛 べ 』 ッ ! 」
上条「―――――ッガァァァァァァァァァァッ!?」

ディアボロ「上条ーーーーーっ!?」
姫神「上条君ッ!?」

―――― ド カ ッ !
上条「―――――――――――――ッァ…」

上条当麻の体は『言葉通り』、
『吹き飛ばされ』て壁へと叩きつけられたッ!
背中を強く打ち、思わず上条の息が止まり、口からは声すら出無くなる


805 名前:『吸血殺し編』:第8話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/07(月) 00:20:36.19 ID:QnDQSnhL0

アウレオルス「『 立 て 』ッ!」
アウレオルス「『 立 て 』ッ!」
アウレオルス「『 立 て 』ーーーーーーッ!」

『錬金術師』の『言葉』故に、上条には倒れる事すら赦されぬ。
牙を剥き出しにして叫ぶアウレオルスに、ステイルが制止の声を掛けたッ!

ステイル「止めろアウレオルスッ!」
ステイル「そんな事をしても意味など無いッ!」
ステイル「それだけじゃないッ!その男は今の彼女の『パートナー』なんだぞッ!」
ステイル「お前はそれを彼女から奪い取る気かッ!」

アウレオルス「 問 題 は 無 い ッ! 」

アウレオルスは、狂った笑みを浮かべながらステイルに宣言したッ!

アウレオルス「この小僧を嬲り殺しにしたその後ッ!」
アウレオルス「我が『黄金錬成』にて彼女の記憶を再び『消し去る』ッ!」

ステイル「―――ハァッ!?」
上条「な―――――ンだとぉ…!?」
―――コイツは何を言っているんだッ!

アウレオルス「『思い出』はそれから創ればよいのだッ!」
アウレオルス「全ては『無かった事』になるッ!こんなドチンポ小僧がッ!」
アウレオルス「彼女の『救い主』になるなどどとッ!そんな事は私が認めんッ!」

アウレオルス「我が『黄金錬成』は『神の言葉』よッ!」
アウレオルス「全ては我が意のままになるッ!全ては我が意のままに世界を『改変』するのだッ!」



806 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 00:23:24.51 ID:M6qzPEhDO
石仮面て性格も歪むんだっけ?

807 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 00:25:26.86 ID:vXM43NzLo
>>806
よほど強い意志、あるいは誇りがないと歪みまくる

814 名前:『吸血殺し編』:第8話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/07(月) 00:37:51.19 ID:QnDQSnhL0

アウレオルス「これぞ我が『黄金錬成』の能力よッ!」
アウレオルス「小僧…キサマを…否ッ!貴様らを残らず嬲り殺しにした後にッ!」

アウレオルス「彼女に『石仮面』を被せ、我が永遠の『主人』とするッ!」
アウレオルス「キサマもキサマらも…ここにいる他の連中もッ!」

アウレオルス「この『城』に侵入した全ての不埒者共…どいつもこいつも殺し尽くすッ!」
アウレオルス「キサマ達は『捧げモノ』だッ!インデックスを女王に戴く『夜の王国』の…」
アウレオルス「新たなる『門出』への『捧げモノ』となるのだーーーーーッ!」

―――最早『手段』と『目的』が逆転しただとか、そういうレベルでは無い。
―――支離滅裂だッ!余りに支離滅裂だッ!余りにも深すぎる『愛』は…
―――それが破れた時に、その心の主を『暴走』させる

―――しかもこの時、そんな心の持ち主は『石仮面』を被りし『吸血鬼』ッ!
―――『吸血鬼』は多かれ少なかれ『人間時代』よりも凶暴化する
―――圧倒的な感情の爆発と、この『凶暴化』が組み合わさった時
―――『感情』は何処までも『暴走(スタンピード)』するッ!

上条「――――――フザケンジャネェ…」
アウレオルス「何ィッ!?」
上条「――――― ふ ざ け ん じ ゃ ね ぇ ッ ! 」

誰かがそれを止めねばならぬ。
もはや『堕ちた』『錬金術師』へ、
『偽善使い』の少年は啖呵を切ったッ!

上条「黙って聞いてりゃイイ気になりやがってッ!」
上条「『インデックスの記憶を消す』だとぉぉーーーーーッ!」

上条「もうお前は『インデックスの救い主』なんかじゃねぇッ!」
上条「ただの下種野郎に堕ちやがったッ!」


832 名前:『吸血殺し編』:第8話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/07(月) 00:51:42.61 ID:QnDQSnhL0

アウレオルス「 黙 れ 小 僧 ッ ! 」
アウレオルス「貴様さえ…貴様さえいなければッ!」

アウレオルス「『 再 び 跪 け 』ッ!」

アウレオルスの『叫び』に、今度はステイルまでもが『跪く』ッ!
しかしッ!上条当麻はッ!『幻想殺し』はッ!

上条「『ブチ殺した』ッ!」
アウレオルス「キ、キサマ…何をした!?」
アウレオスル「我が『黄金錬成』を『打ち消した』とでも言うのかッ!?」
上条「答える必要は無いッ!」

上条は自身の頭を『幻想殺し』で殴ったッ!
『黄金錬成』の『言葉』も『幻想殺し』には通じないッ!
『幻想殺し』は『神意』すら『殺す』が故にッ!

上条「いいぜ…テメェが何でも自分の思い通りに出来るって思ってんなら…」
上条「 俺 は そ の 幻 想 を ブ チ 殺 す ッ ! 」

アウレオルス「ほざけェェェェェェッッ!」
アウレオルス「『 窒 息 せ よ 』ッ!」

問題は無いッ!喉を触って『ブチ殺した』ッ!

アウレオルス「『 感 電 死 せ よ 』ッ!」

問題は無いッ!向かい来る『電撃』は『ブチ殺した』ッ!

アウレオルス「『 締 め 殺 さ れ よ 』ッ!」
アウレオルス「『 圧 死 せ よ 』ッ!」

問題は無いッ!
襲って来た『縛り首の縄』もッ!
落下してきた『ロードローラー』もッ!
全て『右手』で触れて『ブチ殺した』ッ!


840 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 00:54:08.80 ID:HpI0i6XVo
ロードローラーwwww

841 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 00:55:08.34 ID:ky53h+gbo
すげええええwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww

851 名前:『吸血殺し編』:第8話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/07(月) 01:07:20.23 ID:QnDQSnhL0

上条「――――ウォォォォォッ!」

如何なる『死』も、上条当麻の歩みをとめれないッ!
上条は進むッ!『錬金術師』をブッ飛ばす為にッ!
インデックスを、今この場にいる全ての人間を守る為にッ!

――――しかし

アウレオルス「…そうか『右手』か」
アウレオルス「その忌々しい『右手』がお前の『武器』かッ!」
上条「―――――ッ!?」

上条当麻は『無能力者』である。
その彼が唯一持った『武器』が『幻想殺し』。
『それしかない』。『それしかない』のだッ!
――――故に

アウレオルス「ならば」
アウレオルス「当然…そのうっとおしい『右手』をまずは」
アウレオルス「無力化するのみ」

―――『読まれた時』に脆い

アウレオルス「『 来 た れ 処 刑 剣 』」

アウレオルスの『召喚』に従って、虚空に突如出現したのは、
恐ろしく長い刃を持った諸刃の『トゥーハンドソード』。
ヴァチカンに仕える『処刑人』、『ツェペリ一族』が使う、
恐ろしく鋭い刃を持った必殺の『斬首剣』。

上条「――――マズッ!?」
ディアボロ「走れ上条ッ!」
上条「――――ウォォォォォッ!」

―――だが間に合わない

アウレオルス「『 回 転 せ よ 処 刑 剣 』」
アウレオルス「『 そ の 右 腕 を 切 断 せ よ 』」

――――ブウンッ!
――――ドシュッ!

上条「――――――アァ…ッ!」
ディアボロ「――――――――」

ボトリと、切断された上条の『右腕』が地に落ち、
夥しい出血ともに上条当麻の体が床に崩れ落ちて、

―――― 一匹の『悪魔』が『帝王』の座に還る


852 名前:『吸血殺し編』:第8話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/07(月) 01:08:07.96 ID:QnDQSnhL0
ここからは、BGMとして以下の曲をおかけください
出来るならば、大音量で

King Crimson ― RED


853 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 01:08:16.90 ID:I8YhS6tv0
wwktk

854 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 01:09:00.38 ID:fd84sGKKo
ボスの精神力が黄金錬成を上回るのか・・・・!?

860 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 01:12:02.90 ID:ky53h+gbo
うおおおおおおおおお熱いぜええええええええええええええええええええ

866 名前:『吸血殺し編』:第8話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/07(月) 01:18:02.14 ID:QnDQSnhL0

ディアボロ「『キィィィィィィィング・クリムゾォォォォォォォォォン』ッ!!!」

アウレオルス「何ィッ!?」
―――― ド ゴ ン ッ!
アウレオルス「ブゴハッぁーーーーーッ!?」

―――有り得ない事が起こった。

地に伏した『悪魔』が立ち上がり、
その傍らより飛び出した『深紅の像(ヴィジョン)』が、『錬金術師』の頬を殴り飛ばしたッ!

その移動距離は彼の『スタンド』の本来の『射程距離』を遥かに凌駕していたッ!

アウレオルス「ば、馬鹿なッ!?何故だッ!?」
アウレオルス「あり得ぬ!?何故立ち上がるッ!?」
アウレオルス「何故貴様の『スタンド』がッ!?」

混乱して問う『錬金術師』の言葉を、その『悪魔』は聞いては居なかった。

――――ラッパを吹き鳴らせッ!今こそが『地獄』時ッ!
――――今こそが『王国の再来(キングダム・カム)』ッ!

――――『深紅の王』が帰還するッ!

ディアボロ「この世には…」
ディアボロ「『触れてはならない物』がある…」


        /´〉,、     | ̄|rヘ
  l、 ̄ ̄了〈_ノ<_/(^ーヵ L__」L/   ∧      /~7 /)
   二コ ,|     r三'_」    r--、 (/   /二~|/_/∠/
  /__」           _,,,ニコ〈  〈〉 / ̄ 」    /^ヽ、 /〉
  '´               (__,,,-ー''    ~~ ̄  ャー-、フ /´く//>
                                `ー-、__,|     ''

ディアボロ「決して傷つける事が許されぬ物がある…」
ディアボロ「キサマはそれに触れた…解るな、『錬金術師』…」
ディアボロ「それに触れたオマエはもう!この世にいてはならないって事がッ!」

―――『錬金術師』へと向けて男は闊歩するッ!
―――その歩みはまさに『帝王』の如く、背後には凱風が吹き抜けるッ!

ディアボロ「『錬金術師』…オマエは…オマエは…」

ディアボロ「 お ま え は ッ ! 」

ディアボロ「 こ の オ レ を 本 気 で 怒 ら せ た ッ ! ! 」

以前、ディアボロはこれと全く同じセリフを吐いた事がある。
それは、あのコロッセオでの『レイクエム』を巡る戦いの最中、
実の娘であり、土壇場でディアボロの邪魔をした『トリッシュ』へ向けられたものであり、
その時、言葉に込められていたのは、自分勝手で、理不尽な怒りであった。

しかし今は違う。決定的に違う。
同じ怒りであっても、その質において、決定的に違うッ!

この日、この時。
『ディアボロ』は、生まれて初めて…
『誰か』の為に『キレた』―――――



868 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 01:19:52.63 ID:BdToVuz6o
かっっっけぇ・・・・・・・・・!!!

869 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 01:19:56.60 ID:ky53h+gbo
帝王かっけえええええええええええええええ

872 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 01:20:24.19 ID:fd84sGKKo
ボスのスタンドが全盛期を超えている・・・!?

874 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 01:21:06.48 ID:x+4jWkBn0
ボスゥウウウウウウウウ!!

875 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 01:21:39.78 ID:vXM43NzLo
ここであのセリフが来るのかッ!?

876 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 01:21:49.24 ID:p+BRCzCD0
この台詞がこんなに格好いいものだなんて

880 名前:『吸血殺し編』:第8話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/07(月) 01:25:48.73 ID:QnDQSnhL0

アウレオルス「ば…馬鹿な…有り得る筈が無い…」
アウレオルス「我が…『黄金錬成』は…」
アウレオルス「『私が作り上げた完全なる世界』を通して…」
アウレオルス「文字通り『世界を支配する力』なのだぞッ!」

『錬金術師』は、余りの不測の事態の連続に、
喘ぐような声を出しながらようやく立ち上がった。

アウレオルス「今、この空間は我が『支配下』にあるというのにッ!」

――――その『錬金術師』へ向けて、『帝王』は静かに歩みを進める

ディアボロ「『黄金練成』か…確かに恐るべき技だ…がッ!」
ディアボロ「アウレオルス=イザード…オマエは所詮『術師』だ…そんなキサマの創った『世界』如きが…」

        ノ l  人r'  ハ ⌒ー‐───vヘ、     )
       ノ ノ ノ _li_r‐' ト、   l__L/   \   / 
      / _ノ ( /  \ ヘ、ハ、 |/      j/  
.      / /    ./、 \/  \/|\─く      /    『帝王(クリムゾン・キング)』であるこのディアボロの
     /ノ / ,./ / \/ \ /`l、 ハ. \    \
    \\/\ /j∨\/ >‐<\l / |\  '.      )   絢爛たる『宮殿(コート)』に踏み込めると思ったかぁーーーーッ!
    ハ l. /ヽヽ\/./    `V\ /|  }  }   /    
.   / i├く  │∨八 。  ゚  !  Ⅵ  j l_/ ̄ ̄ヽ  
.   / | l  \ l  V \ rェァ リ.f。フ l V_,ノ      /__
  /   ! {__,.  \  V ,ノr。ト-'    ', 〉            / \  _//
      l (     }\\ヽ.´ l  _,.クフ /            ノ\/∨ /
    /\ \ i__L >ー‐> └‐'_ノ             /  ヽ/l /
   /   ヽ ヽ!      | l           ト.、_ / ̄ ̄`ヽ. /
  /7 ̄/ ̄/∧  |      l│             }   \/ / レ'
  /  /_/ヽ__i  {\__ハ、 l l         ノ  レ'´ |ヽ/ヽ/
  // \/j   \ \! l         ‘ー'⌒ヽ l/ ∨/
 / / ̄ ̄/\i l    ',  \\         r‐f^j- | //
   i/  //^ヽ\!    i    ヽ }         >‐' //
 ハ. l/\l〈   |  \_/      \ノ!       ‘ー一'´/\____,._ノ
  /| /ヽ.\ノ  | ノ   ヽ       i         /
    ∨  |    l/ \  /\f   |      __/  この
   /|\j!   __l_/` ̄   ヽ   l       `ヽ ノ ‐┬  ロ ロ      __.  l           l
.   ヽ|  \/  \           `ー'          ) │lヨヨ  _大_ l -‐ァ |__|‐┼‐  ニ|ニ l__|__l  -‐t‐ ‐lァ 、. _∟
     l   |\   \_                    /  .| ,乂__  口 口 レ(__   _|_  (二 |_|_| (二  /|  し / こ
    |/  ヽ. \ __ノ `ヽ            /    ノニ7 ‐-  ┼┐ ─ァ ┼、ヾ //
    \   \ 丶、___ノ             ̄ ̄\ /  __/ ,ノ 、l  /\ ノ、ノ ・・
      \  ノ ̄ヽ                    j  
       `ー‐一
         
         __      __   _      __
    /::ヽ.   「::::l /}  /:::/ /´::::/     /´::::> ,.-.、_        __,,..、
    〈:::::::ハ  |:::::j '´   |:::::/ /:::::::/./!   /:::::/ /:::::/      /::::::::j__
    ';:::::::l l/ _    l::::i /:::::::://:::/  /:::::/ /::::://::7   ,:'::::::::/::::::〉    __
     V:::::l /::::}.   l:::::!ヽ一' l/   /::::::< └-' 〈_:/  /::::://:::::::/,.ヘ.  /:::::/
     V:::レ::::::::r'  .l:::::l       /:::;へ::::\      /:::::<  ー-'<:://::::::://:ヽ
.       ';:::::::::/   ;:::::└‐:::ァ    ∨  丶;::::>.    ,'::::;ヘ::丶、  ´ /::::::::/':::::::/
.       ';::::〈     !::::;_:::::::/          `     レ'   `¨   /:::::::< ヽ;;/::::>
       ヽ::::〉    |::/  ̄                        /::::;::::::::\ ヽ'
.          V     U                             〈:::/ \/ 



ディアボロ「『帝王』の御名において命ずッ!」
ディアボロ「『跪け』ッ!小僧ッ!」


882 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 01:27:05.52 ID:BdToVuz6o
>>ディアボロ「『跪け』ッ!小僧ッ!」

敵の言葉持ってくるとか痺れて憧れるぅ!

885 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 01:27:22.19 ID:poBZd5ILo
ボス!ボス!ボス!ボス!ボス!ボス!ボス!
うおおおおおおおおおおおおおおおおおおお

889 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 01:28:53.85 ID:ky53h+gbo
BGMと合わさってボスの凄味がとんでもないことになってるwwwwwwwwwwwwwwww

890 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 01:29:25.52 ID:RfwCuU9AO
これが凄みか…

891 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 01:31:50.67 ID:aYHeUqvto
ボスゥーーーーー!!!
すげええええええええええええええええ!

896 名前:『吸血殺し編』:第8話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/07(月) 01:39:33.02 ID:QnDQSnhL0

―――『黄金錬成』とは
『アウレオルス=イザード』の『脳内』にて『描かれた世界』を通して、
この『現実世界』を『浸食』し『改変』する『魔術』。

その『描かれた世界』においては『描き手』の意思は『神の意思』。
アウレオルスの思うがままにキャンバスに筆を走らせれば、
そこに描かれた『絵』はそのまま『現実』となるのだ…

この『黄金錬成』の『性質』が『ある物』に似ている事に皆は気がついただろうか。
―――『思い描いた世界』を以て『現実世界』を浸食し、塗りつぶし、改変する。
―――この『在り方』は

―――正しく『スタンド』その物ではないだろうか。

『スタンド』とは『精神世界』の『具現』であり、
その強烈な『意思の世界』以て『現実世界』の『律』を侵し『改変』する『能力』。

―――あるいは『時間を停止』し

―――あるいは『時間を吹き飛ば』し

―――あるいは『時間を撒き戻』し

―――あるいは『時間を加速』させ

―――あるいは『並行世界の壁を超え』る

『黄金錬成』と『スタンド能力』…
この二つはその『骨子』において『同じ』なのだ。

『ある世界』において『黄金回転』が『スタンド』へと至った様に、
『黄金錬成』もまた、『スタンド』へと至った『魔術』なのである。

しかしその『在り様』が『同じ』だとすれば…
―――ぶつかり合った時、打ち勝つのは『より強い精神世界』ッ!

これから始まるのは『帝王』と『錬金術師』による『精神の闘争』なのだッ!


898 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 01:41:49.97 ID:RfwCuU9AO
その発想…脱帽だぜ

899 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 01:42:08.45 ID:fd84sGKKo
そう来たかあああああぁぁぁぁぁぁ

900 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2011/02/07(月) 01:42:18.88 ID:2SaFFTlh0
「黄金」→「進化」すげー納得した

901 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 01:42:56.18 ID:ky53h+gbo
ホントこの作者には度肝を抜かされるなwwwwwwww

904 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 01:43:29.88 ID:ZRr7umyOo
すごい解釈だ・・・!スゴク納得したッ!

921 名前:『吸血殺し編』:第8話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/07(月) 01:55:01.31 ID:QnDQSnhL0

アウレオルス「ほざけッ!『スタンド使い』ッ!」
アウレオルス「『跪け』だとッ!?」
アウレオルス「『帝王』の御名において命ず、だとッ!?」

アウレオルス「ならば私は『神の御命にてお前を退ける』ッ!」
アウレオルス「どうやって我が『戒め』を破ったかは知らぬがが…」

アウレオルス「知れッ!我が『黄金錬成』は『王』をも跪かせッ!」
アウレオルス「この世の生殺与奪を握るまさに『神の力』だとッ!」

アウレオルスは自失より回復し、
大いなる自信を以て『帝王』を迎撃するッ!

彼とて年若くして『世界の律』を俯瞰し、
千年以上の長き渡って数多の『錬金術師』が目指し、果たせなかった『黄金錬成』に至りしモノッ!
ましてや今の彼は『人間を超越』せし『吸血鬼』ッ!
―――その矜持ッ!並大抵の物に非ずッ!

アウレオルス「『 内 か ら 弾 け よ 』ッ!」

アウレオルスの『言葉』が『世界』へと走るッ!
その『言霊』に従って『世界』は『改変』されッ!

『ディアボロ』の肉体は呆気なく『弾け飛び』――――

ディアボロ「どうした『錬金術師』…」
ディアボロ「俺は『 生 き て い る ぞ 』ッ!」
アウレオルス「――――ッ!?」

否、『帝王』は『健在』ッ!

アウレオルス「馬鹿な!?今…確かに貴様はッ!?」
―――『弾け飛んだ』筈なのだ!
―――『今』確かに『この目で視た』のだから…

アウレオルス「もう一度だッ!」
アウレオルス「『 内 か ら 弾 け よ 』ッ!」


923 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 01:56:02.48 ID:BdToVuz6o
そっちのけでボスが主人公やってる・・・!

926 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 01:56:38.78 ID:I8YhS6tv0
こいつヘタ錬じゃねぇ!

935 名前:『吸血殺し編』:第8話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/07(月) 02:07:58.72 ID:QnDQSnhL0

―――再度ッ!『ディアボロ』は内から『弾け飛び』ッ!


ディアボロ「無駄だ…お前に俺は『殺せない』」
アウレオルス「――――ッ!?!?!?!?!?」


否、『健在』ッ!未だ『帝王』は『健在』ッ!
何故だッ!?今、確かに『視た』のにッ!?
今、確かにコイツが死ぬ所を『視た』のにッ!?
―――何故コイツは『五体満足』で立っているッ!?


ディアボロ「キサマが創り、予定した世界は…」
――The wall on which the prophets wrote
ディアボロ「我が力によってひび割れ、崩れ落ちる」
――Is cracking at the seams.


アウレオス「『 感 電 死 せ よ 』ッ!」
―――ディアボロは『焼け焦げて死に』…『健在』ッ!
―――『帝王』の歩みは止まらないッ!


ディアボロ「我が『キング・クリムゾン』は…」
――Upon the instruments of death
ディアボロ「かつて運命に選ばれた無敵の頂点…王の中の王」
――The sunlight brightly gleams.


アウレオス「『 斬 殺 処 刑 せ よ 』ッ!」
―――ディアボロは『バラバラになって死に』…『健在』ッ!
―――『帝王』の歩みは止まらないッ!


ディアボロ「キサマはその力に引き裂かれて死ぬのだ…」
――When every man is torn apart
ディアボロ「キサマのちっぽけな望みを道連れにな…」
――With nightmares and with dreams


アウレオス「『 絞 殺 処 刑 せ よ 』ッ!」
―――ディアボロは『縊り殺されて死に』…『健在』ッ!
―――『帝王』の歩みは止まらないッ!


―――『錬金術師』が『神』が後ずさる

アウレオルス「何故だ…何故貴様は死なないッ!?」
アウレオルス「何故貴様は蘇るんだぁァァァァーーーーーッ!?」


ディアボロ「キサマに栄光などありはしない…」
――Will no one lay the laurel wreath
ディアボロ「キサマは断末魔さえ飲みこまれて…」
――When silence drowns the screams…

      |   .i 、_       ,  i  |
      |   .| !(・)    (・) l  |
      {   .!  | “    ”  ノ  |
      ヽ、 \ ''  皿   /  /
    lヽ_,, - ,, _ \     / _ ,, - ,,_/i
    l/ 、;iiiiii ヽ  \_/  / 、;iiii ヽノ
    i{ 'lllllllllll  }.   ∥   {  llllllllll }!
    'ヽ_ '''''' ノヽ\ ∥ /人 ''''''' _ノ
      ''ー'' ”ー‘  ''-'',;;;;‘一“''一''i!
               |;;;;;;;;;;;;;;;;     i!
               |;;;;;;;;;;;;      i!
                  , 、|;;、;;;;;;;;;     i!
            /;;;;;;;;;;;;;\;;;;   ノ
           ム'Y“Y”Y'y::}
          (;;t''T''T''T''t:ノ
           ''““”””““''

ディアボロ「 死 ぬ だ け だ 」



938 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 02:10:31.60 ID:IeqINjH20
おお!この歌詞は…

939 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 02:10:35.70 ID:h1llIaKO0
ここで・・・・・・エピタフか!

941 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 02:15:39.36 ID:JQHuSXLj0
初めてボスに恐怖を感じた・・・・

943 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 02:18:22.86 ID:ky53h+gbo
凄過ぎてなんて言い表わせばいいかわからねえ……

946 名前:『吸血殺し編』:第8話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/07(月) 02:21:10.17 ID:QnDQSnhL0

アウレオルス「う…」
アウレオルス「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!?」

―――理解を超えていた。
目の前の『男』は『錬金術師』の理解を超えていた。
『錬金術師』はただダダッ子の様に叫ぶッ!

アウレオルス「『 死 ね 』ッ!」
アウレオルス「『 死 ね 』ッ!」
アウレオルス「『 死 ね 』ッ!」
アウレオルス「『 死 ね 』ッ!」
アウレオルス「『 死 ね 』ッ!」

―――だが『死なない』。
―――『悪魔』はコツコツと靴音を立てながら…
―――『錬金術師』へと近づいて行く

ステイル「(何だ…何が起こっている!?)」
ジョセフ「(この『スタンド』の正体は!?)」
姫神「(解らない…理解できない)」
ディエゴ「(『時』を操っていやがるのか!?でもそうだと理屈が…)」

依然『跪いた』ままの、ステイルにも、姫神にも、ディエゴにも、
そして歴戦の『スタンド使い』であるジョセフにすら何が起きているかは理解できない。

この現状を理解しているのは僅かに『2り』。
『ディアボロ当人』と、

上条「(――――コイ…ツ…なんて無茶を…)」

唯一その『精神世界』へと『入門』を許された『上条当麻』だ。
『時の飛んだ世界』を認識できる上条だけが、現状の理解を許されていた。

ディアボロの『不死身』の謎…
種を明かせば何の事は無い。
最初に『死んで』いる『ディアボロ』は、
『エピタフ』によって『映写』された『未来のディアボロ』なのである。


947 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 02:21:16.31 ID:lFormZt90
エピタフの未来予知とボスの無限大数に等しい死亡体験が合さって最強に見える

957 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 02:28:52.97 ID:9FJ2wMwE0
スタンド以上にボスの精神が進化している……!

964 名前:『吸血殺し編』:第8話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/07(月) 02:33:51.32 ID:QnDQSnhL0

『ヴェネツィア』で『ブチャラティ』にやって見せた様に、
『エピタフ』の『未来映像』は『空間』に『映写』して、
自分以外にも『視せる』事が出来る。

『黄金錬成』の『言葉』は、その発動までに若干の『タイムラグ』がある。
その『タイムラグ』の僅かな間隙を利用し、『エピタフ』で『映写』した『死』を見せ、
その実、本当に訪れる『黄金錬成』による『死』を、
『キング・クリムゾン』で『時を飛ばす』ことにより『回避』していたのだ。

こうする事によりアウレオルスに『恐怖』を植えつけると同時に、
『黄金錬成』に依る『死』のタイミングの操作も行っていたのである。

この戦いは『精神』の闘争である。
ただ相手を殴り伏せるだけでは『黄金錬成』には『勝利』できない。
相手の『心』を折らねばならない。
『絶対に勝てない』と思いこませなければいけない。
―――それ故の『演出』

上条「(―――タイミングを一度でもミスすれば…)」
上条「(―――本当に死ぬじまうってのに…)」

それだけでは無い。
何度も何度も自分の『死』を『視ながら』の行進。
常人であれば神経がすり切れてしまうだろう。

―――しかしディアボロに恐怖は無い。
―――こんな『仮初』の死など『鎮魂歌』の『無限地獄』に比べればものの数では無い。


967 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 02:35:57.36 ID:I8YhS6tv0
誰か助けて!このままだとヘタ錬さんが足元から輪切りにされちゃう!

969 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 02:37:58.10 ID:BsxAMhg50
ホルマリン漬けで額装されちゃう!

971 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 02:39:13.23 ID:E05rCrlAO
無限地獄を経験しても、ヘタレ化するだけで精神活崩壊すら起こさなかったボスの精神力はとっくの昔に人間止めてるよな

976 名前:『吸血殺し編』:第8話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/07(月) 02:47:54.37 ID:QnDQSnhL0

アウレオルス「う…うわ…来るな…来るな…」

―――この時『錬金術師』の心は折れ掛っていた。
―――ディアボロは後僅かの距離にまで接近し
―――後ほんの僅かに『間合い』を詰めれば…手が届く距離

―――その時が、『錬金術師』の心が折れる時であったろう…
―――だが…

ディアボロ「――――グッ!?」
アウレオルス「!」
上条「!」

ディアボロの体がガクンと崩れた。
連続しての『時飛ばし』と『死の目撃』。
ミスの許されぬ『張り詰めた精神』…『体力の限界』が来たのだッ!

ディアボロ「(イ、イカンッ!)」

後、ほんの僅かの所で、足が止まってしまう。
―――マズイ…このままではッ!

アウレオルス「アハハハハハハハーーーーーッ!」
アウレオルス「当然だッ!我が『黄金錬成』に抗うッ!」
アウレオルス「その『能力』の正体は解らぬが…」
アウレオルス「必然ッ!並大抵の負担である筈がないッ!」

上条「(――――マ…ズイ)」

―――折れ掛けた筈の『錬金術師』に余裕が戻りつつある
―――見た所、ディアボロは本の一瞬、あと僅かな時間休めれば再起できそうだが
―――その前にディアボロが『黄金錬成』により殺されてしまうッ!

上条「(――――チックショウ!)」
上条「(――――『友達』がピンチなのに…)」
上条「(俺は…俺は何もしてやれねぇ…のかよッ!)」
上条「(『右手』が無くっちゃ…何も出来ねえってのかよッ!)」

上条「(くそ…何か…何か出来ねえのかッ!?)」

―――その時であった

???『 M o v e r e  M a n u s ――――― 』

―――その謎の『声』が上条当麻の脳裏に響いたのは


977 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 02:50:06.84 ID:BsxAMhg50
来たッ!

978 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 02:50:48.34 ID:ky53h+gbo
うおおおおおおおおおおお!!!!!

979 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 02:51:38.34 ID:BdToVuz6o
おおおおおおおおおお!!!!!!!!!!

980 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 02:52:00.60 ID:ZRr7umyOo
きたぁあああああああああああ!

986 名前:『吸血殺し編』:第8話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/07(月) 02:56:29.51 ID:QnDQSnhL0

上条「(な…んだ?)」

―――『声』だ
―――誰かが上条当麻に語り掛けている
―――誰だ?

???『 M o v e r e  M a n u s ――――― 』

???『 M o v e r e  M a n u s ――――― 』

???『 M o v e r e  M a n u s ――――― 』

上条「(誰なんだ…何を言ってる?)」

失血で朦朧とする意識の中…
上条当麻は『見た』。一瞬、ほんの一瞬。
自分の目前を通り過ぎた『像(ヴィジョン)』ッ!

┌─────────────┐
│    \/ /´      _      |
│ ___  .; (    Movere     |
│":::::::::`7;  \ ________   .____|
│:::::::::_ノ___      `y´./  |
│::::/ ~      \       /  .|
│:::|  Manus   _}       /   .|
│:::\_____>      ./   |
│:::::::::::|  ;;_    _. :;:   /     |
│:::::::::::[;    ~ てiソフ´   /   ::;;;|
│--"~ ‐ リ    `~´      /   ヽ._ |
│   _  彡      =~^ヽ   .|
│-ゝ"::::i ハ   / ハ  (  / 》   |
│:::::::::::::::ヽ   / /:::i  ヽ / /     |
│::::::::::::::ハ_ ヽ/ /;;;:::|   ヽ ;/    ノ|
│:::::::::/" ヽr  i ;;;;;〕7= - v- ...‐   |
│:::::::r   o ヒ~ / = = = -  ソ ζ |
│::::::| Y´ ・ ソ /^ = = = - ~ (   |
│::::::::ミ  ヒ   ノ        ν  .|
│::::::::::\  ソ              .|
└─────────────┘

上条「(…今のは…?)」

―――視えたのは本当に一瞬だけ…
―――その『像』は上条の残った『左手』へと溶け込むように消えて…

上条「(…これは…『文字』?)」

―――まるで『聖痕(スティクマ)』の様に
―――血を流しながら、ひとりでに『文字』が上条の左腕に刻まれていく

―――『 M o v e r e  M a n u s 』
―――ラテン語で『手を動かせ』を意味する言葉


987 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2011/02/07(月) 02:57:33.32 ID:2SaFFTlh0
チュミさん!チュミさんじゃあないか!!

989 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 02:58:07.38 ID:E05rCrlAO
右腕が無くなったからスタンド強制解除が解けたのか!!

18 名前:1 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/07(月) 03:14:24.35 ID:QnDQSnhL0
上条「―――ああそうか」
上条「理解したぜ」

上条当麻は『理解』した。
上条はラテン語なんて知らない。
だが、感覚的に自分の為すべき事。
自分の為せる事を理解した。

だから『その左手を動かして』
指先を『ある方向』へと向けた。

―――そして
―――『回転』が始まる

アウレオルス「クハハハッ!」
アウレオルス「よくぞここまで頑張った物だ『スタンド使い』ッ!」
アウレオルス「だが貴様の進行もここまでだッ!」
アウレオルス「『神』にここまで抗った事を誇りに思いながら…」

ディアボロ「(―――イカン…回復が…間に合わん)」

アウレオルス「地獄へと行くがイイっ!」
アウレオルス「『 我 が 命 ず 死 ――――」

―――ズドドドドドンッ!
アウレオルス「 ガ ヘ ア ッ ! ? 」
ディアボロ「!」

『死の言葉』は発せられないッ!何故ならばッ!

上条「―――成程…コイツが…」

『錬金術師』の喉に突き刺さった物ッ!
それは『爪』ッ!高速で『回転』し、銃弾の様に飛来し、『喉』を裂いた物ッ!

上条「俺の新しい『牙(タスク)』か」

―――上条当麻の『スタンド』だッ!


20 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 03:16:04.18 ID:Tle1De7DO
ウシャアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!

21 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 03:16:30.29 ID:M6qzPEhDO
ジョニィは出番ないの?

22 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 03:17:16.30 ID:RfwCuU9AO
さすが上条さん
主役級のスタンドが発現するとは

23 名前:1 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/07(月) 03:17:35.84 ID:QnDQSnhL0
それと最後に追記

正直、上条さんに『スタンド』を持たせるか否かについては、
最後の最後まで悩んだんですが、この先敵がどんどん凶悪化していくので、
この辺りで少しだけパワーアップと言う事で、こういう展開になりました。
SBR勢とかは拳銃とか使って来る連中が多いですし…
(タトゥーユーの11人組とか上条さんじゃどうしようも無いし)

ちなみに何故『牙(タスク)』を選んだかと言うと、
・この世界の上条当麻は『もう一つのJOJO』であるから
・右手に『盾』、左手に『剣』ってなんか恰好よくね?
・『聖人の遺体』もちょうど『左腕』だったから。

とまあ、大体こんな理由です。
ジョニィの登場を期待していた皆さん。
申し訳ありません、ジョニィはこの物語には登場しません。
これも最後まで迷ったんですが、ぶっちゃけジョニィのこの世界での立ち位置が思い付かなかったのよね。


61 名前:『吸血殺し編』:第8話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/07(月) 14:30:55.87 ID:QnDQSnhL0
『幻想殺し』は上条当麻の『武器』にして『頸木』である。
『幻想殺し』は上条当麻に『神すら殺す右手』を与えるのと引き換えに、
『運命』から上条へと本来『贈られる物』すら『拒絶』する。

上条当麻が『拒絶』させられて来たモノ…

―――それは『当たり前の幸運』であり

―――それは『輝かしき少年時代』であり

―――それは『平穏な日常』であり

―――それは『異能力』であり

―――それは『スタンド』であった。

今、その『首枷』が外れた時、
『真の偽善なす優しい狐(フォックスワード)』は生まれて初めて、
その優しい口元の下に隠され、ずっと研ぎ澄まされて来た彼の『牙(タクス)』を剥く。

それは『スタンド』。
それは『運命からの贈り物』。

『別世界』の『もう一人のJOJO』が目覚め、
『次元の壁』すら『超越』するに至った『牙』。

無限の螺旋軌道を描き出す『黄金の回転』を通して、
『祝福されし者』すら貫いた『牙』。

『悪意』と『理不尽』に『立ち向かう力』。
一人の青年が『歩き出す為の力』であり、『傍らに立つモノ』。

それが今、この『世界』における『もう一人のJOJO』である『上条当麻』に『贈られた』。

だから彼は『手を動かす(モヴェーレ・マヌース)』。
『贈られた力』で『立ち向かう』。これからも『友と共に歩く』ために。
その『友』を奪わんとする『敵』を、『神』を僭称せし『錬金術師』を撃つ為に。

『神擾の党魔(カミジョウトウマ)』は『黄金の男(アウレオルス)』へと『牙(タスク)』を剥くッ!


62 名前:『吸血殺し編』:第8話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/07(月) 14:31:21.65 ID:QnDQSnhL0

ここからは、BGMとして以下の曲をおかけください
出来るならば、大音量で

Janne Da Arc ― WILD FANG


64 名前:『吸血殺し編』:第8話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/07(月) 14:35:04.39 ID:QnDQSnhL0

アウレオルス「ーーーーッ!?アゴガ…オガガ…」
上条「(――――やった!?)」

上条当麻の掲げられし『左手』から飛び出した『爪』は、
『錬金術師』の『喉』を潰し、その『死の言葉』を強制的に中断させるッ!

本来『黄金錬成』は『思い描く』だけで、
『思い描いた』そのままに『世界を改変』する、正に『神の御業』に足を踏み入れた『魔術』。

しかし『思い描く』だけで『世界を改変』すると言う事は、
『予期せぬ思考』であったり『一瞬の気の迷い』すら『実現』させてしまうと言う『リスク』を伴う。

それを防ぐためにアウレオルスは『敢えて言葉に出して口にする』事を、
『黄金錬成』の発動の『精神的なスイッチ』としていた。

―――それがこの場合『裏目』に出た。
―――『言葉』を発さなければ、『黄金錬成』は『発動』しないッ!

上条「(こ、これでッ!)」

しかし上条当麻の『誤算』。それはッ!

アウレオルス「―――コ、コゾウッ!ギ…ギザマァーーーーッ!」
上条「――――ッ!?」

今の『錬金術師』が『吸血鬼』であり、
『人間を超越』した『再生能力』の持ち主であると言う事ッ!
生半可な『牙』の突き立て方では、その喉を抉ることは叶わないッ!

上条当麻はある意味、今日、生まれて初めて『牙を剥いた』のだ。
故に彼はその使い方を知らない。『牙』は『噛みついて抉った時』に最大の威力を発揮する。
故に『追撃』が必要不可欠。だが今の上条はまだ『チェックが甘い』ッ!

アウレオルス「何をやったかは知らんッ!がッ!」
アウレオルス「憤然ッ!そんなに死にたいのであればッ!キサマから始末するッ!」
ディアボロ「(―――― イ カ ン ッ ! ? )」

アウレオルスの攻撃の矛先が、上条へと向いてしまったッ!
膝をついたディアボロの横を素通りし、上条の方へと『錬金術師』が駆けだすッ!

今の上条には身を守る『盾』たる『幻想殺し』は無いッ!
『キング・クリムゾン』による『時の跳躍』でも、上条への『死の言葉』を回避できないッ!


65 名前:『吸血殺し編』:第8話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/07(月) 14:39:50.82 ID:QnDQSnhL0

上条「―――『手』を」

しかしそれは上条も承知ッ!
ならばッ!

上条「『動かせ』ェェェェェェェェェェーーーーーッ!」

『牙』を突き立てろッ!
上条は左手の『爪』が『回転』を開始するッ!
そして上条はその左の5本の指先を『床』に突き立てるとッ!

上条「うぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーッ!」

そのまま天へと向けて左手を振り抜いたッ!
そこから生じた『斬撃』は地面を波の様に伝導しッ!

―――――ズッバァァァァァァァァァァァンッ!
アウレオルス「WOOOOOOORRRRYYYYYYYYYYーーーーーーッ!?」

『錬金術師』の体を縦に『両断』したッ!
何と言う威力であろうかッ!?

ディアボロ「これは…ッ!?」
ディアボロ「上条の『スタンド』かッ!?」

ディアボロは以前、自分が上条へ言った言葉を思い出す。

―――『お前の「幻想殺し」は「スタンド」に触ると強制解除する効果があったが…』
―――『ひょっとすると…お前の「幻想殺し」がお前自身の「スタンド」を強制解除しているんじゃないか?』

ディアボロ「(だからこそ『右手』が『斬りおとされた』今ッ!)」
ディアボロ「(秘められていたその『能力』が『覚醒』したと言うのかッ!)」

アウレオルス「WOOOOOOORRRRYYYYYYYYYYーーーーーーッ!」
上条「(―――――まだだッ!)」

直感的にやった自身の行動が引き起こした予想以上の威力ッ!
しかし『人間』に対しては『必殺』のこの技も、
『吸血鬼』であるコイツには通じないッ!

アウレオルス「WOAAAAAAAAAAAーーーーーーッ!」

切断面から無数の血管を伸ばして、
二つに別れた自身の肉体を繋ぎあわせているッ!
―――つくづく『化け物』だコイツはッ!

上条「(――――ちくしょう…ヤバイ…意識が…)」

攻撃を続けなければならいの言うのに…
『右腕』の切断面からの大量出血で意識がもうもたないッ!
―――そんな時であった。


66 名前:『吸血殺し編』:第8話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/07(月) 14:44:03.76 ID:QnDQSnhL0

姫神「―――上条君」
上条「ひ、姫神…」

何時の間にであろうか。
『跪いた』体勢のまま…這うようにして姫神が上条の直ぐ傍まで近づいていたのだ。

姫神「さっきの。お返し」

姫神は上条の足首すっと触れた。
そして…

姫神「――――コォォォォォォォッ!」

姫神の体か溢れる『深紅のオーラ』ッ!
足首から伝導する姫神の『生命エネルギー』は、
上条の右腕の出血を止め、その体に立ち上がる活力を吹き込んだッ!

姫神「お願い。アイツをやっつけて」

姫神は頼む。
この男にならば頼る事が出来ると思った。
どんな残酷な運命だって『ブチ殺してくれる』。
そんな根拠のない、それでも固く信じられる『何か』を感じていた。

上条「―――サンキュー姫神…お陰で『目が覚めた』」

上条当麻は立ち上がる。
まだ終わってはいない。
戦いはここからが本番だッ!

アウレオルス「ヌゥゥゥゥゥゥッ!憤然!憤然!憤然!」
アウレオルス「何故だ!?何故こうも梃子摺る!?」
アウレオルス「私は『人間を超越』し『世界を支配』したアウレオルス=イザードなのだぞッ!」

体を繋ぎ合わせた『錬金術師』が忌々しげに叫ぶッ!
その『錬金術師』の視界に…

上条「いいぜ…もしお前が…」

立ち上がった上条当麻の姿が飛び込んで来るッ!

上条「『神』を気取り…『神』を名乗るってんなら…」
上条「例えお前が『神』なのだとしてもッ!」

上条「俺は『神』にだって『牙』を剥いてッ!」
上条「テメェの『喉首』に突き立てて『ブチ殺す』ッ!』」


67 名前:『吸血殺し編』:第8話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/07(月) 14:48:49.69 ID:QnDQSnhL0

ディアボロ「――――いいだろう上条当麻。我が友よ」

上条当麻が立ち上がったのに合わせ、
『深紅の王』もまたその『戦場(コート)』へと帰還する。
もう一人の神に弓引く『悪魔(レッド・ドラゴン)』が立ち上がる。

ディアボロ「我らが『宮殿』に踏み込みし不埒者は…」
ディアボロ「俺とお前の2人で片付けるとしよう…」

―――『主人公』たる2人は相並び『錬金術師』へ立ち向かう
―――『最終ラウンド』だッ!

アウレオルス「ほざけッ!何やら妙な技を隠し持っていたらしいがッ!」
アウレオルス「キサマを守る『右手』は未だその手には無しッ!ならばッ!」

アウレオルス「『 来 た れ 処 刑 剣 』ッ!」

アウレオルスの召喚に基づき、再び『ツェペリの処刑剣』が虚空に出現するッ!

アウレオルス「『 回 転 せ よ 』」
アウレオルス「『 し か し て 』」
アウレオルス「『 斬 首 刑 に 処 せ 』ッ!」

空中を高速回転して走る『ツェペリの処刑剣』は、
例えるならば高速回転するスクリューッ!さもなくばヘリコプターのローターッ!
空飛ぶギロチンは上条当麻の首へと迫り、その首を…

上条「どうした『錬金術師』」
上条「俺も『 生 き て い る ぜ 』ッ!」

アウレオルス「ーーーーーッ◎△$♪×¥●&%#?!」

何故だ!?何故だ何故だ何故だ!?
何故コイツまで生きてるッ!
まさか…

アウレオルス「(コイツら本当に『不死身』か!?)」
アウレオルス「(!?――――イカンッ!?)」

そんな事を考えてはいけない!
そんな事を考えれば…それは…『現実』のモノとなってしまうッ!

ステイル「(ヤレヤレ…良い根性をしているよ…)」
ステイル「(でも…啖呵を切るならもう少し考えてからにしてくれ…)」

慌てるアウレオルスを余所に、
『跪き』ながらもその手に『ルーン』を握り込んだステイル=マグヌスが嘲笑う。

何の事は無いのだ。
ステイル=マグヌスは『炎の魔術師』。
熱気を引き起こして『蜃気楼』を上条とアウレオルスの間に発生させ、
アウレオルスの目測を誤らせた…ただそれだけ。それでかしかしてない。
『別世界』で『ジャイロ=ツェペリ』が『ディ=ス=コ』に対してやって手と同じ手だ。


70 名前:『吸血殺し編』:第8話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/07(月) 14:54:06.63 ID:QnDQSnhL0

ステイル「(素人の『波紋使い』の少女が頑張ってるのに…)」
ステイル「(僕が何もしていない訳にはいかないからね…)」

別に上条に頼まれてやった事では無い。
ステイルが勝手にやった事だが、どうやら上条はそれに気付いて、
それをやはり勝手に利用したのだ。

ステイル「(さあ、お膳立てはしてやった…)」
ステイル「(頼んだぞ…『スタンド使い』どもッ!)」

アウレオルス「ガァァァァァァァァッ!?」

余りにもッ!余りにも物事が上手くいかないッ!
何だ!?何が起こっている!?何が間違っている!?
一体、自分に、何の落ち度があると言うのだ!?

アウレオルス「もう関係ないッ!もはや手段は問わんッ!」
アウレオルス「確実にッ!私自身の手でキサマらの血肉を抉りッ!」
アウレオルス「藁の様に握り折って切り刻んでくれるッ!」

アウレオルスは跳躍したッ!
『黄金錬成』が効かないのならば、我が『吸血鬼』の肉体の力で仕留めるのみッ!

上条はその『左手』を銃の様に構え、
ディアボロは『キング・クリムゾン』に両の拳を構えさせるが、

アウレオルス「ボゲェェェェーーーーーーッ!?」

『錬金術師』と2人が交差するよりも速く、
何かが矢の如く飛来し、アウレオルスの喉に突き刺さったのだッ!
これは―――『義手』だッ!

ジョセフ「…このセリフを言うのもひさしぶりじゃが…」
ジョセフ「またまたやらせていただきましたァン!」

そうッ!ジョセフ=ジョースターッ!
かつて戦友たる『シュトロハイム』がやった様に、
『義手』に仕込んだスプリングで、義手をロケットパンチの如く射出したのだッ!
それだけでは無いッ!

ジョセフ「しかしさっきから静かに聞いていればなんじゃな」
ジョセフ「その『黄金錬成』とやらで『神』を気取っているようじゃが…」

ジョセフもまた『戒め』を解いて立ち上がるッ!
彼は『伝説の波紋戦士』にして『スタンド使い』ッ!
その精神力が、ついに『黄金錬成』の世界への入門を果たしたのだッ!

ジョセフ「『神』じゃとぉーーーッ!こちちらもう50年以上前にッ!」
ジョセフ「『神』に等しい『究極生物』を宇宙の彼方へと追っ払った身よッ!」
ジョセフ「戦いの年季の違いを思い知らせてやるわいッ!」

忘れてはならぬ。彼もまた『神』へと弓を引いた者ッ!
あの『カーズ』を宇宙へと永遠に追放した『勇者』だと言う事をッ!


71 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 14:57:52.88 ID:9FJ2wMwE0
なんという美味しいとこ取り
きたない流石ジョセフきたない

72 名前:『吸血殺し編』:第8話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/07(月) 15:00:48.79 ID:QnDQSnhL0

アウレオルス「ガッ!こんなモノッ!」
アウレオルス「こんなモノでこの私をッ!」

喉に突き刺さった義手を引き抜くアウレオルス。
しかし彼に体勢を立て直す時間は与えられないッ!

―――忘れてはならぬ。『神』に弓を引く者はもう一人この場にいた事をッ!

正に疾風の如くッ!『古代世界最速』のスピードで突っ走ってきたのはッ!

―――ちょっと待ってくださいッ!み…みなさんッ!
―――今、気づきましたが。お…驚きましたッ!

―――まさか信じられないッ!!『跪いて』いたはずだッ!!彼はッ!

ディエゴ「WRYYYYYYYYYYYYYYYYYYYーーーーーーッ!」

―――『ディエゴ』だァアア――ッ!
―――『ディエゴ』がいるッ!あれは『ディエゴ=ブランドー』だあああ―――ッ!

ディエゴもまた『DIO』の血を引く『スタンド使い』ッ!
そしてその『精神力』の強度は充分ッ!彼もまた『黄金世界』への入門を果たしたッ!

ディエゴ「(『世界を支配する力』だと…『錬金術師』ッ!)」

―――ディエゴはその言葉に、思い起こさずにはいられないッ!
―――憎んでも憎みきれぬ『父』、『DIO』の『スタンド』ッ!
―――『神父』より聞かされた『ザ・ワールド』ッ!
―――いずれ、自分が『乗り越え』踏みにじらねばならぬ『壁』ッ!

ディエゴ「(いいぜ…お前が『世界を支配する力』を謳うなら…)」
ディエゴ「(これからお前は俺の『試金石』だッ!)」
―――『父の世界』を乗り越える為の『試金石』だッ!

ディエゴ「 ブ ッ 殺 し て や る ! 」

ディエゴは駆け抜けるッ!
鱗に光が写り、それはきらりと光るッ!
その姿は正に『銀の弾丸(シルバー・バレット)』ッ!

アウレオルスが体勢を立て直すより速くッ!
ディエゴは『錬金術師』に肉薄しッ!

ディエゴ「WRYYYYYYYYYYYYYYYYYYYーーーーーーッ!」
―――ザッシュゥゥゥゥゥゥーーーーーーーッ!
アウレオルス「――――――――ガッ!?」

その喉首を鉤爪で抉り切るッ!

ディエゴ「今ッ!切り裂いた首のその『傷』はッ!」
ディエゴ「キサマの創った『黄金世界』の境界の『線』だッ!」

ディエゴ「WRYYYYYYYYYYYYYYYYYYYーーーーーーッ!」
ディエゴ「そしてこれがッ!」

もういっぱぁぁぁぁぁぁぁッ!今度の狙いはッ!
―――ズッバァァァァァァァァァーーーーーーーーッ!
アウレオルスの額ッ!脳天ッ!吸血鬼の急所ッ!

ディエゴ「それを越えた『線』ッ!このオレがッ!!」
ディエゴ「ブっ千切る『神(DIO)の世界』への『線』だッ!!」

アウレオルス「――――――――」
――― グ ラ リ ッ 

効いているッ!
即死とまでは行かないにしても、脳へのダメージは効いているッ!
アウレオルスの体が崩れるッ!しかも『喉』を抉られ『黄金錬成』を即座に使用できないッ!


73 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 15:02:10.61 ID:D7NkLuyuo
> ―――ちょっと待ってくださいッ!み…みなさんッ!
> ―――今、気づきましたが。お…驚きましたッ!

クッソフイタwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww

74 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 15:03:57.24 ID:U9H4z89Do
SBRの実況じゃねーかwwwwww

75 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 15:04:34.36 ID:s+IrcaUs0
これはwwwwwwwwwwwwww
だが こ れ が い い !!!

77 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 15:06:28.99 ID:Ua0l5ET90
クソワロタwwwwww実況どっから沸いてきたんだよwwwwwwwwww

78 名前:『吸血殺し編』:第8話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/07(月) 15:08:08.79 ID:QnDQSnhL0

ディアボロ「上条ッ!」
上条「応ッ!」

上条がその左手を構える。
目標は―――アウレオルスッ!

上条「歯をくいしばれよ『吸血鬼』――――」
上条「俺の『牙』は―――ちいと体に響くぜ」

――――ズドドドドドドドドドッ!
『爪弾』の超連射ッ!『波紋』で強化された上条の生命活力により、
『牙(タスク)』の連射力は最早、驟雨の如しッ!

ディアボロ「おっと」

全身に隈なく『爪弾』を撃ち込まれ、
もはや『満身創痍』のアウレオルスだが、
ディアボロは『キング・クリムゾン』はその襟首をつかみ、
地面に倒れる事すら赦さない。

ディアボロ「さて…キサマが頭の中で思い描いた『世界』に…」
ディアボロ「キサマの『墓碑銘』はあったか?」
ディアボロ「在りはしないだろうな…だとすれば…」

アウレオルス「――――あ――――う――――あ――――やめ――――」

アウレオルスは朦朧とした意識で考える。
どこで間違えた。何故こうなる?コイツらは何だ?
なぜ自分が『敗れる』?

アウレオルス「(こんなヤツらに――――)」
アウレオルス「(勝てる訳が無い――――)」

―――敗北を認めた時、その精神エネルギーは限り無く『ゼロ』になる。
―――『錬金術師』の『黄金世界』は最早、『立ち向かう力』を失った。

―――そして

ディアボロ「受け取れ…これがキサマの業が刻む…」

ディアボロ「 キ サ マ の 『 墓 碑 銘 』 だ ッ ! 」

ディアボロ「 エ ェ ェ ェ ェ ェ ェ ェ ェ ピ タ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ フ ーーーーッ!」

――― ド ゴ ド ゴ ド ゴ ド ゴ ド ゴ ド ゴ ド ゴ ーーーーーーッ!!

アウレオルス「ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!?」

『キング・クリムゾン』による『スタンド』の拳による『ラッシュ』ッ!
アウレオルスはノーバウンドで『くの字』に折れ曲がりながら吹っ飛んだッ!


80 名前:『吸血殺し編』:第8話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/07(月) 15:17:13.40 ID:QnDQSnhL0

上条「――――あ、もう無理」
ディアボロ「――――俺もだ」

上条とディアボロは、その体力を使い果たして床に寝転がっていた。
『戒め』から脱した姫神が、そんな上条の方を膝枕している。
一方、ディアボロは床に寝ていた。(この差は何だッ!)

姫神「『波紋』で『出血』は止めてるけど…もう動かないで」
姫神「これ以上。激しく動くのは体に障る…」

姫神は『波紋』のエネルギーを込めながら、
上条のウニみたいにツンツンした髪をワシャワシャと撫でた。

ジョセフ「全く…最近の若い者は無茶するのぉ~」
ジョセフ「ウェカピポ君がきたら、『ゾンビ馬』で治療じゃな…」
ジョセフ「上手く繋がるといいがのぉ~マアダイジョウブダトオウケド」

ジョセフ「ま!いざとなったらワシみたに義手にするか?」
ジョセフ「いい医者を知っとるぞ」

上条「冗談でもそんな事を言わんでください…」

床に転がっていた義手を嵌めこんでギチギチ言わせながら、
ジョセフはおどけて笑い。上条はちょっと顔を蒼褪めさせる。
貧血なのもあるが、まじで義手になったらシャレにならないからだ。

ステイル「――――そこの『吸血鬼』…まだ生きてるのかい?」
ジョセフ「ウム。『吸血鬼』は随分と頑丈にできとるからのぉ~」
ジョセフ「以前、ある『吸血鬼』に手榴弾を10発以上括りつけて」
ジョセフ「至近距離で爆発させた事があったが…バラバラの状態から再生しやがった時には…」
ジョセフ「流石のワシも背筋がゾーーッとしたわい」

アウレオルスは意識を失いながらもまだ生きていた。
『吸血鬼』を確実に『殺す』方法は、
紫外線や太陽光を浴びせて灰にしてしまうか、
『波紋』を流して溶かすなり灰にするなりするか、
その『脳』を完全に破壊してしまうしか方法が無い。
それ以外の方法では、弱らせる事は出来ても、『殺す』までには至らない。

ディエゴ「だったらさっさとトドメを刺したらどうだ?」
ディエゴ「起き上がってきたら…面倒だぞ?」
ステイル「そういう訳にもいかないんだよ…政治的な理由ってやつでね」
ジョセフ「慌てんでも既に『隠者の紫(ハーミット・パープル)』を這わせておるわい」
ジョセフ「起きるようなら直ぐに『波紋』を流せる…」
ステイル「随分と用意周到だね」
ジョセフ「それが取り柄じゃからのぉ~」

大の字になってブッ倒れた、アウレオルスを囲みながら、
3人はあれこれ話していたが…

上条「………なあ、ディアボロ」
ディアボロ「何だ」

寝転がりながら、上条はディアボロに問う。

上条「何で…トドメを刺さなかったんだ?」
ディアボロ「…お前はそれを望むか?」
上条「―――悪いな。気を使わせちまって…」


85 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 15:28:41.46 ID:IeqINjH20
???「……私の出番は?なんだよ」

87 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 15:29:30.81 ID:h1llIaKO0
>>85
海に帰れ

89 名前:『吸血殺し編』:第8話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/07(月) 15:30:23.18 ID:QnDQSnhL0

ディアボロは『トドメ』を刺しきらなかった。
何故と問われれば、友がそれを望んでいないと何となく思ったからだった。

上条「アイツはさ……」
上条「いくら…誰か、インデックスを救いたいと思ったにしてもさ…」
上条「その為に…数え切れない人間を殺したり、犠牲にした野郎だ」
上条「最後なんて完全にトチ狂って下種野郎になり下がってさえいた…」

上条「―――それでも」
上条「それでも『殺して万事解決』ってのは…何か違う気がすんだよ」
上条「なあ?俺って間違ってるかな?どうしようもない偽善者なのかな?」

ディアボロ「………」

『上条当麻』は致命的なまでに『甘い男』だ。
戦いの最中では、時々、ぞっとするような『凄味』を見せる癖に、
『死』による決着は、絶対に避けようとする『甘い男』だ。

―――仗助『深い理由なんかねえよ「なにも死ぬこたあねー」さっきはそー思っただけだよ』

ジョセフの息子、東方仗助の言葉だが、
これをさらに甘くすれば、上条当麻と言う人間になるのだろう。
―――根本的に優しい男なのだ、この男は。

ディアボロ「――――間違ってるか、間違っていないかはともかく…」
ディアボロ「お前は―――『それでいいい』」
ディアボロ「お前はお前のやりたいようにやればいい」

そして自分はその『優しさ』に救われた男でもある。
そんな上条の『甘さ』に不安を覚えると同時に、実に好ましくも思う。


90 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 15:36:15.28 ID:4BJGT6wSO
あれ………?なんかいい雰囲気だぞ………?

91 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 15:37:13.82 ID:h1llIaKO0
ジョナサンの船上パーティを思い出すな・・・・・・

92 名前:『吸血殺し編』:第8話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/07(月) 15:43:06.72 ID:QnDQSnhL0

上条「…ホントに悪いな」
ディアボロ「構わん。それが『お前』なのだから…」

―――だが、究極的に
―――その上条の『甘さ』が受け入れらない事態

―――あまりにも深い『漆黒の意思』を持った敵が彼の前に立ちふさがった、その時は

ディアボロ「(俺が手を下そう)」
ディアボロ「(かつて…『闇の世界』に生きたこの俺がな…)」

この男には、今のままでいて欲しい。
手を汚す仕事など、自分の様な『そちら側の人間』がやればいい事なのだから…

姫神「ねえ」

2人の会話を聞いていた、姫神が途中で割って入ってきた。

姫神「私は。あの男を殺したい」

姫神は、温かさを感じさせない口調で、上条へと言った。
その瞳に籠るのは、10年の年月で積み重ねられた『殺意』の塊だ。
それを見返す上条の顔も、自然と引き締まる。

姫神「上条君は。私が間違っていると思う?」
上条「俺は―――――」

上条は、そこで一旦黙り、
言葉を慎重に選んで、彼なりの答えを告げた。

上条「俺は…姫神がどんな気持ちで…」
上条「『石仮面』と『吸血鬼』を追いまわしていたのかなんて知らない」
姫神「………」


94 名前:『吸血殺し編』:第8話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/07(月) 15:57:24.57 ID:QnDQSnhL0

上条「でも…それは俺みたいな部外者が…想像もつかない様な」
上条「深くて…重くて…そして強い思いなんだと思う…」
上条「その思いが…姫神の人生で詰み上がった思いが…」
上条「アイツを殺せと言うのなら…」

上条「俺にそれは止められない」
上条「俺自身は『納得』なんて絶対できない」
上条「『復讐』だろうと、何だろうと、『誰かが死んで良い』なんていう『結末』には…」
上条「俺は『納得』できない…でも…」

上条の姫神を見返す瞳には、様々な感情が揺れている。
それは彼自身の心の葛藤故であり、同時に、想像もつかない、
姫神の波乱の人生が生み出したその『殺意』の重さを、
例え信念を以てしても否定できない彼の優しさ故だった。

上条「お前が…あの男を殺すことでしか…」
上条「姫神の『運命』に決着がつけられないのだとしたら…」
上条「俺は…『納得』できないけど…俺は姫神を『止めない』」
上条「『止める』なんて…俺には出来ない」

上条「お前の…好きなようにしろよ…」

本当は『復讐なんて無意味』だと声を大にして叫びたい。
でも、そう叫んでしまえるほど、彼は『偽善者』でも無かった。

―――『復讐』とは、自分の運命への決着をつけるためにあるッ!

だとすれば『復讐』を果たして、
姫神の失った誰かが帰って来る訳が無いだなんて…
そんな『知った風な事』を、上条当麻は口が裂けても言えない。


130 名前:『吸血殺し編』:第8話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/07(月) 22:21:37.91 ID:QnDQSnhL0

姫神「上条君は。やっぱりイイ人」

―――フッ
と、姫神は微笑み、上条の頭を再度わしゃわしゃと撫でた。
その掌に『波紋』を微かに通した姫神の掌は…仄かに温かい。

姫神「大丈夫。そんな顔しないで」
姫神「私は決めた」

姫神「私は『殺さない』…」
上条「――――え?」

これには上条はかえって絶句した。
何故?どうして?

姫神「フフフ。面白い顔をしてる」
姫神「何でって顔をしてるね」
上条「いや…だって…姫神は…」

姫神「――――今の。私にとっては」
姫神「『生きている人』の笑顔が重要で」
姫神「それに…」

姫神は、透き通る様な綺麗な笑顔で上条を見つめると…
―――ポツリと


――――『初恋の人』の哀しい顔なんて見たくないから


上条「え?姫神…今、なんて…」
姫神「――――――」

宙に儚く溶けた言葉を上条が聞き返すよりも先に、

姫神「―――――ン」
上条「―――――え」

―――上条当麻の唇は、姫神秋沙の唇に塞がれた。



131 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 22:21:56.29 ID:2F4v7zcTo
ktkt

132 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 22:22:17.77 ID:BsxAMhg50
ヒューヒュー。

135 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 22:23:33.93 ID:0hMqRjQgo
ズキューーーーン!!

139 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 22:25:02.60 ID:+spjfcY7o
落ち着け落ち着け素数を数えて

142 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 22:26:21.57 ID:PR8Zbxyq0
      . -―- .      やったッ!! さすが巫女さん!
             /       ヽ
          //         ',      イカやビリビリにできない事を
            | { _____  |        平然とやってのけるッ!
        (⌒ヽ7´        ``ヒニ¨ヽ
        ヽ、..二二二二二二二. -r‐''′     そこにシビれる!
        /´ 〉'">、、,,.ィ二¨' {.  ヽ     _ _      あこがれるゥ!
         `r、| ゙._(9,)Y´_(9_l′ )  (  , -'′ `¨¨´ ̄`ヽ、
         {(,| `'''7、,. 、 ⌒  |/ニY {              \
           ヾ|   ^'^ ′-、 ,ノr')リ  ,ゝ、ー`――-'- ∠,_  ノ
           |   「匸匸匚| '"|ィ'( (,ノ,r'゙へ. ̄ ̄,二ニ、゙}了
    , ヘー‐- 、 l  | /^''⌒|  | | ,ゝ )、,>(_9,`!i!}i!ィ_9,) |人
  -‐ノ .ヘー‐-ィ ヽ  !‐}__,..ノ  || /-‐ヽ|   -イ,__,.>‐  ハ }
 ''"//ヽー、  ノヽ∧ `ー一'´ / |′ 丿!  , -===- 、  }くー- ..._
  //^\  ヾ-、 :| ハ   ̄ / ノ |.  { {ハ.  V'二'二ソ  ノ| |   `ヽ
,ノ   ヽ,_ ヽノヽ_)ノ:l 'ーー<.  /  |.  ヽヽヽ._ `二¨´ /ノ ノ
/    <^_,.イ `r‐'゙ :::ヽ  \ `丶、  |、   \\'ー--‐''"//
\___,/|  !  ::::::l、  \  \| \   \ヽ   / ノ




141 名前:『吸血殺し編』:第8話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/07(月) 22:25:31.73 ID:QnDQSnhL0

―――『エピローグ』


上条「はーーーーーさっぱりした」
ディアボロ「上条…上がったか」
インデックス「遅かったんだよトウマ」

寝間着姿で、まだ湯気が上がる髪をバスタオルで水気を取りながら、
上条は風呂場を出て、居間へとのっそり入ってきた。

居間では、床に座り込んだ、ラフな恰好のディアボロと、
ベッドに腰かける、ピンクのパジャマ姿のインデックスが見える。

ディアボロ「腹や腕は大丈夫だったか?」
上条「うーん…何かまだ違和感とか痒みがあるけど…」
上条「とても…ついさっきまでモゲてた腕と、火傷の腹だとは思えねーなぁ」

上条は『左手』で自身の『腹部』と、
『右腕の付け根』をわさわさと触る。

腹部には殆ど火傷の名残など見えず、
右手の付け根には『縫い跡』の様な物が微かに見えるものの、
とてもこの右腕が数時間前までは『切断』されていたとは思えない回復具合だった。


あの後、次々と合流を果たしてきた他のメンバーの内、
元『護衛官』のウェカピポが持っていた『ゾンビ馬』とか言う不思議な『糸』と、
姫神、ジョセフの『波紋治療』により、摩訶不思議、上条の『斬りおとされた右腕』は、
ちゃーんと元通りに繋がってしまったのである。

上条「回復力を上げるためとはいえさ…」
上条「姫神に腹パンチされた時は死ぬかと思ったけど…」


↓その時の様子

        /   // _ N\jヽ}V ∨1ノノイ 〃   / /
lil  l!l!    '  〃//ヽ\ ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::≦二    ' / 
lili l!l!l! l!     z―ゝ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::<       -――
;i;i; ;!;!;! ! i!    ゝ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::く
      i! 斗‐ :.: ̄:.: ̄:.: ̄\:::::::::::::::::::::::::::::::::::::<    ノ
 l!l   l!l!l!l!l!l!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ _:_:_:::::::::::::::::::::::::く
l! l!l   i!i!i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:, :.-―:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.>ー- 、::≦__
l!l!l!l!  i!l!:.:.:.:.:.:..:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ̄:.: ̄:.:
l! i! l! l!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
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l!l!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.::., -―――ァ‐=、―八――
l!l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:.:.:.:> '/::::::::::::\:ノイり /. ⌒::::::::-=
l!:.:.::.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./   l::::::::::::::∠、     し ヽ::::::::::::::::::
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ヘ.    |:l、::::::イい./'      u jヽ:::::::::::
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:/:.:.:.:.ヽ   ヽ!ヽ::::ヘ〃   r      /::::\::::::
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ミミミ:.:.:..:.:.:..:.:.:.ヘ_    |:::::::ヘ、       ヘ::::::\:ヽ::
:.:.:.:.::.:ヽ:.:.:.:.:.:.:.ミミ  ミ :.:..:.:.:.:.:.:.:.:ヘ、  l!l!:::::::::> . _ ..  }\:: ヽ:ヽ
:.\:.:.:.:.}:.:l:.:ミミミ    ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.l:.::ヽ-!;V:::::ハ>- ┘   l!  ヽ::\
:.:.:.:.ヽ:.:l:.:i!ミ  ミ     \:.:.:.:ノ:.:.:.:.:.:.:レく:. ̄:.\  \―‐ T  ̄ ̄
:.:.:.:.:.:.ヽミミ    ミミ     -- :.:._:/:.:.:.:.:.:.:./:.:ヽ/  ヽ.  }   ヽ
:.:.:.:.:.:.:ハミ    ミミ         /:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:..!   ヽノ___
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\    ミミミ       /:.:.:.:.:.:.:.:.:.{:.:.:.:.:.:.: |   ゝ{ }=-
:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.\     ミミミミヽ イミ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ィ:.:.:.:.:.:.:.j__ /しヽ \
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:.:.:.:.:.:..:.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:.::..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: \ ∠:./ -‐' ノ  , -―――‐

姫神「 パ ウ ッ ! 」
上条「そげぶ!?」


156 名前:『吸血殺し編』:第8話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/07(月) 22:36:01.12 ID:QnDQSnhL0

上条「なあ…これで良かったのかなぁ…」
ディアボロ「さあな…だが、ヤツの為に犠牲になった数は生半可な数では無い…」
ディアボロ「『罪と罰』と言う奴なのだろう」
ディアボロ「(俺の言えた口では無いかも知れんがな…)」

結局、今回の『三沢塾』での『錬金術師』による『吸血鬼渦』の犠牲者の数は『73名』。
奇しくも一世紀近く前に『ディオ=ブランドー』に襲われた、
『ウィンドナイツ・ロット』における『吸血鬼渦』の犠牲者の数と全く同じ数字だが、
これを多いと見るか…少ないと見るか…

上条当麻はそれを多いと見て、胸を痛める。
『屍生人』や『吸血鬼』の死骸は完全に処理され、灰も残っていない。
連中の『元』となった人間は…この世から『消えてしまった』に等しい。
彼らの家族や友人は…彼らの帰りを永遠に待ち続けるのだろうか…
そう考えると、上条当麻の胸は…痛い。

上条「…アイツ…これから…どうなるんだろうな…」
ディアボロ「さあな…神のみぞ知るってヤツだろう」

アウレオルスは、アニェーゼらの手に依ってヴァチカンへ連行された。
彼にこれから待つのは、異端審問であろう。ある意味…死よりも恐ろしい運命がそこにはある。
―――所で、プッチ神父が『錬金術師』の頭に触れたかと思うと、ヤツは冬のナマズの様に大人しくなったが、
―――あれは一体、何をやったんだろうか?

上条「そう言えばインデックス…本当にあのプッチ神父に何もされなかったんだろうな?」
インデックス「それは無いんだよ。私の『記憶力』をトウマは知ってる筈なんだよ」


157 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 22:37:13.89 ID:OdpP7HNuo
間違いなく何かされました

166 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 22:42:38.11 ID:2g32D9K8o
アウレオルスは原作より悲惨な末路に…

173 名前:『吸血殺し編』:第8話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/07(月) 22:49:42.82 ID:QnDQSnhL0

ステイルから聞いた話だが、
どうも上条達とインデックスが別れていた間に、
あのプッチ神父とインデックスが共にステイルらの視界から消えていた時間があったらしい。
インデックスは名前通り『禁書目録』であり、プッチはヴァチカンの神父。
『何が』起こってもおかしくは無い訳だが…

インデックス「あの時…あの神父の視線に妙な物を感じて逃げ出した訳だけど…」
インデックス「それからトウマ達と会うまで『誰にも会わなかったんだよ』」

と、インデックスは言っていたが、
上条らと合流した時のプッチ神父当人は、
挙動不審と言うか…妙に『ハイッ』になっていたが、
(唐突にヘンデルの『メサイア』を歌い出したりして、周囲をドン引きさせていた)
まあ、当人であるインデックスがこうして健在である以上、
単なる杞憂である…と思いたい。

そう、プッチで思い出した訳だが…

―――ディエゴ『今日は…キサマらには助けられたな』
―――ディエゴ『カミジョウトウマに…ディアボロか…お前達の名は覚えておこう』

と、付き人のディエゴには何と言えない不敵な笑顔でそう言われた訳だが、
対『錬金術師』では共闘したものの、その能力も含めて何とも不気味な男であった。



175 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 22:52:08.04 ID:+spjfcY7o
挙動不審神父様ww

177 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 22:52:50.51 ID:mebKBwll0
挙動不審父wwwwwwwwww

178 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 22:53:15.95 ID:U9H4z89Do
>>177
上手い事言ってんじゃねーよwwwwww

180 名前:『吸血殺し編』:第8話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/07(月) 23:00:44.33 ID:QnDQSnhL0

上条「そして…姫神かぁ…」
ディアボロ「………」
インデックス「?」

上条は冬の林檎みたいに顔を真っ赤にして、
ディアボロは何かを考える様な仕草をし、
寝ていた為に事情を唯一知らぬインデックスはキョトンと首を傾げる。

上条が思い返すのは、姫神の『口づけ』。
あれは結局、どういう意味だったのだろう。
いや、意味など実は解っているのだが…

上条「――――ッ」カァーー

上条は顔をさらに紅くして、右手で何度も自身の唇をなぞる。
姫神秋沙ッ!君の積極的なキスがこれを狙っていたのなら、予想以上の効果をあげたぞッ!
(ちなみに、こう言う時の姫神の積極攻勢は、ポルナレフによる恋愛講釈の影響だ)

ちなみに鈍感な上条に珍しく斯くも意識されている姫神秋沙は、
残念なことに、もうすでに『学園都市』には居ない。
今頃は、ジョセフ達と共に、横浜にでもいるのではないだろうか。

―――ジョセフは、姫神秋沙を引き取る事を決めた。
聞けば彼女はポルナレフの知り合いだと言うし、
何よりも年若い、惑える『波紋使い』である。
『指導』をしてやるのが『先輩』の務めって奴だろう。


193 名前:『吸血殺し編』:第8話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/07(月) 23:12:14.83 ID:QnDQSnhL0

―――姫神『大丈夫。暫くすれば。貴方に会いにいくから』

そう、聖母みたいな綺麗な笑みを浮かべる姫神は反則的だった。
こうもポッと出の『原作■■』に先を越された事を知ったら、
某ビリビリ中学生はどんな反応をするだろうか。
(ちなみに彼女は今日もジャイロと『鉄球』の特訓)

ディアボロ「………」

実に青春している上条とは対照的に、
ディアボロが思い返すのは『老兵』ジョセフ=ジョースター。
彼は…

―――ジョセフ『君はディアボロ君と言うそうじゃが…』
―――ジョセフ『その「スタンド能力」…「容姿」…そして「名前」…』
―――ジョセフ『やはり君は…』

そう、気付かれぬ筈も無いのだ。
見通しが甘かったし、感情が昂って思わず本名も連発してしまっていた…
これから何らかの『破局』が訪れるかと思って、あの時は柄にもなく青くなってしまったが、

―――ジョセフ『安心せい…この事は孫にも、あのフランス人にも言ったりせんわい…』
―――ジョセフ『今回は君にワシも助けられたし…それよりなによりな』

ジョセフはかつて『帝王』として暴虐の限りを尽くした男をこう評したのだ。

―――ジョセフ『あの若い友人の危機にあそこまで激昂できる君を、ワシは悪い人間だとは思えん』
―――ジョセフ『伝え聞いていた君と、今の君は…随分と「変わった」ようじゃな』 


194 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 23:13:28.41 ID:5dXA/JATo
さすがジョセフ! (女癖以外は)いい男!

195 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 23:13:30.13 ID:2F4v7zcTo
ジョセフ…流石すぐる

198 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 23:17:45.25 ID:4jCOkX7k0
ほんまジョセフの心の広大さは五臓六腑に染み渡るでぇ

201 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2011/02/07(月) 23:22:24.44 ID:h1E+UejDO
お前は次に「ジョセフかっけぇ…」と言う

206 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 23:25:57.40 ID:M6qzPEhDO
ジョセフかっけぇ…・・・ハッ!

203 名前:『吸血殺し編』:第8話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/07(月) 23:23:23.97 ID:QnDQSnhL0

―――ジョセフ『そもそも「死んだ」と聞いていた君が何故…健在なのか…』
―――ジョセフ『どうしてこの「学園都市」に居るのか…それについては敢えて聞くまいよ…』

そうジョセフは不敵に笑って『学園都市』より去っていったが、
彼に言われた言葉を何度も思い返して…ディアボロは考える。

ディアボロ「(…『変わった』か)」
ディアボロ「(成程…俺は確かに『変わった』のかも知れん)」

あの時、上条当麻の『右腕』が斬りおとされた瞬間、
ディアボロの胸中を埋め尽くした感情の爆発は、今まで彼が経験した事の無い種類のモノだった。
嗚呼まさか…かつて『自分』以外の事など何一つ顧みなかった自分が、『誰か』の為に怒りで我を忘れるとは…

ディアボロ「(だがその『変化』を…)」
ディアボロ「(今の俺は悪いモノだとは思わない)」

この『友』と出会って。自分は多くのモノを得た。
それは、本来人間が持つべきものであり、にもかかわらず自分が省みて来なかったモノ。
――――何と言う…何と言う長い『回り道』

ディアボロ「所で上条…その『左腕』…」

顔を真っ赤にして相変わらず悶えている上条に、
誇るべき『我が友』にディアボロは問いかける。

上条「ん…ああ…『コレ』な」


204 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 23:24:52.67 ID:BsxAMhg50
さあどうなる左腕。

212 名前:『吸血殺し編』:第8話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/07(月) 23:35:14.92 ID:QnDQSnhL0
言われて上条はその『右手』で何度も既にさすった、
『左腕』に刻まれた『文字』を改めて触った。
ソレは消える事も無く、依然そこにある。

―――『 Movere Manus 』
―――『 手 を 動 か せ 』を意味するラテン語。

上条「何度も洗っても、『右手』で触っても…消えないんだよなぁ…コレ」
上条「半袖着ると『刺青』みたいで目立つし…正直、上条さんは困るんですけども…」

インデックス「ホント…まるで『聖痕(スティグマ)』みたいだよね」
インデックス「『幻想殺し』を持つトウマに…そういう物が出て来るなんて変な感じなんだよ」

―――『 Movere Manus 』
―――『 手 を 動 か せ 』

そのラテン語の意味する所を、インデックスから聞いた時、
自分がその意味する所を知らず知らずの内に自分で口にしていた事に気づいて、
上条はちょっと驚いたものであった。

あの時、上条の残された『左腕』に『覚醒』した、彼の新たなる『力』。
『牙(タスク)』と名付けられたそ『スタンド』は、『幻想殺し』の戻ったその後も、
奇妙な事に、その『力』が失われる事は無かった。

上条「まあ…何か威力は下がってるみたいなんだけどな」

『幻想殺し』の影響なのだろうか、
あの『錬金術師』との戦いの時と比べれば、その『力』は明らかに下がっている。
特に『爪弾』の『連射力』と『威力』の低下は、目に見えて明らかだった。


215 名前:『吸血殺し編』:第8話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/07(月) 23:49:03.83 ID:QnDQSnhL0


上条「まっ…これで上条さんも『能力者』の仲間入りかと思うと…」
上条「上条さん…ほんのちょっぴり嬉しかったり…」

別に『能力者』である事に憧れていた訳でもないし、
この『学園都市』に蔓延する『能力者至上主義』を馬鹿らしいと思っている上条だが、
それでも…『絶対にあり得ない』と思っていた『能力の覚醒』。
子供みたいにはしゃぎたくなる気持ちも、解らなくはないだろう。

インデックス「所でさ…早く『アレ』を食べようよ…」
インデックス「トウマがお風呂からあがったら、皆で食べようって言ってたんだよ…」
上条「あ…そう言えばそうだったな。ちょっと待ってろ…」

インデックスに促されて、冷蔵庫に向かった上条は、
最上段の冷凍庫から、三つ、『ハー○ンダ○ツ』で買ったのに、
まだ食べる事が叶っていなかった『アイスクリーム』だ。

インデックス「あ…これが私のなんだよ」
ディアボロ「俺のはコレか」
上条「上条さんは『ストロベリー』と」

それぞれが互いのヤツを取り、
フタを空けてスプーンを入れる。
夏の風呂上がりのアスクリームとは、何とも贅沢だ。

ディアボロ「――――上条」
上条「ん?何だ?」

一心不乱に『リッチミルク』を頬張るインデックスを余所に、
ディアボロは不意に上条へ声を掛けて、

ディアボロ「これからもよろしく頼む」
上条「へ―――こちらこそ…」

上条とディアボロは互いの左手を突き出し、
上条は新たな『牙』の宿った左拳で、ディアボロの左拳を小突いた。

上条「よろしく頼むぜ『相棒』」

―――かくして、夏の夜は更けていく


バ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ン ッ !


―――第三部『吸血殺し編』 完…




217 名前:『吸血殺し編』:第8話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/07(月) 23:49:35.99 ID:QnDQSnhL0
☆『スタンド事典』

スタンド名:『牙(タスク)-Act.1』
本体:上条当麻
ステータス:破壊力-B:スピード-B:射程距離-C
     :持続力-D:精密動作性-C:成長性-A
解説:
上条当麻が、音石明の『矢』に刺された段階で実は発現していたスタンド。
右手の『幻想殺し』に封じられていたが、
アウレオルスに右腕を斬り落とされた為に『顕現』し、
以後、『左手限定』で使用可能になる。
左腕には、『Movere Manus』の文字が、刺青状に浮き出ており、
洗っても『幻想殺し』で触っても消える事は無い。
意味はラテン語で『手を動かせ』。

その『能力』は『原作』におけるジョニィのモノとおおよそ同じだが、
『幻想殺し』の影響で幾つか違う点が存在する。

・使えるのは『左手』だけである。右手はもちろんの事、両足も使用できない。
・『原作』では途中から失われた『切断能力』を有する。ただし、殺傷力が高いため、
 本体である上条当麻は使いたがらない可能性が高い。
・『爪弾』の連射力が低い。一旦撃つと、再生まで少し時間が掛る。
・『爪弾』の威力が低い。ただし、精神力である程度カバーできる。

本『スタンド』は、ジョニィが『聖人の遺体』を取りこんだ事により発現したスタンドだが、
『この世界』の上条当麻が『聖人の遺体』と何らかの関係性を持つのか、
また『黄金の回転』を理解することによる『成長』は可能なのか、
現状ではその一切が不明である。


218 名前:『吸血殺し編』:第8話 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/07(月) 23:50:05.09 ID:QnDQSnhL0
はい、以上で『吸血殺し編』は終わりです。

少しだけ休憩期間を入れて、直ぐに第四部『究極生物編』に突入したいと思います。
それでは、数々の支援にディ・モールト・グラッツェ! 


追記:え?スフィンクス?ああ、そんなのあったね


219 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 23:50:48.04 ID:1aMfHIM2o
究極生物編


なにィ!?

220 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 23:51:27.02 ID:dT/OKOZvo
サーレー「……」
ズッケェロ「…………」

221 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 23:51:36.55 ID:BsxAMhg50
究極生物編だとォ!?

ともあれ乙!

225 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 23:53:22.45 ID:M6qzPEhDO
究wwwwww極wwww生ww物wwwwww編wwww

単に一方通行のことか

もしやアイツが帰ってくるのか……

>>1
乙!

242 名前:第四部『究極生物編』 予告編 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/07(月) 23:57:56.75 ID:QnDQSnhL0


―――『ソイツ』に触れてはならない…


―――『ソイツ』に挑んではいけない…


―――『ソイツ』に『殺意』を抱いてはならない…


―――『ソイツ』に触れる事は…


―――『ソイツ』に触れる事はッ!


―――『ソイツ』に触れる事は『死』を意味するッ!


―――これがッ!これがッ!これがッ!


―――これがッ!『BAOH』だッ!


243 名前:第四部『究極生物編』 予告編 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/07(月) 23:58:35.06 ID:QnDQSnhL0


『錬金術師』との死闘を潜り抜けた、上条とディアボロ。
しかし彼らに迫る新たな『敵』ッ!今度の敵は『学園都市暗部』ッ!
『さかしまの魔法使い』が創った『超常の箱庭』の、
隅にわだかまった『闇』が上条達へと牙を剥くッ!


???「ハハハハハーーーーーーッ!」
???「何だその『鉄球』はァッ!そんなチンケな『タマ』握った手で『第一位』に挑むってのかァッ!」

???「 カァンケイねェェんだよォォォ!!『立場』なんざヨォォォォォッ!!」
???「この私がッ!『原子崩し(メルトダウナー)』がッ!テメェに尻捲くったままで居られねぇんだよォォォォッ!」

???「『未元物質(ダークマター)』…『相棒』と同じく『新たな物を生み出す能力』…」
???「俺に『常識』は通じねぇ…覚えておくんだな」

???「上ヤーン…覚えときーや…」
???「ある種の事柄ってヤツは『死ぬ事』よりも『恐ろしい』んやでぇ…」

???「『理解』したわッ!不完全ながらも『騎兵の回転』をッ!」
???「『電磁力』で再現しッ!これで『ヤツ』の『鉄壁の防御』を貫くッ!」


集う『超能力者(レベル5)』達ッ!
余りに深く濃い『この街』の『闇』は…上条の『日常』さえ引き裂き始めるッ!
『友』が敵となり、路地裏には『同じ顔』をした『死骸』が転がるッ!
心を蝕まれる上条当麻に『盟友』たるディアボロが出来る事とはッ!?
嗚呼…しかもッ!その上にッ!


???「上ヤーン…俺は『大嘘つき』なんだにゃーーー」
???「あいにく、そっちは『大凶の方角』なんだぜいッ!」

???「良ぉお~~~~~~~しッ!よしよしよしよしよしよしよしよしよしよし…」
???「良くやったなぁッ!『セッコ』ッ!」

???「『ゴールド・エクスペリエンス』ッ!」
???「何故だろう…僕は『あの男』と…何処かで会った気がする…」

???「やーれやれ…何か『御坂さん』のピンチみたいだし…」
???「ここは、この『佐天涙子』の出番って訳かなっ!」


『スタンド使い』はいよいよ『学園都市』を蝕みだしたッ!
『狂える医者』ッ!『泥にもぐる男』ッ!『龍を従えし風水師』ッ!
そして、『生命を生み出し』、『鎮魂歌』への可能性を秘めし『黄金の旋風』ッ!
『スタンド能力』と『超能力』が交差する時ッ!物語は『加速』するッ!


???「『オリジナル』ですか…私は…」
???「『化け物』になってしまったのだと、ミサカは警告します」

???「やはり『学園都市』に来たのは正解だった…」
???「『ドレス』の遺産はッ!『父』の遺産はッ!ここに究極の『進化』を遂げるッ!」


物語の中心となるのは『超能力者(レベル5)』…そしてッ!
仄暗い水のそこより『蘇った』…恐るべき『破滅の種子』ッ!

今『究極生物(アクセラレーター)』と『究極生物(バオー)』が衝突するッ!


???「――――最ッ高に面白ェぞ、化け物ッ!」
???『ウォォォォォォォォムッ!バルバルバルバルバルバルーーーーーッ!』


バ――――――z________ン!


第四部『究極生物編』…coming soon



244 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 23:58:49.86 ID:7tyYvVdro
バおーだと・・・

245 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 23:58:55.61 ID:PR8Zbxyq0
そっちかぁぁぁぁぁぁぁぁ!!

246 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/07(月) 23:59:15.91 ID:M6qzPEhDO
BwwwwwwAwwwwOwwwwwwHwwwwかwwwwよww


247 名前:第四部『究極生物編』 予告編 ◆K/7LL5shls[saga] 投稿日:2011/02/07(月) 23:59:36.61 ID:QnDQSnhL0
はい、予告編でした。
それでは今日はおやすみなさい

248 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2011/02/08(火) 00:00:21.28 ID:e7MvVZT30
うおおおおおおおおおおおおお

249 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/08(火) 00:00:24.63 ID:UYW1hCJDo
バオーのほうだったwwwwwwwwwwwwwwww

そしてチョコ先生キターァァァァァァ!!!??

250 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/08(火) 00:01:02.61 ID:z/wkJjywo
バオーもたしかにカーズ様みたいなもんだけどさwwwwww

255 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/08(火) 00:02:33.72 ID:ShttucrBo
>???「良ぉお~~~~~~~しッ!よしよしよしよしよしよしよしよしよしよし…」
>???「良くやったなぁッ!『セッコ』ッ!」

おい









おいwwwwwwwwwwww

257 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/08(火) 00:03:07.10 ID:GxlNZ2QDO
うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお

258 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/08(火) 00:04:00.17 ID:cEWeDam6o
おいなんだこの待ちきれない予告はァーーーーーーーッ!?

263 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2011/02/08(火) 00:06:03.16 ID:FotsylsQo
(こんなに盛り上がってる中で「バオー」が何かわからないなんてとても言えない…。)

テンション上がってきたwwwwwwwwwwww











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  1. 2011年02月11日 13:30 |
  2. 禁書クロスSS
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:5

コメント

本文も去ることばがコメントが面白過ぎるwww
  1. 2011/02/11(金) 18:15:45 |
  2. URL |
  3.   #-
  4. [ 編集 ]

これでもかとてんこ盛りな大増量クロスの派手さで盛り上げ、
ここぞという場面では主役格の二人がビシッと格好良く決める…
おまけに上条さんが右手頼みの特攻、突撃説教一辺倒だけじゃなく
しっかりオトコノコしてるのが実にベネだ!

姫神の復讐を頭ごなしに否定しなかったってのも素敵だなぁ
  1. 2011/02/12(土) 01:12:34 |
  2. URL |
  3.   #-
  4. [ 編集 ]

フィアンマ戦で見せた幻想殺しの秘密ははどんなふうになるのだろうか
  1. 2011/02/12(土) 03:00:33 |
  2. URL |
  3.   #-
  4. [ 編集 ]

うまく言えないがとにかくものすごくよかった
  1. 2011/02/16(水) 13:04:41 |
  2. URL |
  3.   #-
  4. [ 編集 ]

承認待ちコメント

このコメントは管理者の承認待ちです
  1. 2012/08/16(木) 02:45:56 |
  2. |
  3. #
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